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朝ドラ『スカーレット』ネタバレ!1話から最終回までのあらすじ・キャスト・視聴率まとめ

ドラマ『スカーレット』の1話から最終回までのあらすじを、原作ネタバレを含めてわかりやすく紹介しています。

戸田恵梨香さん主演の朝ドラ『スカーレット』を200%楽しむために、キャストや各話ゲスト、視聴率の推移を各話ごとの詳しいあらすじと一緒に随時更新してお届けしていきます。

※『スカーレット』全話ネタバレ完了済み(2020年3月28日)。

第102作『エール』のネタバレはこちら

朝ドラ『エール』ネタバレ!1話から最終回までのあらすじ・キャスト・視聴率まとめ

見逃し配信をチェック

当記事には、『スカーレット』の第1話から最終回までのネタバレが含まれています。先に内容を知りたくない方は、「U-NEXT」で第1話から最終回までの放送をご覧になれます。
※記事の公開日(更新日)時点の情報です。

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『スカーレット』の基本情報

概要(見どころ)

朝ドラ『スカーレット』は、原作はありませんが、実在する女流陶芸家・神山 清子をモデルに半生を描いた連続テレビ小説です。

川原 喜美子(戸田 恵梨香)は戦後まもない、9歳の頃、家族で大阪から陶芸の里・信楽へ越してきます。信楽焼に惹かれ、女性が窯場に入ると穢れるとされた時代に、女流陶芸家の道を切り開いていく波乱万丈の物語です。

キャスト一覧

朝ドラ『スカーレット』の出演キャストを公式サイトに掲載していない脇役も含めて紹介しています。また、登場人物の実在のモデルと考えられる人物も随時更新してお届けしています。

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朝ドラ『スカーレット』登場人物のモデル一覧総まとめ!実在の神山清子は夫と離婚

川原家の人々

  • 川原喜美子(かわはら きみこ):戸田恵梨香
    ヒロイン、川原家の長女、1937年/昭和12年大阪生まれ
    ※喜美子の少女時代:川島夕空
  • 川原常治(かわはら じょうじ):北村一輝
    喜美子の父、亭主関白
  • 川原マツ(かわはら まつ):富田靖子
    喜美子の母、大阪・八尾の大地主の娘
  • 川原直子(かわはら なおこ):桜庭ななみ
    川原家の次女、わがままで自由奔放
    ※直子の少女時代:やくわなつみ→安原琉那
  • 川原百合子(かわはら ゆりこ):福田麻由子
    川原家の三女、母親譲りの優しくて穏やかな性格
    ※百合子の少女時代:稲垣来泉→住田萌乃
  • 川原武志(かわはら たけし):伊藤健太郎(幼少期・又野暁仁、小学生期・中須翔真)
    喜美子の長男

信楽の人々

  • 大野信作(おおの しんさく):林遣都
    喜美子の幼なじみ、大野雑貨店の一人息子、8週から信楽町役場の商工観光課で勤務
    ※子ども時代:中村謙心
  • 大野忠信(おおの ただのぶ):マギー
    信作の父、大野雑貨店の店主、戦地で常治に助けられた恩義がある
  • 大野陽子(おおの ようこ):財前直見
    信作の母、おおらかな性格
  • 大野桜:東未結
    信作と百合子の子
  • 大野桃:岡本望来
    信作と百合子の子
  • 熊谷照子(くまがい てるこ):大島優子
    喜美子の幼なじみ、「丸熊陶業」のお嬢様
    ※子ども時代:横溝菜帆
  • 熊谷秀男(くまがい ひでお):阪田マサノブ
    照子の父、信楽で一番大きな窯元(かまもと)「丸熊陶業」の社長
  • 熊谷和歌子(くまがい わかこ):未知やすえ
    照子の母、教育熱心
  • 熊谷敏春(くまがい としはる):本田大輔
    照子と結婚、「丸熊陶業」を継ぐ
  • 熊谷竜也:福崎那由他(19週から登場)
    照子と敏春の息子
  • 熊谷芽ぐみ:村崎真彩
    照子の娘、宝田学の恋人
  • 慶乃川善(よしのがわ ぜん):村上ショージ
    「丸熊陶業」の陶工
  • 深野心仙(ふかの しんせん):イッセー尾形
    喜美子の師、信楽焼の火鉢の絵付け師
  • 十代田八郎(そよだ はちろう)/川原八郎:松下洸平
    信楽にやってきた若い陶工
  • 藤永一徹:久保山知洋
    「丸熊陶業」に来る前は、美術工芸を学び陶器会社で働いていた
  • 津山秋安:遠藤雄弥
    「丸熊陶業」に来る前は、建築工学を学び建築資材研究所で働いていた
  • 黒岩次郎(くろいわ じろう):溝上空良
    ガキ大将、喜美子の同級生
  • 望月先生:前田絵美
    信楽山小学校の教師、喜美子の担任
  • 警官:森乃阿久太
    信楽の駐在警察官
  • 西牟田:八田浩司
    丸熊陶業の陶工
  • 寺岡先生:湯浅崇
    喜美子の中学校の担任
  • 松永三津(まつなが みつ):黒島結菜
    喜美子の弟子
  • 城崎剛造:渋谷天外
    「丸熊陶業」で働く絵付係の親方→後に辞めてしまう
  • 加山:田中章
    「丸熊陶業」従業員
  • 八重子:宮川サキ
    「丸熊陶業」の食堂で働く女性
  • 緑:西村亜矢子
    「丸熊陶業」の社員食堂で働く女性
  • 池ノ内富三郎:夙川アトム
    深野の一番弟子
  • 磯貝忠彦:三谷昌登
    深野の二番弟子
  • 佐々木今日子:杉浦琴乃
    信作の同級生
  • 宝田三郎:石田明
    常治が連れてきた喜美子の婿候補
  • 田畑よし子:辻本みず希
    「お見合い大作戦」参加者の一人、信作の「13番目の女」
  • 宝田学:大江晋平
    高校生になった武志の親友
  • 永山大輔:七瀬公
    高校生になった武志の親友
  • 近藤彬:中山義紘
    百合子の中学時代の同級生

大阪の人々

  • 庵堂ちや子(あんどう ちやこ):水野美紀
    新聞記者、男っぽい性格
  • 酒田圭介(さかた けいすけ):溝端淳平
    医学生、真面目な青年
  • 田中雄太郎(たなか ゆうたろう):木本武宏
    謎の下宿人、滅多に自室から出てこない変人
  • 荒木さだ(あらき さだ):羽野晶紀
    大阪市内の下宿「荒木荘」の女主人、女性下着デザイナー
  • 大久保のぶ子(おおくぼ のぶこ):三林京子
    元「荒木荘」の女中
  • 平田昭三(ひらた しょうぞう):辻本茂雄
    ちや子の上司、通称・ヒラさん
  • 歌える喫茶「さえずり」マスター:オール阪神
  • 泉田あき子(いずみだ あきこ):佐津川愛美
    酒田圭介に一目惚れされ付き合う
  • ジョージ富士川(ジョージ ふじかわ):西川貴教
    世界的な芸術家、「自由は不自由やでェ~」が口癖

その他キャスト

  • 草間宗一郎(くさま そういちろう):佐藤隆太
    謎の旅人、一時的に川原家で居候をする
  • 工藤:福田転球
    借金取り
  • 本木:武蔵
    工藤の弟分
  • 泉田庄一郎:芦屋雁三郎
    あき子の父、泉田工業の会長
  • 里子:行平あい佳
    生き別れていた草間の妻
  • 十代田いつ子:しゅはまはるみ
    八郎を育てた姉
  • 柴田寛治(しばた・かんじ):中村育二
    窯業研究所の所長
  • 橘ひろ恵:紺野まひる
    窯業研究所 、喜美子のコーヒーカップを気にいる
  • 佐久間信弘(さくま・のぶひろ):飯田基祐
    美術商
  • 鮫島正幸(さめじま・まさゆき):正門良規
    熨斗谷電機で出会った直子のパートナー
  • 小池アンリ:烏丸せつこ
    喜美子の工房の客、元女優
  • 住田秀樹(すみだ・ひでき):田中美央
    喜美子の支援者
  • 畑山順:田中亨
    川原八郎の弟子
  • 稲葉五郎:永沼伊久也
    川原八郎の弟子
  • 純平:笑福亭銀瓶
    慶乃川の甥っ子
  • 浜本広晃(お笑いコンビ「テンダラー」)
    電気窯の修理にきた窯屋
  • 掛井武蔵丸(かけい・むさしまる)尾上寛之
    喜美子の息子・武志の大学時代の恩師、釉薬の専門家、後に信楽窯業研究所に所属
  • 石井真奈(いしい・まな):松田るか
    武志が通う信楽窯業研究所・事務員
  • 大崎茂義:稲垣吾郎
    喜美子の息子・武志の主治医
  • 鳥居:山口勝成
    信作の職場後輩
  • 安田智也:久保田直樹
    武志が入院していたときに同室だった高校生
  • 理香子:早織
    智也の母
  • 日高れい子:楠見薫
    患者の会の代表

スタッフ一覧

  • 原作:なし
  • 作:水橋文美江
  • 主題歌
    曲名:フレア
    歌手:Superfly
    作詞・作曲:越智志帆
    編曲:島田昌典
  • 語り:中條誠子アナウンサー
  • 音楽:冬野ユミ
  • プロデューサー:長谷知記、葛西勇也
  • 演出:中島由貴、佐藤譲、鈴木航、野田雄介
  • 制作統括:内田ゆき

各話の視聴率

朝ドラ『スカーレット』各話の放送後、視聴率がわかり次第情報を追加します。また、各週の「最高視聴率=黄色背景」「最低視聴率=緑色背景」で示しています。

週/曜日月曜火曜水曜木曜金曜土曜週平均
第1週1話
20.2%
2話
19.2%
3話
20.6%
4話
20.7%
5話
20.0%
6話
18.1%
19.8%
第2週7話
19.7%
8話
18.3%
9話
20.8%
10話
19.9%
11話
20.3%
12話
22.4%
20.2%
第3週13話
18.0%
14話
20.4%
15話
20.3%
16話
19.7%
17話
20.3%
18話
19.2%
19.7%
第4週19話
20.2%
20話
13.9%
21話
19.6%
22話
20.1%
23話
21.3%
24話

18.3%
18.9%
第5週25話
17.9%
26話
19.1%
27話
19.5%
28話
19.0%
29話
20.0%
30話
19.1%
19.1%
第6週31話
20.1%
32話
19.6%
33話
19.7%
34話
20.4%
35話
21.4%
36話

20.0%
20.2%
第7週37話
21.7%
38話
19.3%
39話
20.3%
40話
18.9%
41話
21.1%
42話
18.6%
19.9%
第8週43話
20.3%
44話
19.8%
45話
19.6%
46話
19.4%
47話
19.5%
48話
17.9%
19.4%
第9週49話
18.8%
50話
18.8%
51話
20.5%
52話
20.1%
53話
19.9%
54話
18.7%
19.4%
第10週55話
18.4%
56話
18.6%
57話
19.3%
58話
18.2%
59話
19.1%
60話
18.7%
18.7%
第11週61話
19.2%
62話
18.2%
63話
19.5%
64話
18.5%
65話
20.0%
66話
19.2%
19.1%
第12週67話
19.2%
68話
20.4%
69話
20.0%
70話
19.1%
71話
19.9%
72話
20.2%
19.8%
第13週73話
18.4%
74話
19.8%
75話
19.2%
76話
19.1%
77話
19.9%
78話
18.7%
19.2%
第14週79話
17.3%
80話
17.7%
81話
19.3%
82話
18.6%
83話
18.4%
84話
18.0%
18.2%
第15週85話
17.5%
86話
19.2%
87話
18.7%
88話
18.3%
89話
19.0%
90話
18.6%
18.6%
第16週91話
19.1%
92話
19.3%
93話
20.2%
94話
18.3%
95話
19.5%
96話
19.3%
19.3%
第17週97話
19.2%
98話
19.3%
99話
18.0%
100話
19.6%
101話
19.4%
102話
19.2%
19.1%
第18週103話
19.0%
104話
19.3%
105話
20.4%
106話
20.3%
107話
20.6%
108話
19.3%
19.8%
第19週109話
19.2%
110話
18.5%
111話
19.0%
112話
19.3%
113話
19.9%
114話
18.5%
19.1%
第20週115話
19.9%
116話
19.3%
117話
19.5%
118話
19.4%
119話
19.6%
120話
19.8%
19.6%
第21週121話
18.5%
122話
19.3%
123話
19.7%
124話
19.1%
125話
19.0%
126話
18.3%
19.0%
第22週127話
18.8%
128話
19.2%
129話
20.1%
130話
20.0%
131話
18.8%
132話
18.9%
19.3%
第23週133話
19.6%
134話
20.1%
135話
19.5%
136話
19.1%
137話
19.3%
138話
19.5%
19.5%
第24週139話
19.8%
140話
19.9%
141話
18.5%
142話
19.0%
143話
18.7%
144話
18.7%
19.1%
第25週145話
20.7%
146話
20.8%
147話
20.0%
148話
19.7%
149話
20.1%
150話
20.5%
20.3%

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『スカーレット』の最終回ネタバレ(予想)

窯場に女が入ると穢れると、女性が忌み嫌われていた頃。
信楽焼を愛した少女は、女流陶芸家の先駆け川原 喜美子(戸田 恵梨香)になった。

第二次大戦後、大阪から陶芸の里・信楽に越してきた喜美子。
地元の中学を卒業後、好きな絵を続けたくて美術系大学の進学を希望していました。
しかし、父・川原 常治(北村 一輝)に許してもらえず和洋裁学校へ進学します。
卒業後、大阪で就職しましたが、間もなく信楽に戻ります。
そして、陶器の絵付け助手として働きながら陶芸家を目指します。

喜美子は青年陶芸家と恋に落ち結婚、一男一女、二人の子供に恵まれます。
夫婦で窯を営み、二人で陶芸家として生きることを思い描く喜美子とは裏腹に、夫は陶芸活動に反対します。
ほどなくして、二人の子供をおいて助手の女と家を出た夫。
喜美子は一人で子供を育てていくことを決意します。
貧しいにもかかわらず困った人を放っておけない喜美子の周りには、彼女を慕う人々が集まります。
そんな中、自らの窯を開き試行錯誤の末、独自の焼成法編み出します。
新しい信楽焼は展覧会に入選、個展を開くようになり、海外でも認められます。
喜美子は女流陶芸家としての地位を確立します。

長女は短大を卒業、成長した長男も同じ陶芸の道を歩み、順風満帆に思えた矢先、長男が白血病を発症。
喜美子は骨髄のドナー探しに奔走しますが、2年後、病状が悪化した長男は亡くなります。
悲しみを乗り越え、似た病を患う人や家族に同じ思いをさせまいと、骨髄バンク設立に尽力します。

『スカーレット』各話のネタバレ

以下は放送前に公式サイトで発表されている朝ドラ『スカーレット』の物語概要です。

戦後まもなく、大阪から滋賀・信楽にやってきた、絵が得意な女の子。名前は川原喜美子。両親と二人の妹との暮らしは貧しく、頑張り屋の喜美子は、幼いながらも一家の働き手だった。
15歳になった喜美子は、大阪で就職し、新たな出会いによって、さらに成長する。信楽に戻ったのちは、地元の信楽焼に惹(ひ)かれ、男性ばかりの陶芸界に飛び込む。陶芸家・川原喜美子を目指して奮闘する毎日が始まる。
やがて愛する男性と結婚し、二児を授かった喜美子。仕事も家庭も、と、まい進の日々が続く。だが、結婚生活は思惑どおりにはいかない。最愛の息子は陶芸の跡継ぎとなるも、やがて別離が。喜美子の人生は波乱万丈だが、その中で陶芸への情熱は変わらず、自らの窯を開き、独自の信楽焼を見いだす。
陶芸家として独立したものの、貧乏は相変わらず。だが、困った人を見捨てておけない彼女を、頼る者は後を絶たない。なかでも、喜美子の陶芸そして人柄に惹かれて集まった若者たちを、我が子同様に愛し、見守り、育てていく。
彼女がつらい状況にあるときに支えるのは、かつて助けた人たち。喜美子は陶芸の道に再び希望を見いだし、新たに絆を結んだ人たちとともに歩んでいく。

■タイトル『スカーレット』とは
緋(ひ)色のこと。伝統的に炎の色とされ、黄色味のある鮮やかな赤。
緋=火に通じ、陶芸作品に表れる理想の色のひとつである。
主人公の生業(なりわい)である陶芸では、窯をたく炎が勝負。熱く燃えるような、情熱的な人生につながる。

出典:https://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/1000/314754.html

2019年9月30日からNHK総合にて放送開始された戸田恵梨香さん主演の連続ドラマ『スカーレット』の各話あらすじネタバレを、放送後に随時更新してお届けしていきます。

第1週(1話~6話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第1週では、9歳の喜美子が滋賀県の信楽へとやってきます。
おてんばな喜美子と、お人好しで豪放磊落(ごうほうらいらく)な父・常治の人柄にクスリと笑えます。

第1週(1話~6話)あらすじ

第1話:川原一家、信楽へ

昭和22(1947)年 春。
のちに女性陶芸家の道を切り拓くことになる川原喜美子(戸田恵梨香/子役:川島夕空)は、9歳のときに、父・常治(北村一輝)と母・マツ(富田靖子)、そして上の妹の直子(やくわなつみ)とまだ赤ちゃんの百合子とで、琵琶湖近くの信楽(しがらき)へとやってきました。
それまでは大阪に住んでいたのですが、空襲で全てを失い、さらには戦後に始めた商売にも失敗してしまったため、常治が、かつて戦場の仲間であった大野忠信(マギー)を頼ってきたのです。

忠信にとって常治は、ただの戦友というだけでなく、命の恩人でもありました。そのため、妻の陽子(財前直見)とともに、何かと川原一家を気にかけてくれたのでした。

引っ越し当日、元気に走り回る喜美子は、忠信の一人息子・信作(中村謙心)に出会います。
信作は、元気ハツラツとした喜美子とは対照的で、気弱で無口な少年でした。
そこへ、地元の少年たちもやってきて、見慣れぬ喜美子を茶化してきました。これに怒り、ほうきを手にして反撃する喜美子。

喜美子は頭にかすり傷を負って帰宅しました。
すると常治が、かわいい娘に怪我を負わせるとは何事か!と、主犯格の少年・黒岩次郎(溝上空良)宅に乗り込みます。
すると、喜美子以上に酷い怪我を負った次郎が出てきて、すごすごと帰宅する常治。喜美子へ、道具(ほうき)を使って喧嘩したことを卑怯だと言い、女の子が喧嘩するなと強く叱り飛ばしました。

そんな厳しく躾ける常治でしたが、自分には甘く、借金があるのに、大事な生活費を酒につぎ込んでしまうことも。
仕方なく、金の工面のため、マツの着物を売りに大阪へと向かう常治。
その父の後ろ姿に「ちゃんと高く売ってくるんやでー!」と言いつける喜美子でした。

第2話:出会い

その日、信楽の小学校へ初登校する道すがら、たぬきを見つけた喜美子。
喜美子はたぬきを追い、その先で土を掘っていた慶乃川善(村上ショージ)という陶工に出会います。
信楽の土は良い土で、これを焼いて陶器を作るという。喜美子は、土がお金になるのか、と目を輝かせますが、慶乃川から仕事の邪魔だと厄介払いされてしまい、仕方なく学校へ向かうことに。

そうして転校早々、遅刻してしまった喜美子。
自己紹介を済ませた後、国語の授業中だったので、望月先生(前田絵美)から教科書を読むように言われます。喜美子はこれまで家事手伝いばかりで読み書きなどまともに習っていなかったため、漢字が全く読めず、皆をどよめかせました。
そんな喜美子に、放課後声を掛けてきたのが熊谷照子(横溝菜帆)。
照子は、この信楽で一番大きな窯元「丸熊陶業」のお嬢様。「アホでかわいそうな子だから、友達になってあげる」と言ってきました。その言い草が気に食わなかった喜美子は「忙しいから友達なんていらない」と断ってしまいます。
その帰り道、黒岩率いるいじめっ子たちにまた絡まれますが、常治の言いつけを守り、喧嘩せず、無視して帰宅する喜美子でした。

帰宅後、いつものように家事手伝いに奔走する喜美子。
「お腹すいた~」と駄々をこねる直子の相手もします。喜美子は、わがままを言ってマツを困らせる直子を窘めますが、泣かれるとあまり強くも言えませんでした。というのも、喜美子には直子への負い目があったのです。
大阪で空襲のあった日、親から任され、直子の手をひいて防空壕へと向かっていた喜美子。しかしあまりの人混みに、つい手が離れてしまい、直子は焼夷弾が降り注ぐ中、一人取り残される恐怖を味わいます。それがトラウマとなってしまった直子。
その当時のことを思い出しては涙する直子を、喜美子は懸命に慰めるのでした。

一方その頃。
大阪で着物を売って金を手に入れた常治は、また酒を買ってしまい、さらには物乞いにまで金を恵んでしまいます。
そんな折、路地裏で暴漢に襲われた一人の男・草間宗一郎(佐藤隆太)を助け起こしました。

第3話:給食は命綱や!

喜美子の通う小学校では、週2回の学校給食がありました。
といっても、それは家庭から持参したお弁当の補助食程度(味噌汁と牛乳だけ)。けれど懐の寂しい川原家では弁当を用意することができず、喜美子にとって給食こそが主食でした。

帰宅すると、常治が見知らぬ男・草間を連れて大阪から帰ってきました。
暴漢に襲われたという草間は、怪我自体は大したことなかったものの、心の病にかかり生気が抜けた状態。医師曰く、戦後はこういった者が多いという。
そのため常治は、心の養生のためにと自然豊かな信楽の家に連れて帰り、着物を売った金で買ってきた米や卵で、おかゆを振舞ってやれと喜美子に命じました。

たくさん食べさせてやりなさいという常治の意向で、草間の茶碗に、おかゆをなみなみと盛る喜美子。
それに比べ自分の茶碗には、ほんの少しのおかゆ。喜美子はそれを大切に味わいます。
一方元気のない草間は、躊躇いがちに一口だけ食べます。そんな草間の、数少なく発せられた言葉の聞き慣れないイントネーションに「どこの国のひと?」と尋ねる喜美子。
草間は、東京で生まれ育ち、大学は関西。その後は、終戦まで満州鉄道で働き、そして最近なんとか日本へ帰って来れたとのこと。
そんな複雑な経歴を言い当てたかのような喜美子に「君は鋭いね」と言う草間。そのスマートな言い方にキュンときてしまう喜美子でした。

しかし後日、居候の草間が増えたことで、給食費が出せないかもしれない、とマツから聞かされた喜美子。
給食は喜美子にとって命綱。それだけは死守しなければと、草間には早々に元気になって家を出てもらおうと、話をつけに行きました。

一方、忠信の口利きで、丸熊陶業の仕事を紹介してもらった常治。
社長の熊谷秀男(阪田マサノブ)に挨拶をし、火鉢の運送に精を出します。

第4話:陶芸家はあかん

草間を探しに出た喜美子。
土堀をしている慶乃川と話し込んでいるのを見つけます。
草間は、信楽の土に興味を示し、その土を「あったかい感じがする」と称賛。これに気分をよくした慶乃川は、仕事で火鉢を作るほかに、趣味で茶碗も作っていると明かします。
すると、草間と喜美子は慶乃川の作品を見たいとせがみ、自宅へお邪魔することに。

満州にいるとき、美しく絵付けされた陶磁器の大皿を見て感銘を受けたという草間。慶乃川の自宅に並べられた作りかけのものに、興味津々な様子で目を走らせます。
その後間もなくして、照れながら自作の茶碗を披露した慶乃川。それを見た喜美子は「これ歪んでるやん!色も剥げてるし」と酷評。これに「やっぱりアカンか~」と笑いながら肩を落とす慶乃川でした。

その夜、草間は、慶乃川の作品をこき下ろした喜美子を窘めます。
「ひどいのは作品じゃなく君の心だ。ああいう態度はいけない。一生懸命作った人に失礼だ」と。

喜美子は反省し、翌日、慶乃川の自宅を訪ねて謝罪することに。
すると「わざわざええのに」と笑って許す慶乃川。自身でも、陶芸家としての才能が無いことを自覚しており、喜美子の言うことはもっともだと言う。近いうちに陶工も引退して、これからは田舎で畑仕事しながら細々と暮らすとのこと。
そして喜美子へ「陶芸家はあかん。全然金にならへん」と忠告します。
これを素直に聞き入れ、「金にならんことはしません」と宣言する喜美子。自宅を引き払うという慶乃川から、使わなくなった紙を貰い受けました。

その後、大野雑貨店の陽子からも絵具を譲ってもらい、「紙芝居が見たい~!」と駄々をこねていた直子のために絵を描き始める喜美子でした。

第5話:川原家の家訓

喜美子の絵を見て「上手だね」と感心する草間。
喜美子は草間に褒められて嬉しくなると、さらに熱中し、学校を行くのも忘れて絵描きに没頭してしまいます。

その夜、大野家で酔い潰れた常治を迎えに行く喜美子。
学校に行かなかったのがバレて、あわや常治に怒られるかと思いきや、「おなごに学問は不要。それが川原家の家訓や」と言われ、安堵するのでした。

翌日も、学校へ行ったものの授業中も絵描きに没頭します。
これを望月先生に注意されますが、喜美子は常治が言っていた川原家の家訓を持ち出し、開き直りました。

帰宅後、直子やマツ、草間の前で、完成した紙芝居を得意気に披露する喜美子。
「一人10銭な」などと一人前にお金を要求します。
そうして披露された紙芝居には、身近な情景(琵琶湖や、道端に置かれたたぬきの置物、直子のふとした笑顔)が描かれていました。そのどれもが味のある素晴らしい絵で、心から称賛の拍手を送る草間とマツ。一方、直子は、紙芝居なのにストーリーが全く無いことに不満を漏らします。

するとそこへ、常治がものすごい形相でやってきました。
働き先の丸熊陶業で、照子が父であり社長の秀男に、喜美子の学校の様子(読み書きができない。それを良しとする家訓があるなど)を言いつけて、笑われていたのです。
そこで、このままではイカン!と、急ぎ帰宅した常治。家訓をいとも容易く覆し、「お前には何の取柄もないんだから、せめて勉強せえ!」と喜美子に命じます。
すると、これに異議を申し立てる草間。この絵を見てください、と。
しかし常治は、喜美子の絵を取って見るも「こんなのただの落書き。腹の足しにならん」と一蹴。喜美子に、照子に教えてもらうよう話をつけてきたから、と今すぐ勉強するよう催促します。
喜美子は、描いた絵を投げ捨てると「わかった」と言い、照子の自宅へと向かったのでした。

照子から、理科の教科書でじゃがいもやサツマイモの作り方を学んだ喜美子。
すっかり元気を取り戻し、これを自宅で栽培しようとマツに提案します。マツは「いいわね」と相槌を打つと、草間が家を出て行ったことを伝えます。紙芝居代として幾ばくかのお金も置いてくれたから、これで給食費も払える、と。そして、喜美子宛の走り書きも手渡しました。

喜美子はそれを受け取ると、一人外に出て、草間が書いたものに目を走らせます。
そこには、喜美子への感謝と別れの言葉が綴られていたのですが、漢字が読めず殆ど理解できません。虚しさと寂しさに涙する喜美子でした。

第6話:照子の淡い恋

昭和22(1947)年 冬。
信楽に来て半年が経った頃、川原家に電気が通りました。
そして、薪風呂も設置。風呂焚きは喜美子の仕事で、常治に「熱い!」「冷たい!」と文句を言われながら、丁度良い薪のくべ方を模索し、今では玄人並みの腕前に。
庭に作った畑の世話も喜美子の仕事で、大根など作物も増え、収穫もできるようになりました。

そして、漢字も読み書きできるようになった喜美子。
照子はそれは自分のおかげだと主張すると、その見返りとして、信作へ手紙を渡してほしいと要求。照子は信作へ恋をしていたのです。
手紙には「墓地で待ってます」と書かれていました。逢引は人気の無いところ、すなわち墓地が定番だと思い込んでいる照子。実際、年の離れた兄が生前、墓地で女の人と会っていたのを見ていたという。
その兄は、戦時中、学徒出陣で帰らぬ人となり、今はその墓地に眠っていました。そして今日はその兄の誕生日で、例年、信作と墓参りをしていたという。
けれど、信作は「考えるとしんどいから、もうやめたい」と喜美子に伝言をお願いすると帰ってしまいます。
仕方なく、照子は喜美子と二人で墓参りすることに。
その後、信作が来てくれたなら、こういうことをやりたかったと、喜美子相手にデートのシミュレーションをする照子。これにすっかり気分が高揚した照子は、友達になってあげる!とまたもしつこく催促してきて、それを適当にあしらう喜美子でした。

帰宅すると、家の中が物々しい雰囲気に。
大阪から借金取りの本木(武蔵)と工藤(福田転球)という強面の男が来ていたのです。
しかも、常治は問屋の集まりに出ていて、来週明けまで不在。
どうしよう、と震える喜美子でした。

第1週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

負けん気の強い喜美ちゃんが、とにかくかわいくて面白い!
理屈抜きで応援したくなりました。
そして、情に厚い豪放な父・常治も。お金が無いのに飲んだくれたり、早とちりしたり、見栄っ張りで、そのしわ寄せで喜美子たちに苦労掛けたりと、どうしようもないお父さんだけど、でも憎めない!
北村一輝さんが、また絶妙に、コミカルでチャーミングに演じてくれてます。だから魅力が倍増!
北村一輝さんは、「昼顔」等で見せていたセクシーさや、社会派ドラマ等で見せるシリアスさ、そして「ATARU」や今作で見せてくれるコメディの顔と、ほんと演技の振り幅が広くて、大好きな俳優さんの一人です。
これからも喜美ちゃんと常治の笑えるやり取りに期待!

なっちゃんに続き、また絵の才能に恵まれた喜美ちゃん。
お父さんの常治も、なっちゃんのお父さんのように、実は上手かったりするんでしょうか。
絵の才能があるのって、ほんと羨ましい!
今後の喜美ちゃんの作品が楽しみです。

主題歌の、Superflyが歌う「フレア」は、あの喜美ちゃんにぴったりですね!
明るく前向きで、さわやかな元気をくれる歌。
この先半年間、私も、朝はこれを聞いて一日のはじまりの元気をもらおうと思います!

第2週(7話~12話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第2週では、15歳まで信楽で暮らした喜美子の少女時代の模様が描かれます。
草間と再会し柔道を学んだり、借金取りや照子の人さらい騒動があったり。そうして成長した喜美子は、就職に際し、別れのときを迎えます。

第2週(7話~12話)あらすじ

第7話:借金取りがやってきた

昭和22(1947)年 冬。
大阪から借金取りの工藤(福田転球)と本木(武蔵)が、川原家にやってきました。
マツ(富田靖子)から風呂を沸かすよう頼まれた喜美子(川島夕空)は、わざと温度を上げて借金取りを追い払おうと目論見ます。しかし、入浴中の工藤から話を聞くうちに、工藤の言い分ももっともで、見た目ほど悪い人ではないと悟った喜美子は悪戯はやめることに。

居間に戻ると、本木がゆで卵を美味しそうに頬張っていました。
それを見た直子(やくわなつみ)が、自分も欲しいと強請ります。喜美子は頭を下げて「一個だけでも妹のために残してやってほしい」とお願いしますが、全く聞き入れてくれない本木。
そんな本木に直子は食って掛かり、ゆで卵を奪って外へと逃げ出します。それを追った本木は、直子を捕まえて羽交い絞めにしてしまいます。
万事休す、といったところで通り掛かった草間宗一郎(佐藤隆太)。本木を直子から引き剥がすと、背負い投げしてお灸を据えたのでした。

草間は、半年前に川原家を出ていった後、通訳の仕事を見つけ、ある程度お金が貯まったから、近いうちに東京へ戻るとのこと。その前に、お礼挨拶のため、改めて川原家にやってきたという。
草間は、工藤らに借金の返済にと1000円を渡し、帰らせました。

一方、大金(800円)をはたいて大野忠信(マギー)から購入したラジオを抱えて帰宅の途につく常治(北村一輝)。
そこで工藤らと出くわし、草間から借金の一部を返してもらったと聞きます。すると常治は、引き返して、忠信に、ラジオと、さらには喜美子たちへの土産に買った可愛い手袋とを合わせて850円で買い取ってもらったのでした。

そして帰宅した常治は、草間に、850円と手持ちの30円を全て渡そうとします。
草間は、川原家には恩があるからと遠慮しようとしますが、それを良しとしない常治。何がなんでも全額返そうと、差額の分までどうにかできないかと家中を探し回ります。
そんな躍起になる常治に「草間さんがいいと言ってるんだから、差額くらいいいじゃない」と言い募る喜美子。しかし、どんな些細な額でも施しを受けることを嫌う常治は、つい喜美子の頬を打ってしまうのでした。

第8話:女にも意地があるんじゃ!

頬を打った常治に「なんで!」と問う喜美子。
常治は「男の意地じゃ!女にはわからん」と返します。

常治の言い草に引っ掛かりを感じた喜美子は、その夜寝ずにその意味を考えました。
そうして、朝、その答えを見つけ、常治に話を聞いてもらいます。

先日、紙芝居を見に直子と一緒に行った日のことを。
その日は、お金と引き換えにポン煎餅が配られていたのですが、喜美子たちは手持ちがなく、「せめて直子だけでも貰えないか」とお願いしても、聞き入れてもらえませんでした。これを見た周りの子たちは「お金が無いのに厚かましい!」と囃し立てます。
ただ、紙芝居を見るだけだったらお金が無くてもいい、とおじさんが言ってくれました。けれど喜美子は見たい気持ちを抑えて、帰ってしまったのです。

この時の気持ちが、常治の言う「意地」だと気づいた喜美子。
「女にも意地と誇りはあるんじゃ!」と高らかに宣言します。

これを傍で聞いていた草間は、昨日、喜美子が柔道を学びたいと言ってきたことを思い出します。
その時は、女の子が柔道を学ぶことに躊躇いがあったのですが、その考えを改め、東京行きを少し遅らせて、喜美子のために柔道教室を開くことに。
これに喜美子は大喜び。大野信作(中村謙心)など近所の子供たちにも呼びかけます。すると、やんちゃな黒岩次郎(溝上空良)や、丸熊陶業のお嬢様・熊谷照子(横溝菜帆)も参加したいとやって来ました。

そうして喜美子たちは、草間の指導の下、柔道の心得を学んだのでした。

第9話:叶えたい夢

冬休みの間も、草間に柔道を習う喜美子たち。
厳しい練習に筋肉痛がツラいとぼやくことも。けれど、普段、日本舞踊や三味線など数多くの習い事で鍛えられている照子は、こんなのへっちゃらだという。そんな照子の将来の夢は、婦人警官になること。当時、女性が警官になることは珍しく、新聞に載るほどの偉業でした。

一方、子供たちが柔道を学んだことで、喧嘩が少なくなり、礼儀正しくなったと喜ぶ親たち。
彼らはそのお礼にと、草間に礼金を出そうとしますが、草間はそれを受け取ろうとせず、代わりに、ラジオがほしいと願い出ました。
それは、常治が買って帰ろうとしたラジオ。皆は費用を出し合って、「このラジオ、草間さんのために家に置いてあげて」と常治に渡したのでした。

直子は居間にラジオが来たことを喜ぶも、喜美子はそれ以上に、草間が東京に行ってしまうことがショックで表情を曇らせます。
なぜ東京に行かねばならないのか、と草間に理由を問いました。
草間は「4年前に満州から日本に帰した奥さんを見つけるため」と答えます。すると「4年も見つけてやれないなんて、奥さんカンカンやで!」と返す喜美子。
その反応に草間は、驚いたような嬉しいような、複雑な表情を見せます。普通、満州から帰国して4年も見つからなければ、亡くなったと思い、「諦めたほうがいい」と言われるのが常でした。
けれど、生きていると思ってくれた喜美子。それが嬉しかった草間は、「奥さんを見つける夢、叶えてみせる」と力強く誓ったのでした。

第10話:人さらい騒動

朝、道場で練習していると、照子の母・和歌子(未知やすえ)が鬼気迫った顔で「照子がいなくなった!照子を知らない?」とやってきました。
なんでも、ちょっとした喧嘩をしてしまい、いつもならすぐに戻って来るはずが、なかなか帰ってこないという。
しかも近頃は、草津のほうで12歳の少女が見知らぬ男に連れ去られるという物騒な事件も。まさか照子も誘拐されたのではないかと心配していました。
そこで、道場の練習は早々に切り上げ、草間たちも探しに出ることに。喜美子ら子供たちは家に帰りました。

すると、警官(森乃阿久太)が信作の母・陽子(財前直見)と共に家にやってきました。物陰には、忠信の姿も。
警官は、落とし物の赤い手袋の持ち主が見つからないから、喜美子と直子に使ってほしいという。これは、忠信が常治から買い取った手袋を、本来プレゼントされるはずだった喜美子と直子に渡すための芝居でした。
喜美子は本当に貰って良いものかと躊躇いましたが、警官と陽子たちに気圧されて受け取ることに。
喜美子たちは、その手袋の可愛らしさとあったかさに大喜びし、その手で常治の頬を温めてあげたのでした。

その後も、行方知れずの照子が心配な喜美子は、照子の無事を祈るため、神社にお参りすることに。
そこで、不審な男(八田浩司)から逃げている照子と遭遇。
喜美子は果敢にも男に立ち向かいます。けれど、男は不審者ではなく、家を飛び出した照子を連れ戻すために追い掛けてきた丸熊陶業の陶工・西牟田だということが判明。
人さらいだと思われたこの事件、結局は照子の家出だったというオチで幕を閉じました。

そして冬休みが終わり、草間が信楽を去る日がやってきました。
喜美子は、草間と再会を約束します。
そして、餞別にと自作のたぬきの信楽焼を持参した慶乃川善(村上ショージ)や、続々と集まってきた柔道の生徒とその親たちと共に、草間を送り出したのでした。

第11話:15歳の喜美子

昭和28(1953)年 2月。
喜美子(戸田恵梨香)は15歳となり、この春から丸熊陶業への就職を予定していました。
一方、信作(林遣都)は高校進学を予定しているのですが、勉強嫌いなため、中学を卒業して働きに出る喜美子を羨みます。

就職に先立ち、丸熊陶業の社長・秀男(阪田マサノブ)へ挨拶に出向く喜美子。
すると、秀男から「就職の話は無かったことに」と言われてしまいます。
秀男は、娘の照子(大島優子)が世話になっているから雇おうとしたものの、男ばかりの職場に15歳の少女はさすがに厳しいだろうと、周囲から強い反発があったという。
秀男は誠心誠意謝罪し、両親へも改めて挨拶に伺うと約束したのでした。

一方、丸熊陶業ほどの大手(日本の火鉢はほとんど信楽で作られ、丸熊陶業はその信楽の中で一二を争う大会社)に喜美子が就職できたとあって、気持ちが大きくなった常治は、また新しい商売を始めようと、失職して路頭に迷う男二人を気前よく雇おうとします。
さらには、近所のお母さん方が自宅に集まり、就職祝い用の洋服を仕立てようと盛り上がったり。そんな、喜美子の就職を喜ぶみんなの前で、なかなか就職話が無くなったことを切り出せない喜美子でした。

そんな中、忠信と祝杯をあげていた常治。
そこに西牟田がやってきて、事情を全て聞きます。自宅にも秀男がやってきて、マツも知ることに。

その後、常治はふらっと姿を消してしまいます。
再び家に戻ってきたのは、数日後のことでした。
常治は「口約束はあかん。今度は一筆書いてもらった」と言うと、一通の封書を喜美子に手渡します。
それは、常治曰く、いとこの荒木さだ(羽野晶紀)が大阪で経営している「荒木商事」で、雇うという誓約書でした。
喜美子は、春から働けることに喜ぶも、大阪という遠い地に驚きました。

第12話:うちは信楽の子や!

遠い地での就職先に虚を衝かれるも、笑顔で「わかった」と答える喜美子。

翌日、寺岡先生(湯浅崇)が自宅にやってきました。
寺岡は、喜美子の絵の才能や学力の高さを買っており、ぜひ高校進学をと勧めにきたのです。そのためならば一肌脱ぎ、奨学金も貰えるようにすると。
けれど常治は「この春から男二人雇うことになり、さらに家計は苦しくなる。喜美子には働いて仕送りしてもらわないと」と、進学の話を断りました。

中学の卒業式を迎え、その帰り際、照子(大島優子)に呼び止められた喜美子。
照子は、親に丸熊陶業を継ぐように言われ、婦人警官になる夢を諦めたという。このままずっと信楽で暮らしていくのに、喜美子がここを去るのが許せないと立ちはだかってきたのです。
「もし大阪に行くのなら、うちを倒してから行きなさい!」と。

喜美子はそれに応えるべく、柔道で決着をつけることに。
信作に柔道着を持ってくるよう指示すると、二人は道場へ。
道場へ着くなり、気が逸る照子はさっそく挑みかかってきました。対峙する二人。しばらく互角の勝負をみせるも、最後は、喜美子が華麗な大外刈りをお見舞いしたのでした。

照子は負けた後も「大阪行ったらアカン!信楽捨てるんか!」と詰り、「友達はあんただけ。あんたが信楽を去ってしまったら、うちは一人ぼっちや」と泣き出しました。すると喜美子は、ことさら明るく笑いながら、泣きじゃくる照子の頭を撫でたのでした。

その夜、喜美子は風呂の薪をくべながら、常治に話かけました。
「うちはもう信楽の子。このまま信楽でみんなと一緒に暮らしていきたい。大阪に行きたくない!」と。
喜美子にしては珍しく、泣きながら、今まで飲み込んできた本音を吐露したのでした。けれどそれを受け入れてやれない常治は、代わりに、喜美子が初日に出会ったというタヌキの道の先にある、夕日が美しい丘の話をします。

翌日、喜美子はそこへ行くと、その景色の美しさに息を飲みます。
そして、その場に落ちていた信楽焼の破片を拾い、それを旅のお守りにするのでした。

第2週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

今週、いっきに成長した喜美ちゃんたち。
子役の川島夕空ちゃんたちが、めちゃくちゃ可愛くて、そして演技も素晴らしく上手で、それをもう見られないのかと思うと、ちょっぴりさみしい。
ワガママな直ちゃんも、愛おしく思えた矢先だったんですけどね。
「りんごとぉ~おミカンとぉ~空からいっぱい降ってくんねん」と、喜美子に紙芝居の絵を強請る口調がものすごく可愛かったです。
何かと喜美子を困らせる直ちゃんですが、憎めない!

憎めないといえば、照ちゃんも。
本人、「性格悪くて友だちできない」と言ってましたが、あんなに真っすぐで純粋な子、そうそういないですよね。ほんといい子。…ただ、素直に言葉に出すのが苦手なだけで。でも、そんなところも愛おしい。そして大島優子ちゃんも可愛らしい!
照ちゃんにあそこまで言われる喜美子が羨ましいくらいです。

そして、草間さんもカッコよかった!
草間が立て替えてくれた千円は、今でいう二万~三万五千円相当とのこと(諸説あり)。サクっと出すにはなかなかの額ですよね。
礼を重んじる柔道を愛するのも草間さんらしい。
別れ際、多くの人が集まってくれたことに(慶乃川さんまで!)、その人望の厚さを感じました。
今度、喜美ちゃんと再会するのは、いつになるのかな。
その時もまた、ヒーローのように、困った喜美ちゃんを颯爽と助けてくれること間違いなし!ですね。

第3週(13話~18話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第3週では、出稼ぎのため大阪へとやってきた喜美子が、荒木荘で女中として働くことに。
元女中の大久保のぶ子(三林京子)との、まるで嫁と姑のようなバトルが見ものです!

第3週(13話~18話)あらすじ

第13話:喜美子、大阪へ

昭和28(1953)年 春。
6年ぶりに、一人で大阪にやってきた川原喜美子(戸田恵梨香)。
就職先の荒木商事の荒木さだ(羽野晶紀)社長との待ち合わせ場所に立つも、一向にやって来ないので、警察官(大久保正道)に聞いて、直接職場に伺うことに。

すっかり約束を忘れていたさだは、喜美子に詫びを入れて、改めて自己紹介をしました。
戦後の女性ファッションの変化に目をつけたさだは、親から継いだ会社を、ブラジャーなどの女性下着デザイン会社に変え、自らもデザイナーとして活躍しているという。常治(北村一輝)とは、母方の遠い親戚で、実はほとんど面識がありませんでした。そのため、さだは喜美子を雇うことに前向きではなかったのですが、土下座して頼み込む常治に絆され雇うことに。
とはいっても、まだ小さい会社で、3人の従業員で十分仕事が回ってるため、喜美子には「荒木荘」の女中をしてほしいという話でした。

荒木荘は、さだの実家を改装した、こじんまりとした下宿屋。
元女中の大久保のぶ子(三林京子)が手伝いにやって来てました。さだは、大久保に喜美子を紹介すると、先に部屋に行っといてと促します。
指定された部屋にいくと、窓の修理をしていた下宿人の医学生・酒田圭介(溝端淳平)の姿が。喜美子は、てっきりこの青年と相部屋なのかと勘違いし、「すみません、部屋の半分使わせて頂きます」と恐縮しながら挨拶しました。すると「可愛いらしいなぁ」と笑って、修理してただけだと勘違いを解く圭介。
すぐにさだもやってきて、ここが喜美子専用の部屋で、食事は賄い付きだと説明します。
喜美子は、食事付きで、しかも初めての一人部屋だということに大感激し、部屋中を転げ回ります。すると勢い余って、部屋を隔てるふすまに当たり、隣の部屋へ押し倒してしまいます。
いきなりふすまの下敷きになってしまった隣人・庵堂ちや子(水野美紀)は、布団の中で呻くと、気だるげに起き上がりました。

その騒ぎを台所で聞いていた大久保は「あんな子どもに女中は任せられない」と、さだに苦言を呈するのでした。

第14話:あんたには無理や!

布団から起き上がったぼさぼさ頭の女性・庵堂ちや子(水野美紀)は、呆然と喜美子を見つめると、また布団へ潜り込んで寝入ってしまいました。

その後、さだから話があると呼び出された喜美子。
大久保曰く、ここの女中の仕事は、若すぎる喜美子には勤まらないというのです。しかし喜美子は、幼い頃より家の手伝いをしてきたから炊事洗濯全部できる、精一杯頑張るからと猛反論。
すると大久保は、3枚の皿を取り出して「一枚は家族のために磨いた皿、もう一枚は仕事のために磨いた皿、最後の一枚は家族仕事関係無しに心を込めて磨いた皿。どれが一番きれいな皿だと思う?」と問いかけました。喜美子は迷いながらも、最後の皿を指差します。
大久保は「やっぱりアカンわ」と言うと、答えは、どれも同じだという。というのも、どんな気持ちで磨こうと皿は磨けば綺麗になる。一生懸命やったかどうかなど関係ないというのです。そして、家事というのは、誰にでも出来ると思われている仕事。誰に褒められるわけでもなく、家にいた時のように母親に感謝されることもない。それでもやっていけるのか、と疑問を呈する大久保。
さらには、初日早々、隣人に迷惑をかけたことを話題に上げます。ちや子は新聞記者をやっており、不規則で忙しい生活の中、束の間の休息をとっていたという。その睡眠を邪魔したとあっては、世話人失格だと。これには何も言い返せない喜美子でした。

喜美子は、大久保からお詫びの手紙と現金を持たされ、明日にでも信楽へ帰るよう言われてしまいます。
その夜、食事を出されたものの、まったく箸が進まない喜美子。そんな元気のない様子を心配したさだや圭介は、自分のおかずを分け与えます。それを一口食べた喜美子は、その美味しさに感動します。すると、切ない気持ちとは裏腹に、もりもり食べてしまう喜美子でした。

食事の後、帰り支度で鞄を開けると、入れた覚えのない手拭いと沢山の返信用葉書、そして母・マツ(富田靖子)からの手紙を見つけます。
手紙には、喜美子を応援してくれている近所の大野陽子(財前直見)たちが餞別として返信用葉書を用意してくれたこと、「汗が沁み込んだ臭い手拭いを嗅いだら、弱音も吐けなくなるだろう」と、わざと洗わずに自分の手拭いを入れさせた父・常治(北村一輝)のことが書かれていました。
喜美子は、その手拭いを顔に当てると、何度も吸い込み「臭い~!」と顔を歪めて涙を零したのでした。

第15話:荒木荘での一日

翌朝、玄関に正座して、大久保がやってくるのを待つ喜美子。
渡された詫び状とお金を返して、再び「ここで働かせてください!」と懸命にお願いします。
けれど、大久保はなかなか聞く耳を持ってくれず、食事に集まってきた、さだやちや子、圭介も巻き込んで、話を聞いてほしいと言い募りました。その必死な様子に耳を傾ける一同。

昨日、大久保の言っていた「家事なんて誰がやっても同じ。誰でもできる」に異を唱える喜美子。大久保が今までやってきたことは、誰にでもこなせる簡単なことではなく、食事も、大久保だからこそ出せる美味しさがあった、それを尊敬しているという喜美子。だから自分は、そんな大久保に少しでも近づけるよう働き、そしていつかは「あんたにしかできない」と認められて、大久保に「参りました」と言わせたい!という気概を見せました。
この意気込みに「アホらしい」と言い捨てる大久保。しかし、圭介らに頼まれていたお茶の急須と湯呑を、わざとテーブルに置いたまま台所に戻りました。これに目配せして喜美子に知らせる圭介たち。
すると喜美子は「わたしがお茶淹れてもいいんですか!」と、ようやく大久保の意図を汲み取り、大久保たちへ感謝したのでした。

こうして、喜美子の荒木荘での女中生活が始まりました。
朝は4時半に起き、玄関口や廊下の掃除、朝食の準備、ただし住人皆の生活リズムはバラバラなので、都度それに合わせて用意し、お弁当も必要あれば作って持たせます。皆を見送った後、洗濯し(これも其々分けて)、食事の買い付けなどして、また夕飯の準備に取り掛かります。自分の食事は、その合間に摂ります。あまりの忙しさに、落ち着いて座る時間もありません。
全ての家事が終わるのは夜遅く、その頃にはもうクタクタ。それでも喜美子は弱音を吐くことなく、マツへ「楽しいでー!」と手紙を送ったのでした。

そして、妙な下宿人との出会いも。
荒木荘には、さだ、ちや子、圭介のほかに、もう一人いました。田中雄太郎(木本武宏)という、元市役所勤めで、今は何をやっているのかわからない謎の男。数日間、部屋に閉じ籠ってしまうことも。
喜美子が挨拶に伺ったときは、妙な一人芝居を披露してきて、その面白さがツボにはまり、笑い転げる喜美子でした。

第16話:信楽からのエール

荒木荘には黒電話が置かれており、この時代、まだ各家庭に電話は普及していなかったため、近所宛の電話も荒木荘で受けていました。
そのため、電話の受け答えも指導される喜美子。
押し売りの電話もあるため、舐められないように、ちゃんと大人っぽい声で品よく対応するように言い含められます。

一方その頃。
喜美子からの手紙を受けたマツは、ご近所の陽子たちにもその近況を伝えました。
熊谷照子(大島優子)は、大阪生活を「楽しい」という喜美子に対抗心を燃やし、さも高校生活を謳歌しているような笑顔の写真を大野信作(林遣都)に沢山撮らせて、喜美子へ送ります。

常治は、いつものように従業員の保(中川元喜)と博之(請園裕太)を連れて飲んだくれ、酔い潰れたところを忠信(マギー)に介抱されます。
忠信の家に連れられた常治は、その店先に置かれた黒電話を目にすると、吸い寄せられるように受話器を取って荒木荘へと電話をかけました。
喜美子の声を聴いた瞬間、感極まって嗚咽してしまう常治。それを悟られぬよう、受話器を手で覆います。そのせいで、何も声が聞こえず不審に思った喜美子に切られてしまい、結局、一言も交わすことができませんでした。
けれど電話が切れた後も常治の涙は止まらず、「頑張れ、頑張れよ、喜美子」と繰り返し呟いたのでした。

後日、照子からの、高校生活を自慢した手紙を受け取った喜美子。
照子らしい、と微笑ましい気持ちに。
その後、帰宅したちや子と、信楽から大阪に出たときの話をして、旅のお供に持ってきた信楽焼の破片を見せました。すると「もしかしたら価値のある焼き物かもしれない」と言うちや子。新聞社に持っていって鑑定してもらう?と尋ねます。
これに目を輝かせながら「はい!」と答える喜美子でした。

第17話:はじめてのお給金

喜美子が荒木荘にきて、一か月ほど経った頃。
仕事も大分覚え、時間にも余裕が出てきました。その余った時間で、住人の棚の名札を作ったり、ペン立てを千切った包装紙で綺麗にデコレーションしたりと、工夫を凝らす喜美子。圭介たちから好評を得ます。

しかし、大久保はそれを快く思わず「そんな暇があるなら」と、破れたストッキングの修繕を命じました。しかも段ボール一杯に入った大量のストッキングを。
喜美子は「これは荒木荘の仕事ですか?」と疑問を呈しますが、大久保は「できるか、できないのか、どっちや」と迫るばかり。その気迫に負け「できます!」と答えてしまう喜美子でした。

けれど、ストッキングの修繕作業は細かく、神経をすり減らすばかり。その疲れで、朝寝坊してしまうことも。
それでも、次から次へと段ボールに入った破れストッキングを持ってくる大久保。ウンザリした喜美子は、枕を大久保に見立て、それに柔道技をお見舞いしてストレスを発散させたのでした。

後日、お弁当を届けるため、さだの勤め先を訪れた喜美子。
下着ショーが近いということで、若い女性たちが華やかにメイクしていました。その下着ショーに「お休みを出すから、ちや子さんと一緒に来てね」と誘うさだ。そして、今月分のお給料を喜美子に渡しました。

心躍るようにして喜美子は部屋を出ると、給料袋を開けます。
当時、大学生の初任給が6000円程と言われる中、入っていたのは千円札一枚だけ。「たったこれだけ…」と不満を零す喜美子。
すると、さだが「言い忘れてた」と喜美子を呼び止めました。今は見習いだから、その金額なのだという。大久保がいなくなって一人で切り盛りできるようになったら、大久保に渡してる分も全て喜美子に渡すから、そうしたら一人前のお給料になるとのこと。

これを聞いた喜美子は、その夜も、大久保に見立てた枕に寝技を決め、苛立ちを発散させたのでした。

第18話:わたしに引き抜き話?!

喜美子からの初めての仕送りが、川原家に届きました。
家族の皆が揃って、届いた現金書留の前で正座し、喜美子へ感謝しながら、常治が封を開けます。全額仕送りするという約束だったので、それなりの金額が入っているだろうと期待します。しかし、入っていたのは千円だけ。がっくりと肩を落とす常治でした。

その頃、大阪では。
荒木商事主催の洋装下着ファッションショーに行く日の朝、陽子たちに餞別で貰ったよそ行きの可愛らしい洋服に着替える喜美子。けれど、これに合う靴が無いからと服装を迷っていると、普段のお礼にと、ちや子が自分の靴を貸してくれました。

取材も兼ねているちや子は新聞社に寄り、ついでに、信楽焼の破片の鑑定もしてもらおうと、喜美子もそれについて行くことに。
ちや子の働き先は「デイリー大阪」という夕刊紙を発行している新聞社。
上司の平田昭三(辻本茂雄)に破片を渡すと、興味深くそれに見入ります。すると、大学の先生に詳しく見てもらおうという話になり、平田に破片を預けることにしました。
平田は、焼き物が好きらしく、九谷焼や有田焼の湯呑など何種類か持っていました。それを見た喜美子は、湯呑の汚れが気になってしまいます。そこで「気になるから洗わせてください」と願い出る喜美子。すると、周りの社員たちからも、我も我もと汚れた湯呑を渡されます。そして、ちや子からも。それを快く受け、ついでにしっかり掃除までしてしまう喜美子でした。

その後、ファッションショーを見た喜美子は、その華やかさに魅入ります。

ファッションショーの後は、喜美子が前に道端で貰ったチラシ(珈琲無料券)の歌える喫茶「さえずり」へ立ち寄りました。
そこで、謎の下宿人・雄太郎が何食わぬ顔で歌声を披露しており、驚く喜美子。
一方、ちや子は早々にファッションショーの記事を書き上げ、新聞社へ電話をします。その電話の後「引き抜きよ!」と言って、喜美子に迫るちや子。今朝、手際よく片付けをした喜美子の能力と人柄が買われ、なんと、今の5倍の給料で雇いたいというのです。
この申し出に、目を丸くする喜美子でした。

第3週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

「家事というのは、誰にでも出来ると思われている仕事で、誰に褒められるわけでもなく、とくに感謝されることもない」
この台詞に、よくぞ言ってくれました、大久保さん!ほんとそれ!と共感してしまいました。
ちょっとでも褒めてくれたり、感謝してもらえたなら、やる気が出るんですけどねぇ。

そんな主婦の気持ちを代弁してくれた大久保さん、でもその後の所業が、まるで鬼のよう…。
束の間の休息すらも、大量のストッキング修繕に充てろなんて。
喜美子がやってた工作は「暇」じゃなくて「大事な休息なんだよー!」と言ってあげたかった。
…あ、でも実際に大久保さんを目の前にしたら、怖くて何も言えなくなっちゃいそう。

大久保と喜美子のやり取りは、まるで嫁と姑みたいで、クスっと笑えることも。「大久保ぉ~!」と叫んで枕を投げ飛ばす喜美ちゃん、面白かったです。

荒木荘の女中になるのは滅茶苦茶大変そうだから、なりたくない…と思いますが、でも住人にはなってみたい!
行き届いた掃除、住人個々の好みに合わせたきめ細やかな食事、蒸し器を使ってふっくら温め直してくれる心遣い。全てが心地よい、まるで天国のよう。
ちや子や圭介たちが羨ましいです。

第4週(19話~24話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第4週では、喜美子が荒木荘で働き続けることを決意!
その決め手となった、荒木荘の住人の生き様や仕事観についても描かれます。ときに笑いと涙あり。大阪人情が味わえます。

第4週(19話~24話)あらすじ

第19話:揺らぐ心

庵堂ちや子(水野美紀)から、新聞社への引き抜き話(身の回りの世話係)を聞いた川原喜美子(戸田恵梨香)。
自分の働きぶりが認められたことに感激し、今の5倍の給料を出すという話に心惹かれます。
もし引き受けるなら、要求する雇用条件を細かく詰めたほうが良いというちや子。
荒木荘の女中を辞めるとなると、荒木荘には住めなくなるから、下宿先の手配と家賃を負担してもらおうとか、給料は今の5倍の5000円、朝は9時から、毎週日曜が休み、といったことを決めていきます。
現状、月給1000円で朝の4時から休みなく働いている喜美子にとって、その条件は、まるで夢のようでした。
ただ、父の常治(北村一輝)の口利きで働くことになった荒木荘の仕事。喜美子は、常治に話を通さなければ、と思い至ります。ですが、ちや子が、働く喜美子自身の意思が大事なのだから、父親に打診するのは、自分の意志が固まった後でいい、と助言しました。

その後、足取りも軽やかに帰宅した喜美子。
大久保のぶ子(三林京子)から、ストッキングの修繕で「縫い目が荒かったものがある」と、やり直しを言い渡されます。
これにすっかり、浮かれた気分も滅入ってしまう喜美子。でもたしかに、大久保が抜き取ったストッキングの縫合の出来栄えはいまひとつで、喜美子はすぐさま直しに取り掛かります。

その後、台所へ向かうと、大久保が喜美子のために握ってくれたおにぎりが。
その心遣いを見て、喜美子は何とも言えない気持ちに。

新聞社への引き抜き話を、酒田圭介(溝端淳平)にも打ち明けました。
すると反対の声を上げる圭介。ちや子の、まるで女を捨てたかのような暮らしぶりをみて、男ばかりの職場で仕事するのは辛いだろうと心配したのです。
田中雄太郎(木本武宏)も自身の経験から、給料といった労働条件もさることながら、職場環境や人間関係も大事だから、お試しで数時間働いてみるといいとアドバイスしました。

その勧めを受けて、新聞社で仮勤めしてみることに。
雄太郎に一芝居打ってもらって、数時間荒木荘から抜け出す喜美子。
ちや子の待つ職場へ行って、編集長の平田昭三(辻本茂雄)らに挨拶します。けれど誰もが忙しなく動き回り、ちや子も、男顔負けの威勢を見せて、現場へと飛び出してしまいます。
その凄まじい働きぶりを見て、茫然とする喜美子でした。

第20話:ブン屋の誇り

ちや子の働きぶりに驚く喜美子へ、平田は、ちや子のいろんな武勇伝を聞かせてくれました。
平田曰く、男顔負けの活躍をし、我武者羅に働くちや子には「ブン屋の誇り」が人の2倍あるという。喜美子は、そんなちや子の武勇伝に感心するばかりでした。

そしてもう一つ、喜美子が拾った信楽焼の破片の鑑定結果が出たという。
破片だったため、値打については明言できないものの、作られたのは室町時代とのこと。まさかの年代物に驚く喜美子。鑑定から戻った破片を、また大事に仕舞いました。

仮勤めが終わった後、雄太郎との待ち合わせで喫茶店へ。
どこかご機嫌な様子の雄太郎は、アイスクリームをおごってくれました。
それを食べながら、仮勤めの報告をする喜美子。半分以上は、自分のことじゃなく、平田から聞いたちや子の武勇伝となってしまいましたが、いい職場で新聞社での仕事をやっていけそうだと話します。
これに安堵する雄太郎でした。

帰宅後、夕食の場で、雄太郎がご機嫌だった理由を明かします。
「大阪ここにあり」という映画に、端役として出演が決まったとのこと。
黒澤明の「生きる」に心酔して市役所職員にまでなった(今は辞めている)雄太郎は、ずっと俳優になるのが夢だったという。端役にも関わらず「これで念願の銀幕デビューやー!」と大喜びします。それを荒木さだ(羽野晶紀)や圭介らが祝福。喜美子も、雄太郎の晴れ晴れとした表情を見て、なんだか嬉しい気分になるのでした。

その夜、寝付けない喜美子は、気の赴くままに花の絵を描きはじめます。

第21話:意地と誇りは曲げられない

夜遅く帰宅したちや子は、絵を描いていた喜美子へ、仮勤めはどうだったかと尋ねました。
喜美子は、職場の皆がいい人で、仕事も楽しかったと答えます。
しかし、世話になるのは遠慮するという喜美子。
荒木荘の仕事を途中で放り出すわけにはいかない、というのです。まだ大久保に認められていない半人前の状態で、投げ出すのは「意地と誇り」に反すると。
これを聞いて、喜美子を惑わせてしまったかな、と申し訳なさそうにするちや子。しかし、それも喜美子は強く否定します。自分にも、やろうと思えば、いろんな道が、可能性があることに気付けたと、そのことに感謝する喜美子。するとちや子は、「じゃあ一人前になって荒木荘を卒業したら、ちゃんと自分のやりたいこと見つけて、自分のやりたい道を進むんだよ」と激励したのでした。

荒木荘に残ると決断した喜美子を、雄太郎たちは歓迎します。
とくに、戦後間もなくして妹を亡くした圭介は、喜美子を妹のように思っており、残ってくれることを大変喜んだのでした。

一方その頃、信楽の川原家で、お金が盗み取られるという事件が。
それと同時に、雇っていた保(中川元喜)と博之(請園裕太)が姿を消し、連絡も取れなくなってしまいます。それでも常治は、二人を信じようと警察にも届け出ずに翌朝まで待ったのですが、結局戻ってくることはありませんでした。

そのため明日生きるための金も無く、困った常治は、喜美子を頼って大阪に出向くことに。
荒木荘に、給料の前借りをお願いするというのです。
これを、大野信作(林遣都)と直子(安原琉那)から電話で聞かされた喜美子は、素っ頓狂な声を上げて驚きました。

第22話:一人前になるまでは帰らない!

常治の話を聞いてから、まったく仕事に身が入らない喜美子。
そこへ宣言通り、常治が手土産のかぶ(自宅で栽培したもの)を持参してやってきました。

常治は、ぎこちなく喜美子に目配せしながら、なかなか話を切り出そうとしません。
そこで喜美子は、大久保と常治を席に着かせて、自分はお茶の用意で席を立つことに。

常治の目的を知らない大久保は、荒木荘での喜美子の様子を伝えます。
まだまだ半人前だけど、根性があるし、よくやってくれている、立派なお嬢さんだと。
これを聞いた常治は、嬉しそうに顔を綻ばせます。
そして、内職もやってくれていると話す大久保。
大量のストッキング修繕は、女中の仕事だけでは大して稼げないからという、大久保の心遣いでした。ペン立てを綺麗に装飾した喜美子の手先の器用さをみて、思い付いたという。
今しがた、ひと月分の内職の報酬を受け取ったという大久保は、早速それを喜美子へ渡しました。金額は、一足12円で修繕した数が128足、合計1536円にもなりました。
まさかの、荒木荘の給料より高い値に驚く喜美子たち。

大久保に礼を言って荒木荘を出た後、喜美子と常治は喜び合います。
喜美子はその全額を常治に持たせようとしますが、常治は半分ほどだけ受け取ることに。
そして、どこか寂しそうな表情を浮かべる常治に、「一人前になるまでは荒木荘で頑張る。おそらく三年、その間、信楽には盆も正月も帰らない」と喜美子は宣言しました。
喜美子の覚悟を聞いた常治は、わざと強がって「当たり前や!しっかりやれよ」と発破をかけ、信楽へ帰って行ったのでした。

第23話:その後の荒木荘

昭和30(1955)年。
喜美子も、もうすぐ18歳。荒木荘で働くようになってから2年半が経ちました。
大久保が去った後、すべて一人で切り盛りし、それにも随分慣れてきた頃です。

その頃、荒木荘の住人の様子はというと。
さだは、荒木商事が大手に吸収合併され、今は独立し、女性下着デザイナーの育成に励んでいました。そのため、喜美子が試作品下着の洗濯まで任されることになったのですが、洗濯機を買ってもらえたので、洗濯も大分楽に。
医学生の圭介は、専門を決める時期で、小児内科に進むか外科に進むか、迷っていました。
ちや子は、今も新聞社で精力的に働き、小さな新聞社が生き残るための方針転換(男性好みのお色気記事)が当たるかどうかと、しきりに気にしていました。

そして雄太郎は、2年半前の映画に出演したきり鳴かず飛ばずで、働きもせずぶらぶらしていました。
そのせいで下宿代を半年も滞納し、喜美子が内職したお金で必要経費を賄うことも。
大久保からは「お金のやり繰りも完璧にできたら一人前」と言われており、これでは、いつまでも大久保に認められないと、雄太郎に詰め寄ります。
けれど、喜美子の説教をのらりくらりと聞き流す雄太郎。そんな雄太郎に、ちや子も喝を入れます。このままでは、喜美子がお金を貯めて、美術系の学校に通うという夢を叶えられなくなる、と。そこで、歌える喫茶が店員募集しているから面接を受けてきなさい、と雄太郎に強く勧めたのでした。

喜美子には、他にも些細な悩みがありました。
近所の強面のおじさんがゴンという名の犬と散歩して、毎日夕方頃、荒木荘の前を通る度にゴンがフンをして、後始末もせずに去って行くという。
これを聞いた圭介が、「俺がガツンと言ってやる」と申し出てくれました。

そして夕方、圭介とともに、散歩のゴンを待つ喜美子。
しかしこの日やってきたのは、強面のおじさんではなく、可愛らしい女性・泉田あき子(佐津川愛美)でした。
笑顔で軽く会釈された圭介は、あき子に一目惚れしてしまい、結局、何も言えなくなってしまうのでした。

第24話:切ない恋心

喜美子が荒木荘で2年半過ごす間、熊谷照子(大島優子)から何度となく手紙が届いていました。
内容は、学校生活の他愛もない話。照子と信作は、いまだ友達ができずにいるとか、その割に信作は、後輩からラブレターをもらったとか。照子自身の恋話も。けれどまったく実らず、切ない恋心を持て余してるとのこと。そして、子供の頃にキスしたことを覚えている?と問う照子。
その文面を読んだ喜美子は、つい当時のことを思い出してしまい、大きなため息を吐きました。

その後、帰宅した圭介がどうにも元気が無い様子で、食欲もないという。
そこへ雄太郎が、歌える喫茶「さえずり」に採用が決まったと、浮かれた様子で帰宅しました。喜美子は、圭介の様子が気になりつつも、雄太郎の朗報に喜びました。

夕飯を食べなかった圭介のために、夜食を用意して圭介の部屋を訪ねる喜美子。
圭介はベランダに出て、物思いに耽っていました。なんでも、あき子に一目惚れしてしまい、あき子のことを想うと胸が苦しいのだという。
圭介の恋話を聞いた喜美子は、ふと照子からの手紙を思い出してしまい、口元に手を当てて恥じらいをみせました。その様子をみた圭介は、喜美子にそういう経験があるのかと勘違いしてしまいます。
自分よりも年若い喜美子がまさか…と驚くも、どうしたら想い人と恋仲になれるかと相談します。これに「とにかくまずは、お近づきにならないと!」と答える喜美子。そのための協力を申し出て、圭介の恋が成就するよう応援する、と約束したのでした。

第4週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

内職のストッキング、まさか全額喜美子に渡すためだったとは…!
てっきり、少しくらい(もしくは全額)荒木荘の経費にするためにやらせたのかと…。誤解してごめんなさい!大久保さん。
じつはちゃんと喜美子のことを気遣ってくれている大久保の優しさにジーン。すごく大久保さんが好きになりました!

雇っていた青年二人に、恩を仇で返された常治。
なんだか可哀相。あんなによくしてあげたのに…。常治は人が良すぎてダマされちゃうんでしょうかね、そんなところが常治らしいです。
そして、まさかの給料前借り要求。でもなかなか言い出せずに、目配せしてもじもじする姿が可愛かったです。そして別れ際に、喜美子に呼び止められて、嬉しそうに小走りで駆け寄る姿も。
あんなに愛嬌のある北村一輝さん、久々に見られて嬉しい!
今期の『ニッポンノワール』では、超絶クールな男を演じてますもんね。そのギャップも、たまりません!

小さい頃に、照子からキスされたのを思い出して、口元に手を当てながら恥じらう喜美ちゃんも可愛かったです。
あれは喜美子にとって思い出深い出来事だったようで。なんといっても、ファーストキスですもんね…!
そんな喜美子が、じつは圭介に片想いしているとのこと。にもかかわらず、圭介の恋を応援しようとするところが、なんとも喜美子らしい。
若い子の甘酸っぱい恋、いいですね!

第5週(25話~30話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第5週では、喜美子の淡く切ない初恋が描かれます。
そして8年ぶりに、草間宗一郎(佐藤隆太)と再会!草間にも悲しい現実が…。

第5週(25話~30話)あらすじ

第25話:恋の仲人

川原喜美子(戸田恵梨香)が荒木荘にやってきて、3度目の秋を迎えました。
犬(ゴン)の散歩で荒木荘の前を通った女性・泉田あき子(佐津川愛美)に、すっかり一目惚れしてしまった酒田圭介(溝端淳平)に、協力を申し出た喜美子。
銀杏拾いの帰り道、歌える喫茶「さえずり」の前でゴンが繋がれているのを見て、店内に入ろうとします。が、店から出てきたのは、強面の中年男・庄一郎(芦屋雁三郎)。あき子の父親でした。

喜美子は踵を返すと、物陰から様子を窺います。
すると間もなくして、あき子もやってきて、庄一郎と「今回の見合い相手もいまひとつだったから、お断りしようと思う」といった内容の言葉を二、三交わすと、去って行きました。

その後、帰宅した圭介に女性の名前が「あき子」だと知らせる喜美子。
それだけで、圭介は「なんて素晴らしい名前なんだ」と舞い上がります。その様子を見た田中雄太郎(木本武宏)は「恋をしたのか」と面白がって首を突っ込みます。すると途端に、「べつに恋なんてしていない。医学生が恋なんてしている場合じゃないんだ」と強がって誤魔化そうとする圭介。荒木さだ(羽野晶紀)は、余計なことを言う雄太郎を視線で窘めたのでした。

後日、さえずりで庄一郎と話をする喜美子。
庄一郎は、泉田工業という会社の会長をしており、今は経営を息子に任せ、悠々自適な生活を送っているという。
圭介と娘さんを会わせたい、という喜美子の話に、あまり乗り気な様子を見せない庄一郎。早々に店を出て行ってしまいます。それを見た雄一郎は、庄一郎の気持ちを一瞬でその気にさせる魔法の言葉を喜美子に授けました。それは「医学生」という言葉。
喜美子が「圭介は医学生だ」ということを伝えると、その場での庄一郎の反応はとくに変わりはなかったものの、翌日、早速、あき子が「医学生の圭介さんいらっしゃいますか」と訪ねてきたのでした。
突然のあき子の来訪に慌てふためく圭介。
解剖の授業でアルコール臭くなっていないか、などと気にして、「これでチューしたら嫌われてしまう」とまで心配します。
これに「もうチューまで?!」と驚いてしまう喜美子でした。

第26話:それが恋や

舞い上がった圭介は、あき子と会う機会をつくってくれた喜美子に抱きついて「ありがとう」と感謝を伝えました。これに喜美子は、思わずドキッとしてしまいます。

その後、あき子を荒木荘に迎え入れて談笑する圭介。
家事がひと段落した喜美子は、「おはぎ食べますか」と伺いました。すると、甘いものは苦手だというあき子。そして、おはぎが好きだという圭介を「子供っぽい」と揶揄し、圭介は「作ってくれるから食べてただけ」と強がってしまいます。これにショックを受ける喜美子。
さらには、お茶じゃなくてコーヒーがいい、とか、夕飯は外でハンバーグを食べようなど、喜美子がカルチャーショックを受ける言葉ばかりを連発するあき子。浮かれた圭介は、あき子が言う通りに乗っかって、「今日は晩ご飯いらないから」と二人で出ていってしまいました。

さだや庵堂ちや子(水野美紀)が帰宅した後、ハンバーグの作り方を教わる喜美子。
その後、雄太郎も帰宅して、あき子の話題で盛り上がるちや子たち。すると、夜食を作っていた喜美子の手が止まり、物悲しい表情をみせます。その様子に、3人は敏感に喜美子の気持ちを察知したのでした。

夜遅く、酒に酔って鼻歌を歌いながらご機嫌な様子で帰宅した圭介。
ダンスホールで、あき子と踊ったという。圭介はあらためて喜美子に感謝を伝えると、頭をポンポンしながら「かわいい妹、おやすみ~」と言って自室へ戻りました。

すると、雄太郎やさだ、ちや子が代わる代わる喜美子に「大丈夫?」と声をかけてきました。
これに首を傾げる喜美子。
そんな自分の気持ちに気付いていない喜美子に、ちや子は「圭介に恋してる」と指摘します。そう言われてみればと、喜美子は、胸の痛みや、あき子に一瞬イラっときたことや、浮かれて帰ってきた圭介に嫌な気分になったり、でも逆に楽しそうな顔をみて幸せな気分になったり、自分でも理解できない気持ちが次々と沸き上がってきて、困惑していたという。
それらを全部ひっくるめて、「それが恋や」と説明するちや子。すると、「恋っちゅうのは、おもろいなぁ」と零す喜美子でした。

第27話:圭介、荒木荘を出る

圭介とあき子の交際は順調に進み、それにより、喜美子と圭介の距離もグッと縮まりました。
というのも、デートに着ていく服や、キスのポーズなど、何かにつけて喜美子に相談していたのです。

そんなある日、あき子から「荒木荘を出てほしい」と言われてしまう圭介。
いつも話題が荒木荘のことばかりで、しかも、女中の喜美子と仲が良すぎるというのです。さらにあき子は「女中なんか」と、喜美子を見下すような言い方をします。
これに怒った圭介は「喜美ちゃんは僕の大切な妹。見下した言い方はやめてほしい」と、あき子を諫めました。
すると、ショックを受けて喫茶店を飛び出してしまうあき子。
圭介が後を追って外に出ると、あき子はハンカチを握りしめて泣いていました。そして「ごめんなさい。つい嫉妬してひどいことを言ってしまった」と謝ります。
その様子をみて、思わずあき子を抱き締めてしまう圭介でした。

圭介の帰宅後、荒木荘では喜美子がひとり、火鉢の手入れをしていました。
デートの後、いつもならご機嫌な様子の圭介が、この日は珍しく元気が無い様子だったので、喜美子が心配して声をかけます。すると圭介は、言い出しにくそうに「荒木荘を出ることにした」と打ち明けました。
喜美子は、突然のことに驚き、その理由を問います。
これに、あき子に「出てほしい」と言われたから、と正直に明かす圭介。荒木荘のことは本当に好きで出て行きたくはないけれど、でも好きな人が悲しむ顔を見るのは辛いから決意したという。今後は、学生寮に移り住むとのこと。
喜美子は、複雑な気持ちを秘めつつ「荒木荘を嫌いになったわけじゃなくてよかった」と、ほっとした様子を見せました。
そして圭介は、決意が揺らがないうちにと、来週早々に引越すことにしました。

毎日荒木荘の前をゴンと一緒に散歩していたあき子と庄一郎は、その後、荒木荘の前を通ることはありませんでした。

第28話:初恋の終わり

圭介の引越し日当日。
仕事が忙しいちや子を除く荒木荘のみんなで見送りをすることに。喜美子は、餞別にと、圭介の好物のおはぎを用意しました。しかし、荷物がいっぱいだからと受け取らず、喜美子に食べていいよと言う圭介。そして笑顔で「さいなら」と告げて、荒木荘を去って行ったのでした。

圭介を見送った後、おはぎを食べる喜美子。
食べながら、圭介との楽しい思い出が走馬灯のように浮かび、涙が溢れ出てきます。その苦しさに「恋なんて二度とするもんか」と固く心に誓ったのでした。

その年の暮れ、美術学校の見学に行った喜美子。
その間、久しぶりに大久保のぶ子(三林京子)がきて、荒木荘の面倒をみてくれました。その際、普段の喜美子の仕事ぶりをチェックし、納得の表情を浮かべる大久保。けれど、まだ一人前の太鼓判は押せないという。喜美子が荒木荘を去ってしまったら寂しいというのです。
そんな会話をさだとしている中、帰宅した喜美子。ちや子が勧めてくれた中淀の美術研究所に興味を示し、この学校ならば、荒木荘から近く、週3日通うだけのコースがあって、荒木荘の仕事とも両立できるという。美術学校に進んでからも、喜美子が荒木荘に残ってくれると知り、さだと大久保は大変喜んだのでした。

数日後、ちや子の上司・平田昭三(辻本茂雄)が、新たな入居者となる知人の娘の代わりに下見にやってきました。
そしてちや子に、今の会社が赤字続きで厳しいから「今後の身の振り方を考えておいたほうがいい」と助言する平田。しかしちや子は「恩人のヒラさんにいつまでもついていく。辞めません!」と力強く宣言したのでした。

後日、喜美子は、ちや子に勧められて、美術研究所の講師になる世界的有名な芸術家・ジョージ富士川(西川貴教)のサイン会に行きました。
展示された一風変わった芸術品の数々に、目を奪われる喜美子でした。

第29話:草間との再会

ジョージにサインをもらった喜美子は、そこで思いがけず、草間宗一郎(佐藤隆太)と8年ぶりに再会しました。

さえずり喫茶で話をすることに。
そこに雄太郎と、仕事を一時抜け出してきたさだも、草間を一目見ようとやってきます。草間は「草間流柔道の人」として、荒木荘の中では有名人だったのです。
雄太郎とさだは、感慨深く挨拶すると、積もる話もあるだろうからと、今日の家事は休みにして、食事にでも行ってきなさいと勧めてくれました。そんな愛情深い言葉をかけてもらえる喜美子をみて、喜美子がこの大阪でも頑張ってること、それが認められて皆から愛されていることを実感する草間でした。

一方、草間のほうはというと。
ずっと探していた妻・里子(行平あい佳)が見つかったものの、今は、別の男性と一緒になり、近くの商店街で小さな飯屋を営んでるとのこと。飯屋をやることは、草間と結婚していたときから語っていた里子の夢でした。そうすれば、好きな人とずっと一緒にいられると。けれど、戦争で満州に行ったきり、なかなか戻ってこない草間はきっともう死んでしまったのだと思った里子は、新しい伴侶と第二の人生を歩むことに。周りの人も、それを知りつつ、草間に真実を明かせなかったから「奥さんはきっと亡くなった。諦めたほうがいい」と言っていたのだろうと、今になって気付いたという。
これを語る草間は、どこか悲しそうで、元気が無い様子でした。
小さい頃、柔道を教えてくれた草間は力強く、大きく、顔の向こうには星が光って見えたという喜美子。
それが今は、小さく弱々しくさえ見える姿に、寂しさを感じる喜美子でした。

一方その頃、ちや子に衝撃的な出来事が起こります。
いつものように出社すると、平田のデスクが綺麗に片付けられており、平田が他社に引き抜かれて辞めていたのです。しかも、それは周知の事実で、ちや子だけが知りませんでした。
同僚たちも近々、他の新聞社へ転職するという。そして、平田からの伝言として「結婚せえ」と告げられます。女はどうせ腰掛けで仕事しているんだから、と。
その言い草にショックを受けたちや子は、職場を飛び出し、力なく街を彷徨うのでした。

第30話:草間の決意

喜美子は「ちゃんと奥さんと向き合って話をしたほうがいい」と、夕ご飯に里子がやっている飯屋に行こうと提案します。草間は、もう相手の人がいるのだから会っても仕方ないと躊躇いますが、喜美子から「相手と向き合わないのは草間流柔道の名に恥じる!」と説得され、覚悟を決めます。

飯屋に入り、草間と喜美子は別々のテーブルへ。
喜美子は息を飲んで、草間たちの様子を窺います。
しかし、里子はすぐに草間に気付いたものの、あくまで客として接するだけで、草間も「焼き飯」を注文しただけで他には一言も発しませんでした。

食べ終わった後、里子はおまけにと飴を二粒、喜美子へ渡してくれました。
草間は焼き飯を半分ほど残し、会計を。その時、入ってきた常連客が「里子ちゃん、つわりはどう?」と声をかけるのを聞いてしまいます。
その時里子は、気まずい表情を浮かべるも、草間は努めて平静さを保ち、そのまま会計を済ませました。結局、注文のやり取り以外は何の言葉も交わさなかった二人。けれど草間は、自身の名前を書いた離婚届と「幸せに」という走り書きのメモをテーブルに。これを見た里子は、静かに涙を流したのでした。

喜美子は、里子から貰った飴を一粒草間へ渡します。
草間はそれを口に含むと、今住んでいる東京に帰ると告げます。大阪へは、ジョージのサイン会に来た美術商の通訳として同行していたという。
そして喜美子と草間は、またの再会を誓って別れたのでした。

喜美子が帰宅すると、常治(北村一輝)から電話が。
「お母ちゃん(富田靖子)が倒れた」というのです。

第5週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

喜美ちゃんの初恋は、なんとも切ない結末となってしまいました。
おはぎを食べながらボロボロ涙を流していた喜美ちゃん。居たたまれなかったです。
あき子さんは、あれですね…女性に嫌われる女性だなぁ、と。
圭介があき子に「(喜美ちゃんを)見下した言い方、やめてくれないかな」と叱ったときには、よくぞ言ってくれた!と胸のすくような思いがしました。がしかし、結局、あき子さんを選んで、しかも荒木荘まで出ていってしまうとは。
今後、圭介はあき子と一緒になって上手くやっていけるのかな?とちょっと不安に。
喜美子には、圭介が羨むくらい、これから、もっと素敵な恋愛をしてほしいですね。

8年ぶりに再会した草間さんにも、切ない結末が待ってました。
でも戦中戦後のご時世、こればかりは仕方ないですね…。
草間さんにも、早くいい人が現れてくれるといいな、と思います。

第6週(31話~36話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第6週では、かねてからの夢である美術学校に通うか、その夢を諦めてツケまみれの川原家を支えるために信楽へ帰るか、究極の選択を迫られます。
常治のダメ親父っぷりが浮き彫りに!

第6週(31話~36話)あらすじ

第31話:3年ぶりの帰郷

父・常治(北村一輝)から、母・マツ(富田靖子)が倒れたから早く帰ってこい、という連絡を受けた川原喜美子(戸田恵梨香)。
すると、大久保のぶ子(三林京子)が駆けつけてくれて、すぐにでも帰れるよう配慮してくれました。
ちょうどその時、庵堂ちや子(水野美紀)が行方をくらましてしまうという出来事が。田中雄太郎(木本武宏)が新聞社に電話して行方を探ろうとするも、同僚も全く行方を知らないという。
喜美子は、ちや子のことが心配になりつつも、荒木さだ(羽野晶紀)らに背中を押されて、信楽へと帰りました。

自宅へ帰る道すがら、女学生から「信様~!」と黄色い声を浴びる大野信作(林遣都)と遭遇します。
けれどマツの容態が気になる喜美子は、挨拶もそこそこに家路を急ぎました。

自宅の門の前で、学校帰りの直子(桜庭ななみ)とちょうど出くわした喜美子。
マツの様子を尋ねると、「お母さん倒れたん?」と逆に尋ね返されてしまいます。これに首を傾げながら家に入ると、常治も何やらそわそわとした様子で、ぎこちなく喜美子を迎え入れました。
そして喜美子へ、「もう大阪には戻らなくていい。荒木荘には電報打っておいたから」と一方的に告げる常治。働き口はこの信楽で探すから、このまま信楽で暮らすよう言い聞かせます。
そんな一方的な話をする常治を諫めに、布団から出てきたマツ。常治に言われて、倒れたフリをしていたという。喜美子は茫然とするも、マツに何事もなかったことを喜びました。
けれど、マツが体調悪いことは本当で、夏に1回倒れたと話す常治。このままでは本当に倒れてしまうから、喜美子に家にいてほしいというのです。そして直子を指差して「こいつのせいや」とも。
常治と直子が険悪な仲であることに、眉を顰める喜美子でした。

その夜、川原家で宴会が開かれました。
近所の大野忠信(マギー)や陽子(財前直見)らが集まり、喜美子がまるで自主的に帰ってきたかのような口ぶりをする常治に、忠信たちも素直に喜美子の帰郷を喜んだのでした。
酔い潰れて寝てしまった常治を横目に、片づけをする喜美子とマツ。
喜美子は、荒木荘の仕事を放り出すわけにはいかないからと、明日大阪に帰ると告げます。けれど、仕送りをしているにも関わらず、相変わらず苦しそうな川原家の暮らしぶりに、不安が過る喜美子でした。

第32話:もうあの頃の喜美子じゃない

喜美子は、迷いながらも、マツに来年から通う美術学校について打ち明けることに。
ちょうどうたた寝から目覚めた常治にも聞いてもらいます。
すると、「くだらん。そんな勝手は許さない」と頭ごなしに猛反対する常治。喜美子は、自分の夢や、やりたいことを全く理解しようとしてくれない常治に嫌気がさし、きっぱりと「明日、大阪に帰る」と宣言します。
すると「お前は『この信楽を出たくない、一緒に暮らしたい』って泣いてたやないか!」と言い放つ常治。そんな3年前の話を持ち出す常治に「あの頃の喜美子とは、もう違う」と返す喜美子でした。

結局、最後まで大阪へ帰ることを許そうとしない常治を無視し、喜美子は、翌朝早々、家を発つことに。
その後を、百合子(住田萌乃)が追い掛けてきます。夏に貧血で倒れたマツの薬を貰いに病院へ寄るという。
喜美子は、それでは学校に遅れてしまうからと、代わりに自分が薬を貰ってくると申し出ます。すると百合子は「お姉ちゃんは子供じゃなくて、大人やんな?」と言って躊躇います。
喜美子は、その反応の意味がわからず、「大人」では駄目な理由を尋ねました。けれど、何も話そうとしない百合子。後からやってきた直子も同様に、だんまりを決め込みます。
するとそこに信作が通り掛かったので、喜美子は、訳知り顔の信作を問い詰めることに。信作は「俺から話すのなら、お父さんに叱られないよな?」と前置きした上で、百合子が薬を貰いにいく理由を明かしました。
川原家は薬代のツケがたまっていて、大人が行くと「いい加減払ってくれ」とせがまれてしまうという。そこで百合子のような子供が行けば、同情を買い、何も言わずに薬を渡してもらえると。
この理由を聞き、固まってしまう喜美子でした。

第33話:川原家のツケ

百合子は、3年前、泥棒が入った後の出来事を喜美子に明かしました。
喜美子に金の無心をして帰ってきた常治は、借金をしてオート三輪車を購入。それから張り切って仕事に励んでいたものの、張り切りすぎて足を挫いてしまったという。それからしばらく仕事ができず、酒浸りになり、どんどん色んなツケが溜まってしまったとのこと。

話を聞いた喜美子は、一旦、家に戻ることに。
そして、喜美子を心配させまいとツケのことをひた隠しにしていたマツに、今どれだけのツケがあるのか問い詰めました。
すると想像以上のツケの金額に、思わず笑ってしまう喜美子。
これからはもっと仕送りを増やす、と申し出ます。
しかし、常治が喜美子を大阪に呼び戻したのは、お金のためだけではなく、純粋に、喜美子と一緒に暮らしたいから。そのために、信楽の「丸熊陶業」で働けるようにと、あらためて話を通し、今度はちゃんと一筆書いてもらったという。
けれどマツは、だからといって喜美子を引き留めることはしませんでした。

マツと話をした後、大阪へ戻ることにした喜美子。
その帰る道すがら、常治が働き口を取り付けたというのが本当かどうか、一応確かめるため、丸熊陶業に寄ってみることに。
しかし、社長(照子の父)の熊谷秀男(阪田マサノブ)と絵付係の親方・城崎剛造(渋谷天外)が、辞めるとかどうとか揉めており、話しかけられる様子じゃありませんでした。
そこにちょうど、学校帰りの照子(大島優子)が。喜美子の姿を認めるなり、抱き着いてきました。
照子によると、常治の話は本当らしく、丸熊陶業で雇うことになっているとのこと。照子も、そのつもりで、喜美子とまた信楽で暮らせることを心待ちにしており、これから大阪に戻るという喜美子に「信楽帰ってきてな。絶対やで!」と念押しします。
そんな照子を適当にあしらって、喜美子は大阪に戻ったのでした。

荒木荘では、常治からの電報を受けて、喜美子の荷物を送るべく支度を整えていました。
そんな折、帰ってきた喜美子。
大久保たちは目を丸くして出迎えたのでした。

第34話:さよなら、荒木荘

喜美子は、さだや大久保たちに川原家の状況を明かし、美術学校へ行くのを諦めて、その分の学費を借金返済に充て、信楽に帰るという決意を伝えました。
ただ、まだ大久保に認められていないのに辞めてしまうのが申し訳ない、と詫びる喜美子。
そんな喜美子に、大久保は「家事に終わりなんてあらへん。認める日なんて来るわけないわ」と告げた上で、喜美子を人として認めたという意味では、初日に「大久保さんが作ったご飯は、大久保さんにしかできない」と言ってくれたとき、すでに認めていたと明かします。
この大久保の言葉に感謝する喜美子。
さだや雄太郎も、喜美子が出ていってしまうことに寂しさを感じつつも、事情に理解を示してくれたのでした。

翌日、世話になった喫茶「さえずり」のマスター(オール阪神)にも挨拶に伺った喜美子。
ちや子にも挨拶したかったところですが、ちや子は不在でした。
というのも、喜美子が信楽に帰った後、入れ違いで帰宅したちや子は、酔い潰れながら「新聞社を辞めてきた」と明かし、さえずりでやけ食いした後、実家に帰ってしまったとのこと。
仕方ないので、喜美子はちや子宛の手紙を書いて、雄太郎に託すことに。

雄太郎は、いつかきっと映画俳優として名を上げてみせるから、そのときには何でも好きなものを買ってやると大風呂敷を広げます。そして、芸名を喜美子に考えてほしいと。
そこで喜美子が考えた芸名は「信楽太郎」。
さすがにそれはないわ~と、笑い飛ばす雄太郎。別れを惜しみながら、笑顔で喜美子を見送ったのでした。

喜美子が大阪を発った後、また入れ違いで実家から戻ってきたちや子。
手紙に書かれた喜美子の決意と、ちや子への感謝、手紙に添えられた「ちや子さんのお茶漬けの作り方」の心遣いに、ちや子は涙したのでした。

第35話:丸熊陶業に就職

喜美子が帰ってきて、川原家の食卓も明るく賑やかに。
常治は、相変わらず素直に喜びを口に出せずに憎まれ口ばかり叩いていましたが、それでも隠し切れない喜びが垣間見え、マツの顔も綻びます。
ただ、直子は面白くなさそうに「お姉ちゃんが帰ってきたなら、私は卒業した後、東京へ行く」と言い出しました。一刻も早く、この家から出たいのだという。それだけの理由で、何のために東京に出るのかというビジョンを全くもっていない直子に、喜美子は「相談に乗るから、まずは落ち着いて考えよう」と宥めたのでした。

年が明けてしばらくした後、丸熊陶業で雇ってもらえる手筈が整い、喜美子は両親と共に挨拶に。
照子の母親・和歌子(未知やすえ)から、成績優秀な照子が、この春から京都の短大へ通うことになって寮暮らしするという話を聞きます。これに少し驚く喜美子。
その後、従業員の加山(田中章)から喜美子の働き先について説明が。
喜美子には、製品作りではなく、食堂での飯炊きと各職場へのお茶の用意で、午前9時~午後4時までの勤務をお願いしたいという。
働きたくてしょうがない喜美子は「明日から働けます!」と、早くも意気込みを見せたのでした。

食堂では、喜美子のほかに八重子(宮川サキ)と緑(西村亜矢子)という年配の女性が働いていました。
昼食時の1~2時間ほどは大忙しであるものの、その波を過ぎるとすぐに落ち着き、八重子たちはお茶を飲みながら世間話をする余裕も。
そんな中、率先して各職場へのお茶配りをする喜美子。
3年前にはなかった絵付け部門の小屋の前に置かれた火鉢に見入ります。そして、真剣な眼差しで絵付けをしている職人たちに興味を引かれ「見せてもらってもいいですか」と伺いました。けれど、あからさまに面倒そうな顔を向ける職人たち。
そこへ親方の城崎がやってきたので、自己紹介がてら挨拶をすると、「関係者以外立ち入り禁止や」と追い出されてしまいます。
それでも諦めきれない喜美子は、窓の外からそっと、弟子たちに囲まれて絵付けをする城崎の姿を見つめたのでした。

第36話:火鉢の絵付けをしたい!

翌日、終業時間間際に、照子が急いで帰宅し、喜美子のもとへやってきました。
せっかく喜美子が丸熊陶業にきたというのに、なかなか会えず寂しかったという。
すると、浮かれた様子の信作もやってきます。信作は女子にもてはやされて、すっかりキザな男になっていました。この春から役場に勤めるとのことで、仕立てたばかりのスーツまで自慢してきました。
そんな信作を鬱陶しそうにあしらい、照子は喜美子に、丸熊陶業での仕事はどうかと感想を伺います。父親に「楽な仕事に就かせてあげて」とお願いしたことを、手柄のように打ち明けながら。
すると「仕事は大変な方がおもろいのに」と零す喜美子。火鉢の絵付けに興味が沸いたことを明かします。でも出入り禁止と言われてしまって残念だ、と。
そこで照子は、終業時間も過ぎたことだし、こっそり絵付け小屋に行ってみようと喜美子と信作を連れ出します。

誰もいない小屋に入った3人。
喜美子は、そこに置かれていた火鉢の美しいデザイン画に魅入ります。
すると間もなくして、城崎たちが何やら揉めた様子で戻ってきました。勝手に入ってきた喜美子たちを一瞥するも、それどころではないらしく、そそくさと荷造りを始める城崎たち。とうとう丸熊陶業と折り合いがつかなくなり、辞めるという。そこに加山もやってきて、城崎に退職金を渡しました。城崎はそれを不愛想に受け取ると「絵付け職人はそうそう見つからん。誰が火鉢に絵ぇ描きますんやろなぁ。この先が楽しみですわ」と皮肉を込めて、去って行ったのでした。

この騒動を見ていた喜美子は、チャンスがあるのなら絵付けをやってみたい、という思いがふつふつと沸いてきます。
そこで照子に「絵を描くのは得意だから、絵付けをやらせてほしい」と頼む喜美子。
しかし「陶芸も絵付けも男社会だから、女には無理」と照子は一蹴。それでも喜美子は食い下がり、昔、照子が婦人警官に憧れていたことを言及します。婦人警官も、元は男社会だった警察に誰かが風穴を開けて実現させたんだ、と。だから女にはできないと決めつけるのはおかしい、と主張する喜美子。
その喜美子の主張と熱意に絆され、照子は父親に話を通すと約束することに。喜美子は、願いを聞き入れてくれた照子に抱き着いて喜んだのでした。

翌朝、照子に言われた通り、絵付け小屋へ顔を出す喜美子。
そこには見知らぬ男・深野心仙(イッセー尾形)の姿がありました。

第6週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

これまでも、常治のダメ親父っぷりはよ~く見てきて、そのたびに「でも憎めないんだよなぁ~」と思ってきたのですが。
でもさすがに今回ばかりは、憎めちゃうほどヒドい!
自分のだらしなさでツケを増やしたのに、そのツケで首が回らなくなったら娘に頼って、娘の夢を諦めさせるなんて…。
それを容認しているマツにも問題ある気がします。表面上は喜美子を頼らないようにしてたけど、結局、家計が苦しくなったのは常治を甘やかし過ぎてるマツにも原因があるわけで。
喜美子のためにも、マツがちゃんと常治を厳しく叱ってほしかったなぁ。
美術学校を諦めた喜美子が不憫でならない…。

そして、「お嫁さんになりたいと思うのは女だったら当たり前」というマツに、「結婚して落ち着きたいなんて、そんなつまらんこと考えたことないわ!」と言い放った喜美子。
それを聞いて「なつぞら」の夕見子(福地桃子)が頭に浮かびました。
喜美子と夕見子、名前も似てるけど、しっかりと自分のやりたい夢をもった自立した女性という意味でも似たところがありますね。
一層、応援したくなりました!

それにしても、ようやく荒木荘の住人の人となりが分かってきて愛着が湧いてきたところだったんですが、早くも荒木荘の話が終わってしまって、ちょっと残念。
ちや子さんは来週早々登場するようですが、ほかの人たちとも、この先、再会することがあるんでしょうか。
雄太郎が「信楽太郎」という大スターになって登場したら面白いですね!

第7週(37話~42話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第7週では、丸熊陶業に新しくやってきた火鉢の絵付け師・深野心仙(イッセー尾形)と運命の出会いが!
喜美子は、心の底から絵描きを楽しむ深野に心酔し、弟子になりたい!と強く思うように。
おっとり、おとぼけ、おおらかな深野のキャラが最高です!

第7週(37話~42話)あらすじ

第37話:はじめての絵付け

朝、熊谷照子(大島優子)に言われた通り、絵付け小屋へとやってきた川原喜美子(戸田恵梨香)。
そこには見知らぬ初老の男性(イッセー尾形)がおり、喜美子は締め出されてしまいます。

そこで、照子の父・秀男(阪田マサノブ)に話を聞くと、すでに新しい絵付師を雇ったとのこと。小屋にいたのはその雇った絵付師で、深野心仙(ふかのしんせん)という日本画の先生でした。
秀男は試作品を小屋に届けるついでに、喜美子を深野に紹介することに。

絵付け小屋には、深野のほかに一番弟子の池ノ内富三郎(夙川アトム)と二番弟子の磯貝忠彦(三谷昌登)がいました。
秀男が喜美子を紹介し、ここで絵付けをさせてもらえないかと相談したところ、深野は「ええよぉ」と即答。これに喜美子は、舞い上がって喜んだのでした。

さっそく池ノ内から指導を受け、早くも絵付けをさせてもらった喜美子。
深野の図案と池ノ内が書いてくれたアタリを見ながら、描き進めていきます。元々、絵が好きだった喜美子は、すぐに没頭。時間も忘れて、ひたすら描き続けたのでした。

一方その頃、マツ(富田靖子)は大野陽子(財前直見)のもとに。
借金返済のために、美術学校へ行く夢を諦めた喜美子。それをずっと申し訳ないと思っていたマツは、お金を貯めて、いつか美術学校に通わせてあげたいと考えました。
そこで、僅かばかりの貯金をはじめようと貯金箱を持参。これを自宅に置いてしまうと、勝手に常治(北村一輝)が酒代に変えてしまうからと、陽子に預かってもらうよう、頼んだのでした。

その常治は、いつものように近くの酒場で大野忠信(マギー)と酒を飲んでいました。
飲みながら、喜美子と結婚して婿入りしてくれそうな近所の男性を吟味する常治たちでした。

第38話:職人の道は厳しい

夜遅く、酔っ払って帰宅した常治。
忠信と吟味した婿候補の名前を早く伝えたくて、そして早く風呂に浸かりたくて「喜美子!喜美子ー!」と何度も呼びつけます。
しかし、絵付けに没頭していた喜美子はまだ帰宅していません。それでも、あまりにしつこく喜美子と呼ぶ常治がうるさくて、つい「黙れ!」と言い放ってしまった直子(桜庭ななみ)。これに常治は「親にむかって何事か!」と逆上し、ちゃぶ台をひっくり返してしまいます。そしてまた、飲みに出てしまったのでした。

そんな騒ぎがあったとも知らずに帰宅した喜美子。
「絵付けをして遅くなった」と明かせばきっと常治が怒るだろうからと、「掃除を任されて遅くなった」と誤魔化します。がしかし、そこに常治はおらず、マツが散らかった居間を片付けていました。

事の経緯をマツから聞いた喜美子は、代わりに風呂焚きをしている直子のもとへ。
直子は、家事をする喜美子の帰宅が遅かったからこうなったと責め、「うちは風呂焚きも洗濯も、全部嫌いや!父ちゃんも大っ嫌いや!」と叫んで家の中へと戻ってしまいました。

翌日、朝早く絵付け小屋へ行った喜美子。
直子から「早く帰ってきて」と念押しされていたので、給仕の仕事が終わった後ではなく、始業前の早朝に立ち寄ることにしたのです。
すると、同じく早朝にやってきた深野。またもや喜美子を締め出してしまいます。
後からきた池ノ内に理由を聞くと、深野は朝が一番集中するそうで、その姿を他の人間に見られたくないという。そして、「これから忙しくなるから、また折を見て遊びにきて」という池ノ内。
池ノ内たちは、喜美子が、ただ絵付けを体験してみたくてやってきただけだと思っていたのです。
そこで、ここで働きたいという意思をしっかり伝える喜美子。
すると、深野から「無理だ」と言われてしまいます。絵付け職人の道を極めるには何年もかかる、片手間でできるようなものではない、と。そしてもちろん修行中は無給。
実際、仕事を覚えるのに、池ノ内は住み込みで昼も夜もなくみっちり修行して、一年とちょっと。磯貝は、生活費を稼ぐため日中は陶工として働き、それ以外の時間はすべて修行に充て、3年ほど。その後も、物になるまでは何年も掛かるという。とても、朝の僅かばかりの時間だけでどうにかなるものではありません。
喜美子は、自分の甘さを痛感したのでした。

第39話:絵付けは諦めなあかん

帰宅すると、庵堂ちや子(水野美紀)がやって来ていました。
荒木荘では結局別れの挨拶もできなかったため、喜美子は再会できたことを喜びます。

ちや子は今、婦人雑誌の雑誌記者をしており、琵琶湖に大橋を架ける一大事業の取材を担当することになったという。けれど、それを任せてもらうには大変な苦労がありました。女だから駄目だと言われ続け、それでも何度も何度も、頭を下げて、熱意を伝えて、そうしてようやく任せてもらえたのでした。
そんな苦労を聞いた百合子(住田萌乃)は「そこまでして楽しいの?」と問い掛けます。すると「楽しいてしゃあないよ」と即答するちや子。やりたいことをやらせてもらってるから、辛いことも楽しいと。
その話を聞いて「ちや子さんが羨ましい。うちもやりたかった~」と泣き出す喜美子。
絵付けの仕事と出会ったとき「これや!これが、うちのやりたいことや!うちの新しい仕事や」と心が躍り出したという。けれど、お金にも時間にも余裕のない自分には無理だ、諦めなくちゃいけないと嘆きます。
そんな、めずらしく感情を爆発させて泣きじゃくる喜美子に、戸惑うマツや直子でした。

仕事で長居ができないというちや子は、その日のうちに発つことに。
喜美子は、ちや子のおかげで本音が吐き出せたと感謝し、笑顔で見送ったのでした。

その後、帰宅した常治は、喜美子の気持ちも知らずに、婿候補の話を切り出します。しかしそれをまともに取り合わず、受け流す喜美子。
そして、いつものように風呂を沸かせと所望する常治。すると、直子が自ら「うちがやる」と申し出ました。
慣れない直子のために、喜美子がやり方を教えようとすると「絵付けって何?どんな仕事?」と直子から尋ねられます。絵付けへの未練を捨て去ろうとしていた喜美子は「忘れた」と答えるのでした。

第40話:結婚なんてせえへん!

今まで通り給仕の仕事に精を出し、お茶のやかんを各職場に配る喜美子。
絵付け小屋の前に行くと、弟子の池ノ内や磯貝が出てきて「今、フカ(深野)先生集中してるから席を外す。喜美ちゃんも邪魔にならんようにな」と言われます。
そこで、なるべくそーっとやかんを取り換える喜美子。しかし、絵付けに没頭した深野の、カエルのような唸り声が聞こえてきて、それがどうにも気になってしまい、喜美子はそっと背後から絵付けの様子を覗いてしまうのでした。

一方その頃、絵付けがやりたいという喜美子の想いを知ったマツは、陽子に相談し、他に絵付けを教えてくれそうな会社を探していました。
するとそこへ、卒業式を終えた信作(林遣都)が同級生の佐々木今日子(杉浦琴乃)と腕を組んで帰宅。3日前にも、今日子と一緒に帰宅し、二人でギターを弾き合っていたという。その仲睦まじい様子に渋い顔をする陽子でした。

その夜。
常治が、喜美子の婿候補として宝田三郎(石田明)という青年を連れてきました。しかし宝田は、恐縮した様子で「他に結婚したいと心に決めた女性がいます。だから喜美子さんとは結婚できません!すみません!」と何度も頭を下げて、逃げるようにして帰ってしまいます。
これにバツが悪そうにする常治。そんな常治に喜美子は、当分結婚する気はないと、はっきり告げます。
するとマツが前に出て、喜美子が絵付けに興味があること、週1回で絵付けを教えてくれるという永山陶業へ通わせたいことを、常治に申し出ました。そして少しでも気分を良くさせるために、気前よく酒を振舞うマツ。しかしその酒瓶は、先日、喜美子と直子がイタズラして水を入れたもの。
常治は水であることに気付き、激怒。当然、マツの申し出も却下されてしまうのでした。

第41話:フカ先生の弟子になりたい!

翌日、常治への交渉に失敗したことを謝るマツ。
けれど、そのおかげで自分が何したいかわかったという喜美子。そう思うに至った経緯を話し始めました。

それは昨日のこと。
絵付けに集中して、唸っている深野の表情を見たら、なんとも幸せそうな笑い顔をしていたという。
その姿を見られて「恥ずかしい」と言う深野が、絵付け中に、ついニヤけてしまう理由を教えてくれました。

小さい頃から絵を描くのが好きだった深野は、貧しい家庭で育ち、食べられない白米の代わりに大盛りのご飯を描いたり、病気で外に出られない父のために風景画を描いたりして、家族を喜ばせていたという。そのたびに皆から「ええよぉ」と感謝されるのがこの上なく嬉しかった深野。
けれど、時代は戦争に突入し、従軍画家として大陸を渡ることに。
すると、今までのような風景画ではなく、人と殺し合いをするための戦争画を描くことになり、苦しみます。戦争が終わった後も、しばらくはその苦しみで絵を描くことができず、絵描き以外の仕事を転々としていました。
そんな時に出会ったのが、絵付けの火鉢。
本来、絵なんて必要がない火鉢に絵が描かれている。それを見て「あ~、日本はこんな贅沢を楽しめるようになったのか」と、ようやく終戦を実感したという。
それから火鉢の絵付師となり、火鉢の向こうで暖を取る人たちの姿を思い浮かべては、その人々を幸せにしたいという想いで描き、それが楽しくて嬉しくて、つい顔が緩んでしまうのでした。

この深野の話を聞いて心打たれた喜美子は、涙を流します。
その後、深野から「そもそも君は、絵付けがしたいのか?それとも絵付師になりたいのか?」と問われた喜美子。その場では答えが出せませんでした。

けれど、マツが永山陶業で絵付けを教えてもらえるという話題を出したときに、違和感を感じたという。そこで喜美子は、自分の本心に気付いたのでした。

自分は、絵付けをやりたいのでも、絵付師になりたいのでもない。
心の底から絵描きを楽しむフカ先生についていきたい。他の誰でもなく、フカ先生の弟子になりたい!と。

一方その頃、常治は、深野が絵付けの先生とも知らずに、すっかり意気投合して酒を酌み交わしていました。

第42話:9番弟子のキュウちゃん

酔った深野と常治、話題は絵付けの話に。
最近、若い女の子が絵付けをやりたいとやってきたが、あんな華奢な女の子じゃ、きっと長くは続かず、すぐ音を上げてしまうだろうと笑い飛ばす深野。
それは喜美子のことだろうと察していた常治は、思わず「そんな根性なしちゃうわ!大阪で3年も、たった一人でどんだけ頑張ったか。そこらへんのやわな娘と一緒にすな!アホ!」と激昂してしまいます。

翌朝、深野の弟子になると心に決めた喜美子は、常治にもその決意を伝えることに。
喜美子は、絶対猛反対されるだろうと覚悟していたので、まさかの承諾に驚きます。丸熊陶業で絵付けを習うのならいい、と。けれど「お前なんか続けへんわ!すぐ弱音吐くやろ」と付け加える常治。これに喜美子は「吐かへんわ!うちはそんな根性なしちゃうわ!」と反論。その言葉を聞いて、思わず嬉しそうな表情を浮かべてしまう常治でした。

その後、深野に「弟子にしてください」と頭を下げた喜美子。
深野は「ええよぉ」と一言。喜美子は9番目の弟子ということで「キュウちゃん」と名付けられることに。
ちなみに3番目以降の弟子はまったく長続きしなかったという。喜美子はその二の舞にならないと誓い、精力的に修行に励みます。修行の内容は、まずは真っ直ぐな線を描けるようにひたすら新聞紙に線を描いたり、それから深野の絵を模写したり。
その練習を、喜美子は食堂の仕事や家事を今まで通りこなしながら、休憩時間や早朝、家事を終わらせた後夜遅くまでやっていました。

昭和34(1959)年。
弟子になってから3年が経ち、喜美子は21歳となりました。

第7週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

口癖が「ええよぉ」という、おっとりで、おとぼけで、おおらかなフカ先生のキャラが魅力的!
イッセー尾形さんが演じるからこその味わい深さがありますね。
フカ先生の幼少期から終戦後までの一連の話にも、涙が込み上げてきました。いい話です!
そんなフカ先生に惚れ込んでしまった喜美子の気持ち、とても共感できました。

先週、常治を野放しにするマツがあまりに不甲斐ないな~と思っていましたが、今週は喜美子のために色々がんばってくれました!
美術学校へ行くための貯金を始めたり、勇気を出して常治に物申してくれたり。
考えてみれば、当時の日本は、亭主関白が横行していた時代だから、マツがなかなか常治を叱れないのも仕方なかったのかもしれませんね…。
常治のちゃぶ台返しを見て、ふとそんなふうに思いました。

第8週(43話~48話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第8週では、師匠の深野心仙に認められ、晴れて絵付師に!
信楽初の女性絵付師として脚光を浴びます。しかしその扱いは、職人らしからぬ、浮ついたマスコットガール的なもので…。
今も昔も変わらぬプロモーターの無理なキャラ付け感が、どこか笑えます。

第8週(43話~48話)あらすじ

第43話:火鉢デザインに挑戦!

昭和31(1956)年 冬。
深野心仙(イッセー尾形)の九番弟子となった川原喜美子(戸田恵梨香)。
壊れた焼き物をかき集めては、寝る間も惜しんで、ひたすら絵付けの練習をしました。

昭和32(1957)年 夏。
絵付け火鉢の注文は右肩上がりに増え、この年も大量注文が。
社長の熊谷秀男(阪田マサノブ)が、その数をこなせるかと深野に相談にきます。
ですがやはり、人手不足だからと難色を示す深野。そこへ喜美子が「やらせてください!」と自ら志願。しかし、まだ未熟だからと、その願いは聞き入れてもらえませんでした。

昭和33(1958)年 冬。
ようやく深野に認められ、商品となる火鉢に絵付けさせてもらえるようになりました。
お給金も貰えるようになり、これには父の常治(北村一輝)も大喜び。

昭和34(1959)年 夏。
弟子入りして3年が経ち、21歳となった喜美子。
深野から、火鉢のデザインを描いてみるかと打診されます。
けれど以前、事務員の加山(田中章)から「この丸熊陶業では、深野心仙先生以外のデザインを採用するつもりはありません!」と断言され、実際去年、一番弟子の池ノ内富三郎(夙川アトム)や二番弟子の磯貝忠彦(三谷昌登)が出したデザインは却下されてしまったのです。
そのため、きっと自分のデザインも採用されないだろうと気後れする喜美子。しかし深野は「打たぬ鐘は鳴らぬ」と、まずはチャレンジしてみることが大事と背中を押します。そして「火鉢のデザインに大切なことは、上手い絵を描くことじゃない。みんなが『ええなぁ』『欲しいなぁ』と思うようなものを描くことだ」とアドバイス。
これを受けて、デザイン画にチャレンジしてみることに。
最近では、妹の直子(桜庭ななみ)や百合子(福田麻由子)も積極的に家事を手伝ってくれて、おかげで大分、時間にも余裕ができました。
喜美子は、どういうものが喜ばれるだろうかと、家族や荒木荘の人々を思い浮かべながらデザインを練りました。

第44話:新しい時代

出来上がったデザインを深野に見てもらう喜美子。
そのデザインは深野の絵とは一線を画す斬新なもので、深野は、良いとも悪いとも言わず、ただただ「ほう~ほう~」とだけ唸りました。
喜美子はその反応に困惑しつつも、否定的なものではなかったため、これを秀男に提出してみることに。

事務所の前に行くと、この春から信楽町役場の商工観光課で働いている大野信作(林遣都)と鉢合わせ。
年に一度、夏に催す「火まつり」についての相談に来たという。
二人は秀男に、それぞれの案件を持ち掛けますが、「加山のほうに」と丸投げされます。加山は、以前、深野のデザイン以外は認めないと豪語した人物だったので、喜美子は苦手意識がありました。
案の定、デザインを見せると、一瞥しただけで、すぐに畳んで、書類の山へと置いてしまう加山。
しかし喜美子は、めげずに、また来年もデザイン案を持ってくると、意欲を示しました。

すると間もなくして、熊谷照子(大島優子)が果物とお茶を持ってやってきました。
よくよく見ると、事務所の奥に、照子のお婿さん・敏春(本田大輔)の姿が。結婚前、照子は「こんな男と結婚するくらいならゴキブリと結婚したほうがましだー!琵琶湖に沈めたる!」とまで愚痴ってましたが、今となっては、甘く品を作った声で敏春にお茶を差し出していました。
その変貌に驚く喜美子と信作。

後で照子に聞くと、結婚した後、敏春の魅力に気付いて、好きになったという。
敏春は京都の老舗旅館の三男坊で、働いていた会計事務所を辞めて照子の婿に。敏春はとても優秀な男で、信楽焼だけでなく全国の陶芸や芸術にも明るい。そして「丸熊陶業を日本一にする」という熱い志も持っていました。
そんな才能と志を持った敏春は、丸熊陶業の会計も担当し、どんぶり勘定の秀男を諫めることも。これからは、融資を受けるにも、緻密に戦略を練った事業計画書が必要だと。
そして、時代の変化に敏い敏春は、売れ筋商品の絵付け火鉢を担当している深野の絵はもはや古い、とまで言及。
しかし、古い人間の秀男はそれをまともに取り合おうとはせず、さっさと席を立ってしまいます。
そんな秀男にため息を吐きながら、加山の書類の山にぞんざいに置かれた喜美子のデザインに気付く敏春。
その斬新さに、目を見張りました。

第45話:直子、東京へ

初物のスイカを切りながら、昼間見た、信作の両親の痴話喧嘩について話をする喜美子と百合子。
信作曰く、最近になって、二週間に一度、思い出したように大喧嘩するようになったという。
けれど、大野家の騒ぎに心を痛めている場合ではありませんでした。
というのも、この日は、川原家でも一波乱必至の特別な日だったのです。

直子がついに東京行きを決意し、明日はその出発日でした。
中学の時の先生から、東京の職場・熨斗谷(のしたに)電機の工場を斡旋してもらえたのです。
常治は、以前、大阪へ行った喜美子にもしたように、自分の汗が沁み込んだ臭い手拭いを直子の鞄に入れようとします。が、直子はそれを拒否。しばらく二人の攻防が続きます。
そして今まで、常治が働き口を見つけてきては、長くは続かず、何度も仕事を辞めてきた直子。「今度こそは」という直子の言葉はもう聞き飽きた常治は、どうせまた続かないだろうと高を括ります。
そんな常治に「何を言われても、うちは東京行くで!今度こそ、ちゃんとやる」と宣言する直子。
すると常治は「明日、一緒に東京について行く」と言い出しました。全く知らない遠い場所に、娘一人行かせるのは心配だと。そして、職場や寮などに挨拶して回るという。
しかし、その汽車賃が無いことに気付く常治。
マツが、へそくりがあることを明かします。それは喜美子を美術学校へ行かせるために貯めていたお金でしたが、絵付師になれた今、それも不要だろうと、今回の汽車賃に使うことに。
ただ、そのへそくりの預け先が問題で、陽子(財前直見)に預かってもらってたというマツ。それがまさに、大野家夫婦の痴話喧嘩の原因でした。不自然なへそくりを不審に思った忠信(マギー)が問い質すも、陽子は秘密を守るため、頑なに口を閉ざしていたのです。
その話を喜美子たちから聞いたマツと常治は、詫びるため、急いで大野家へと向かいました。

そして翌日、直子は常治に付き添われ、東京へと旅立ったのでした。

第46話:商品開発部の立ち上げ

丸熊陶業に「商品開発部」という新しい部署ができ、若い社員がやってきました。
これは敏春の発案で、今の主力商品である火鉢とは違う新製品を開発するための部署。そのため、そこに入る社員も、外部から、実力のある若手を敏春自ら引き抜いてきました。
美術工芸を学び陶器会社で働いていた藤永一徹(久保山知洋)、建築工学を学び建築資材研究所で働いていた津山秋安(遠藤雄弥)、そして美術大学で陶芸を学びその後も学生に陶芸を教える手伝いをしていた十代田八郎(松下洸平)。

3人は敏春の案内で、各部署へ挨拶周りに。
喜美子のいる絵付係にもやってきました。八郎は、何か思うところがあるのか、気がそぞろな様子。けれど引っ込み思案のせいか、名前を告げた以外は何も口にできず小屋を後にします。
その不自然な様子がどこか引っ掛かる喜美子でした。

喜美子がお茶のやかんを返しに食堂へ行くと、そこには祭りのポスター貼りをしていた信作の姿が。
間もなくして八郎もやってきたので、ついでに挨拶をする信作。年若く見える八郎を年下だろうと思い、気さくに話しかけます。がしかし、じつは二つも年上だと知り、驚いて居住まいを正します。
そして、どこかぎこちなく会話をする二人。
そんな二人が見てられなくて、喜美子は助け舟を出します。すると、焼き物が好きな者同士、すっかり意気投合。

帰り際、喜美子は、八郎の背にあるシャツの破れの修繕箇所が、またほつれているのに気付きます。そこで「よかったら、直してもいいですか。今度、絵付係に来てください」と申し出る喜美子。これに八郎は、はにかんで「ほな、お願いしようかな」と答えたのでした。

一方その頃、秀男は妻の和歌子(未知やすえ)に、敏春への世代交代を催促されてました。
それを煙たがる秀男。そこに、照子からも、敏春が喜美子のデザインを採用したいと言ってるから聞き入れてほしいと要求されます。
これについては無事聞き入れられ、照子は喜美子へ、デザインが採用されたことを報告しました。

第47話:丸熊陶業のマスコットガール?

デザイン案の採用を深野たちに知らせると、深野も、弟子の池ノ内や磯貝も喜んでくれました。

その後、喜美子に地元紙取材の話も持ち上がりました。
なんでも、信楽初の女性絵付師として紹介したいという。秀男や敏夫に強く勧められ、受けることに。

ただ、娘が浮ついたことをするのを嫌う常治のことを思うと、反対されるのではないかと心配する喜美子。
直子に連れ添って東京にいる常治へ報告すべきか、マツや百合子に相談します。
すると、新聞に喜美子が載ることを喜んだマツたちは、常治には隠し通そうと提案。とくに百合子は、直子が家を出た今となっては自分が常治に対抗する役目だという意識が芽生え、「父ちゃんのことはうちに任しとき!」と意気込んでみせたのでした。

取材当日。
これまでの経緯で、深野に学んだことを話そうとすると、記者は深野のことを全く知らず、興味も示しません。敏春も、深野については言及する必要はないと言い、あくまで女性初の喜美子だけにスポットライトを当てようとします。「ミッコー」というあだ名をつけて、丸熊陶業のマスコットキャラクターにする、と。
そんな、深野をないがしろにする態度や、実情とは全く違うチャラついたイメージを植え付けようとする取材に苛立った喜美子は、ついに取材を拒否。

これに困った秀男たちは、照子に説得を頼むことに。
照子と喜美子、二人きりになって話し合います。
喜美子の気性を知る照子は、言っても無駄だと、わざとしおらしく「喜美子の気持ち尊重したる。私じゃ説得できひんかった。って言うとくわ」と小屋を出ようとします。その様子に罪悪感を感じた喜美子は、思わず呼び止めてしまいます。すると「うちの顔、立ててくれるんかい!」と飛びついてきた照子。まんまと策略に嵌ってしまったと気づくも、やはり照子を無下にもできず、喜美子は取材を受けることに。

考え直してくれた喜美子にほっとする一同。
あらためて取材を再開させますが、写真を撮るにあたって、今の作業着のような姿ではマスコットガールにふさわしくないと、着替えを命じられます。

急いで帰宅し、家中の服をひっくり返す喜美子とマツ。
しかし家にはろくに可愛い服もなく、陽子や近所の方々に協力を仰ぐことに。皆、率先して服を持ち寄ってくれて、ああでもないこうでもないと、喜美子を着せ替え人形のようにして楽しみます。
そうして、可愛い服に身を包み、綺麗にお化粧をした喜美子。
その見違えた姿に、マツは感激して涙をボロボロと零します。今まで女気もなく、成人の集いにも参加せず、ひたすら絵付けの修業に邁進してきた喜美子を、マツは心配していたのです。それをこうして、娘の晴れ姿を見られたことに感極まったのでした。

絵付け小屋に戻り、撮影に入った喜美子。
絵付け職人らしからぬ、気取ったポーズを求められ、ここでも苛立ちを募らせる喜美子でしたが、照子の顔を立てるため、晴れ姿に喜んでくれた母のためにと、不満を押し殺して取材に臨んだのでした。

後日、地元紙に喜美子の写真が大きく載り、大々的に丸熊陶業のマスコットガール・ミッコーとして紹介されたのでした。

第48話:深野心仙は素晴らしい日本画家

信楽初の女性絵付師として新聞に載ったことで、喜美子は注目の的に。
丸熊陶業には花や祝いの品が沢山届き、喜美子デザイン火鉢の注文も入りはじめました。これに加山たちは有頂天となり、悪気なく「深野よりミッコーの時代が来たで~」と深野を軽んじた言葉まで口にしてしまいます。
これに喜美子は居たたまれない気持ちになりますが、それでも深野は喜美子が脚光を浴びることを喜び、「堂々と胸を張りなさい」とまで言ってくれたのでした。

その後、直子に連れ添っていた常治が東京から帰ってきました。
相変わらず帰ってきた早々、飲んだくれる常治。喜美子の記事についてはまだ気づいていませんでした。

八郎が、約束通り、ほつれたシャツを持ってやってきました。
ただ、以前のような和やかさはなく、どこか苛立っている様子。それが気になって喜美子が問い掛けると、躊躇いつつもその理由を明かしてくれました。新聞記事に偉大な日本画家である深野について一切触れられていなかったことが不満で、喜美子のチャラついた姿勢にガッカリきたとのこと。
それは勝手に仕立て上げられたものだと、喜美子は弁明しました。

その後、八郎が絵付けの仕事場へやってきます。
以前、挨拶に伺ったときに言えなかったことを伝えにやってきたのです。
じつは深野の絵と、浅からぬ縁があるという八郎。
祖父が、深野の描いた日本画をいたく気に入り、八郎の家の床の間に家宝として飾られていました。祖父が亡くなった後も形見として大事にしていたのですが、敗戦直後、食べるものが無く、その形見を闇市で売って、白い米と卵3個に替えてしまいます。
八郎は深野に、そのことが申し訳ないと詫びるとともに、おかげで飢えがしのげたと涙ながらに感謝しました。そして、その白いご飯はとても美味しかったと。
それを聞いた深野もまた嬉しそうに「若い頃に描いた名もない絵を忘れんとってくれて、ありがとう」と感謝を伝えたのでした。

その二人に胸を打たれた喜美子は、家で絵を描き始めます。
それは八郎が語った、祖父が持っていた絵をイメージしたものでした。

第8週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

どんなに軽んじられようと笑って受け止め、それどころか、申し訳なさそうにする喜美子に「胸張りなさい」と言ってくれて、喜美子の注目を喜んでくれるフカ先生のなんと心の広いことか!その人柄に惚れ惚れします。

八郎のおじいちゃんの絵のエピソードにも泣かされました。
フカ先生の絵は八郎一家の心だけでなく、飢えも満たしてくれたんですね。
先週、フカ先生の幼少期も貧乏で、白いご飯の絵を描いて飢えを紛らわせていたというエピソードがありました。それが実際に、フカ先生の絵が白いご飯にかわって誰かの飢えを満たしてくれた、ということに心が震えました。
フカ先生の絵には人を救うチカラがありますね!

今まで散々、ダメ親父っぷりを披露してきた常治。
でも今回は、ちょこっと見直しちゃう場面も。一人東京へ出る直子のために、付き添って、関係各所に挨拶回りをすると申し出た常治の姿は「頼もしいお父さん」でした。
こういうとこがあるから、やっぱりなんだかんだで憎めない。
そして、北村一輝さんだから憎めない。
犬猿の仲だった直子と常治が二人っきりで数日過ごすというのは、どんなかんじだったんでしょうね。その様子も見てみたかったな~と思いました。きっと笑えるに違いない!

お婿さんにきた敏春のことを、「好きに…なった…」と呟いた照子。可愛かったなぁ。
結婚前は「ゴキブリと結婚したほうがまし!」と散々こき下ろしてたのに。笑
照子ちゃん、すっかり良き妻になりましたね。

第9週(49話~54話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第9週では、丸熊陶業の社長・秀男が急逝し、照子の夫・敏春が若社長に。時代の変化も受けて大改造を断行。火鉢生産を大幅縮小する中、深野心仙は再び修行の道へ。
フカ先生の”かっこええ”生き様に惚れ惚れします。

第9週(49話~54話)あらすじ

第49話:社長の死

丸熊陶業の食堂で十代田八郎(松下洸平)が朝食をとっていると、深野心仙(イッセー尾形)がやってきました。
深野は、先日の八郎の話を聞いて、祖父が持っていたという絵はこんなかんじだったのではないかと、描いてもってきてくれたのです。その絵を見た八郎は「これです…!」と感無量の表情を浮かべ、しきりに感謝しました。そして今度こそ、大事に大事に家に飾っておくと。

一方、八郎の絵の話を聞いて心を打たれた川原喜美子(戸田恵梨香)も、無性にその絵を再現してみたくなって、八郎が話した描写を参考に想像して描いてみました。
思いのほか、納得のいく仕上がりになったので、当初は渡すつもりではなかったものの、八郎に見てもらいたい気持ちが沸き上がり、商品開発部を訪れます。

喜美子の絵を見た八郎は、またもや感動します。
絵の美しさはもちろんのこと、描いてみようと思ってくれたことが嬉しい、と。喜美子の絵も、有難く頂くことに。
喜美子も「欲しい」と言ってもらえて、嬉しさが込み上げます。

そんな折、事務員の加山(田中章)が慌てた様子で喜美子のもとにやってきました。
社長の熊谷秀男(阪田マサノブ)が突然倒れて、急死したというのです。

信楽で一、二を争う窯元の社長が亡くなったということで、皆、騒然とします。
しかしながら葬式は、社葬ではなく、生前の本人の意向ということで、身内だけの質素なものにするという。
とはいっても、何もしないわけにもいかないだろうと、近所の大人たちが集まることに。そこへ常治(北村一輝)も向かいます。
喜美子も同行しようとしたのですが、「マスコットガールは来んでいい」と言われてしまいます。いつの間にか、新聞記事のことが知られていたことに驚く喜美子。マツ(富田靖子)がバツが悪そうにしていました。

照子(大島優子)と会って話ができたのは、その数日後でした。

第50話:丸熊陶業 大改造!

照子は、お腹に赤ちゃんがいることを明かしました。
そのため、葬儀も大々的にではなく、静かに身内だけでやったのだという。
そして、秀男亡き今、婿の敏春(本田大輔)が引き継いで、色々と対応してくれているとのこと。敏春がいてくれて本当に助かったと、照子は言います。

その敏春は、丸熊陶業を大改造するという。
これからは若者を中心とした体制にし、生産も、今まで主力だった火鉢は大幅に縮小して、植木鉢等の別の焼き物にシフトするとのこと。
というのも、電気やガスが普及し始めて、これから火鉢はどんどん売れなくなると読んだのです。
それを聞いて「絵付係はどうなるのだろう」と心配する喜美子でした。

帰宅すると、百合子(福田麻由子)から「明日、進学相談で寺岡先生(湯浅崇)が家庭訪問に来るから同席してほしい」と頼まれます。
「女に学問は必要ない」が家訓だという常治に対抗するには、マツだけでは心細いという百合子。喜美子は妹の大事な将来のため、仕事を早く切り上げて同席すると約束。また、寺岡は喜美子の恩師でもあったため、久しぶりに会えるのを楽しみにする喜美子でした。

翌日、深野は敏春と面談し「信楽を去る」と告げました。
この丸熊陶業に誘った秀男が亡くなり、時代の変化も薄々感じていた深野は「引き際は潔く」と考えたのです。この申し出は、敏春にとっても渡りに船で、引き止めることはありませんでした。このとき、たまたまその場にいてお茶出しをした八郎は、深野が辞めると聞いてショックを受けます。そして八郎は、面談を終えた深野を、思わず呼び止めしまうのでした。

一方、絵付け小屋で、深野が戻ってくるのを待っていた喜美子。
話が長引いているのを気にします。そんな喜美子に「絵付係は無くならへん」と伝える池ノ内富三郎(夙川アトム)と磯貝忠彦(三谷昌登)。それを聞いた喜美子は安心して、早上がりしました。
しかし、肝心の、深野が信楽を去ることは伝えられず、苦しい表情を浮かべる池ノ内たちでした。

帰宅すると、寺内が遅れてくると報せにきた陽子(財前直見)がいました。
いつものようにマツとおしゃべりをしており、信作(林遣都)が近日中に見合いをすることになったと話します。相手は、これから親戚筋を当たってみるとのこと。

そしてようやく、寺岡がやってきました。

第51話:百合子の進路

百合子は、将来、県立短期大学の家政科に進んで教員免許を取りたいとのこと。
そこを目指すのなら、甲賀一高に進学するといいと勧める寺岡。
しかし常治は、喜美子のときと同様に、高校に進学させる余裕などないと反対します。百合子は、今は喜美子や直子(桜庭ななみ)が働いているから大丈夫じゃないのか、と言い募ります。
けれど、直子は仕送りを送ってくるどころか、逆に、あれこれと物を送ってほしいとせがむばかりで、当てにはできないという。
また、喜美子については、絵付師といっても未だ弟子の身分のため、満足な給金を出して貰えてません。さらには、火鉢生産の縮小で、今後はどうなるかわからない、と。常治の運搬業についても同様に、稼ぎが減るかもしれないと危惧していました。
そういった事情を明かした常治は、寺岡に進学の話を丁重に断ったのでした。

けれどその夜、喜美子は「頑張って稼いで、大学に行かせたる。家庭科の先生になったらええ」と百合子に言葉を掛けます。
しかし、首を振る百合子。川原家の厳しい実情を知り、自分も中学を出たら働くと決意したのでした。

翌日、出勤すると、小屋の前に八郎が待っていました。
深野に聞きたいことがあるという。
信楽に、いつまで居られるのかと。そしてもし「火まつり」に参加するのなら、思い出作りに、一緒にたいまつを担ぎたいというのです。
それを聞いた喜美子は首を傾げました。一体、どういうことか?と。
まさか喜美子が、深野から聞かされていないと思わなかった八郎は「深野先生が信楽を去るから」と口にし、これにショックを受ける喜美子でした。

第52話:深野組、解散

喜美子は、「深野先生が信楽を去る」と口を滑らせた八郎を問い詰めます。
八郎は「本人の口から聞いたほうが…」と躊躇いますが、ものすごい剣幕で詰め寄られたため、仕方なく知ってることを全て白状することに。

深野は丸熊陶業を辞めた後、長崎へ行き、絵付けの研究をしている森田隼人のもとへ弟子入りし、修行するという。
深野の年齢で、さらに新たな挑戦をすること、そして、自分よりも一回りも二回りも年下の者(森田隼人は30代とのこと)に学ぼうとする姿勢に、喜美子たちは感銘を受け、さらに尊敬の念を募らせました。
そして、深野に惚れ込み、深野だからこそ学びたいと強く思っていた喜美子は、これからどうしようかと頭を悩ませます。自分も長崎についていこうか、とも。
その後、加山からは「川原さんはマスコットガールやし、辞められたら困りますなぁ」と言われ、敏春からは「無理して丸熊陶業にしがみつくことはないですよ」と言われます。

後日、深野から「話があるから」と、絵付係の皆で飲みに行くことに。
今後、池ノ内は京都で絵付け教室の先生となり、磯貝は大阪の専門学校で先生になるという。
そして先生だった深野は、先生じゃなく生徒になって長崎へ。このことに「人生は、ほんまおもろいなぁ」と穏やかな笑顔で呟く深野。
喜美子には「このまま丸熊陶業でしっかり気張ぃ」と激励します。

そして4人は、深野組の解散を宣言し、乾杯したのでした。

第53話:火まつり

帰宅すると、神妙な顔した常治から「話がある」と座らされます。マツも同席。
なんでも、近所中で「丸熊陶業の絵付けの先生と弟子がクビになった」と噂されており、喜美子は大丈夫なのかと心配されたという。
「クビ」という表現に、怒りを覚える喜美子。深野や池ノ内たちは、新天地にて新たな挑戦をするんだと弁明しました。けれど「それをクビ言うんや!」と言い捨てる常治。
そこで喜美子は、あの年になっても、修行の道に進もうとする深野の気概は素晴らしいと熱弁を振るいます。すると常治は、好きなことを追い求めることが偉いと考えているようだが、それは間違っていると反論。楽しいと思えることを仕事としている人はほんの一握りで、皆、稼ぐために楽しくもないことを我慢して頑張っている。自分もその一人、だと。そうやって一生懸命我慢して稼いでも、家庭科の先生になりたいという娘の夢も叶えてやることができない。情けないばかりだ、と零す常治。
もし、深野の生き様こそが素晴らしいというのなら、この家を出ていけ!とまで言い放ってしまいます。
常治の言葉に考えさせられる喜美子でした。

火まつり当日を迎えます。
火まつりは、陶芸の町ならではの夏祭りで、火の神様に感謝をささげるため、町の神社から、山の上の小さな社まで、陶工たちがたいまつを担いで登ります。
八郎と喜美子も、たいまつを担ごうと、法被(はっぴ)を着てやってきました。女性での参加者は喜美子一人だけ。

山道を歩いていると、深野は足元がふらついてしまい、途中で引き返してしまいます。
そんな深野を心配しつつ、無事、山の上の社までたいまつを運んだ喜美子と八郎。二人は揃って参拝し、喜美子はある決意を固めたのでした。

第54話:丸熊陶業に残ります

翌日、敏春のもとを訪ねる喜美子。
敏春に、このまま丸熊陶業に残る意思を伝え、そして深野たちが去った後、一人で絵付けを担当することになるため、一人前の職人としてお給料を出してもらえるよう要求しました。
加山はこれに難色を示すも、敏春はこの要求を飲んでくれることに。おかげで、川原家の家計も大分楽になり、百合子の高校進学も叶うことになりました。

そうして深野たちが信楽を去って、夏も終わり秋へ。
丸熊陶業の生産は、ついに植木鉢が火鉢を上回り、商品開発部では、新商品の開発が順調に進んでいました。
そんな中、喜美子がデザインした火鉢の試作品も完成しました。
そのお披露目の日。
すっかりお腹の大きくなった照子もやってきて、喜美子とともにその仕上がりを確認します。喜美子の近代的なデザインがよく映える、見事に色鮮やかな出来栄え。これに大満足した喜美子は、照子とともに、その感動を分かち合ったのでした。

喜美子は、その試作品を八郎にもお披露目しようと商品開発部へ。
ちょうど終業時間が過ぎたところで、部屋から出てきた同僚の津山秋安(遠藤雄弥)らから「集中してるから静かにね」と言われます。
言われた通りそっと入ると、真剣な眼差しで、ろくろで陶器作りをしている八郎の姿がありました。

第9週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

八郎の、飾らない素朴な雰囲気、いいですね。
近年、ヒロインの相手役というと、ずば抜けた容姿や華やかさがある青年が多かっただけに、新鮮というか。ほっと心が休まるような、松下洸平さんの純朴で穏やかなかんじが好感持てます。そして、芯にはちゃんと熱いものを持ってるところが、また魅力的。
これから、喜美子といいかんじになっていくのかな?
底抜けに明るくてチャキチャキした喜美子と、どんな恋愛を展開していくのか楽しみです!

今後は、自分より遥かに年下の男に弟子入りするというフカ先生。
その生き様に心打たれ、喜美子や八郎と口をそろえて「かっこええ~」と繰り返し呟いてしまいました。
でも、常治の言ったことにもハッとさせられました。
つい見落としがちになっちゃうけど、常治が言うように、好きじゃない仕事も我慢して、歯を食いしばって地道に働いてる人たちも、ものすごくカッコいい!
「夢に向かって生きる人ばかりが素晴らしいわけじゃない」と、当たり前のことだけど、でもドラマを見てると忘れそうになるその感覚に、あらためて気づかされました。
たまには常治もいいこと言いますね!

第10週(55話~60話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第10週では、これまで恋に疎かった喜美子が、直子の恋や、草間の助言を受けて、「好きという気持ち」について考えるように。
八郎との距離がグッと縮まります!

第10週(55話~60話)あらすじ

第55話:八郎の夢

初めての試作品を、商品開発部にいる十代田八郎(松下洸平)に見せに行く川原喜美子(戸田恵梨香)。
八郎は、ろくろでうどん皿作りに没頭していました。
喜美子が邪魔をしないようにと、じっとその様子を窺っていると、八郎がそれに気付きます。

そこで、喜美子が試作品の火鉢をお披露目すると、その華やかさに惚れ惚れする八郎。
これならきっと深野心仙(イッセー尾形)も「ええよぉ」と褒めてくれるに違いないと、太鼓判を押します。

そしてまた、八郎は陶芸の続きに取り掛かりました。
これは仕事ではなく、趣味としての陶芸で、勤務時間外の前後2時間ほど、職場でろくろや電気窯等の設備を自由に使っていいと若社長の敏春(本田大輔)から許しをもらったという。
八郎には、陶芸家になりたい、という夢がありました。
祖父が深野の絵を大事に飾っていたように、自分もゆくゆくは、誰かの大事な宝物になるような作品を作れるようになりたいと。
陶芸家になりたいと思うようになったのは学生の頃。美術部の先生から陶芸を習ったのがきっかけで、気付いたらすっかり虜になっていたという。
八郎には、陶芸家になるという夢のほかに、さらにもう2つ、夢があるとのことでしたが、それについては語ってくれませんでした。

陶芸に対する八郎の熱き想いを聞いていたら、喜美子の心にも好奇心がむくりと沸いてきます。
そこで、八郎の陶芸の様子を近くで見させてもらうことに。
これまで絵付けしかやったことのな喜美子にとって、その作業はとても興味深く、食い入るように見つめたのでした。

一方その頃、川原家では。
大野信作(林遣都)がやってきて、集団でお見合いをする企画「お見合い大作戦」の案内を持ってきました。これは信作が市役所で企画したもので、喜美子の婿探しに躍起になっていた常治(北村一輝)は「これ、ええな!」とかなり乗り気な様子を見せました。

第56話:お見合い大作戦、参加せえよ!

うどん皿の形作りがひと段落し、片付けをはじめる八郎。
喜美子は、形作りのときに出た削りカスをじっと見つめて「これ、もったいないなぁ」と呟きます。すると八郎は、これは捨てるものじゃなく、缶に集めてある程度溜まったら、またカスを練り合わせて作品に使うと言う。
そして、カスを纏めて小人を作ると、陶芸の工程についてざっくりと説明してくれました。
形作り→かるく乾燥→削ったり掘ったり。取っ手等を接着→十分に乾燥→700~900度で素焼き→絵付け、釉薬(ゆうやく)をかける→素焼きよりも高温で長時間焼いて完成。

説明を興味深く聞いた後、帰り支度をしていると「川原さんもお見合い大作戦出るんですか?」と問われます。
八郎は、信作に「出て欲しい」と熱心に頼み込まれたから、参加するとのこと。今や、八郎と信作は「ハチ」「信作」と呼び合う仲で、一緒に酒を飲みに行くことも多いという。
喜美子は、そこまで二人が仲良しなのかと驚きつつ、「そんなん興味ありません」とはっきり告げました。

そして帰宅途中に、大野雑貨店に寄る喜美子。
信作に「飲みに行くのなら、わたしも誘ってぇや。二人だけで楽しむなんてずるい」と言い募ります。けれど年頃の女性を気軽には誘えないという信作。
そんなことより、お見合い大作成に出て欲しいと頼み込みます。今や丸熊陶業のマスコットガール・ミッコーとして有名になった喜美子が参加してくれれば、申し込みが殺到するに違いないというのです。
しかし、喜美子は気のない返事だけしてさっさと帰ることに。

帰宅すると、お通夜のような面持ちで常治とマツ(富田靖子)と百合子(福田麻由子)が顔を突き合わせていました。
テーブルには「お見合い大作戦」のチラシが。
常治がコワい顔をしているのは、このことかと思い至った喜美子は、話題が出される前に「しゃあない、参加するわ」と宣言。ただし、参加するだけで結婚はしない、と付け加えます。
しかし本題はそれではなく、東京にいる直子(桜庭ななみ)からの電報にありました。
電報には「モウイヤ」「モウダメ」「モウアカン」という、なんとも不安を駆り立てる言葉が。
そこで、マツが「わたしが東京行ってくる」と言い出しました。

第57話:付き合ったらええやん

常治は「ただ甘えて弱音を吐いてるだけだから、無視したらええ」と言い切ります。
しかし、不穏な電報の文言に不安が募るばかりのマツや喜美子たち。かといって、マツが一人で東京へ行くのも心配だという喜美子。
そこで、東京にいる草間宗一郎(佐藤隆太)に様子を見てもらおうと提案。草間の人柄ならば、むしろマツや常治が行くよりも、直子も素直に話ができるだろうと。

翌朝、大野雑貨店で電話を借り、草間に直子の件をお願いする喜美子。
草間は快く引き受けてくれました。
電話を切って、ほっと胸を撫で下ろします。
すると、なにやら慌ただしい様子の大野忠信(マギー)と陽子(財前直見)。棟梁を呼んで、改装の話をしていました。
信作曰く、駅前に大きな店ができて以来、客足が止まってしまったので、雑貨店をカフェに変えるとのこと。
ここでも時代の変化をひしひしと感じる喜美子でした。

帰宅後、喜美子はマツに、朝夕2時間就業時間を延ばしてもいいかと相談。
厳密に言うと、働くのではなく、その時間、陶芸をしている八郎に学びたいという。絵付け火鉢が下火になってきた今、いろんなことに裾野を広げておきたいと。
マツは「今はもう手がかかるのはお父ちゃんだけだから」と快く承諾し、喜美子の意気込みを応援してくれました。

翌朝、始業2時間前に商品開発部を訪れる喜美子。
八郎に、今後、ここで学ばせてほしいと申し出ます。しかし、即答で断る八郎。
喜美子はまさか断られると思っていなかったので、「なんで?」と問い詰めます。すると「僕と川原さん二人っきりで毎日いるなんて…周りに知られたら何て言われるか」と答える八郎。喜美子は、そんなつまらないことを言う八郎に苛立ち、「たくさんおしゃべりして仲良うなれたのに、男だから女だからと距離作って。いつまでたっても『川原さん』いう他人行儀な呼び方で『喜美子』呼んでくれへんのはそのせいか」と零します。
八郎はそれを肯定した上で「付き合ってもいない人のことを気軽に名前では呼べません」と断りをいれます。すると「ほな、付き合ったらええやん」と言い募る喜美子でした。

第58話:直子の帰省

喜美子の申し出に驚きながらも、昨日、明かさなかった2つの夢について語り出す八郎。
ひとつは、陶芸家として食べていけるように、陶芸展で賞を受賞すること。
もうひとつは、好きな人と結婚すること。
家に帰ったとき、「おかえり」と好きな人に迎えてもらえる暮らしに憧れているという。喜美子は「結婚は…ようわからん。付き合うと結婚が漏れなくついてくるん?」と疑問を浮かべます。これに「好きな人ができたら結婚したい。という話です」と答える八郎。
今のやり取りで、自分には八郎の陶芸を見学する資格がないと思い至った喜美子は、肩を落として部屋を出て行こうとします。
すると、後味の悪さを感じた八郎は、喜美子を呼び止め「見ててもええですよ」と声を掛けました。ただし、呼び名は「川原さん」「十代田さん」のままでいく、と。
喜美子はそれに一抹の寂しさを感じるも、了承することに。
そして、もし周りが変な邪推をしてきたら、互いに全力で反論しようと約束し合ったのでした。

帰宅すると、直子を連れ帰ってくれた草間がいました。
直子は信楽が相当恋しかったそうで、草間に会った瞬間「帰りたい~!」と泣きついてきたとのこと。そこで勤め先の熨斗谷(のしたに)電機の社長に休暇を頂いて、連れて帰ってきたという。
直子は、家に着いた途端、布団の中に入り込んでしまい、今はぐうぐうと眠りこけていました。

常治は草間を連れて飲みに行くことに。
そこへ信作や照子夫婦、かつての草間流柔道の生徒たちも大勢駆け付けてきて、皆で草間との再会を喜び合いました。

第59話:好きな人ができたら世界が広がる

ようやく起きた直子は、電報で「モウイヤ」と告げた理由を話すことに。
ただ、内容が男女の痴情のもつれということで、年若い百合子と、恋のひとつもしたことないであろう喜美子を締め出してしまいます。
そしてマツにだけ打ち明ける直子。

職場に、新人指導係の牛田という男がいました。牛田は、親切に根気よく、覚えの悪い直子に工場の作業を教えてくれたという。
そんなある日、牛田から映画に誘われます。その映画で居眠りしてしまった直子。目覚めると、牛田が覗き込んでいて、しばし見つめ合った後、ふと気持ちが高ぶって頬にキスしてしまいます。
しかし、牛田には彼女がいました。直子のことは妹として可愛がっていたという。それでも、好きになってしまった直子。それを周りから茶化されて、嫌になった。というのが、電報で「モウイヤ」と弱音を吐いた顛末でした。

マツは、話を真摯に受け止め「直子は、ちゃんと自分の『好き』いう気持ちに気付けた正直者や」と褒めます。直子はその言葉に救われたのか、「話してすっきりした。東京戻るわ!」と元気よく宣言したのでした。

一方その頃、飲んだ帰り道、草間は常治に「今度、貿易の仕事で台湾へ行くんです。その前に信楽に来ることができてよかった」と明かします。
台湾という遠方の地を聞いて一気に酔いの覚めた常治は、旅立つ前に、是非喜美子がデザインした火鉢を見てやってください、と頼み込みました。

翌日、草間は絵付け小屋へ。
喜美子の斬新なデザインに圧倒されます。
そういえば、とお見合い大作戦について話題にする草間。それに参加する喜美子へ「好きな人ができると、世界が広がるよ」と激励しました。

その言葉を受けて、陶芸を習ってる間、じっと八郎の横顔を見つめてしまう喜美子。
八郎はその視線に耐え切れず、喜美子も実際に手を動かして作ってみるといいと促します。そして手取り足取り、粘土を練ったり、形作りを指導する八郎。
八郎に触れられるたびに、ドキッとしてしまう喜美子でした。

第60話:あんたのこと好きや!

帰り際、喜美子は、かつて大阪への旅のお供に持って行った信楽焼のカケラの話をしました。それは年代物で、室町時代のものらしいと。
すると、それに興味を示す八郎。そこで、翌日の日曜、八郎を家に招待することに。

その日、常治と百合子は、大野雑貨店の大安売りの在庫処分に出かけており不在でした。
玄関先で信楽焼のカケラを手に取った八郎は、目を輝かせて「ほんまに綺麗やわ…釉薬も使ってないのに、どうしてこんな色が出せるんやろう」と、いろんな角度から覗き込んでは、しきりに感嘆していました。喜美子も八郎の感動につられて、そんなにすごいものだったのかと、八郎と寄り添って見入ります。
その姿を微笑ましく見守っていたマツは「お茶でも出すから上がっていって」と促します。けれど八郎は、これからお見合い大作戦に行くからと、おいとますることに。
その後ろ姿を寂しく見送る喜美子。マツは「あんなに感じのええ人なら、きっとすぐにいい人見つかるやろなぁ」などと呟きます。それを聞いた喜美子は、八郎が置き忘れたハンカチを持って、後を追い掛けました。

八郎にハンカチを返すと「お見合い大作戦、行かんといて!」と言い募る喜美子。
「あんたのこと、好きや!」と告白します。けれど、最愛の妻と別れることになってしまった草間の姿を見て「手を繋ぐことより難しいことがある」と思い知った喜美子は、結婚には前向きになれないという。
そんな喜美子の手を、ぎゅっと掴み取る八郎。
「僕はずっと離さへん!」と断言し、喜美子を抱き寄せました。

その時、買い物して荷物を抱えた常治と百合子が戻ってきて、怒りの表情を浮かべる常治と目が合ってしまう喜美子でした。

第10週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

新人指導係の男性に惚れ込んでしまったという直子。
実際、職場で直接指導する立場の先輩と結婚するケース、多いですよね。案外、直子は略奪愛で、その牛田さんという人と結婚しちゃったりして。
だけど直子は、結婚も早そうだけど離婚も早そう…。もしくは不倫とか。悲しいかな、直子はそういう、波乱含みの恋愛をしそうなイメージがあります。

一方、自分の気持ちに気付いて、八郎と想いを通じ合えた喜美子。
「ほな、付き合ったらええやん」とあっさり口走ったときは驚かされましたが、あの時はまだ「好き」って気持ちに気付いてなかったから、サクッと言えたのかな。
二人は、掲げる夢も情熱も、実直なところも似てるから、互いに理解し尊重し合える良きパートナーになりそう。二人が告白しあったシーンは、ほんと初々しくてドキドキさせられました。

その二人の気持ちを敏感に察して、さりげなくアシストしてくれたマツ。
さすが酸いも甘いも噛み分けてきた人生の大先輩。貫禄を感じました。
そんなマツは、常治と駆け落ちだったそうで。大恋愛の末の結婚だったのかな。二人がどんな恋愛をしてきたのか、すごく興味が湧きました。

第11週(61話~66話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第11週では、結婚の許しを得るべく、八郎が何度も常治に掛け合います。が、それをあの手この手で拒む常治。
くすっと笑える父親の悲哀を、北村一輝さんが見事に好演します!

第11週(61話~66話)あらすじ

第61話:結婚なんて許さへん!

十代田八郎(松下洸平)と想いが通じ合って、八郎に抱き締められた川原喜美子(戸田恵梨香)。
するとそこへ、買い物帰りの川原常治(北村一輝)がやってきて、見つかってしまいます。
常治は物凄い剣幕で八郎を殴り飛ばすと、喜美子を引き剥がして自宅へと連れ帰ってしまいました。
八郎のことを「どこの馬の骨ともわからん奴」という常治へ、喜美子は丁寧に説明します。
同じ丸熊陶業で働く人で、陶芸家を目指していることや、誠実で優しい人だということも。その上で、八郎と付き合って、ゆくゆくは結婚したいという自分の気持ちを打ち明けました。
今まで散々、口うるさく「結婚しろ」と言い続けてきた常治だったので、結婚には賛成してくれるだろうと思っていたのですが、まさかの猛反対。結婚なんてするな、絵付けの仕事をしながら一生ここで暮らせと言い出したのです。

一方その頃。
投げ飛ばされた後、急いで喜美子を追いかけようとした八郎は、足を挫いてしまい、その場にいた大野信作(林遣都)に「今は追わないほうがいい。帰って休もう」と言われ、自宅に戻っていました。
喜美子へ、あとで八郎の看病にくるよう、百合子(福田麻由子)に伝言をお願いしておいた信作。八郎に、病人らしく寝てろと布団の中に押し込もうとします。が、嫁入り前の女性を男の一人暮らし部屋に上げるわけにはいかないと抵抗する八郎。

そんなやり取りをする中、さっそく喜美子がやってきました。
信作は八郎の反対を押し切って、喜美子を家に上げると、「俺はこれからお見合い大作戦があるから」と言って部屋を後にしました。
二人きりとなって、少々居心地を悪くする八郎。お父さんには、後日あらためて、きちんと挨拶にいくと申し出ます。しかし「結婚のことはええから」という喜美子。
やはり喜美子は結婚に乗り気ではないと勘違いした八郎は、喜美子へ「帰って下さい」と告げます。けれど喜美子は「帰りたくない」と言い張り、さらに困惑してしまう八郎でした。

第62話:これからは一緒に

喜美子に帰りたくないと言われ、布団に向かって「あー!」と叫ぶ八郎。
表現し難い感情を吐き出すと、話題をがらっと変えて、釉薬の小難しい話をはじめました。独自の研究ノートを取り出し「これ渡すから、今日は帰って勉強しい」と促しました。
それでも「初心者にはわからへん」と言って帰ろうとしない喜美子。今度は基本を纏めたノートを渡します。さすがに観念して、喜美子は帰ることに。
八郎は、あらためて後日、常治へ挨拶に伺うと約束します。けれど喜美子は、常治は偏屈者だから、まずは自分が説得すると言い出します。今までも、そうやって常治と渡り歩いて、逆上されても何をされても、全部一人で対応してきたから大丈夫だ、と。
そんな一人で抱え込もうとする喜美子に、「これからは僕がおるで。一緒に頭を下げる。ちゃぶ台返されたら、一緒に片そう。押さえるんやったら、一緒に押さえよう。これからは、一人やのうて、一緒にやっていこう」と言い聞かせました。その八郎の優しさに、さらに好意を募らせる喜美子。「結婚しよな」という八郎の言葉に、笑顔で頷いたのでした。

その夜。
信作主催の「お見合い大作戦」が不発に終わり、参加者の黒岩次郎(上野俊介)らが飲み屋で管を巻いていました。というのも、女性参加者で真面目に参加した者はたった一人で、他全員はひやかしだったのです。
その責任を感じていた信作は、参加者の一人・田畑よし子(辻本みず希)に言い寄られるも、自分だけ上手くいくわけにはいかないと、頑なに好意を拒み続けました。

翌朝。
二日酔いの常治に、一度だけでも八郎に会ってほしいと懇願する喜美子。
常治はとりあえず会うことには承諾したものの、「結婚はあかん。あいつはあかん」と念押ししました。

出勤すると、熊谷照子(大島優子)と敏春(本田大輔)がやってきました。
八郎とのことを、本人から、そして信作からも聞いたという照子は「ええ男つかまえたのう~」と囃し立てました。敏春が見込んだだけあって、勉強家でセンス抜群な八郎は、きっと素晴らしい陶芸家となるに違いないと太鼓判を押します。実際、前回の陶芸展でも入賞まであと一歩、というところまでいったらしい。
そんな有望株な八郎との仲を、照子たちは祝福してくれました。ただ、周りの目があるので、変な噂が立つ前に、早々に結婚したほうがいいと。喜美子も、そのつもりでいると返しつつ、常治のことを思い浮かべ、頭が痛くなるのでした。

その日、仕事が終わった後、さっそく八郎を紹介しようと一緒に帰宅しました。

第63話:お父さん、話を聞いてください!

八郎が常治の前に座ると、常治は他人行儀な言い回しで一方的に話を進め、最後に「娘はやれへん、以上!」とだけ言い放って席を外してしまいました。
何の話もできなかった八郎は、その後も毎日、川原家を訪ねます。
しかし、2日目もまったく話を聞いてもらえず、3日目は茶の間に上げてもらえず、4日目は家にすら入れてもらえず、5日目以降に至っては、飲みに出かけてすっぽかされてしまいます。
それでも八郎は、嫌な顔ひとつせず、根気よく挨拶通いを続けました。

そんな真摯な態度の八郎に好感を抱いた百合子は「あんなにできた人ほかにおらん。これ以上ごねたら、結婚せえへん言い出すかもしれん。もうお父ちゃんに許しもらわんでもええやん」と言い出します。マツもそれを心配し、常治との間を取り持とうとします。しかし喜美子は、あくまでこれは自分と八郎の問題だから、自分たちで何とかすると言い張ります。そして、八郎はこんなことで諦めるような人じゃない、とも。
マツたちは喜美子の言葉を信じ、静観することに。
直子(桜庭ななみ)にも手紙で八郎のことを伝えると、電報で「頑張りぃー!」という声援が返ってきました。

いつものように終業後、八郎のもとへ陶芸を習いにいく喜美子。
タダで学ばせてもらっているため、せめて掃除だけでもしようとするも、「それは僕の仕事だから」と止められてしまいます。すると八郎は「タダだから肩身の狭い思いをしてしまう。ならば授業料をとることにしよう」と提案。ただ、授業料といっても、空き瓶の中に自由に金を入れる簡易的なもので、結婚したらそれは二人のお金になる。いわば「めおと貯金」だという八郎。ある程度貯まったら、それで喜美子の陶芸道具を買おうと言って、自らも手持ちの小銭を瓶の中へ入れました。
その配慮に感激しつつ、喜美子は、電気釜買えるくらい貯めるやるぞと意気込みました。

するとそこへ、照子がやってきました。
照子も加わって3人は楽しく会話しますが、間もなくして、臨月の照子に陣痛がきてしまいます。
喜美子たちは、照子の出産に立ち会うことに。

第64話:夢は持つな

10時になっても帰宅しない喜美子。
常治は、自分がごねていたせいで駆け落ちでもしたのではないかと、不安に駆られます。

すると間もなくして、帰宅した喜美子。八郎が送り届けてくれました。
喜美子は照子の出産に立ち会ったことを、興奮冷めやらぬ様子で、その感動を伝えます。そんな折、常治の存在に気付いた八郎。夜も遅かったため、一言挨拶だけして帰ろうとします。
が、それを常治は呼び止め、八郎と話をすることに。

ようやく、まともに自己紹介を聞いてもらえた八郎。
八郎の両親は随分前に他界し、7人いる兄姉も戦争などで3人死別しており、大阪にいる5番目の姉が八郎の親代わりとなって学費等の面倒を見てくれたという。そんな過酷な環境の中で生き抜いてきた八郎に、気骨を感じた常治。
喜美子との結婚に際し、一つだけ、条件を出しました。
それは、陶芸家になるという夢は捨てて、このまま丸熊陶業の社員として、地に足つけた生活をしてほしいということ。
というのも、自分自身、マツと駆け落ちして、夢みて色んな商売に手を出しては失敗し、随分苦労をかけてしまったという。喜美子にはそんな思いはさせたくない、と常治は願い、深く頭を下げて頼み込んだのでした。

第65話:一緒に夢を見させて下さい!

常治の頼みに「わかりました」と答える八郎。
丸熊陶業は辞めずに、趣味として陶芸を続けていく、と。
しかし、喜美子のほうから異論の声が上がります。
もうすでに自分は、陶芸家を目指す八郎の夢を一緒に抱き、それを支えようと心に決めていたという。
すると常治は、何も会社を辞めなくても、空いた時間で目指せばいいと返しますが、そんな片手間では陶芸家にはなれないと訴える喜美子。
その上で、陶芸家を目指す八郎を支えていきたいから、会社を辞めることを許してほしいと言い募ります。

するとマツも進み出て、常治と駆け落ちして橋の下で雨宿りした経験すら楽しかったこと、夢を追っては挫折した常治を支えてきた人生、一度も失敗だと思ったことがない、と伝えました。

喜美子やマツの力添えがあり、考えを改めた八郎。
加賀にいる大学の先輩・山田龍之介の話をし始めました。4年前の陶芸展で賞を獲り、今は陶芸家として活躍しているという。ほんの小さな湯呑でも、大学出の初任給の2倍、3倍…それ以上もの値がつくとのこと。それくらい、人の心を動かせる作品を作りたいという八郎。
やはり陶芸家になりたいという夢は捨てられないとし、その上で、喜美子と共に「一緒に夢を見させて下さい!」と土下座して頼み込みました。

常治が姓について気にかけると、八郎は「十代田姓は兄が継いでくれているので、川原八郎にならせて下さい」と申し出ました。
これに安心した常治は、次の陶芸展で賞を獲ることを条件に、結婚を許してくれたのでした。

第66話:珈琲茶わん

さっそく、年明けの1月末に行われる陶芸展用の作品作りを始める八郎。
出来上がったものを敏春に見てもらいます。しかし、反応は芳しくなく、これでは賞は望めないだろうと、週末や正月休みも会社の設備を使っていいと言ってくれました。
その厚意に感謝しつつも、作品が認めてもらえなかったことにショックを受け、八郎は商品開発部に籠って、食事も摂らないほど根詰めてしまいます。そんな八郎を喜美子は心配して、食事を摂るよう促したり、外に出て気晴らししようと熱心に誘い出しました。

頑固な八郎を何とかして外へ連れ出し、カフェへと改装した元・大野雑貨店に立ち寄った喜美子。
開店は年明けからで、今は準備中とのことでしたが、珈琲を振舞ってくれました。珈琲を淹れた湯呑茶碗は、ついこの間、食事のお礼にと八郎が作ってくれたものだという。
忠信(マギー)と陽子(財前直見)はそれをいたく気に入り、もし可能であれば、年明け中旬の開店までに、珈琲茶碗を15個ほど作ってもらえないかと八郎にお願いしました。八郎はこれを快諾。

商品開発部に戻った後、喜美子は、陶芸展の作品作りで時間が厳しいのだから、無理はしないほうがいいと言い募ります。さらには、作品作りが上手くいかないから別のことに逃げようとしているんじゃないか?とまで言う喜美子。
しかし、八郎はそれを否定。たしかに試作品が認められず落ち込んでいたけれど、大野夫妻に湯呑を気に入ったと言ってもらえて、とても力になった、それが創作意欲に繋がった、と。だから、彼らのために珈琲茶碗作りをしたいんだ、と力強く訴えたのでした。

第11週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

愛する女性の父親に結婚の許しをもらいに行く、というシーンはどのドラマでも見せ場となる面白いシーンのひとつとなりますが、このスカーレットでも見ごたえがあり、今まで見てきたドラマの中でも、1、2を争うくらい面白かったです!

まずは、常治が八郎を殴り飛ばして「どこの馬の骨ともわからない」と罵声を浴びせる王道からはじまり(これぞ昭和のお父さん!)、八郎を無視したり、締め出したり、かと思えば駆け落ちを心配して、殊勝な態度をとってみたり。娘を男にとられる父親の悲哀みたいなものがコミカルに描かれて、それをまた北村一輝さんが絶妙に演じてらして、何度繰り返し見ても楽しめました。
八郎と常治のちゃぶ台返しの攻防もよかったです。喜美子との約束通り、ちゃんと一緒に押さえつけてましたね。

マツの「あんたとの人生、いっぺんも失敗や思うたことない」という台詞にも、感動させられました。あんなしょうもないダメ親父なのに…マツは、本当に常治のことが大好きなんですね。
そして、夢を追う八郎を支えたいと申し出た喜美子。やっぱりマツの娘ですね!
あらためて素敵な女性だなぁ、と感じました。

素敵といえば、八郎さんも!
先週くらいから、わたしの中で八郎の株が爆上がりしてましたが、今週もさらに急上昇しました。
あれだけ常治にないがしろにされてもめげない根性、めおと貯金の粋なはからい、「一歩二歩さがってついてこい」じゃなくて「一緒に歩いていきたい。時にはしゃしゃり出たっていいんだ」という当時の男性にしては先進的な優しさ。そして、喜美子から「帰りたくない」と言われた後の、布団に向かって「あー!」と叫ぶ可愛さ。どれもとっても魅力的。
先々週の感想に「見た目は冴えないけど」といったことを書いてしまいましたが、よくよく見ると、八郎演じる松下洸平さんて、ものすごくスタイル良いですよね。かるく9頭身ありそう!
それくらいスタイルが良い男性だと、ふつう近寄り難さを感じてしまうけれど、内から滲み出る純朴さのおかげで、親しみやすさのほうが強く感じます。
今まで存じ上げなかった俳優さんでしたが、一気にファンになりました!

第12週(67話~72話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第12週では、結婚の許しを得るため、八郎が陶芸展受賞を目指して奮闘!
それを支える喜美子も、大野家でオープンするカフェの珈琲茶碗を作ることに。結婚に向けて、またグッと距離が縮まる二人。初々しい初キスのシーンも!

第12週(67話~72話)あらすじ

第67話:一緒に乗り越えたい!

昭和35年 1月1日。
東京から川原直子(桜庭ななみ)が帰省しました。
この頃、川原家にもついに電話が引かれ、直子が驚きます。
そして、皆で雑煮を食べた後、正月休みも返上して陶芸づくりに勤しんでいる十代田八郎(松下洸平)のもとへ、手伝いにいく川原喜美子(戸田恵梨香)。

大野忠信(マギー)を呼び、依頼のあった珈琲茶碗のデザインについて相談します。
八郎は2つの案を提示し、どちらも捨てがたいと、決めかねる忠信。すると八郎は、それぞれのデザイン10個ずつ、計20個作ると申し出ます。すると忠信は大変喜び、「ちゃんと支払いするから、きちっと請求してや」と念押し。喜美子はこれに素直に返事しました。

忠信が帰った後、陶芸展の期限が迫るなか、さらに受注数を増やしてどうするのかと(当初の予定は15個で1つのデザイン)八郎を責める喜美子。
しかし八郎は聞く耳を持たず、そればかりか、お金も受け取らないと言い出します。信作(林遣都)には世話になっているし、これは開店祝いだと。
これに呆れる喜美子。社長の熊谷敏春(本田大輔)の厚意で設備等を使わせてもらっているけれど、電気代や材料費は馬鹿にできず、少しでもその代金を、後で支払おうと二人で決めていました。それなのに、代金を貰わないとはどういうことか、と。
それでも、やはりお金は受け取れないと言い張る八郎。

喜美子は、時間的問題についても言及します。20個の珈琲茶碗を作るには2週間ほど時間がかかります。それでは陶芸展の作品が満足に作れなくなってしまう、と。そして、常治(北村一輝)が、今回の陶芸展で賞を獲れなかったら破談にすると宣言していることも告げました。
すると途端に焦り始める八郎。八郎には、今回が駄目でも次回がある、といった甘えがあったのです。
珈琲茶碗を気軽に引き受けてしまったことを後悔しますが、今更断ることもできず、頭を抱えます。
そこで、自分が作ると申し出る喜美子。
しかし喜美子はまだまだ修行の途中。いきなり人様に出す商品を作らせるわけにはいかないと、八郎は反対します。まずは、基本をしっかり叩き込んで、段階を踏んで学ばなければいけない、無茶をしてはいけない、と。
喜美子は、八郎の言い分を理解するも、珈琲茶碗作りにとりかかる八郎の姿をじっと見つめて、涙を零しはじめます。
これに焦る八郎。喜美子は「無茶なのはわかる…でも、無茶してでも、一緒に乗り越えたかってん!」と訴えました。

第68話:心は伝わる

そこで八郎は、忠信に電話して、10個分は喜美子に作らせても良いかと確認しました。
無事、承諾が得られたので、喜美子に任せることに。
しかし、電動ろくろで八郎と同じものを作るのはとても難しく、全く上手くいきません。見かねた八郎は、電動ろくろを使わない形作りで喜美子なりの作りやすいデザインにしたらいいとアドバイス。
そして落ち込む喜美子に、この茶碗で珈琲を楽しむ人のことを想像しながら、もっと楽しんで作りなさい、とも助言します。作ってる人の心は作品にも伝わるものだから、と。
大切なことに気付かされた喜美子は、気合も新たに取り組みました。

一方その頃、川原家では、直子と常治が言い争っていました。
おしゃれのために髪にパーマをあてたいという直子と、それに対して、駄目だという常治。
すると直子は、年明けから給料が上がると、誇らしげに明かします。組み立て作業が他の人より速いことが認められ、副班長になって手当がつくという。これを聞いた常治は、気が進まないながらも、パーマを承諾することに。

すると喜美子から電話が。
珈琲茶碗作りで手が離せないから、今夜は帰れないとのこと。
常治は、若い男女が二人っきりで夜を過ごすということに、あらぬ疑いをかけ、マツ(富田靖子)に様子を見て来いと命じました。

差し入れをもって商品開発室へとやってきたマツ。
常治に言われた通り、そっと部屋に入ります。
八郎は床で寝ており、喜美子は黙々と形作りをしていました。その喜美子の真剣な眼差しに、感心するマツでした。

翌朝になって、喜美子は、ようやく10個の珈琲茶碗の形作りを終えました。

第69話:キスはいつするんやろ

珈琲茶碗の制作は順調に進み、いよいよ最後の工程、本焼きを迎えました。
まずは、八郎が作った珈琲茶碗を本焼きに。
「何回やろうと何年やろうと、この本焼きの瞬間だけは慣れない」という八郎は、緊張の面持ちをみせます。どのように焼き上がるかは天のみぞ知る、ということで、二人は陶芸の神様に祈りました。
次に喜美子の珈琲茶碗を本焼きに。
本焼きする前に、汚れなどついていないかチェックします。その折、2個の茶碗をじっとみつめる八郎。確かな根拠はないものの、本焼きしたら割れるかもしれないと口にします。
これに焦った喜美子は、これから2個作り直すと言い出しますが、今から作り直したら期限に間に合いません。それに、本当に割れるかどうかは、焼いてみないとわからないという八郎。とりあえずこのまま本焼きを進めようと促します。
そこで喜美子は、忠信にも話を通すことに。
忠信としても、納期優先で、結果2個少なくなっても問題ないと言ってくれました。そして、代金についても言及する忠信。喜美子は、八郎の言う通り「タダで」と告げるも、忠信もそれでは気が済まず、ちゃんと請求してくれと言い募るばかり。そこで喜美子は、自分が作った分だけ、材料費に少し色を付けた値段で代金を貰うことにしました。
それを八郎に伝えると、渋い顔をしながらも、何とか承諾。結婚したら、お金のことは喜美子に任せる、と言ってくれました。

喜美子は、2個割れるかもしれないお詫びとして、自分が作った珈琲茶碗に花の絵を描くことに。
これには陽子(財前直見)も「それを女性客用にしよう」と喜んでくれました。その作業の間、喜美子の気晴らしのために、八郎はワクワクするような人生計画を練ります。
3月末の受賞発表で賞を獲り、4月に結婚。5年後には、陶芸で食べていけるようになって、二人だけの工房をもつ。そして男の子と女の子一人ずつ子供にも恵まれ…と夢を膨らませます。
そこでふと、「キスはいつするんやろう」と口にする八郎。
喜美子は照れて「結婚式あたり…ちゃう?」と呟くように答えますが、八郎は喜美子のすぐ隣に座り、唇を寄せました。

第70話:川原家、増築計画

珈琲茶碗の内側に花を描くことにした喜美子。
本焼き後、八郎が懸念していた通り2個割れてしまいましたが、色合いなど、納得のいく仕上がりとなりました。

さっそくサニーカフェ(陽子の名前にちなんで命名した店名)へ納品することに。
忠信や陽子は、デザインをいたく気に入って、遠慮する喜美子に構わず、かなり色をつけて代金を支払いました。喜美子は、自分の作品がお金になったことに、喜びを実感します。

翌日、常治が何やらそわそわした様子をみせ、どういう風の吹き回しか「ゆっくりと八郎と映画でも観てきなさい」と言ってきました。それを不気味に感じつつ、出勤した喜美子。
それを見届けると、喜美子には内緒で家の増築を企む常治は、工務店に連絡。
3月末までに2部屋増築してもらうよう依頼します。が、期間が短いため、作業員の人数を倍増やす必要があるとのこと。つまりは費用も倍。
そこで常治は、オート三輪を売り払い、長距離輸送業者へ勤めることに。マツは、もう年なのだから無理しないほうがいいと心配しましたが、常治は体力に自信をみせ「大丈夫」と言い張りました。

喜美子が商品開発部へ向かうと、扉の前で項垂れる信作の姿が。
お見合い大作戦で言い寄られた女性・田畑よし子(辻本みず希)に、酷いことを言ったがためにフラれ、罪悪感に苛まれていたのです。これで通算、13人の女性に言い寄られては結局フラれたことに。
不名誉な記録を笑い飛ばす喜美子。
そこに、熊谷照子(大島優子)と敏春(本田大輔)もやってきました。
ようやく出来上がった八郎の出品作品を見てもらうため、来てもらったのです。
今回作った大鉢は、喜美子の笑顔から発想を得たという綺麗な赤色をしていました。その珍しい色合いと輝きに、一同「すごい…!」と感心。
たしかな手ごたえを感じる八郎でした。

第71話:祝杯!

3月30日 陶芸展入選発表日。
4日ぶりに、長距離輸送で青森に行っていた常治が帰ってきました。もうクタクタで疲れ果てた常治に、喜美子は増築が完成したことを報告し、感謝を伝えました。

丸熊陶業では、建材用のタイル生産に力を入れ始め、絵付け火鉢の生産はさらに縮小。すっかり淋しくなった絵付け小屋で、喜美子は細々と仕事していました。
そんな折、自作のめおと茶碗を手に持ってきた八郎。明るい笑顔で「これからずっと、これで毎日一緒にごはん食べよな?」と告げます。その言葉に、良い結果を察した喜美子もまた破顔。
八郎は、見事、新人賞を受賞したのでした。

大野家のカフェでも、窯業(ようぎょう)研究所の柴田寛治(中村育二)と橘ひろ恵(紺野まひる)という客が来て、結果を知ることに。すぐさま、常治へ電話します。
第一報が喜美子本人からでなかったことに、複雑な表情を浮かべる常治でした。

その夜、川原家では、受賞と結婚を祝す宴が催され、信作や近所の人たちが、それぞれに酒や鯛などの祝いの品を持って集まってくれました。
宴の後、まだ二人で酒を酌み交わしたことがないからと、あらためて盃を用意して常治に話かける八郎。常治は渋い顔をしながらも「女ばかりの家族だから、息子が欲しかったんや」とぶっきらぼうに呟くと、八郎へ「喜美子を頼みます」と頭を下げたのでした。

数日後、大阪から、亡くなった両親の代わりに八郎を育てた姉・十代田いつ子(しゅはまはるみ)がやってきました。
八郎と喜美子は、式や披露宴といった派手なことはやらず、記念写真だけ撮ることにしたと伝えます。すると、それで本当にいいの?と喜美子を気遣ういつ子。その他にも、先の見えない陶芸家という道に進む八郎を、これから支える喜美子の苦労を慮ってくれました。そして、そんな八郎を、姉として今まで支えてきたいつ子の愛情を知った喜美子は、八郎を大切にしたいという気持ちを、より強くしたのでした。

結婚の記念写真の撮影日。
いつ子が喜美子の髪結いをしてくれることに。
撮影のため東京から帰ってきた直子は、増築された真新しい離れを見て、はしゃぎまくります。常治は慣れない着物に文句を垂れ、マツがその対応に追われるなど、川原家では慌ただしい朝を迎えていました。

そんな中、喜美子宛に陽子から電話がかかってきます。

第72話:かわはら工房

電話の内容は、喜美子が作った花柄の珈琲茶碗を気に入った窯業研究所の橘が、発注の相談をしたいから今から話ができないか?という打診でした。
喜美子は、自分の茶碗が認めてもらえたことに大変喜び、今すぐ大野カフェに向かうと言い出します。常治たちは「これから写真撮影があるのだから後にしなさい」と言い聞かせますが、喜美子から「1個400円で買おうとしてくれてる」という話を聞いた途端、常治は「今すぐ行け」と促したのでした。

晴れ着姿のまま、大野カフェに向かった喜美子と八郎。
橘から、80個もの大量発注の相談を受けます。その数に目を丸くして驚く喜美子。さすがにそこまで沢山作る設備も能力もまだ無いと、正直に打ち明け、お断りすることに。
しょんぼりと項垂れる喜美子をみた八郎は「数年後には二人の工房を持ち、それまでには実力をつけておきます。だから、その時また機会があれば、声をお掛けください」と口添えしました。

そうして結局橘からの依頼は断り、帰宅した喜美子たち。
常治から「3万2000円もドブに捨てよって」などと愚痴られましたが、気を取り直して、家族一同、晴れやかな結婚記念写真を撮ったのでした。

昭和40(1965)年。
結婚から5年が経ち、喜美子は27歳に。
八郎と喜美子は、かつて二人で語り合った人生計画通り、丸熊陶業から独立し、二人の作業場「かわはら工房」を自宅脇に建て、陶芸により生計が成り立つようになりました。
男の子・武志(又野暁仁)も生まれました。今は4歳。

ただ、増築にかかった借金がまだ残っていて、いまだ貧乏な川原家。
しかも長距離運転の無理がたたったせいか、常治の体調がすぐれません。そのため、百合子(福田麻由子)は短大を諦め、食品卸売会社に勤めることに。納品の仕事をしており、得意先である大野カフェへ出向くことも。

そんな中、大阪の荒木荘で世話になった新聞記者の庵堂ちや子(水野美紀)が訪ねてきました。
琵琶湖大橋関連の取材がひと段落したという。
ちや子は喜美子の頑張りを評価し、「信楽初の女性陶芸家を目指して、作品づくりに挑んでみたらいい」と発破をかけます。けれど喜美子は、今の、売り物用の食器をたくさん作ることにやりがいを感じているとし、それ以上は望まない考えをみせました。

第12週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

喜美子のために増築してあげようと、老骨に鞭打ちながら過酷な現場で働いて稼いだ常治。
あのぐうたらでダメ親父だった常治が…!見違えましたね。
喜美子のために!という親心のために、精一杯頑張った常治の根性に心打たれました。
ただ、そのせいで体を壊してしまったようで…心配です。

そして、常治にちょっと似てるかも?と思った今回の八郎。
依頼された珈琲茶碗の代金は貰えないと頑なに拒む姿が、かつて(第2週)、草間さん(佐藤隆太)がお礼のつもりで借金返済の立替えをしたとき、お金に困ってるのに、小さな端数にまでこだわって全額返そうとした常治の姿と重なりました。
気前が良くて意地っ張りなところ、似てるのかな?八郎は将来、常治みたいになったりして…。
と、一瞬思ってしまいましたが、5年後の姿を見た限り、”豊か”とまではいかないながらも、陶芸によって無事生計が成り立っているようで安心しました。やはり喜美子が、しっかり金勘定を取り仕切ってるおかげかな?

4歳の息子・武志を演じる子役の又野暁仁くんが、天真爛漫で可愛いかったです。
演じてるというより、素の無邪気さが自然と溢れ出てるといったかんじで、もうメロメロです!

第13週(73話~78話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第13週では、常治が病に伏して、亡くなってしまいます。
最期まで意地をみせた常治、そして別れを惜しむ川原一家、大野一家の想いが詰まった絵皿と松茸ご飯を振舞うシーンでは涙腺崩壊。
その後、世界的な芸術家・ジョージ富士川(西川貴教)との再会も。

第13週(73話~78話)あらすじ

第73話:常治の病状

昭和40(1965)年 夏。
川原喜美子(戸田恵梨香)は、食器作りの仕事を請け負って家計を支え、4歳になる息子・武志(又野暁仁)の世話は、八郎が多く担ってくれていました。
常治(北村一輝)は体調を崩し、寝込むことが多くなります。心配した喜美子たちは、病院に行くよう促しますが、頑として受け付けません。

そんな中、熊谷照子(大島優子)が3人の娘と一緒に遊びにきました。
お腹には4人目の赤ちゃんも。妊娠8ヶ月とのこと。
その健診で病院へ行った際に、常治と偶然出くわしたという。そのときのことを、こっそり八郎にだけ明かしました。
常治は、家族に心配かけまいと、内緒で一人、病院で診察を受け、もう長くないと告げられたという。このことは、決して口外しないようにときつく言い含められていたのですが、弱った常治の姿を見て、どうにも黙っていられず、八郎に明かしたのでした。

一方、常治は病気のことは一切口に出さないまま、マツ(富田靖子)へ一緒に温泉へ行こうと誘います。場所は、昔、喜美子が生まれる前に、二人で訪れたことのある加賀温泉。
その温泉へ常治たちが出掛けた日、八郎は、常治の主治医に会って話を聞いてきました。
常治の病状はすい臓癌で、肝臓にも転移しており、もう手の施しようがないとのこと。このご時世、本来であれば、こういうことは本人には伝えず、家族にだけ伝えるものでしたが、常治は「身寄りのない一人者」と言い張り、自分だけで余命宣告を受けたのでした。
この事実にショックを受け、「うそや…うそや…」と繰り返し呟く喜美子でした。

第74話:愛いっぱいの器

温泉から常治とマツが帰ってきました。
喜美子と百合子(福田麻由子)は、離れで、マツから旅行中の常治の様子を聞くことに。

温泉に行く前に、マツの実家の墓参りや、駆け落ちしてからずっと疎遠だった親戚の家を訪ね、頭を下げたという。
それから加賀温泉へ行って、旅館では、何かとおどけてマツを楽しませてくれました。その間、強い痛み止めを飲んで、苦しさに耐えていた常治。それを察したマツは、何度も「してあげられることはない?」と聞くも、「何も無い」としか答えなかったという。
だから自分には、せめて泣かないであげることしかできないというマツ。喜美子たちもそれに頷きます。そして、常治を最期まで家で看ることを決意しました。

ある日、窯業(ようぎょう)研究所の柴田寛治(中村育二)と美術商の佐久間信弘(飯田基祐)が、工房を訪ねてきました。
八郎へ、次の陶芸展では金賞を目指すよう発破をかけます。金賞を取れば、一気に知名度が上がって、何かと自由がきくようになり、世界も変わる、と。
そのためには、有名芸術家のジョージ富士川(西川貴教)のように、もっと大胆に、強い個性を打ち出したほうがいいとアドバイスされました。

その様子を見ていた常治は、八郎に「お前、信楽の陶芸関係者にかわいがられとるやろ」と声掛けます。それは、信楽で根を生やした川原家に入ったおかげだと、暗にほのめかす常治。その真意を察した八郎が「今の僕があるんは全てお義父さんのおかげです」と言うと、「せや!お前、俺の葬式の喪主の挨拶でそれ言え。な?」と胸を張る常治でした。

秋になると、常治の容態はかなり悪化し、ほぼ寝たきりで、食事もあまり取らないようになります。
そこで喜美子は、少しでも常治が食べる気になれるよう、家族みんなで絵付けした皿を作ろうと提案。すると、同じ想いでいた八郎が、既に素焼きの大皿を用意していました。
その大皿にみんなで、常治の似顔絵や、常治が好きな酒、縁起物の富士山や鶴、「がんばれ」というメッセージなど書き入れたのでした。

第75話:常治、逝く

夜遅く、大野忠信(マギー)は自分の店で、酒が飲めない常治の代わりにと、下戸なのに酒を飲んでいました。
信作(林遣都)や陽子(財前直見)から「ほどほどに」と窘められるも、聞き入れず、常治と出会った戦地での思い出話を語り始めます。
苦しい戦況の中、空腹を紛らわせるように、戦争が終わって帰ったら、常治は大阪の串カツをご馳走すると約束し、忠信は信楽の山で採った松茸で炊込みご飯をご馳走すると約束したという。しかし、じつはキノコ類全般が苦手な忠信は、結局約束が果たせなかったと嘆きます。
すると信作が「今からでも間に合う!松茸採りに行くで!」と忠信の尻を叩き、二人で山へ採りに行きました。

そして夜分遅く、松茸と米を持って川原家を訪ねた大野一家。
ちょうど、喜美子たちが作った絵皿も完成していたので、炊いた松茸ご飯をそれに盛って、常治に出しました。
約束を覚えていた常治は、松茸ご飯を喜んでくれました。ただ、たっぷり盛られた松茸ご飯で、せっかくの器の絵柄が見えないという常治。
食べられない常治の代わりに、みんなでご飯を食べ合いました。
そうしてやっと見えた絵柄に、常治は震える手を這わせながら「みんなの心が、よう伝わった…ええ皿や」と感激。
常治は家族一人一人に言葉を掛け、最後に、喜美子の頭を撫でると「ほな…またな…」と弱々しく呟いて目を閉じました。
喜美子は「寝んといて?まだ話しようや」と言い募り、子供の頃、初めて琵琶湖を見た時の思い出話をし続けましたが、もう、常治が目を覚ますことはありませんでした。

第76話:最期くらいは

常治の葬儀が執り行われ、それでも直子(桜庭ななみ)は帰ってきませんでした。

葬儀の後、工房で、久しぶりにゆっくり二人で話をする喜美子と八郎。
このところ二人は口論が絶えず、八郎は、常治から「夫婦仲良く」と言付かっていました。
苛立つ喜美子に理由を聞くと、武志が生まれてからずっと、家事を手伝ってくれる八郎のことが、まるで責められているようで、些細な事でも気に障ってしまうという。というのも、喜美子がつい多くの仕事を引き受けてしまい、忙しさの中、気持ちに余裕が持てなかったのです。それは八郎も気にしてたところで、もう少し仕事量をセーブするよう提言したこともありました。
しかし、無類の仕事好きの喜美子は、なるべく仕事量は減らしたくないという。その気持ちは八郎にも痛いほど伝わっており、その仕事に対する気持ちと、もう一つ大切な「僕は喜美子のことが大好き」という気持ちを常に心に留めておいてくれたら、諍いも減るだろうと諭します。すると喜美子も、八郎を想う気持ちをあらためて思い起こし、二人は口づけを…。
とそのとき、武志が工房に入ってきました。が、空気を察したのか、素早く常治への絵皿に花を手向けると、すぐに手で目隠ししながら工房を出て行きました。まさかの幼い息子の気遣いに、思わず笑い出してしまう二人でした。

数日後、直子が見知らぬ男・鮫島正幸(正門良規)を連れて、東京から帰省しました。
位牌に手を合わせた直子に、なんですぐに帰ってこなかったのかと責める喜美子。
すると直子は、その理由を明かしてくれました。
じつは、夏の終わりから秋口にかけて、常治本人から2回電話があり「喜美子が『帰ってこい』言うてくるやろうけど、帰らんでええ。お前はしっかり東京で働いとけ」と言われたという。それでも、親の死に目に会いたいと思っていた直子。けれど、今まで常治に反発してばかりだったため、最期くらいは言いつけを守ろうと、敢えて帰らないよう心に決めたのでした。
おかげで、常治の望み通り、直子の記憶には、病床の弱々しい父の姿はなく、元気で暑苦しい父の姿だけが残っているという。
それを聞いて、直子の想いを受け止めた喜美子は、笑顔で「ええなあ、元気なお父ちゃん」と口にしました。

第77話:一発当てるで!

直子は、連れてきた鮫島を紹介し、とんでもない告白をしました。
鮫島は陽気な大阪人で、失言もちらほらと。直子の職場である熨斗谷(のしたに)電機で半年前に知り合ったという。その会社を、二人で一緒に辞めて、年明けから大阪で商売を始めるというのです。しかも、これといった明確な目的や展望はなく、「何かを売る」というぼやっとしたもの。
にもかかわらず、「一発当てるで。そのうち、楽さしたるからな」と胸張って宣言する直子。この台詞に、「お父ちゃんも大阪にいてた頃、同じことよう言うてたわ~」と懐かしがるマツ。
喜美子たちは不安が募るばかり。
しかし、これは相談ではなく、報告だという直子。常治が亡くなったことで、窮屈さが取っ払われ、軽やかな自由さを感じるようにもなったという。直子は、喜美子たちの「もう少しよく考えて」という忠告を、聞き入れようとしませんでした。

日曜、信楽に、ジョージ富士川が実演会にやってきました。
喜美子と八郎はそれを楽しみにしていたのですが、武志が熱を出してしまい、喜美子は看病で家に残ることに。

実演会のジョージ富士川に感動した八郎は、なんとか喜美子にも会わせてやりたいと、ダメもとで、照子に口添えしてもらってジョージ富士川に話かけました。
すると特別に、「かわはら工房」で実演会をしてもらえることに。

翌日、工房に来てくれたジョージ富士川を見て、腰を抜かす喜美子でした。

第78話:自由は不自由や

ジョージ富士川は、大きなキャンバスを庭に用意しました。
バケツいっぱいに、いろんな色のペンキも用意し「自由に描いてみ」と指示。
武志や照子の子供たちは、大はしゃぎで描き始めます。しかし、喜美子は「自由に」と言われても、何を描いて良いのかわからず筆が進みません。
そんな喜美子に、「大人は身も心も固うなってるから、自由、自由言われるほうが不自由や」と言葉をかけるジョージ富士川。喜美子の心をほぐすため、子供のようにはしゃぎながら、大胆にペンキの中に足を浸して、足跡をつけたり、バケツのペンキをぶちまけて、その上で転げ回ったりしました。すると、子供たちが真似をし始め、それを見た喜美子も一緒になってはしゃぎ、服が汚れるのも構わず、自由に、気の赴くままに、キャンバスに描いたのでした。

そうして出来上がったキャンバスは、かわはら工房の中に飾ることに。
この実演会でインスピレーションを得た八郎は、斬新な絵柄の作品を作り上げました。それが評価され、春の陶芸展で金賞を受賞。
授賞式の後、かわはら工房には、照子夫妻や、信作たち、窯業研究所の人々、美術商、丸熊陶業の八郎のかつての同僚、津山秋安(遠藤雄弥)や藤永一徹(久保山知洋)まで、大勢の人が集まり祝ってくれました。
ただ、受賞作品をどこに飾るかでひと悶着。各々が自分の職場に飾りたいと主張し、美術商の佐久間は「ウチで預かって高値で売りに出したい」とまで言ってきました。
埒が明かないため、八郎は、自分の工房に飾ることに。喜美子も、それが無難だと賛成しました。

八郎の作品作りがひと段落したことで、喜美子に作品作りを勧める八郎。
ジョージ富士川の実演会以来、作品作りへの情熱が、喜美子の中に芽生えたことに気付いていたのです。工房を自由に使っていいからと伝えます。
工房に入って作品作りに取り掛かった喜美子は、ふと、棚に飾られた常治への絵皿を見て、涙がとめどなく溢れ出てきました。川原家の長女として父を見送ってから、初めて、やっと泣くことができたのでした。

それから、気分を一新させた喜美子。
誰のためでもない、ただ自分のためだけに、好きなように、自由に、作りました。そうして、川原喜美子、初の作品が出来上がったのでした。

第13週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

病床の常治を、喜美子や信作たちが取り囲んだシーン、涙がボロボロ溢れ出てきました。
これまで常治は、飲んだくれたり、借金までこさえて、娘の稼ぎをアテにして無心するなど、ほんっとしょうもない父親だったけど、でもそれが、このドラマをピリッとさせる良いスパイスとなって、笑いもたくさん届けてくれました。
そして、なんだかんだ言っても川原家の大黒柱だった常治。威厳があって、家族への愛情が人一番あって、そこに座ってるだけで、なんとなく家族の拠り所となる安心感がありました。だからこそ、滅茶苦茶やってても、マツや喜美子たちは、常治のことを頼り、慕っていたのだと思います。
そんな常治がもういないなんて…悲しすぎます。
北村一輝さんが見られないのも悲しい。
はっきり言って「常治ロス」です。しばらくこの寂しい気持ちが抜けず、家事やってても放心状態に。

そんな矢先、何の根拠もなく「大阪で一発当てるで!」と宣言した直子。
やはり常治の娘!常治の面影を、色濃く蘇らせてくれました。
もう不安しかありません。笑
底抜けに能天気な鮫島にも、一抹の不安が…。でも!キャラとしては憎めず、むしろ好感が持てます。
120%失敗の匂いしかしませんが、二人にはがんばってほしいです!

百合子と信作も、ちょっとドキッとするような場面がありました。
これから良い関係になったりするのかな?
喜美子と信作が親戚になるというのも、なかなかいい話ですね。
「お前んとこの信作、一人っ子やなければ、ウチに貰いたいくらいや」と言ってた常治も、きっと喜ぶはず。

第14週(79話~84話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第14週では、元気ハツラツとした美大卒の女性・松永三津(黒島結菜)が弟子志願にやってきて、”新しい風”を巻き起こします!
おしどり夫婦の喜美子と八郎の間には、すれ違いの兆しが…。

第14週(79話~84話)あらすじ

第79話:3年後の川原家

昭和44(1969)年 1月。
川原常治(北村一輝)が亡くなってから3年、喜美子(戸田恵梨香)は31歳になりました。
今はもう大量生産の仕事は請け負わず、八郎(松下洸平)の作品作りのサポートに徹し、余った時間を自分の自由な作品作りに充てていました。

息子の武志(中須翔真)は小学校へ上がり、キックボクサーの沢村忠に執心。
沢村の膝蹴りを真似しては「テレビが欲しい、欲しい」と強請ってばかりいます。

妹の百合子(福田麻由子)は、最近、よく大野信作(林遣都)と飲みに行くように。
原付免許が取りたくて、それを反対している喜美子をいかに説得するかを相談しているという。

マツ(富田靖子)は、忙しい喜美子の代わりに、武志の小学校のおかあさん合唱団に参加。
これまでは家事にかかりっきりで遊ぶ暇などなかったのですが、最近では洗濯機や炊飯器などの家電が川原家にも導入されたおかげで、合唱団の仲間と外に出て、生き生きと過ごすようになりました。

八郎(松下洸平)は、陶芸展で金賞を受賞したことで、陶芸家として世間に名を馳せるようになり、展示会や個展を開催するようになりました。
出品作が高値で売れるときもあり、生活は以前よりも楽に。
5月には、銀座で個展を開くことにもなりました。
ただ、その出品作に頭を悩ませる八郎。というのも、前回の個展で売れ残ったものは、銀座でも売れ残るだろうと言われ、新たに50~60もの作品を、そして目玉となる素晴らしい完全新作を1、2点出すようにと要求されたのです。
これを5月までという短期間で作り上げるのは厳しいだろうと、喜美子も心配します。
悩み事は他にも。
窯業研究所の柴田寛治(中村育二)から頼まれ、畑山順(田中亨)と稲葉五郎(永沼伊久也)を弟子として預かったのですが、どうにも我が強い二人はケンカばかり。手に余った八郎は、二人をクビにすることに。
そんなこんなで、気疲れや息苦しさが増す中、喜美子の絵付けの師匠だった深野心仙(イッセー尾形)から送られてきたハイカラな絵が描かれた年賀状を見て、作品作りへのやる気をもらったり、武志を寝かしつけた後、工房で喜美子と過ごす二人の時間に心癒される八郎でした。

第80話:今の喜美子は、喜美子やない!

信作が、今年も「夏まつり」の参加を取り付けに工房へやってきました。
信作と百合子との関係が気になっていた喜美子は、話はそれだけじゃないだろうと、取り調べの如く信作を問い詰めます。
すると、予期せぬ話が。喜美子が喜美子らしくなくなった、と言い出しました。
八郎が金賞を獲ってから、一歩下がって、裏方に徹してきた喜美子。これでは二人の「かわはら工房」ではなく、まるで「八郎工房」だと。
昔のように、喜美子も精力的に物づくりをして、二人で切磋琢磨し合いながら陶芸すべきだと訴えます。そうでなければ、いつかきっと喜美子は鬱憤がたまって爆発してしまうぞ、と。
しかし、それを否定し「大丈夫」だと主張する喜美子。今の関係に、なんら不満がないことをアピールしました。

それよりも、と話題を変え、百合子との関係を問い詰めます。
すると、信作はその気があるものの、百合子のほうが全くその気がないと白状。これを聞いて安心した喜美子は、早々に信作を追い出したのでした。

その夜。
信作に言われたことに考えさせられた八郎は、喜美子が趣味で作った作品を、日本陶磁器次世代展に出そうと提案。新たに設けられた次世代展であれば、女性陶芸家でも受け入れられるだろう、と。
しかし、あまり乗り気でない喜美子。八郎は、嫌でも応募すると言い切ります。
そして「喜美子もやりたいことやって、知識を広げたほうがいい」と進言。すると喜美子は、今まで八郎の後ろをただ歩いていただけじゃない、サポートしながら、釉薬(ゆうやく)の調合等に関する知識を勉強していたと告げます。
その証拠に、ある特定の色合いを出すための材料、調合比率、焼く温度など、すべて事細かに言い当てました。その知識に「いつの間に…」と驚く八郎。
喜美子が十分な知識を既に身につけているとわかった八郎は、喜美子の望み通り、自分の作品の釉薬づくりを任せることにしたのでした。

第81話:新しい風

喜美子が深野に師事していた頃の兄弟子、池ノ内富三郎(夙川アトム)と磯貝忠彦(三谷昌登)が、松永三津(黒島結菜)という弟子志願者を連れて、川原家を訪ねてきました。
池ノ内たちとは10年ぶりの再会です。

陶芸家を目指す三津は、東京の美術大学を去年卒業した後、女一人で日本全国を行脚し、各地の焼き物を見てきたという。そんなひとかたならぬ情熱をもった三津は、女性というだけで、誰からも弟子にしてもらえず、困り果て、池ノ内たちを頼ったのでした。
そこで池ノ内らは、女性絵付師として活躍した喜美子の工房ならば、理解を示してくれるだろうと期待してやってきたのです。

しかし、これまで手のかかる弟子で痛い目を見てきた八郎は、個展の準備で忙しいこともあり、弟子をとるつもりはないと断ります。
けれど三津は引き下がらず、全国行脚して集めた各地の素材、鹿児島県桜島の火山灰や、北海道の黒浜砂鉄、高知県桂浜の石などを取り出し、これらを釉薬に使えば、人がマネできないような独創的な色合いの焼き物ができるとアピール。材料を提供する代わりに、弟子にしてほしいと頼み込みました。
しかし、八郎には「自分の作品は全て、信楽で採れたものだけで作る」という矜持があったため、その申し出も断ります。
あまりに頑固な態度の八郎に、つい嫌味を言ってしまう三津。その流れで、大学時代に付き合っていた大阪出身のヒロシという恋人と別れて、今でも未練たらたらなど、言わなくてもいいことまで漏らしてしまいます。
それでも八郎の態度が軟化することはなく、美津は諦めて、工房を後にしたのでした。

第82話:大捕り物

工房を出た三津は、不審な二人の人影を見かけます。
それは、弟子をクビにされた畑山と稲葉で、ろくに学ばせてもらえなかった腹いせに、釉薬のレシピノートを盗もうと、喜美子たちが住む離れに押し入って物色していたのです。
それを目撃した三津は、逃げる二人を追いかけました。

その後、空き巣に気付いたマツが警察に通報。
しかし、八郎は畑山たちのその後の人生を慮り、被害届は出さないことに。
そして何より、盗まれたノートは世間的には価値がないものでした。釉薬レシピを記したものではなく、二人が結婚する前に人生設計を書いていた「めおとノート」だったのです。
ただ、世間的に価値はないといっても、二人にとってはかけがえのない思い出の品。もう戻ってこないだろうと思い、落胆します。

そんなとき、美津がノートを手にして戻ってきました。
畑山たちを追って取り返したのだという。
喜美子は感謝するとともに、危険なことをしてケガでもしなかったかと心配します。すると「心がケガしたから、弟子にしてほしい。そうすれば治る」と言い出す三津。
相変わらずな調子に場が和むも、やはり八郎は頑なに受け入れようとしませんでした。

とりあえず、三津を一休みさせようと、喜美子は握り飯を作りに台所へ。
その間、美津と八郎は談笑。三津の元カレ・ヒロシに関する話で盛り上がります。
ヒロシは、三津と同じ美大で元々は彫刻科に在籍していたのですが、美津に感化され、陶芸の虜に。その後、益子焼(ましこやき)の師匠に弟子入りして、一年前の陶芸展では早くも奨励賞を受賞したという。
後から陶芸の道に入ったにも関わらず、あっという間に習得したヒロシは、ひらめき型の天才肌でどんどん新作を作っていき、三津はそんなヒロシの傍で劣等感を抱くようになり、それが耐えられなくなって、別れを切り出したとのこと。
しかし、恋愛感情は薄れることなく募るばかり。仲睦まじい八郎夫婦のノロケ話を聞いていくうちに、一層「会いたい」という気持ちを募らせます。
そして、ヒロシと喜美子はどこか似ている、と零す三津でした。

第83話:すれ違い

金賞受賞してから3年が経ち、行き詰っている八郎には、美津のように意欲的で研究熱心な”新しい風”が必要ではないかと考えた喜美子。握り飯を作って工房に戻ると、八郎へ、どうか三津を弟子にしてやってほしいと頭を下げました。
八郎は、気が進まないながらも、喜美子に免じて三津を弟子にすることに。

そうして、住み込みで八郎の弟子となった三津。
家事手伝いも積極的にやりました。

このことを、初詣がてら信作に伝える百合子。
しかし、信作は5回おみくじを引いて、5回すべて「凶」だったことにショックを受け、それどころではありません。かたや百合子は一発で「大吉」。
さらに、「凶」に書かれた「命と同じくらい大切なものを失うおそれがある」という不穏な内容に、信作は青ざめます。
百合子が「命と同じくらい大切なものって何?」と聞くと、「今やったら百合子やな」と答える信作。それを聞いてドキリとする百合子でした。

夜遅くまで工房の掃除などしながら、八郎の作業をじっくり観察する美津。
思うように作品作りが進まない八郎に、「その絵(深野の年賀状の絵)のような作品を作りたいなら、土を変えてみてはどうでしょう」と思い切って進言しました。
それを傍で聞いていた喜美子は、三津が八郎の目指しているものを言い当てたことに驚きます。そして、自分はそれに気付けなかったと。
しかし「材料は信楽のもので」というこだわりのある八郎は、やはり、三津のアドバイスを聞き入れようとしません。
そこで喜美子が「そのこだわりが、ハチさんを苦しめてんちゃうの?前に進むいうことは、作ったもんを壊しながら行くいうことや。一緒に壊そう。うち、ハチさんと一緒なら自分の作品いくらでも壊せるで」と、八郎が褒めてくれた作品を手にとって壊そうとします。
すると八郎はそれを制止して、「僕と喜美子はちゃう。違う人間や」と答えたのでした。

第84話:才能ある人間は無意識に人を傷つける

喜美子は、自分が頑張ることで八郎の頑張りに繋がればいいと思い、新作を作って次世代展に応募することに。
奇をてらわずにシンプルなデザインの大皿「春のお皿」を作りました。
窯業研究所の柴田も、女性の作品であれば控え目な方が好感を持ってもらえるだろうと好評価。

2か月後。
信作と百合子は、いつものように常治行きつけの飲み屋「あかまつ」で飲んだ後、二人で夜風に当たります。
役所の上司から、町村合併したらこのまま働けるかどうかわからないぞと脅された信作は、冗談交じりに「合併を阻止するには人口増大。俺たちもそれに貢献すべく家庭を築こうか」と言い出しました。すると百合子は「ええよ。まずはお付き合いしてみる?」と返答。そうして、信作と百合子はお付き合いすることになったのでした。

喜美子の作品作りがひと段落し、美津もそろそろ実践を学ぶべきだと考えた八郎は、喜美子に指導を託すことに。
喜美子は、かつて自分が八郎から学んだように、美津へ指導します。
夜食作りに喜美子が席を外している間も、熱心に形作りを練習する美津。その姿をじっと見つめていた八郎は「ほんまに不器用やな」と呟きます。
それに比べて、喜美子は上手で、あっという間に習得し、あっという間に自分を超えていったと語る八郎。
「うまくいかへん僕の横で、喜美子が横におられるとしんどいなぁ…」と零したのでした。

第14週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

嵐を巻き起こすほどのパワフルさをもった美津。
一見すると、厚かましいという印象を与えてしまうくらい、物怖じせず、他人へずけずけ押し入ってくる子だけど、でもそれが心地よく思えてしまうほど天真爛漫で、明るくて、見てて清々しかったです。
ヒッピー族のような、あの独特な風貌もいいですね。演じている黒島結菜さんによく似合ってて、可愛い!

今週は、八郎の頑固さが前面に出てきました。
これまでは、なんだかんだ言っても、最終的には喜美子の話に耳を傾けてくれてたのに、これほど頑固者だったとは…。
でも「信楽のものだけで」というこだわり、わたしは好きだなぁ。そういうのを大切にするのは、素敵なことだと思います。
ただ、それだけじゃやっぱり行き詰ってしまうんでしょうかね…。芸術ってむずかしい。

あれだけ仲の良かった八郎と喜美子に、暗雲が。
三津とヒロシのような結末(別れ)を迎えてしまうんでしょうか。互いにリスペクトし、想い合う心があるだけにやるせないです。
ただ、八郎の苦しさも理解できるだけに、一概に「別れないで!」とも言えず…。八郎の決断を静かに見守りたいと思います。

第15週(85話~90話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第15週では、喜美子と八郎の互いへの思い遣りが、さらに二人の間にすれ違いを生じさせます。
一方、信作は百合子との結婚の許しを得ようと奮闘。そして直子は、なんと妊娠?

第15週(85話~90話)あらすじ

第85話:銀座の個展やる?やらない?

すっかり自信を無くして弱音を吐く川原八郎(松下洸平)に、松永三津(黒島結菜)は「しんどいっていう気持ちを払拭させるには、喜美子さん(戸田恵梨香)に追い越されてしぼんでしまった才能を、また開花させればいいんです。だから、すばらしい作品を作って銀座の個展を成功させましょう!」と発破をかけました。
けれど、その「すばらしい作品」がどういうものか、わからないから苦労している八郎。三津の思う「すばらしい作品」とは何か?と尋ねます。
「それは、売れる作品です」と答えました。佐賀へいったとき、70歳くらいのおじいちゃんが小さな工房で、家族を養うために、ひたすら売り物用のぐい飲みを作り続けていたという。そのおじいちゃんは陶芸家としては無名だったものの、その姿は、とてもかっこ良かったという三津。
この話に心動かされる八郎でした。

その後、三津と入れ替わりで工房に戻ってきた喜美子。
昔、喜美子が作った花の絵付き珈琲茶碗を気に入ってくれた窯業研究所の橘ひろ恵(紺野まひる)から、また大量生産の受注があるかもしれないと、百合子(福田麻由子)から聞き、それを引き受けるつもりだと、八郎に打ち明けます。
それは、行き詰って苦しんでいる八郎には休息が必要だろう、という喜美子なりの配慮でした。
「ここ3年、ハチさんが作品作ってくれて、それがよう売れたおかげで豊かな生活させてもらってる。お金の心配せんでええなんて、うち、初めてや。ほんま楽させてもらいました。だからな、今年は休んで。うちが代わりに稼ぐ。銀座の個展はやらんでええ。やめよう」という喜美子。
これに八郎は「喜美子は優しいな。ありがとう」と答えました。

しかしその夜、枕元に置かれた小学生の息子・武志(中須翔真)からの手紙に書かれた、テレビが欲しいという訴えと「ぎんざのこてん、がんばりー!」という言葉に、心が揺らぐ八郎でした。

第86話:憧れのディナーセット

翌朝、電気釜が壊れてしまい、修理する八郎。
それを見た三津は「古くなった電気釜を買い替えて、武志くんが欲しがってるテレビを買ってあげるためにも、銀座の個展成功させて、たくさん売りましょう!頑張りましょう!」とけしかけます。その勢いに飲まれて、八郎は「せやな」と答えました。

その後も、八郎の作業を観察しながら楽しく雑談する美津。
東京の暮らしぶりの変化を話題にします。近頃は、ダイニングテーブルで食事する形式が流行っており、憧れの団地で暮らす奥様方は、それに合わせて、スープ皿やパン皿といった洋食器のディナーセットをこぞって買い揃えているという。
何を作ろうか思い悩んでいる八郎に、そういうものを作ったらいいのではないか、と三津は提案しました。

その頃、喜美子は橘に会うため、大野カフェへ。
カフェ内では、信作(林遣都)が百合子と結婚するという話に、両親の陽子(財前直見)や忠信(マギー)が喜んでいました。しかし一方で、常治(北村一輝)が生きていたなら、これを機に、浮ついた信作の根性を厳しく叩き直してもらえたのに…と憂いてもいました。
そこで信作は「けじめをつけるためにも、きちんと川原家に結婚の許しを貰いに行く!」と両親の前で宣言。
しかし、いざ喜美子を目の前にすると、何も言えず、信作は逃げるようにして職場へと向かったのでした。

第87話:結婚する前の作風に戻したい

橘との話を終え、帰宅すると、工房で八郎と美津が楽しそうに談笑していました。
洋食器のディナーセットからヒントを得て、渋谷の個展に出すための和食器セットのアイデアを練っていたのです。
渋谷の個展は休むとばかり思っていた喜美子は驚き、あらためて八郎に「心の休養が必要。しっかり休んで」と進言します。が、それを聞き入れない八郎。
個展を企画した美術商の佐久間信弘(飯田基祐)を裏切れないし、仕事はきちっと果たしたいと主張します。そして、作風についても、これまでのような芸術をきわめる作品ではなく、結婚する前に作っていたような、生活に密着したもの、「誰にもマネできないもの」ではなく「誰もがほしいと思うもの」を作りたいという。
そのための和食器セットとのことで、銀座にどんなお客さんがくるのか、お客さんはどんなものに心動かされるのか、といったことを探るために、来週末に会場の下見に行くという八郎。これも、美津と話して決めたことでした。
喜美子はそれを聞いて、自分も同行すると言い出します。
しかし、「橘さんから仕事受けたんやろ?時間あるんか?」と八郎から指摘が。
実際、喜美子に時間的余裕はありませんでした。
橘から、知人の結婚式の引き出物として、絵付けの小皿5枚セットを40組(計200枚もの小皿を)作るよう依頼されたのです。
喜美子は、頑張ればすぐに終わると言い募りますが、工房に一つしかない電気釜で焼ける数には限りがあり、どう考えても、東京に行くのは無理でした。
八郎は、橘と相談しながら決めたという絵柄のスケッチを見ながら「喜美子らしい、ええ小皿や」と褒めると、「僕は僕でやるから、喜美子は喜美子でやりたいことやったらええ。早く、とりかかり」と促したのでした。

第88話:信作の試練

大野カフェでひと息いれる八郎。
そこへ、柔道着姿の信作と熊谷照子(大島優子)が戻ってきました。信作は息も絶え絶えで疲れ切った様子。
信作は、名前は伏して「好きな人との結婚を、そのお姉さんに許してもらうために、お姉さんを柔道で投げ飛ばさなければいけない」と明かします。それは喜美子が以前、陽子たちに漏らした百合子の結婚相手に求める条件でした。それくらい強く、逞しい男でなければ認めない、と。
しかし、4人も子供を産み、すっかり筋肉の衰えた照子にすら投げ飛ばされてしまうほど軟弱な信作。
信作は八郎に泣きつき、八郎も「そんな厳しいお姉さんに頭下げなあかんのは大変やなぁ。僕んとき思い出すわ」と同情し、慰めたのでした。

一方、工房では、喜美子が引き出物の小皿作りに励んでいました。
三津にも手伝ってもらいます。
そして、たった一日で200枚もの形作りを終えた喜美子。その手際の良さに、三津は感銘を受けます。やはり喜美子は、才能のある人間だと。
そこで、思わず「横にいられるとしんどい」「あっという間に追い越された」という八郎の心境を暴露してしまう三津。
これにより、喜美子は、自分の存在が八郎を追い詰めてしまったのだと知ることに。
そして、「先生は優しくて繊細な人なんです」「先生みたいな人を好きになりたいなぁ」という三津に、八郎への憧れを感じ取る喜美子でした。

その夜、穴の開いた武志の靴下を繕う喜美子。
武志は、何度も穴が開いた靴下だからいい加減買い替えようと訴え、さらには、いつものようにテレビが欲しいだの、グローブが欲しいだの、おねだりモードに。
そこで喜美子は「欲しいのもがあるなら、自分でしっかり稼ぎい。この靴下を繕ったら12円やるわ」と提案。まだ小学低学年の武志に、裁縫を教えたのでした。

第89話:直子が妊娠?

信作は、柔道は早々に諦め、ふつうに挨拶に行こうと決意。
陽子や忠信も正装して、気合をいれます。が、まずはいつものようなノリで川原家を訪ね、自然な流れで結婚を切り出す作戦でいくから、陽子たちには「ついてくるな」と言い聞かせる信作。
百合子も、そう肩ひじ張らなくても、信作ならすんなりOKしてもらえるだろうと太鼓判を押します。そんなこんなで浮かれ気分の大野家に、喜美子から百合子宛に電話が。
大阪にいる直子(桜庭ななみ)が、交際相手の鮫島正幸(正門良規)との子を妊娠し、挨拶に来るというのです。
直子はまだ結婚もしておらず、妊娠の知らせはまさに青天の霹靂。これは一波乱ありそうだと危惧した百合子は、信作の挨拶は延期してもらうことにしたのでした。

川原家では、直子たちを迎える準備を慌ただしくしていました。
掃除をしながら「順序が逆や。お父ちゃんやったら、ちゃぶ台ひっくり返すわ」と苛立つ喜美子。そんな喜美子に、八郎は、頭ごなしに叱らないよう言い聞かせます。大阪から身重の体でくるのだし、そもそも子を授かるのはおめでたいことだから、と。

その後間もなくしてやってきた鮫島と直子。
鮫島は、頭を下げながらたどたどしく、妊娠5か月ということ、ちゃんと籍を入れるつもりでいることを伝え、さらには、子供の将来のために用立ててほしいと喜美子らに懇願しました。
喜美子は、いろいろと言ってやりたい気持ちを飲み込んで、八郎の言葉を汲み、「まずは、おめでとう」と二人を祝福しました。

そのとき、不自然に床に散らばった砂に気付くマツ(富田靖子)。
合唱団でのどを潰して声が出せないマツは、鬼のような形相で、鮫島をホウキではたき、直子の頬を平手打ちしました。
妊娠は、喜美子からお金を工面するための嘘だったのです。それがマツにバレて、直子は、服の下から砂を詰めた毛糸の帽子を取り出すと、床に叩きつけました。

第90話:三津の猛アプローチ

場が凍り付く中、鮫島が「僕が言い出しました!子供でも理由にしないと、お金を用立ててもらえないと思って」と白状。
すると喜美子たちは、このバカげた企みを笑って許しました。喜美子がお金を貸すことに。
鮫島は、後で必ず返すことを約束し、直子との結婚も真剣に考えていると明言。ただ、自分が頼りないせいで、直子がなかなか首を縦に振らないとのこと。
ふとまた声が出るようになったマツも「結婚は許しません」と答えつつ、「今は」と笑顔で付け加えたのでした。

そんな中、窯業研究所の柴田寛治(中村育二)から、次世代展の報告が。
結果は落選。
百合子や八郎たちはがっかりしますが、当の本人である喜美子は「うちが入選するわけないやん」と明るく笑い飛ばしました。

その夜、八郎と美津、二人きりの工房にて。
三津が、東京下見のための宿や切符等の手配をすると申し出ました。そして、自分もついていって東京案内すると。
けれど八郎は、男と女が泊りがけで行くなどありえない、と断固拒否。
すると三津は、「先生、私のこと女だと思ってたんですか?」とか「そうでないなら、子供と一緒に行く感覚で行けばいいんですよ。名前も『松永さん』じゃなくて、『ミッちゃん』とか『三津』と呼んでほしい」などと迫り、挙句、「私、先生のこと襲っちゃうかも…」と零してみたり。それらを全部、冗談だからと笑って誤魔化したのでした。

その後、入れ替わりでやってきた喜美子。
「めおとノート」を手にし、久しぶりに、また将来の展望についてここに書こうと提案。八郎は、今度は喜美子に書くよう託します。
そこで、八郎が東京へ行ってる間、「新しい作品、作る。出来上がった作品を陶芸展に出品。金賞受賞。ハチさん喜ぶ。うちも喜ぶ」と書き、作品作りに取り掛かる喜美子でした。

第15週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

今週はさらに、喜美子と八郎との間に、思い遣るが故のすれ違いが…。
天才肌の喜美子が傍にいることで、しんどさを感じる八郎。先週から続くこの流れをみて、前季、TBS深夜帯で放送されたドラマ「左ききのエレン」を思い起こしました。「左ききのエレン」は、天才画家エレン(池田エライザ)と出会った凡才の主人公(神尾楓珠)が、エレンの才能に打ちのめされながも、そこから何かを学び取り、少しでも天才に近づけるよう、がむしゃらにもがくお話。
八郎と喜美子も、秀才と天才だからこそ得られる何か(化学変化のようなもの)があるといいなぁと思いますが…。

そんな重たい空気が流れる中、信作をはじめとした大野一家のほんわかしたノリに癒されました。
茶目っ気たっぷりの両親を演じるマギーさんと財前直見さんが、ほんとイイ味出してる!
最近では、彼らが画面に出ただけで、なんだかクスッときちゃいます。

そして、笑い…というか、いつも驚きを届けてくれる直子。
今回も、やんちゃなところを見せてくれましたねぇ。
それをも笑い飛ばしてしまう川原家。さすがです。
物を買うことに相当厳しい喜美子が、すんなり「お金を出す」と言ったのが、ちょっと意外でした。若い頃から、散々常治に無心されてたから、お金を貸すことについてはあまり抵抗ないのかな?

第16週(91話~96話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第16週では、喜美子の大阪時代を支えてくれた信楽焼のカケラと同じ色のものを作ろうと、穴窯造りを決意。
そして信作の「なかなか結婚できない問題」が、なんだかんだで記録更新。

第16週(91話~96話)あらすじ

第91話:三人の同窓会

川原八郎(松下洸平)が銀座の個展の下見に行っている間、川原喜美子(戸田恵梨香)は絵付け小皿作りの合間を縫って、新しい作品づくりに取り掛かりました。

そんな中、夜分遅くにやってきた熊谷照子(大島優子)。
夫の敏春(本田大輔)に「離婚する!」と啖呵を切って、家を飛び出したという。
ただこれは、そう珍しいことではなく、年一回のいわば恒例行事。照子が離婚騒動を起こす度に、喜美子へ泣きつき、一方、敏春は大野信作(林遣都)へ謝罪の手紙を託し、信作が急いで川原家へ届ける。そして、ほとぼりが冷めた頃、照子と敏春は、戦争で亡くなった照子の兄の墓前で手を合わせて仲直りをする、というのが一連の流れ。

ということで、とくに驚きもせず、照子を受け入れた喜美子。
ちょうど八郎が東京へ行って不在だったこともあり、照子と、手紙を届けにきた信作も含め、3人で飲み明かすことに。
昔の写真や手紙を見返して、当時の思い出話に花を咲かせます。
そして喜美子は、大阪へ出稼ぎに行く前に拾って旅のお供にしていた信楽焼のカケラを取り出し、二人に見せました。
それは、めずらしい不思議な色合いをした信楽焼。それを眺めながら、感慨に耽る喜美子でした。

第92話:あらためてプロポーズ

昨夜、3人で語り合った中で、信作の結婚を知った(ただし結婚相手は知らない)喜美子から「おめでとう」と心から祝福され、信作は「ちゃんとしよう」と思い至ります。
百合子(福田麻由子)に、あらたまって「話があるから明日カフェに来て欲しい」と電話しました。その神妙な様子に、破談を告げられると勘違いする百合子。
同部屋に居候している松永三津(黒島結菜)に、そのことを明かし、悲嘆に暮れました。

翌日、カフェで信作と向き合う百合子。
スーツでびしっと決めた信作から告げられたのは、予想とは真逆の「結婚してください」というプロポーズでした。
なんでも、前回のプロポーズが飲んだ後の軽いノリだったため、大事なことだから、ちゃんとしておきたかったという。
百合子はその誠実な心意気に感激し「ありがとう」と応えました。
その様子を陰で見守っていた信作の両親・陽子(財前直見)と忠信(マギー)も大喜び。

信作を蹴り飛ばしてやろうと意気込んで、店の外で待機していた三津も、プロポーズだったと知り、百合子とともに喜び合ったのでした。

その夜、工房で作品づくりにいそしむ喜美子。
そこに息子の武志(中須翔真)がやってきて、色付けに悩んでいる喜美子へ「同じ陶芸家なんだから、お父ちゃんに聞いたらええやん」と言ってきました。
これに喜美子は「お父ちゃんとお母ちゃんは同じじゃないんよ。お父ちゃんはお父ちゃんの作品を作って、お母ちゃんはお母ちゃんの作品を作ってる。だからこの作品は、お父ちゃんやのうて、お母ちゃんが考える」と説きました。

第93話:熱くなる瞬間

東京から戻ってきた八郎は、駅で偶然、柴田寛治(中村育二)とジョージ富士川(西川貴教)に出会いました。そこで八郎は、喜美子にも連絡を入れ、4人は大野カフェでお茶することに。
ジョージ富士川は、作品を作る度に「これが最後」というつもりで自分の中にある情熱を、全て注ぎ込んでいるとのこと。だから作品を作り終わるとからっぽに。けれど、直後にまた熱い創作意欲が沸き上がってくるという。それは、作品を目にした人々の反応だったり、周りからの刺激に影響されて。
この話に、いたく共感する喜美子や八郎たちでした。

その後、以前「かわはら工房」へ来たときに気になっていた信楽焼のカケラを、また見せてほしいというジョージ富士川。
それを手にとってじっくり見つめながら、どのように作られたかを柴田とともに考察します。
室町時代に日用品として使われていた陶器ということで、シンプルに薪だけで焼いたのだろうと予想。薪の灰が釉薬のような役割を果たし、それが信楽の土(特有の鉄分割合)と反応して、他には見ない独特な色合いが出たのだろうという。
それを興味深く聞き入る喜美子でした。

その夜、工房で夫婦水入らずで話をする喜美子と八郎。
それぞれの今後の作風について話します。
八郎は、東京から戻るついでに大阪にも寄って団地を見てきました。その暖かな明かりが灯る食卓に、自分の作った和食器セットが並んだらどんなに嬉しいか、と胸を熱くしたという。
だから今後は、和食器セットのような生活に密着したものをたくさん作り、芸術を極めるのは喜美子に任せるという八郎。

一方、喜美子は信楽焼のカケラを手に取り、これと同じものを作りたいと言います。
というのも、たった一人大阪に出稼ぎに行くことになり心細かったのを、このカケラが「頑張りぃ。負けんときぃ」と励ましてくれたから。そのときの熱い気持ちを残したい、そして、同じ色合いのものを作って誰かを励ましてあげられるようになりたい、という喜美子。それが喜美子の「夢」でした。

第94話:なつかしの慶乃川さん

翌朝、電気窯が壊れてしまい、修理のため窯屋(浜本広晃)を呼びました。
しかし、相当古い電気窯だったこともあり、窯屋もお手上げ。
まだ喜美子の絵付き小皿の本焼きが3分の2以上残っており、八郎も個展に出す器がこれからだったので、頭を悩ませます。
とりあえず、照子に相談し、丸熊陶業で焼いてもらえることになりました。

そんなこんなでバタバタする川原家。
そのため百合子は信作に、結婚の挨拶は落ち着いてからと、さらに延期を願い出ました。とはいえ、想いが募るばかりの二人。電話越しに「会いたい、会いたい」と愛を囁き合います。
その様子にマツ(富田靖子)が気づき、百合子はマツにだけ信作との結婚を明かすことに。マツは、それを大層喜んでくれました。

一方、壊れた電気窯を新調するほかに、「穴窯」も設えようと提案する八郎。
それは喜美子の夢を叶えるためのもので、薪で焼く窯のことでした。
ただ、穴窯について二人は殆ど知識がなかったため、柴田へ相談。
柴田曰く、この信楽にも、穴窯をつかっていた陶芸家がいるという。それは、喜美子が小さい頃、はじめて陶芸に触れるきっかけを作ってくれた慶乃川善(村上ショージ)。その懐かしい名前に、喜美子は目を見開きました。

柴田が連絡を取ってくれて、カフェで会うことに。
しかしやってきたのは、慶乃川の甥っ子・純平(笑福亭銀瓶)でした。慶乃川は昨年、亡くなったとのこと。
純平は穴窯の設計図を渡すと、薪を使う穴窯は維持費がべらぼうにかかるため(一回焼くのに数十万)、しばらくして取り壊したと明かします。慶乃川が書いた試算表にも「あかん」という文字が。
この言葉に、出会った頃、慶乃川に「陶芸家になったらあかんで。全然金にならへん」と言われたことを思い出す喜美子でした。

第95話:穴窯を造る

穴窯はかなりの費用が掛かるということで、喜美子は諦めかけます。
するとマツが、これまで貯めてきた蓄えを喜美子に渡してくれました。武志まで、靴下の繕いでコツコツ貯めてきた小遣いを差し出します。
喜美子は、家族の心遣いに深く感謝し、ありがたく受け取ることに。しかし、失敗はできないからと、今すぐにではなく、何年かして上達してから造ると言い出します。
そんな喜美子に、小さい頃に戦争を経験した八郎は「何十年か先なんて言ってたら、また戦争が起こるともわからない。芸術は平和な時代だからこそ楽しめるもの。今すぐやりぃ」と背中押したのでした。

5月。
八郎の個展が無事終了。和食器セットの追加注文を受けるなど、まずまずの成果を上げました。
そこから八郎は、大量生産の注文を受けて、穴窯のための資金を稼ぎます。
八郎の個展がひと段落したことで、百合子はいよいよ結婚の挨拶を決行しようとしますが、羽目を外した信作が階段から転落。全治2か月の大怪我を負ってしまい、延期を余儀なくされました。

直子(桜庭ななみ)が恋人の鮫島正幸(正門良規)と共に、信楽に帰省。
穴窯造りにマツのヘソクリを使うと聞いて、へそを曲げるも、すぐに機嫌を直して、穴窯造りのための整地を手伝ってくれました。

直子が帰省した夜、大野カフェにある八郎の珈琲茶碗に魅了された三津は、同じような茶碗を作ろうと、工房で一人、作陶していました。そこへ夜食を持ってきた八郎。
この日はちょうど、三津の24歳の誕生日だと聞いて「おめでとう」と祝福します。その言葉に、はち切れんばかりの笑顔で喜ぶ三津。
八郎は、銀座の個展の話を聞きたいという三津のために、腰を据えて、色々話をしてあげたのでした。

8月。
整地が済み、業者を呼んでの穴窯造りが始まりました。

第96話:穴窯焼きに初挑戦

穴窯がついに完成し、喜美子の作品と、八郎のカレー皿(忠信からの注文品)を焼くことに。
穴窯の脇には神棚も設え、お守り代わりに喜美子の信楽焼のカケラも供えます。そこに手を合わせ、成功を祈願する喜美子たち。

慶乃川の資料等をじっくり読み込み、穴窯での焼き方を研究した喜美子。
ゆっくり窯の中を温めながら3日間、最終的には1200度で焼くのが良いとのこと。その間、ずっと窯内の温度をチェックし、絶やさず薪をくべないといけないため、窯から離れられません。
喜美子は、それを自分一人だけでこなすと言い出しますが、さすがに三日三晩寝ずに作業するのは無理だろうと八郎が猛反対。八郎、美津も含め、3人交代で番をすることに。

火入れをして3日目、薪を十分くべるも目標の1200度に到達しません。
喜美子は「何がいけなかったのだろう」と首を捻りますが、ここでやめてしまうわけにもいかず、焼きを続行。ここからまた、自分一人で番をすると言い出しますが、当然八郎が反対し、十分睡眠をとるよう言い聞かせます。

5日目になっても1200度に達しません。
喜美子は頭を抱え、八郎に助けを求めようと、仮眠している工房を覗きにいきました。
すると、仮眠している八郎に寄り添って眠る三津の姿が。喜美子は動揺し、声もかけられず、穴窯へと戻りました。
その後、間もなくして目覚めた三津は、八郎の寝顔に見入り、そっと唇を寄せました。

穴窯に戻った喜美子は、無心に薪をくべ、穴窯の炎をじっと見つめたのでした。

第16週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

信作の「なかなか結婚できない問題」。
まさかここまで引っ張ることになるとは!
スキップして足を踏み外し、全治2か月の怪我を負ったという信作の姿。あれはもはやコントでしたね。
百合子と愛を囁き合う姿には、甘酸っぱい初々しさを感じました。
とくに百合子演じる福田麻由子さんの、ほんわかした雰囲気、しゃべり方がいいですね。こう、冬に鍋を食べるているような、優しい温かさがじんわりと心に沁みてきます。

今週、慶乃川さん(第2話登場)の名前が出て「あぁ、久しぶりに会えるー!」と楽しみにしていたのですが、亡くなっていたとは…ショックでした。
考えてみれば当時も相当なお年だったから、仕方ないですね…。

電気窯の修理にきた窯屋さん、見覚えのある顔だな~と思っていたら、お笑いコンビ「テンダラー」の浜本広晃さんでした。
テンダラー浜本さんのメロディーにのせた漫才、大好きです。ネタの面白さはもちろん、浜本さんの歌唱力と迫力の声量に、つい聞き入っちゃいます。

第17週(97話~102話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第17週では、穴窯が諦めきれない喜美子と八郎が衝突!ついに八郎が家を出てしまいます。
数年ぶりとなる荒木荘仲間との再会が、落ち込む喜美子の心を元気づけます。

第17週(97話~102話)あらすじ

第97話:三津、工房を去る

穴窯の炎をじっと見つめていた川原喜美子(戸田恵梨香)は、ふと、風呂焚きしていた子供の頃、小枝を入れていたことを思い出しました。そこで、細くした薪を入れれば燃えるのが早くなり、温度が上がるのではないかと気付きます。
それを試したところ、無事、目標の1200度に達しました。

一安心し、家族みんなで朝食をとる喜美子。
この日は、直子(桜庭ななみ)の恋人・鮫島正幸(正門良規)も来ていました。
先日、直子にプロポーズしたら「缶ぽっくり(空き缶にたこ糸を通して下駄にした遊び)もできない男が女を幸せになんてできるわけがない」と断られたため、小学生の武志(中須翔真)に教えを請いにきたのでした。その特訓のおかげで、缶ぽっくりを極めた鮫島。
意気揚々と、あらためて電話口でプロポーズし、やっとOKをもらえたのでした。

一方、松永三津(黒島結菜)は八郎(松下洸平)への募る想いに耐え切れず、工房を去る決断をします。
とはいえ本当の理由は言えず、「穴窯の火の番なんてやってられません。時代に逆行してます」という理由をつけて辞めることに。
喜美子は、大したことを教えてあげられなかったからと、独自で纏めた釉薬の配合レシピノートを渡します。三津はそれを一度は遠慮するも、喜美子の強い勧めと温情に感じ入り、受け取ることに。
そして美津は、その日のうちに工房を去ったのでした。

翌日、柴田寛治(中村育二)が新聞記者とカメラマンを連れてきて、喜美子と八郎は取材を受けました。

そして、いよいよ穴窯から作品を取り出す日。
美術商の佐久間信弘(飯田基祐)も様子を見にやってきます。皆が息を飲んで見守る中、穴窯に入って作品を確認する喜美子。
しかし出来上がった作品は、焼きが甘く、望んでいた色が出ていません。初めての窯焚きは、失敗となってしまったのでした。

第98話:暗雲

失敗の原因を探るため、喜美子はまた熱心に資料を読み漁ります。
そんな喜美子に、穴窯は一旦諦めて、まずは陶芸展に作品を応募するなどして、女性陶芸家としての名声を得るようにと勧める八郎。
それは、柴田や佐久間から「陶芸の世界はまだまだ男社会。奥さんの名では売れない。穴窯は八郎くんがやったほうがええ」と言われたためでした。現に、先日取材を受けた新聞記事にも、喜美子の名は全く記されず、「陶芸家・川原八郎の穴窯挑戦」として書かれていました。それが悔しかった八郎は、まずは陶芸展で実力を示し、喜美子の名を世間に知ってもらうことが大事だと考えたのです。
しかし喜美子は、名声を得るために作品を作っているわけじゃない、と抵抗感を示します。
ただ純粋に、良いものを作りたい。そうすれば、自然と皆に評価されるようになって、名声もついてくると信じる喜美子。八郎が、芸術はそんなに甘くはなく、往々にして主観で決まるから、同じ作品でも有名と無名とでは世間の反応が大きく変わってしまうと説くも、聞き入れませんでした。

そうして、1回目(費用15万円)よりも多くの薪を用意して臨んだ2回目(費用25万)。
2回目も失敗してしまいました。

2回目の失敗は、急激に温度を上昇させてしまったのが原因でした。そのため、焦げたり一部が割れて破損してしまいました。
それを踏まえて、次こそは上手くやる!と意気込む喜美子。
しかし、金銭的な余裕など全くありません。そこで喜美子は、武志の学費貯金を崩すとか、借金するとまで言い出します。さすがにそれは無謀すぎると、穴窯を諦めるよう、強く言い聞かせる八郎でした。

第99話:苦渋の決断

八郎の説得により、納得はできないものの、一旦、穴窯を諦めることにした喜美子。
しかし、それを周囲には伝えなかったため、マツ(富田靖子)や信作(林遣都)からは依然として穴窯挑戦へのエールが送られ、複雑な思いをする八郎でした。

そんな中、失敗続きの喜美子を元気付けるべく、結婚の挨拶を決行することにした信作と百合子(福田麻由子)。
結婚の話を聞いた喜美子は、涙がとめどなく溢れ出てきます。それがどういう感情からくる涙なのか、自分でもわからず困惑していると、「それは感激の涙や」と言い切る信作。そんな調子のいい信作の姿を見て、つい笑みが零れる喜美子でした。

信作と百合子の結婚を祝福した喜美子と八郎は、縁側で語らい合います。
10年間の夫婦生活の中で、これまで正直に言えなかったちょっとした秘密(じつは武志同様、八郎もニンジン嫌いだったなど、他愛もないこと)を告白し合います。
けれど、喜美子が穴窯を諦めきれず、三度目の挑戦をしたいと本音を吐露したことで空気が一変。
お金が足りないという理由で、諦めさせようとする八郎の姿勢を批判します。八郎に足りないのはお金ではなく、信じる力だ、と。
そして、喜美子が尊敬する深野心仙(イッセー尾形)先生の言葉「お金が無いことに気持ちが負けたらあかん」を出し、挑戦を認めてくれるよう、信じてくれるよう頼み込む喜美子。
お金が足りないのなら、山で薪を拾ってくるからと言い募ります。けれど、穴窯には大量の薪が必要で、全てを一人でかき集めてくるのは現実的ではありませんでした。それを八郎が指摘するも、喜美子は、根性でやり切ってみせると意気込み、通帳の残高を見せて「まだこれだけあるから」と多少の出費もまだいけると主張。
これではキリが無いと思い至った八郎は「武志連れて出て行くわ」と告げ、本当に家を出ていってしまいました。

第100話:三度目の失敗

険しい顔をした熊谷照子(大島優子)が、喜美子のもとへやってきました。
今、八郎と武志は照子の家にいるとのこと。だいたいの経緯を知った照子は、意固地になっている喜美子を咎め、八郎に謝るよう説得しますが、喜美子はそれを聞き入れません。三回目の穴窯が上手くいったら八郎を迎えにいくとだけ伝え、一人、黙々と作業を続けました。

けれど、武志だけは連れ帰ることに。
その後、三回目の穴窯焚きに挑戦した喜美子。結果は失敗。それなりに焼けてはいたものの、望む色は出ませんでした。

このとき、八郎は役場の近くに住まいを借りて生活しており、武志も時々顔を出していました。
百合子は、三回目が終わったのだから八郎を迎えに行くよう促しますが、失敗したから会えないと言い張る喜美子。
そんな喜美子に、息抜きを提案。「ポパイがチケットを用意してくれたから、武志と動物園に行ってきて」と勧めます。ポパイというのは信作のこと。信作と百合子は、「ポパイ」「オリーブ」と呼び合っているという。そしてオリーブは、武志にお小遣いも用意してくれました。

百合子たちの厚意に甘え、武志と一緒に大阪の動物園へ遊びに行った喜美子。
その後、これも百合子の勧めで、荒木荘で世話になった新聞記者の庵堂ちや子(水野美紀)の自宅を訪ねました。

第101話:歌手、信楽太郎

ちや子の自宅は、「中淀はたらく母の会」という共働きのお母さんのための活動(幼児保育の時間延長や学童保育新設への署名運動など)の拠点にもなっており、たくさんの女性が集まっていました。
その活気溢れる会話に、喜美子も元気をもらいます。

ちや子は地域活動をしていることもあり、今はフリーランスで主に政治に関する記事を書いているという。この日も夜から、民事訴訟法の専門家で次の選挙に出ると噂されている女性大学教授への取材が入っており、出掛けるとのこと。
その前に、荒木荘に関する近況も教えてくれました。
荒木荘は一年前に取り壊され、今は新しい建物を建築中。
荒木荘の主人で女性下着デザイナーをしていた荒木さだ(羽野晶紀)は、京都の服飾専門学校で校長をしており、喜美子の師匠である大久保のぶ子(三林京子)は、今も健在とのこと。
そして、元市役所職員で俳優を目指していた田中雄太郎(木本武宏)については、詳細は語らず「10時からのラジオを聴いてね」とだけ伝えて、ちや子は取材へと出かけました。

時間になり、ラジオを聴いてみると、「信楽太郎」という芸名で雄太郎がゲストとして登場。
「信楽太郎」という名は、喜美子が荒木荘を去る際に提案した芸名で、雄太郎から「それはアカンわ~」とダメ出しされたものでした。
喜美子は予想もしなかった雄太郎の今に驚き、動揺します。
ラジオの解説曰く、俳優を目指していた雄太郎は、挫折につぐ挫折で、歌手に転身するも、その後もさっぱり売れず苦労続きだったという。そうして地道に流しをやりながら、これが最後と思ってだした歌『さいなら』が大ヒット。一躍有名人となったのでした。

第102話:荒木荘からのエール

『さいなら』という歌は、雄太郎が可愛がっていた、かつて荒木荘に住み着いていた三毛猫を想って書いたものでした。
その歌詞は、家を出てしまった八郎との甘酸っぱい思い出を想起させるもので、思わず涙が零れてしまう喜美子でした。

翌日、武志は「母の会」の奥さんや子供たちと一緒に遊園地へ。
その間、ちや子と水入らずで会話を楽しむ喜美子。
すると、サプライズで雄太郎と大久保が訪ねてきました。
再会を喜び合い、大久保が手土産で持ってきてくれた漬物の懐かしい味に、舌鼓を打ちます。
雄太郎は、荒木荘時代、内職で家賃を立て替えてくれたり何かと世話を焼いてくれた喜美子へのお礼を込めて、お金を差し出しました。喜美子は受け取れないと遠慮しますが、雄太郎とちや子たちから強く促され、有難く頂戴することに。
その後、喫茶「さえずり」のマスター(オール阪神)も駆けつけてくれました。

陶芸家を目指す喜美子に、声援を送る大久保たち。
喜美子はその言葉に鼓舞され、穴窯に挑み続ける決意をします。そして、晴れやかな顔で信楽へと帰ったのでした。

第17週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

きたー!信楽太郎!
いつかその名で有名になってくれると信じてました。昔からのファンのような気持ちで、雄太郎が有名になったことが嬉しかったです。
以前に比べて、ずいぶんぽっちゃりして貫禄が出たように見えますが、これも役作りの一環でしょうか?
『さいなら』という歌も、じんわり心に沁みるいい歌詞ですね。喜美子の心境と重なって、ポロっと零した一粒の涙に、いろんな想いが凝縮されていたように感じて胸がキュッとしました。

大久保さんがご健在だったのも、ほんと嬉しい!
一般的には「家事なんて誰でもできる」というのが大抵の意見だと思いますが、そこを大久保さんは、あえて逆の「家の中の仕事ができる女は何でもできる」と言ってくれて、「大久保さぁ~ん!」と泣きつきたくなりました。大久保さんはこれまでも、主婦の気持ちを代弁してくれたり、自信をくれたり。おかげで「よし、がんばろう!」という気にさせてくれます。
このスカーレットは、仕事を持つ女性だけでなく、主婦にもやる気を与えてくれるドラマですね。

これまで堅実で財布の紐が固かった喜美子が、突然の浪費。
一体、なぜ?!とびっくりしました。
常治のDNAが、ひょっこり顔を出してしまったんでしょうか。「お金に負けて夢を諦めたらダメ」というのもわからなくもないですが、でもやっぱり生活のことを考えると、八郎のほうに共感してしまいます。
ドラマの中では、この先諦めずに続けていけば夢が叶う!と信じることができるけど、いざ現実世界となると、なかなかそう信じることはできず、すべてを投げうって…という無謀な決断は、自分にはできないなぁと思いました。
大金が飛んでいっても全く動じず、笑みを絶やさず見守り続けたマツもすごい。さすが、あの常治に長年連れ添っていただけありますね。肝が据わってる!

第18週(103話~108話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第18週では、試行錯誤の末に、ようやく望む色を手に入れ、自然釉(しぜんゆう)の陶芸家・川原喜美子が誕生!
高校2年生となった武志は、進路について悩み始めます。

第18週(103話~108話)あらすじ

第103話:試行錯誤

穴窯を続けるために、川原喜美子(戸田恵梨香)は借金をすることを決意。

4回目は、火の流れを再度考え直し、置き方を工夫しました。
けれど思うような色は全く出ず、4回目も失敗。
5回目は、灰がよくかぶるようにと煙突に続く穴の大きさを調整し、土の配合も変えてみました。
するとその一部に、少し色がついたものが出来ました。
そこで6回目は、その色の出た土を使って、次はどの場所に置けば灰がうまくかぶるのかを確認。たき口に近い場所で、より多くの灰がかぶることが分かってきます。
そして、より一層しっかりと灰をかぶせるためには、もっと薪をたかなくてはいけないことも判明。けれど、それを実行するにはお金が足りなくなっていました。

さらに、弱り目に祟り目で、八郎(松下洸平)と離れて暮らしていることが信楽中に知れ渡り、喜美子に仕事が回ってこなくなりました。
そんな中、窯業研究所の橘ひろ恵(紺野まひる)が訪ねてきて、また知人からの大量発注を紹介してくれました。ただ、その注文をした知人は、八郎が家を出たのは若い女性の弟子・松永三津(黒島結菜)と関係があったためだと誤解しており、同情して奥さんに発注してあげよう、という意図らしい。もしそれが気に障るようなら遠慮なく断ってね、と話す橘。
しかし喜美子は、有難く注文を受けたのでした。

一方、八郎のもとには柴田寛治(中村育二)が訪れます。
三津との間違った噂が広まった信楽でこのまま暮らすのは息苦しいだろうからと、ちょうど空きのでた京都の陶磁器研究所に行かないかと打診。京都であれば、電車ですぐ信楽に帰ることもできるから、と。
しかし、その場では答えが出せない八郎でした。

第104話:僕にとって喜美子は女

マツ(富田靖子)から手紙を受けて、喜美子のもとへやってきた草間宗一郎(佐藤隆太)。
台湾から日本に戻り、今は神戸でネコと一緒に暮らしているという。
喜美子は草間との再会を喜び、穴窯について熱く語りました。それを熱心に聞いてくれた草間。慶乃川善(村上ショージ)のことも覚えており、喜美子の穴窯挑戦の励ましになればと、昔、慶乃川から貰った餞別品の信楽焼のたぬきを、喜美子へ譲ります。喜美子はそのたぬきを、カケラと共に神棚の傍に置いて、成功を祈願しました。

草間は帰り際、ふと、慶乃川と出会った時、土を掘っていて「ここの土は、いい土だ」と言ってたのを思い出します。
それを聞いた喜美子も思い出し、慶乃川と出会った場所へ行って土を掘ってみることに。
それは、ざらっとした手触りの温もりある信楽の土。その土を次の作品に使うことにしました。

大野信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)は、ようやく結婚写真を撮りました。
大野家と川原家が集まって、あらためて結婚を祝します。そこには八郎の姿も。
この時、信作は、喜美子の穴窯の手伝いを引き受けたことを、八郎にこっそり伝えました。

そこで、八郎は喜美子のもとへ。
7回目の窯たきは、1150度の温度で2週間焼き続けるという喜美子に、2週間も焚き続けたら火事になってしまうと忠告。しかし、それは喜美子にも想定内で、それでも挑戦したいと意欲を漲らせます。
そんな無茶をする喜美子を、一人の女性として心配する八郎は、「危ないことはしないでほしい。やめてほしい」と言い募りました。

第105話:陶芸家・川原喜美子

喜美子は、身を案ずる八郎の説得には応じず、7回目の窯たきを断行します。

二週間という長期間の窯たきとなるため、マツや百合子、信作、そして直子(桜庭ななみ)と鮫島正幸(正門良規)夫婦にも、交代で火の番の手伝いをしてもらうことに。
熊谷照子(大島優子)と敏春(本田大輔)夫妻も、差し入れを持ってきてくれるなど、支えてくれました。

2週間後。
ついに窯の上部が破れて、炎が噴き出してしまいます。マツは慌てて火を消そうとしますが、それを止める喜美子。
喜美子は「これでええ…これでええんや」と呟きながら、まるで憑りつかれた様に、さらに薪をくべ続けました。

そうして出来上がった焼き物には、目指していた色と輝きが。
ようやく理想の色を手に入れたのです。
夢を叶えた喜美子は、フリーライターの庵堂ちや子(水野美紀)に報告。取材に来てほしいと、自ら志願しました。

1978(昭和53)年。
灰と土が反応してできる「自然釉(しぜんゆう)」の作品が、陶芸家・川原喜美子の代名詞となり、一躍有名に。作品も高値で売れるようになり、借金はすべて返済、念願のテレビも買うことができました。
そして、後援会もできて、その会長の住田秀樹(田中美央)が、個展や、テレビや雑誌の取材などで引っ張りだこの現状に、嬉しい悲鳴を上げます。

武志(伊藤健太郎)は高校2年生となりました。

第106話:進路はどうする?

穴窯は4か月に一度、火の番をするアルバイトを雇って焚いていました。
2週間焚き終えて、解散となった日。
マツは、信楽老人会の温泉ツアーで加賀温泉へ。
この頃、高齢のマツは認知症の症状が出始めていました。

その間、家で武志と二人で過ごす喜美子。
もうすぐ高校3年生ということで、進路のことを気にします。かつて貧乏だったため、高校への進学を諦めた悔しい経験のある喜美子は、武志に大学進学を勧めました。
しかし、大学への進学にあまり魅力を感じない武志。
それを、温泉から帰ってきたマツに相談すると、マツは、自分がやりたいことを正直に喜美子に打ち明けたほうがいいと促しました。

そんな中、武志に紙袋に包んだ秘密の届け物をする信作。
喜美子が、中身は何かとしつこく問い詰めると、アイドルの水着写真集だと明かします。しかし、なぜか喜美子に妙な目配せをしてきます。そんな信作の様子に、首をかしげる喜美子でした。

その夜、工房へ夜食をもってきた武志。
喜美子は、穴窯作品制作の合間に、大量生産の注文も受けており、皿の形作りをしていました。それをじっと見つめる武志に、「やる?」と電動ろくろの席を譲りました。

第107話:八郎との離婚

高校に入ってすぐに、自ら志願して喜美子に陶芸を教えてもらっていた武志は、それなりの腕前でした。
「陶芸、たのしい」と笑顔で呟く武志に、喜美子は「陶芸家になりたいの?」と尋ねます。
けれど、陶芸家を目指すには不安もあり、進路を決めかねていました。
なぜなら、喜美子が陶芸家になるのと引き換えに、大事なもの(大好きな人)を失ったから。果たして自分に、それほどの覚悟があるのかと、自問していたのです。

喜美子が穴窯をはじめて成功させた7年前。
八郎は、その焼き上がった作品の前で、涙を零しながら立ち尽くしていました。そして何も言わず、ただ、めおとノートに「すごいな、喜美子」とだけ書き残して立ち去りました。

その後、八郎は、信楽から京都へ移り住み、さらにその2年後、イチから出直す覚悟で愛媛へ。
それを柴田から伝えられた喜美子。
何度目かの個展で、芳名帳に八郎の名前があったことに気付きますが、そこには「十代田八郎」と旧姓で書かれていました。これに「イチから出直す」の意味を知った喜美子は、自ら離婚届を郵送し、八郎と離婚したのでした。

武志の親友、宝田学(大江晋平)や永山大輔(七瀬公)は、父親と相談して進学する大学と学部を決めたという。
武志も悩んでいるのなら、父親に相談するといい、と促されます。

じつは武志は、信作経由で八郎からの手紙を、離婚後も貰っていました。
そこで意を決して、八郎に電話することに。八郎の声を聞くのは5年ぶりでした。

第108話:陶芸家を目指します!

武志は進路相談のため、今は名古屋の会社で釉薬の開発をしている八郎のもとへ。
喜美子には、友達の家に遊びに行くと伝え、八郎と会うことはひた隠します。
八郎とは5年ぶりの再会でしたが、手紙で何度もやり取りをしていたため、自然と、構えることなく、ふつうの親子のように会話が弾みました。

相談に乗ってもらった結果、京都の公立美術大学の陶磁器学科へ進み、陶芸家を目指そうと決意。
その大学は八郎の母校でもあり、喜美子は薄々、八郎に相談してもらったのだろうと勘付いたのでした。

その後、死に物狂いで勉強に励む武志。
美術大学では学科試験のほかに実技試験もあるため、デッサンや風景画なども精力的に練習します。

1979(昭和54)年 3月。
武志は見事、合格しました。
これを機に、武志は、じつは八郎に相談に乗ってもらっていたこと、信作経由で手紙のやり取りをしていたことを喜美子に明かしました。
薄々気付いていた喜美子は、八郎が離婚しても変わらず、武志の父親をしていてくれたことに感謝の念を抱きます。
来月からは京都の学生寮に移り住むことになるため、寂しいかと武志が尋ねると、喜美子は「寂しくなんかない、嬉しいわ」と、息子の門出を心から祝したのでした。

第18週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

天真爛漫で天使だった武志(中須翔真)くんが、好青年なイケメン武志(伊藤健太郎)に変身!
清潔感といい、真っすぐさといい、そして家族思いの優しさといい、伊藤健太郎さんぴったりですね。
今後も武志の出番が楽しみになりそうです。

そんな武志が心を痛めた両親の離婚。
喜美子と八郎、どちらの言い分もわかるがゆえに、やるせない…。そして、そもそも最初に穴窯を勧めたのが八郎だったことに、皮肉な運命を感じます。
喜美子の自然釉(しぜんゆう)を成功させた作品を見たときの、八郎が零した涙に、胸が締め付けられました。祝福したい気持ちと、惨めな思いと…いろんな感情がない交ぜになっているようで。
離婚は致し方なかったのかもしれませんが、でもやっぱり、そういう結果になって一番可哀相なのは子供。
でも八郎なら、これからもしっかり武志のことをサポートしてくれそうですね。

第19週(109話~114話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第19週では、武志の大学入学と卒業、母・マツの死、八郎と10年以上ぶりの再会、喜美子作品の大ファンだという元女優・小池アンリ(烏丸せつこ)との出会いなど、多くの変化が訪れます。

第19週(109話~114話)あらすじ

第109話:母と娘の最後の団らん

1979(昭和54年)年 3月末。
川原喜美子(戸田恵梨香)は、京都の美術大学の学生寮に入る武志(伊藤健太郎)を送り出しました。

武志の大学資金は、十代田八郎(松下洸平)から毎月欠かさず送られてきた養育費も使わせてもらうことに。
そこでお礼と報告を兼ねて、喜美子はマツ(富田靖子)から連絡先を聞き、八郎へ電話しました。
すると女性の声で応答があり、それに驚いて、「ピー」という音の後にくしゃみ。思わず切ってしまいます。これを熊谷照子(大島優子)に話したところ、それは女の人ではなく、ただの留守番アナウンスだと知らされました。
家に籠って陶芸ばかりやっているから、世間を知らなさすぎると指摘する照子。喜美子としては、そんな自覚はなかったため反論しますが、もう電話は懲り懲りだからと、八郎には手紙でお礼することにしたのでした。

後日、直子(桜庭ななみ)と鮫島正幸(正門良規)夫妻と、百合子(福田麻由子)が二人の娘を連れて遊びに来ました。
武志が家を出て以来、マツと喜美子二人っきりとなり、めっきり物寂しくなってしまった川原家でしたが、おかげで賑やかになりました。

その日の夜、昔のように、姉妹3人とマツが縁側で語らい合います。
そんな久しぶりに娘と過ごす時間に、幸せを噛み締めるマツでした。

第110話:八郎との再会

1983(昭和58)年。
マツが亡くなって3年半が過ぎ、一人で生活し、一人で食事をすることにも慣れてきた喜美子。
そんな中、後援会会長の住田秀樹(田中美央)は、多忙な喜美子を慮り、家事や雑務の負担を減らすためにも弟子をとることを勧めます。しかし喜美子は、弟子はとらないと、頑なに拒否したのでした。

武志の卒業が迫った頃、八郎が訪ねてきました。
会うのは10年以上ぶりです。
マツの仏前に手を合わせ、武志のことについて話をしました。
喜美子はあらためて、武志のために毎月養育費を送ってくれたお礼をし、八郎も喜美子に、武志を立派に育ててくれたお礼をしました。そして「これからも何かあれば、なんでも言ってきてください」と告げる八郎。
帰り際、数年前、留守番電話に残されたくしゃみは喜美子のものかと尋ねました。ずっと気になっていたという。けれど、それをつい否定してしまう喜美子でした。

いよいよ、卒業した武志が自宅に戻って来る日。
親友の永山大輔(七瀬公)と宝田学(大江晋平)も家にやってきました。春から、大輔は大津で小学校の教員になり、学は実家の米屋を継ぐという。

そして、武志も帰ってきました。

第111話:恩師、掛井先生

武志は、喜美子へ一緒に飲みに行こうと誘います。
息子とのはじめての晩酌に、感慨深いものを感じる喜美子。
武志は、大学生活について語りました。
陶磁器専攻科で掛井武蔵丸(尾上寛之)という先生から、釉薬(ゆうやく)の専門知識や伝統技法等を学んだという。ほかにも、陶磁器の工場見学をしたり、ジョージ富士川(西川貴教)が特別講師としてきてくれたり。それらを聞きながら、まるで自分も学生生活を疑似体験しているかのように目を輝かせる喜美子でした。

武志は卒業後、釉薬について学ぶため、心から慕う掛井先生を追って、信楽窯業研究所の研究員として1年間通うという。
将来、喜美子の穴窯は継がないと伝え、申し訳ないと頭を下げます。けれど喜美子は、元よりそんなことは気にするなと言い聞かせ、むしろ、武志が自分の意志で将来を決めたことを評価したのでした。

武志が信楽窯業研究所に通うことになり、喜美子は掛井のもとへ挨拶に。
研究所を訪ねると、照子の長男・竜也(福崎那由他)もいました。髪を金髪に染め、荒れた様子で、「なんであんななってしもうたんや~」と嘆く照子。喜美子もその変貌ぶりに驚き、声も出ませんでした。

喜美子を前にして、舞い上がり、緊張してしまう掛井。陶芸家としての喜美子に心酔しており、喜美子作品へのただならぬ愛で、話が止まりません。そんな掛井にタジタジになりつつ、人の好さそうな先生だと好感を抱きます。
武志も、掛井が講義の最初に告げた「子供の頃から何かが飛び抜けて上手かったわけやない。集中力も想像力も普通。特別なことは、なにひとつない。それでも、陶芸の道に進むことができた。努力すれば、なりたいものになれるんだ」という言葉が胸に響き、掛井の人間性に惹かれたのだという。

武志は自立のために、研究所の近くに部屋を借りて住むことに。
昼間は窯業研究所に通い、夕方からはアルバイトをする生活を始めました。
そして喜美子は、また一人きりの生活に戻ったのでした。

第112話:今も昔も変わらない

喜美子のもとに、ファンだという元女優の小池アンリ(烏丸せつこ)が訪ねてきました。
アンリは大津の紡績会社の令嬢で、不動産業を営む男性と結婚。8年前にその主人を亡くし、今は神戸に住んでいるという。
アンリは、穴窯第一号作品に惚れ込み、喜美子が「非売品」と説明しても、どうにか売ってほしいとせがみ、引き下がりません。そこで喜美子は、100万という法外な値をつけて、帰ってもらったのでした。

その後、大阪の市議会議員に初当選し、政治家への道を歩み始めた庵堂ちや子(水野美紀)が訪ねてきました。
二人は、女性議員、女性陶芸家と、世間から注目される立場となり、荒木荘で暮らしていた頃とは随分変わった、と感慨に耽ります。
今や、喜美子の作品には、ひとつ5万~10万もの高値がつき、月給1000円で荒木荘の女中をしていた頃からは想像もつきません。しかし一方で、仮に今、すべてを失い、またあの頃に戻ったとしても構わない、あのキツい女中仕事をしっかりこなしてみせると力強く宣言する喜美子。
二人は互いに、昔のガッツは変わっていないと認識し合い、これからも精力的に頑張ろうとエールを送り合ったのでした。

第113話:優れた芸術品は音楽を奏でる

後日、再び工房へやってきたアンリは、なんと100万を用意してきました。
そこで今度は、800万に吊り上げると、また800万を持参。これに驚き慄く喜美子でしたが、「穴窯ではじめて作った思い出の品だから、いくら積まれたとしても絶対に譲れない」と、あらためて説明しました。
すると、ようやく喜美子の想いが伝わり、アンリは諦めてくれることに。
ただ、アンリとしても、その作品に一目で心を奪われ、その後もずっと想いが心の中にくすぶり続け、我慢できずに会いにきたほど、その作品への深い愛を抱いていたので、それを熱心に喜美子へ伝えました。そして、作品に触れて会話することを許してほしいと懇願するアンリ。優れた芸術作品は、会話をしたり、音楽を奏でたりするという。
喜美子は、触るだけなら構わないと承諾します。
すると、喜美子の作品に触れながら「これはブルース」「これは演歌」「これはシャンソンやなぁ」と様々な曲種を口にし、鼻歌を歌うアンリ。その様子が楽し気で、つい喜美子も一緒になって作品に触れながら鼻歌を口ずさんだのでした。

一方その頃、武志は、喜美子から照子の息子・竜也を気にかけてやってほしいと託され、何かと声をかけ、面倒をみてあげてました。
竜也は、熊谷家にやっとできた長男。そのため照子の夫・敏春(本田大輔)は、丸熊陶業の後継ぎとして期待をかけていたのですが、それ故に折り合いが悪くグレてしまい、竜也は高校を勝手に中退。そこで照子が、信楽窯業研究所に無理やり連れてきたのでした。
しかし、素行が悪く尖った風貌の竜也は、誰も寄せ付けず、いつも一人。
それを、武志が積極的に声をかけたおかげで、今では、だいぶ落ち着き、皆の輪の中に入って作業できるようにもなりました。

第114話:友情の芽生え

アンリのために、いわゆるオーダーメイドで花瓶を作ってあげることにした喜美子。
その間、アンリから喜美子のことをよく知りたいとせがまれ、身の上話(夫と離婚したことや息子が独り立ちしたことなど)をしました。
そして、工房を見渡しながら、せっかくだから何か買って帰ろうかと一つ指差すアンリ。値段が5万円だと聞き「あら、安い」と口走ります。その金銭感覚に「自分とはまるで住む世界が違う…」と閉口する喜美子。そんな喜美子に「だから面白いんじゃない、芸術は」とアンリは言います。本来交わることのなかった人間が、優れた芸術作品により引き合わされ、こうして交差したのだから、と。そんな奇跡的な出会いを祝そうと、何かを閃いたアンリ。「夕方までには戻ってくる」と言い残して、工房を出て行ってしまいました。
しかし、夕方になっても、翌日になっても、アンリは戻って来ません。喜美子は、アンリに何かあったのではないかと気が気ではなく、食事も喉を通りませんでした。

一方その頃、息子の竜也のことが気になって、何度か窯業研究所に足を運んで物陰から様子を窺っていた敏春。仲間と共に陶芸を学ぶ見違えた竜也の姿を見て、うれし泣きします。敏春は、差し入れで持ってきた好物のバナナを武志にこっそり渡すと、すすり泣きしながらその場を去ったのでした。

余ったバナナを手に、実家に顔を出した武志。
元気の無い喜美子を心配します。が、ちょうどその時、アンリが訪ねてきました。
5万円の高級ワインを、喜美子に飲ませてあげたくて用意してきたのだという。そんなアンリに、喜美子は「心配したんだから」と怒りながら、アンリを抱き締めて、無事だったことに安堵したのでした。

第19週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

10年以上ぶりに再会した八郎と喜美子。他人行儀な喋り方だったのが、ちょっと寂しかったです。
だけど、わざと「へっくしょん」と言って立ち去る八郎のおとぼけに、緊張の糸をほぐすような、頑なな喜美子の心をほぐすような、優しさを感じました。
そして、立ち去る八郎の足音が消えるまで、じっと立ち尽くして聞いていた喜美子。その姿に「あー、八郎のこと今でも大好きなんだなぁ」と感じさせられました。
八郎が去った後の、残された湯呑と座布団の光景が物悲しかったですが、でも次週は八郎とよりを戻す兆しも…?
二人は嫌い合って別れたわけじゃないから、また復縁できたらいいな~と思います。

武志が恩師だと慕う掛井先生、武志が心酔するだけあって素晴らしい人柄ですね。
「朝の掃除は心の準備運動」という言葉、心に沁みました。この言葉を胸に刻めば、毎日気が重い掃除も、少しはやる気を起こせそうです。

喜美子の作品に一目惚れした元女優の小池アンリ。演じる烏丸せつこさんも、滋賀県大津市出身の女優さんだそうで。
だからでしょうか、喜美子の信楽焼への愛情が自然と滲み出ていて、作品に触れながら軽やかに歌うアンリを見て、こちらも心弾む気分に。その天真爛漫でひたむきな愛に、魅了されました。

第20週(115話~120話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第20週では、意気投合した元女優・小池アンリ(烏丸せつこ)としばらくの間、一緒に暮らすことに。おおらかで明け透けなアンリの影響を受け、そして武志の気遣いを知り、八郎との関係に変化が。

第20週(115話~120話)あらすじ

第115話:やっぱり一人は寂しい

小池アンリ(烏丸せつこ)が持ってきてくれた高級ワインで、夜通し語り明かした川原喜美子(戸田恵梨香)。
すっかり意気投合した二人は酔った勢いで「一緒に暮らそう」と約束し合いました。

翌日、人生ではじめての二日酔いを体験した喜美子。
頭がフラつきながらも隣の部屋を見てみると、きれいに畳んだ布団だけがあり、アンリの姿はありません。また何も言わずに、ふらっと消えてしまったのでした。

市役所の観光課課長となった大野信作(林遣都)は、出張続きで、東京のホテルで過ごすことも多くなりました。そんな中、ようやく信楽で数日ゆっくり過ごせることになり、名古屋に住む十代田八郎(松下洸平)を呼び寄せました。
わざわざ呼びつけるくらいだから、何か大事な相談事でもあるのではと神妙な顔して尋ねる八郎。しかし、信作はどうでもいい話ばかり。課長となった今、こうして、どうでもいいことを気兼ねなく話しながら楽しく飲める相手がいなくなった、と嘆きます。そこで、それができる相手は誰か?と考えたとき、八郎のことしか思い浮かばず、無性に会いたくなって呼び寄せたとのこと。
八郎は呆れながらも、気の置けない親友との久しぶりの酒を楽しんだのでした。

数日後、またふらっと帰ってきたアンリ。
心配していた喜美子は、もし一緒に住むなら、出掛けるときは一声かけてほしいとお願いします。気ままな一人暮らしが長かったアンリは「面倒くさいなぁ」と呟きながらも、これからは一声かけて許しを得るようにします、と約束。その言い回しに、かつて自分が嫌っていた束縛めいたものを感じた喜美子は、「やっぱり言わなくて大丈夫です」と取り消すことに。
そして、自由人のアンリが、本当に一緒に暮らしたいと思っているのか疑問を抱く喜美子。
するとアンリは、ワインを飲み明かした日、喜美子が「ハチさん、ハチさ~ん…」と呟きながら、一人は寂しいと泣いてたことを明かします。まったく記憶のない喜美子は、そんなことを口走っていたのかと驚きました。

第116話:すき焼きパーティー

熊谷照子(大島優子)と敏春(本田大輔)が、息子の竜也(福崎那由他)が武志(伊藤健太郎)に世話になったお礼にと、高級牛肉を持参してきました。
そこで、大野信作(林遣都)らも呼んで、すき焼きパーティーを開くことに。
ちょうど名古屋から有休をとって信作の家に泊まっていた八郎も、信作に連れられてやってきました。

宴もたけなわとなった頃、自分の半生を語るアンリ。
終戦の翌年、知人の映画会社社長からスカウトされ、華々しく映画デビューしたという。しかしその後、続けてもう一本の映画に出演するも、当時、想いを寄せていた許嫁がいたため、女優はあっさり引退。アンリは「仕事よりも、好きな人と一緒にいることを選んだ」と話します。それから、その許嫁と幸せな結婚生活を送り、8年前に、夫が亡くなったという。
喜美子は、自分とは違う選択をしたアンリの話に惹き込まれました。

会話の中で、喜美子が酔い潰れた日に呟いていた「ハチさん」が、八郎のことだと知ったアンリは、年を重ねて、一人でいることの寂しさが身に沁みてきた喜美子の心情を、それとなく明かします。
これを八郎は、神妙な顔つきで聞き入りました。

翌朝、子育てを終えたこれからの人生ついて、考えに耽る喜美子でした。

第117話:気付いてやれんでごめん

アンリには離れて暮らす娘と孫がおり、その二人から還暦を祝う赤いちゃんちゃんこが届きました。
誕生日のことなどすっかり忘れていたアンリはびっくり。離れて暮らしていても、やはり家族なのだと、感じ入りました。

アンリのための花瓶づくりを進める喜美子。
その花瓶が出来上がったら、アンリはパリへ旅立ち、美術館などを巡るとのこと。
優れた芸術品は人生を豊かにしてくれるから、たくさん触れて、一度しかない人生をもっと豊かにしたいと語ります。そして喜美子の作品も、自分の人生を豊かにしてくれているという。
喜美子は、これまで無我夢中で作ってきた作品が、そうやって誰かの人生に影響を与えているのだと知り、心を打たれます。
アンリは、喜美子にもパリに行かないかと、誘いました。

一方その頃。
武志は、親友の宝田学(大江晋平)に、彼女がいると知らされ驚きます。しかも相手は、子供の頃に散々いじめられた、照子の娘・熊谷芽ぐみ(村崎真彩)。そして、二人を引き合わせたのが、芽ぐみのテニス部先輩で、武志が通う窯業研究所の事務員・石井真奈(松田るか)だという。
世間の狭さに驚く武志でした。

武志は、掛井武蔵丸(尾上寛之)先生から、次世代展へ応募しないかと勧められます。
自分にはまだ実力がないからと躊躇い、喜美子に相談することに。喜美子が次世代展に応募したときの話を聞きました。

その夕食時、話の流れで、八郎がすき焼きパーティーにやってきたことを口にした喜美子。
すると武志は「なんでそれを早く言ってくれなかったのか」「二人はふつうに会える間柄だったのか」「今までどれだけ気を遣ってきたか…」と、一気に不満や怒りを漏らしました。その様子に、武志も本当は、八郎に会いたくてしょうがなかったのだと気付く喜美子。
武志へ「気付いてやれんで、ごめんな」と頭を下げたのでした。

第118話:いっぱい話をしよう

次世代展への出品に迷っている武志のために、八郎が、初受賞した緋色の皿を持参してきました。
ただ、まだ武志が帰宅してなかったため、喜美子と八郎二人きりで、気まずい空気に。
よそよそしい会話をしつつ、八郎は気を遣って飲み物を買ってくることに。喜美子が所望した「つぶつぶ」を求めて、わざわざ駅前まで足を延ばします。
その間に武志が帰宅。
八郎の変わらぬ気遣いに、喜美子は懐かしさを感じました。

その後、喜美子は夕飯の支度へ。
武志と八郎は、工房で話を。武志は、持参してくれた新人賞作品を手にして「そや…これや。これが子供の頃、家に置いてあった」と感極まります。目を引くほどに鮮やかで綺麗な緋色は、当時としては珍しい色でした。
それをじっくり見たあと、武志は急くように、いっぱい聞きたいことがあると八郎に言い募りました。
何で陶芸をやめてしまったのか。
何で信楽から京都へ行ってしまったのか。
何で母と別れることにしたのか。
言いながら段々と感情が高ぶる武志に、八郎は「まあまあ、落ち着け。今日はずっとここにおる。お父ちゃんはどこにも行かへん。だから、いっぱい話しよ」と宥めました。その言葉に、思わず涙ぐんでしまう武志でした。

第119話:わだかまりを取り除くには

八郎の弟子をしていた畑山順(田中亨)と稲葉五郎(永沼伊久也)が、昔、釉薬レシピを盗もうと家に押し入ったことを謝罪しにやってきました。
ただ幸か不幸か、盗んだものは釉薬レシピではなく「めおとノート」で、しかもその直後に、松永三津(黒島結菜)が取り返してくれました。それもあって、とくに咎めることもせず、全てを水に流した喜美子と八郎。
二人の温情に感謝しつつ、畑山たちは、謝罪のほかにお願いしたいこともあると申し出ます。
畑山たちは、弟子をクビになった後も陶芸を続け、今は和歌山で穴窯をやっているという。そこで、喜美子に穴窯のノウハウを教えてほしいというのです。
これに気前よく「ええよ」と答える喜美子。武志が、慌ててそれを止めます。
「これまで散々苦労に苦労を重ねて、身を削って、ようやく掴み取った秘訣なのに、そんな易々と他人に明かしてもいいのか。人が良すぎる」と。
それでも喜美子は、構わないと言って、快く二人を穴窯へ案内しました。

納得のいかない武志に、八郎は「お母ちゃんには強い覚悟と天賦の才能がある。誰がまねしようとしても、同じもんは出来へん」と言いました。その言葉に、父は誰よりも母の才能を信じ、理解しているのだと思い知る武志でした。

その後、夕飯時になって、3人だけの食事ではきっと気まずいだろうと、信作を呼ぼうと提案する武志。
腫れ物に触るかのように気を遣う武志をみた喜美子は「呼ばんでええ」と告げると、八郎のいる工房へ。
八郎に、また「喜美子」「ハチさん」と呼び合って、夫婦だった頃と同じように気さくに会話しようと申し出ます。しかし八郎は、突然の申し出に戸惑うばかりで、なかなか首を縦に振りません。
そこで喜美子は、いつまでも重苦しい空気を纏わせていたのでは、周囲に気を遣わせるばかりで忍びないと言い募り、「ウチはできるで。こう、さっぱりとな、手ぇ触ったって何ともない。こんなこともできるで」と殊更明るく言ってのけながら、八郎を抱き寄せたのでした。

第120話:新しい関係

八郎は、初受賞作の皿を見つめながら「これ、何回も壊そうと思ってた…」と零します。
それは以前、「前に進むんは、壊しながら行くゆうこと」と喜美子から言われたため。そして今一度、「壊して前に進みぃ。ほんで、うちとも新しい関係築こうや」と進言する喜美子。八郎は意を決して、皿を手に取りました。
すると、工房の入口前でやり取りを聞いていた武志が「ほんとにええの?」と問いかけ、八郎が頷くのを確認すると、皿を奪い取りました。
そして外へ出た武志は、大きく振りかぶって皿を落としてしまいます。
「手ぇ滑らせてしもうた…ごめん」と謝る武志。しかし八郎は「もともと割るつもりやったから、ええねん。スッキリしたわ。むしろ、ありがとう」と笑顔で答え、武志に呼ばれてきた信作と共に、割れた皿を細かく砕いて供養しながら片付けたのでした。

その後、食卓を囲む喜美子たち。
わだかまりが消え、和気あいあいと談笑します。その中で、武志は今、釉薬の奥深さに惚れ込んでいて、いつか自分だけの色を見つけたい、という夢を熱く語りました。

後日、アンリへの花瓶が完成。
喜美子は「一緒にパリへは行けない」と答えました。自分に誰かの人生を豊かにさせるチカラがあるなら、ここで作品を作っていたい。今、ものすごく創作意欲に燃えているから、と。
そんな生き生きとした喜美子に、アンリは、人生を豊かにさせる方法は、芸術品を鑑賞するほかに、もうひとつ秘訣があると教えます。それは、自分以外の誰かの人生を思うこと。寄り添って、思い遣り、そして時には、背負ったりすることだ、と。
喜美子はこれに笑顔で頷きます。
そして、花瓶を受け取ったアンリは「ええ作品作ってや。また買いに来たるわ」とエールを送り、パリへと旅立ったのでした。

一方、信楽窯業研究所にて、とある釉薬サンプルに目を奪われる武志。
それは亜鉛結晶釉(あえんけっしょうゆう)。まるで雪や花が開いたような、白くて美しい結晶でした。

第20週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

喜美子と八郎が、以前の気さくな関係に戻る兆しが見えて嬉しいです。
初受賞したお皿を割ってしまったのは「あぁ~、もったいない~」と思ってしまいましたが(とっても綺麗な緋色だったので)、前に進むには必要な儀式だったんですね。
「この皿を割る」という八郎の意志を確認して、それを手に取った武志。
作品は我が子ともいえる大切な存在、ましてや初の受賞作品。その愛する我が子を自分の手にかける(壊す)というのが、八郎にとってどんなに辛いことか。それが分かっていたから、その辛い役目を自ら引き受け、さらに、わざと手が滑った風にみせかけて、あっさりとした流れで割ったところに、少しでも八郎の心のダメージを和らげてあげよう、という武志なりの心遣い、優しさを感じました。
八郎は、本当にいい息子をもちましたね。

八郎はまた、喜美子や武志と一緒に暮らすことになるんでしょうか?
10年以上ぶりに台所や工房に入った八郎は、食器や用具の場所がわからなくて戸惑っていました。その長い年月の隔たりを、これから3人で少しずつ埋めていき、また八郎が自然と息するように、川原家の中のものをスッと手に取れる日がきたらいいなぁ、と思いました。

ところで、無礼を働いた弟子二人に、惜しげもなく穴窯ノウハウを明かした喜美子。
ほんっとうに心が広い!
八郎に寄り添う姿をみせた三津にさえも、大事な釉薬レシピを渡してましたし。喜美子の器のデカさは、相当なものですね。惚れ惚れします。

第21週(121話~126話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第21週では、喫茶「SUNNY」の信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)が主人公に!
お笑いたっぷり、これまでの名シーンたっぷりの一週間です。

第21週(121話~126話)あらすじ

第121話:信作、喫茶店マスターに挑戦!

川原喜美子(戸田恵梨香)が新たな作品をつくり始めた頃。
大野家では、商店街の福引で当てた「有馬温泉ペアご招待券」を巡って、争奪戦が繰り広げられていました。
見事勝ち抜いて、招待券をゲットした信作。期限が迫っていたので、百合子(福田麻由子)に「明日、温泉に行こう」と誘いました。すると百合子は、忠信(マギー)と陽子(財前直見)に招待券を譲ろうとします。
というのも、信作の両親には、ひとかたならぬ恩があったため。
川原一家が大阪から夜逃げした後、この信楽で暮らせるようになったことや、借金まみれの中、苦しいときに何度となく手を差し伸べてくれたことや、何かとマツ(富田靖子)の相談に乗ってくれたことや、常治(北村一輝)の最期に駆け付けてくれたことなど、受けた恩を挙げたらキリがないという百合子。
その言葉に、忠信たちは涙しながら、ありがたく招待券を受け取ることに。
翌朝、孫の桜(東未結)と桃(岡本望来)を連れて、有馬温泉へと出かけました。

その間、店番をすることになった信作。
信作はこれまで店に立ったことがなく、コーヒー豆に直接お湯をかけてしまうほど無知でした。それを微笑ましく思いながら、百合子が、喫茶店マスターのいろはをレクチャーしたのでした。

第122話:信作と13人の女

熊谷敏春(本田大輔)が来店。
出張先で、信作の「13番目の女」と言われている西村よし子(辻本みず希)に会ったという。よし子は敏春の友人の奥さんで、かつて市役所のイベントとして企画された「お見合い大作戦」に参加して、運営側の信作に惚れ込んだ女性でした。そして、信作が手酷いことを言って振った女性。
けれど今となっては、良い思い出だと語っていたよし子。おかげで「見返してやる」という気概が生まれ、今では有名老舗和菓子屋の女将さんをしているとのこと。

その後も、信作の女性遍歴について盛り上がりました。
よし子の後も信作の女の影は絶えず、その女性たちを振る度に、平手打ち、足蹴り、水かけ、靴投げなど、様々な手段で去り際の一撃を食らってきたという信作。ときには、自転車で後ろからど突かれたことも。
そして百合子は「20番目の女」とのこと。それを百合子自身が、あっけらかんと話します。
一方、過去の話をいじられて、有名政治家のマネをしながら「記憶にございません」を連発する信作。そんな信作に、百合子はむくれはじめます。
敏春は、二人の剣呑な雰囲気を感じ取り、とりなそうと、妻・照子(大島優子)のことを愚痴り始めました。
するとそこへ照子がやってきて、冷や汗を流す信作と百合子でした。

第123話:照子の夫婦喧嘩

照子は苛立ちを滲ませながら、敏春が褒めちぎっていた百合子特製カレーライスを注文。
敏春は肩身を狭くして、ひたすら「ごめん」と照子に詫び続けます。そんな敏春の姿がいたたまれず、信作は、照子も昔は悪口を言っていたではないか、と指摘。結婚前に「ゴキブリと結婚したほうがマシだ」と愚痴っていたことを明かします。すると照子は「25年も前のことを蒸し返すな」と、さらに怒り、火に油を注ぐかたちに。

そこで百合子が「結婚25年ということは銀婚式」と、話題を変えます。
25年といえば、世間では様々なことがありました。琵琶湖大橋ができて、東京オリンピックが開催され、人類初の月面着陸も実現されました。
そんな歴史的な出来事がつまった25年。その間ずっと夫婦として寄り添った照子夫妻を、信作と百合子は「おめでとう」と祝しました。このお祝いの言葉に、まんざらでもない顔をする照子夫婦。

おかげで照子の機嫌は大分よくなりましたが、ひとつだけ、これを機に言っておきたいことがあるという。
それは「不満があるならはっきり言って」ということ。
この25年、敏春は常に「優しい夫」であり、照子に文句のひとつも言ったことがありませんでした。だから今日、敏春が愚痴っているのを聞いて驚いたという。
百合子も、昔、姉夫婦が同じようなことで夫婦喧嘩していたのを思い出し、「ときにはちゃんと本音を出したほうがいい」と敏春に促します。
そこで、恐る恐る不満をぶつける敏春。聞いていくうちに照子の顔色が変わっていきます。が、最後に、一番伝えたいこととして「ありがとう」と告げました。照子はこれに心揺さぶられます。
そうして二人は、無事、仲直りしたのでした。

第124話:信作のやきもち

百合子の中学時代の同級生・近藤彬(中山義紘)が来店しました。
近藤は柔道部主将をつとめていた人気者の男子で、今も同窓会の中心人物だという。
そんな近藤と仲睦まじく学生時代の話に花を咲かせる百合子の姿に、イラつき始める信作。
すると近藤から、百合子から信作のことをよく伺っていると話を切り出されます。
百合子にプロポーズするため、柔道の特訓をし、その特訓で照子に負け続けて、どん底に突き落とされても、諦めずに堂々とプロポーズした。その根性に惚れた、と熱心に語る近藤。それに気を良くした信作は手を差し出し、二人は固い握手を交わしました。

その近藤の姿に既視感を覚える照子。
それもそのはず、近藤は昨年の春、信楽の派出所に配属された警官でした。
そこから話題は、子供の頃の夢の話に。
照子は婦人警官を目指していたことを、百合子は家庭科の先生を目指していたことを語ります。残念ながら家庭の事情でその夢は果たされませんでしたが、夢に向かって頑張っていたことは、今でも良い経験となり、良い思い出になったと振り返ります。
おかげで百合子は、料理上手で裁縫上手。先日の同窓会で着ていた服も素敵で、近藤は、その姿を思い浮かべながら「きれいやったで」としみじみ呟きます。
その様子に、信作が「百合子のこと好きやったんか?」と尋ねると、正直に「好きでした」と答える近藤。すると今度は、強い口調で「ほな、今は?どう思ってんねん!今でも好きなんか!」と迫る信作でした。

第125話:信作夫妻、離婚危機?

信作の問いに「昔は、自分も得意の柔道で百合ちゃんにプロポーズしたいと思ったことはあったけれど、今はそんな気持ちはない」とはっきり答える近藤。というのも、今は愛する妻と子がいるという。近藤はついでに妻のノロケ話まで披露して、帰っていきました。

照子たちも、そろそろおいとますることに。
近藤の出現で苛立ちを隠せない信作に、くれぐれも、やきもちを妬いて百合子を困らせないようにと釘を刺して、店を後にしました。
にも拘らず、結局、ネチネチと百合子にやきもちを妬き、浮気したと騒ぎ立ててしまう信作。百合子のほうも、売り言葉に買い言葉で応酬します。信作は引っ込みがつかなくなり、「離婚や!」と宣言。これに百合子は腹を立て、店を飛び出してしまったのでした。

一人、喫茶店に残された信作。
仕方なく、自分一人だけで、コーヒーを淹れる練習をします。が、まったく美味しいコーヒーになりません。
信作は項垂れながら、百合子に心惹かれ始めてから、プロポーズをし、周囲に結婚報告するまでの苦難の道のりと、愛情に満ちた日々に思いを馳せました。

すると、有馬温泉に出かけていた陽子から電話が。
百合子に代わってと言われたので、信作は「買い物に出かけた」と誤魔化しますが、すぐに夫婦喧嘩だとバレてしまいます。それをかるく窘めつつ、この後団体客が来ると告げた陽子。
その電話を切った瞬間、大人数のおかあさん合唱団がやってきて、青ざめてしまう信作でした。

第126話:雨降って地固まる

お母さん合唱団は、他の客が来るまでの間、合唱の録音をさせてほしいと依頼。
これは恒例のことで、陽子にも許可を得ているという。信作はラジカセを用意して、録音ボタンを押下しました。

すると間もなくして、大勢の客が来店。合唱の練習は中断することに。
客はカップルや外国人など様々で、注文も様々。ただでさえ喫茶店の仕事に不慣れな信作は、もうてんやわんやでした。

しばらしくた後、店に戻ってきた百合子。
店の扉には「只今、休憩中」の貼り紙が。中に入ってみると、食べ終わったあとの食器や使い終わった調理器具が、嵐の後の残骸のように山となっていました。これに呆気にとられる百合子。
ふとカウンターを見ると、録音ボタンが押しっぱなしになっているラジカセを発見。
それを巻き戻して聞いてみると、慌ただしかった様子がそのまま録音されていました。その中で、悪態をつきながらも、必死に頑張っている信作の様子に、笑みが零れます。
そしてようやく客が帰った後、「百合子、ごめんな~!」と叫ぶ信作。
それを聞いた百合子は、「こっちこそごめん」と呟きました。

すると同時に、買い物に出ていた信作が帰宅。
「店番、余裕やった」と虚勢を張る信作でしたが、録音でバレていたことが分かると、片付けをはじめ、百合子が今までどこへ行ってたかについては、何も問い詰めませんでした。
なんで聞かないのかと百合子が問うと、友達の見舞いに行ってたんだろと言い当てます。一昨日の夕食で、百合子が話していたことを覚えていたのです。これに感激する百合子。
信作は「百合子のことなら何でも覚えている」と胸を張って断言。そして「百合子は20番目の女やない。生まれて初めて好きになった1番目の、たった一人の女や」と告げたのでした。

その夜、温泉から帰宅した両親と娘たち。
カウンターで仲良く肩を寄せ合いながら眠る信作と百合子の姿に当てられながら、起こさないようにそっと中へ入ります。

こうして、信作と百合子の長い長い一日は終わったのでした。

第21週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

とにかく笑いっぱなしの一週間でした!
さすが、スカーレットのお笑い担当の大野家。掛け合いが気持ち良いくらい息ぴったりで、おもしろかったです。
そして、信作と百合子のアツアツな夫婦愛にもほっこりしました。

中でも一番のお気に入りシーンは、序盤の、温泉チケット争奪戦。
神妙な面持ちの家族会議からはじまり、一体どんなトラブルが?!とハラハラしたところで、じつは商店街の福引を巡る話し合いだった、というオチ。その後も、親子といえど、容赦のない熾烈な戦いが繰り広げられ、それが真剣であればあるほど、笑えてきました。
そして最後には、百合子の大野家への愛で、ほろっとさせるというニクい展開。最高です!

これまでの名場面も、たっぷり堪能できました。
たまには、こういうスペシャルな週があるのもいいですね。

第22週(127話~132話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第22週では、武志(伊藤健太郎)が難病の慢性骨髄性白血病に。
武志の主治医・大崎茂義役として、稲垣吾郎さんが登場!

第22週(127話~132話)あらすじ

第127話:信楽ピーアール大作戦

1983(昭和58)年 8月。
川原喜美子(戸田恵梨香)が十代田八郎(松下洸平)に「新しい関係を築こう」と言ってから数か月が過ぎ、時折、3人で食卓を囲むようになりました。

大野信作(林遣都)が職場の後輩・鳥居(山口勝成)を連れて、工房へやってきます。
今、市役所の観光課では「信楽ピーアール大作戦」と題して、この信楽を「焼き物の町」として町全体を盛り立てていこうと様々な企画を打ち立てており、その一環として、観光客向けの「一日陶芸体験教室」も企画しているという。
その体験教室を喜美子の工房で開いてほしい、というお願いでした。
ただ、元々依頼していた窯元さんの代理ということで、急遽、明日の開催とのこと。体験教室なるものをやったことがない喜美子は戸惑いますが、引き受けることに。
信作は「芸術のわからない人も来るから、心無いことを言われるかもしれない。だから断ってもいい」と言い添えましたが、「一度、仕事として引き受けたのだから撤回なんてしない。それに、信作からの頼み事を断るわけないやろ」と答える喜美子でした。

一方その頃、窯業研究所で亜鉛結晶釉に取り組む武志(伊藤健太郎)。
サンプルを見た瞬間、心が熱くなり、この雪の結晶のような亜鉛結晶釉を器いっぱいに降らせてみたい、と思うようになったのです。
そして試行錯誤を繰り返し、ようやく、大きくて綺麗な結晶を出せるようになりました。

そんな熱心に励む武志に、飲み物の差し入れを持ってきた石井真奈(松田るか)。
親友の永山大輔(七瀬公)が想いを寄せている女性で、武志は「大輔と付き合うことになったんやろ?」と問い掛けます。すると真奈は急に不機嫌になって、帰ってしまいました。
それに首を傾げながらも、席を立つ武志。急な眩暈に襲われました。

第128話:陶芸体験教室

急遽、一日体験教室をやることになった喜美子のもとへ、熊谷照子(大島優子)が手伝いにやってきました。
そこで心配事を打ち明ける照子。夫の敏春(本田大輔)が定期健康診断で引っかかり、医者から「話がある」と言われたという。けれど敏春は仕事で忙しく、照子が一人で病院へ行って話を聞いてくるとのこと。それを心細そうに話すので、喜美子は付き添いに行くと申し出たのでした。

体験教室当日。
予定していた観光客は、目当ての陶芸家でないと知ると、工場見学へ行くと言い出し、直前で体験教室をキャンセル。信作が、喜美子の工房へ詫びに来ました。
しかし間もなくして、喜美子のことを知っていた若い女性1人と、小さな子連れの母親がやってきました。
3人は、喜美子の体験教室に大満足。企画アンケートで好評を得ました。
それを見た鳥居は、喜美子の作品を見ながら「こんな地味なものが好きな若者もいるんですね~」などと不躾な物言いをします。そんな鳥居に、信作は「人を敬え。ここは焼き物の町だ。それなのに役場の人間が、一生懸命頑張っている陶芸家のこと否定してどうする」と、たしなめたのでした。

窯業研究所の武志のもとへ、大輔がやってきました。
「真奈とは一度デートしたっきり、もうとっくに終わっている。だから俺に遠慮するな」と武志に告げます。その意図が掴めず、頭に疑問符を浮かべる武志。すると、大輔と入れ替わりに入室してきた真奈が、また飲み物の差し入れを持ってきて「明日も来てええ?」と尋ねてきたので、よくわからないながらも「ええよ」と答える武志でした。

第129話:兆し

照子の付き添いで病院を訪れた喜美子。
医師の大崎茂義(稲垣吾郎)から告げられたのは、とくに命にかかわる話ではなく、血糖値が高いから注意するように、とのことでした。幸い大したことなかったので、本人の敏春はじめ、胸を撫で下ろす喜美子たちでした。

秋には、今年4回目の穴窯を焚き上げ、本年度の作品作りを早々に終えた喜美子。
後日、一日体験教室にやってきた女性から、お礼の手紙が届きます。作った湯呑のおかげで、日々の憂鬱な気持ちがほんの少し軽くなったという。
これにやりがいを感じた喜美子は、近所の人や子供たち向けに、週一回の陶芸教室を開くことに。
儲けにはなりませんが、初心者に陶芸に親しんでもらうため、地元に貢献するために一念発起したのでした。

11月半ばになり、次世代展に応募する武志の作品がようやく完成。
亜鉛結晶釉による雪を降らせたような美しいデザインで、なかなか満足のいく出来となりました。

作品づくりがひと段落したので、大輔や熊谷竜也(福崎那由他)など友人を下宿先に呼んで、たこ焼きパーティーをすることに。
その最中、また不意に酷い眩暈に襲われ、鼻血を出してしまう武志。竜也たちは心配しますが、武志は「大丈夫」と返すばかり。
しかし、武志の症状について、他にも気になることがありました。ひと月前にも酷い風邪を引いたり、時折、だるそうにしていたり。心配した竜也はそれらを照子に伝え、喜美子も知ることに。
武志の様子を見にバイト先を訪れると、その日は体調不良で休むと連絡があったという。
しかし間もなくして武志がやってきました。回復したとのことで、相変わらず武志は「大丈夫」としか言いません。
その様子に、逆に不安が募る喜美子でした。

第130話:武志の嘘

久しぶりに武志が家にやってくるということで、腕によりをかけて沢山の料理を用意する喜美子。
ついでに八郎と、百合子一家も招きました。
八郎曰く、武志とはよく連絡を取り合っていて、研究所のことや、次世代展に応募したことも聞いているという。けれど体調不良については全く聞いておらず、声も元気そうだったため、きっと心配ないだろうという八郎。それを聞いた喜美子は幾分、気分が晴れました。

しかしその後、急に武志から「帰れなくなった」との連絡が。
研究所の掛井武蔵丸(尾上寛之)先生が自宅にやってきたという。喜美子は残念がるも、とりあえず納得します。
けれどこれは武志の嘘で、実際は、体がだるく自宅で寝込んでいたのでした。

後日、満を持して喜美子の陶芸教室が開かれました。
生徒は、信作の母・陽子(財前直見)と、二人の奥様方。少人数ではあったものの、和気あいあいと充実した時を過ごし、あらためて陶芸教室を開いてよかったと噛み締める喜美子でした。

工房から母屋に戻ると、武志がうたた寝をしていました。
武志は起き上がると、あらたまって次のように打ち明けました。
随分前に、風邪をこじらせてなかなか治らなかった際に病院で診てもらったら、採血等の検査が必要と言われたという。けれど次世代展の作品づくりで忙しかった武志は、それを後回しに。
そしてようやく最近、ひと段落したので検査に行ったら、白血球がどうとか…という話になり、大崎茂義医師を紹介されたとのこと。その医師は、先日、照子の付き合いで病院へ行ったときに出会った先生でした。
喜美子は、心配が故に、なぜ今まで体調が悪かったのをずっと隠し続けていたのかと武志を厳しく叱りつつ、武志が不安にならないよう「きっと大したことない」と殊更明るく言ってのけたのでした。

第131話:武志の病名

病院へ行き、精密検査を受けた武志。
ここでも喜美子は、武志の不安を払拭すべく「きっと大したことない」と繰り返しました。

後日、直子(桜庭ななみ)が自宅を訪れました。
夫の鮫島正幸(正門良規)に愛想を尽かされ、離婚したという。けれど早々に、新しいパートナーとして不動産会社の社長をつかまえた、という報告も。相変わらず逞しい直子でしたが、喜美子の前では「捨てられたんは、わがままばっかり言ってたウチのせい。…鮫島のこと、本当は大好きやった」と本音を零したのでした。

年末になり、武志の検査結果が出ました。
武志と喜美子、二人の前で「入院しなくても通院だけで構いません。これまでと変わりなく生活して大丈夫ですよ」と告げた大崎医師。
その後、喜美子だけ呼び戻し「白血球の数値に異常が見られ、染色体の異常も確認されました。武志君の病気は、慢性骨髄性白血病と判明しました」と正確な病状を告げたのでした。

第132話:過酷な運命

武志の病状について、大崎は次のように説明しました。
「慢性骨髄性白血病は、はじめは緩やかに進行します。これを慢性期といい、武志君は今この状態。この期間は、状態が安定していれば、普段通りに生活し、薬を飲みながらの治療で構いません。けれど、時間とともに徐々に悪化する移行期を経て、急激に進行(急性転化期)。最終的には死に至る難病です。余命は3~5年と考えられます。骨髄移植という治療法もありますが、武志君の白血球の型と一致するドナーを見つけなければなりません。それはなかなか見つかるものではなく、親御さんがドナーになれる可能性も1%未満。また、たとえ移植手術をしたとしても、助かる可能性があるというだけで、安全性が確立されているわけではありません」と。
その上で、武志本人に病名の告知を勧める大崎。病と闘い、最後までしっかり生きるには、病と向き合う力が必要だから、と。もし喜美子から話すのが辛ければ、自分から話してもいい、と言い添え、喜美子の判断に任せたのでした。

あまりの病状の深刻さと余命の短さに、ショックを受ける喜美子。
武志に、この過酷な運命を伝えるべきかどうか、ひとり悩み続けました。

そんな折、照子が訪ねてきました。
あえて普段通りに振舞おうとする喜美子の様子に違和感を感じて、かねてから武志の体調が悪いことを息子から聞いていた照子は、武志のことだろうと察し、なんでもいいから自分に悩みや怒りをぶつけなさい、と迫ります。
すると、これまでずっと我慢していた喜美子は、堰を切ったように「なんであの子が…なんも悪いことしてないのに!ほんまにええ子なのに、なんで…!なんで武志があんな病気に…!」と大泣きして照子に縋ったのでした。

第22週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

武志の主治医・大崎先生役で稲垣吾郎さんが登場しました。
稲垣吾郎さんの知的で穏やかな、飄々とした雰囲気が良いですね。そして、つい白衣を着ないでうろついて、いつも看護師のおばちゃんに注意されちゃうお茶目なところも。
この、白衣を羽織らないスタンスには、医者だけど偉ぶらない、患者と同じ目線でいようとする大崎先生の親身さが伺えます。こういう先生なら、安心して身をゆだねられそう。

若くして、難病に罹ってしまった武志。
なんでこんなにいい子が、こんな辛い目に遭ってしまうの…!という喜美子の嘆きに、すごく共鳴して涙が出ました。
そして八郎からの、焦ったが故に苦しんだ自身の経験から「ゆっくりやればいい。時間なんてたっぷりあるんだから」というアドバイスが、優しくも残酷に響き、胸が締め付けられました。

骨髄移植はとてつもなくハードルが高いようですが、でも、これまでも何度となく過酷な状況を乗り越えてきた喜美子。きっと今回も乗り越えてくれるはず!と信じてます。
陶芸で頑張ってきたことが実を結び、喜美子の作品に惚れ込んだファンがドナーに…!といった展開になってくれないかな?
武志くんには、これからも恋したり、陶芸に没頭したり、たっぷり生きてほしいです。

第23週(133話~138話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第23週では、喜美子から病名の告知を受けた武志が、病気と前向きに闘おうと決意し、闘病生活をはじめます。

第23週(133話~138話)あらすじ

第133話:目標100個

年が明けて、百合子(福田麻由子)の娘二人と羽子板を楽しむ武志(伊藤健太郎)と八郎(松下洸平)。
喜美子(戸田恵梨香)は、今年の目標を100個立てたと宣言します。そのうちの一つが、車の免許を取ること。車があれば、武志を送迎してあげられると思ってのことでした。
そして、武志にも「目標を100個作りなさい」と奨めます。

この3月で、武志は信楽窯業研究所を修了するため、その後の進路を考えねばなりません。恩師の掛井武蔵丸(尾上寛之)からは、陶芸家としてやっていけるようになるまで素地屋(きじや。電動ろくろなどで大量生産向けに成形する職人)をやったらどうかと勧められたという。
ならば、かわはら工房でやったらいいと提案する喜美子。さらには、アパートを引き払って家に戻ってくればいいと促しますが、さすがにそこまでは甘えたくないと武志は断りました。

八郎は、武志のために、久しぶりに電動ろくろを使って形作りを披露。
小さい頃に見たことあるかないかといった微かな記憶しかなかった武志は、八郎の形作りを熱心に見入ります。この八郎の技術が喜美子に伝わり、その喜美子から自分に伝わったと思うと、感慨深い気持ちに。
また、八郎たちのルーツには、深野心仙(イッセー尾形)という喜美子の絵付けの師匠でもある日本画家がいました。武志も、かねてより両親から、深野の絵を見せてもらったり、教えを聞かせてもらっていたため、ひとつめの目標を深野の教えに倣って「(近道ではなく)大変な道を歩く」に定めます。これを複雑な面持ちで受け取る喜美子でした。

その後も、何かと武志のことを気にかけ、アパートを見に行くと言い張る喜美子。
その様子に違和感を抱いた武志は、こっそり家庭向け医学書を購入し、自身の病状について調べ始めたのでした。

第134話:武志に恋人?

後援会会長の住田秀樹(田中美央)に、今年の窯焼きスケジュールを見直したい(減らしたい)と伝える喜美子。その理由として、武志の病気については明かさず、陶芸教室を始めたから、と言うに留めました。
訝しがる住田でしたが、展示会については今まで通り開くと聞いて安心します。

正月休みに、石井真奈(松田るか)が「たこ焼きを振舞いたい」と武志のアパートにやってくることに。
けれど約束の当日、武志は急な眩暈に襲われてしまいます。すぐに症状は治まったものの、医学書を読んで気になっていたこともあり、大崎茂義(稲垣吾郎)先生に話を聞こうと病院へ。真奈には急用ができたと伝えました。

病院の待合室で順番を待っていた武志は、そこにいた親子に目が止まります。
マスクをして苦しそうにしている小さな男の子を、心配そうに見つめながら抱き締める母親。その姿をみた武志は、大崎から話を聞かずに帰ることにしたのでした。

順番を待たずに帰ってしまった武志を心配して、喜美子の工房までやってきた大崎。
武志のアパートに電話しても繋がらなかったから、実家にいるのかと思ったという。喜美子も、武志のことを心配し、アパートへ様子を見に行くことに。

喜美子が武志のアパートを訪ねると、そこには真奈の姿も。
昼間は武志が急用だったため、夜に出直して、たこ焼きを作りにきてくれたのです。
喜美子は、武志が女の子と二人っきりの状況だったことに驚き、邪魔をしたら悪いとすぐに帰ろうとします。が、そんなことは意にも介さず「一緒に食べよう」と促す武志。
真奈も「どうぞ」というので、気が引けながらもお邪魔することに。

20時近くになり、そろそろ門限だからとおいとまする真奈。
喜美子は武志に「送ってやりなさい」と背中を押しました。
武志が出た後、何気なく机の上を見ていた喜美子。そこに医学書をみつけ、開いてみました。すると、武志の病名である「慢性骨髄性白血病」のところに印が付けられており、告知をずっとためらっていたことに自己嫌悪する喜美子でした。

第135話:お母ちゃんが生かしたる!

真奈の見送りから戻ってきた武志は、100個の目標のうち、ふたつめを「ゆっくり生きていく」と宣言。それは、喜美子と八郎の姿を見ていて感じたことでした。
喜美子と八郎が離婚したことは当時悲しかったけれど、二人には離れて互いをみつめる距離と十分な時間が必要だったことに、今は気付いたという。それがあったからこそ、今の理想的な新しい関係が築けたのだと。
だから自分も焦らずゆっくり歩いて、陶芸家として認められ食べていけるようになるまで、5年、10年かかってもいい、という覚悟をみせる武志。それを複雑な面持ちで聞く喜美子でした。

その後、喜美子にアパートまできた理由を尋ねる武志。
喜美子は意を決して、病名と、3~5年という余命について正直に告げました。
武志は覚悟していたとはいえ、やはりショックを受けますが、それを表に出さないよう努め、「なら、ゆっくり生きてる場合ちゃう。100個の目標もっかい考え直さなあかんな」と殊更明るく言ってのけました。すると喜美子は、武志に詰め寄り「なにが3~5年や。もっと生きるで!お母ちゃんが生かしたる!死なさへん」と断言したのでした。

後日、喜美子と武志は大崎のもとへ。
喜美子が告知したことを伝え、これからは武志も病気と向き合って闘っていく決意を示しました。
ちょうど薬の処方だけでは十分な効果が得られなかったこともあり、大崎は、入院して抗がん剤の量を増やすことを提案。武志はこれを受け入れました。

入院までの一週間。
武志は八郎に「フカ先生の絵葉書を持ってきて」とお願いしました。それは、青く美しい水面のような絵。八郎が昔、その深野の絵のような不思議な美しさを作品に表そうとし、けれど実現できず諦めたものでした。
武志はその八郎の夢を継ぎ、「次は、この絵の色、このイメージに挑戦するで!それが俺の夢や!」と高らかに宣言したのでした。

第136話:揺るぎない強さ

次世代展の結果発表が出る日。
喜美子は、八郎や百合子、直子(桜庭ななみ)を呼んでお祝いしようと提案。そして、武志の病気についてもみんなに打ち明けよう、と持ち掛けます。
しかし、まだ入選するとも決まってないし、病気のことについては知られたくないという武志でした。

自分の病気を知ったことで、しっかり病気と向き合ってくれると思っていた武志が、周りに知られたくないと言い出したことに、思い悩む喜美子。
大崎に相談すると、このような言葉が返ってきました。
「患者さんの気持ちは揺れます。しっかり向き合おうと思ったり、投げやりになってしまったり、大丈夫だよと笑った数分後には、泣いてしまったり。そうやって、強くなったり弱くなったりを繰り返すんです。だから僕は、患者さんの代わりに揺るぎない強さを持つようにしています」と。
これを聞いた喜美子は、武志のために自分も揺るぎない強さを持とうと決意したのでした。

一方その頃、窯業研究所では。
掛井先生から次世代展の結果が発表されました。
残念ながら、この研究所で入選した者はいないという。武志も落選でした。

武志は掛井に、病名は伏したまま、しばらくの間検査入院で休むと申請。
その後、友人の宝田学(大江晋平)や熊谷芽ぐみ(村崎真彩)、真奈らを誘って飲みまくる武志。らしくなく酔い潰れてしまい、学たちに介抱されながらアパートへ帰宅しました。
すると、いつまで待っても家に来ない武志を心配した喜美子から電話が。
武志の代わりに電話に出た学は、喜美子へ落選の話と、今の武志の状況を伝えました。

今日はもう武志が家に来ないとわかった喜美子は、直子と百合子に、他言無用とした上で、武志の病状を明かすことに。武志の意志とは反するけれど、喜美子は、病気を治すためには周囲の協力が必要不可欠だと判断したのです。
骨髄移植の話をし、二人に適合検査を依頼。二人は進んで引き受けてくれたのでした。

第137話:決意

夜遅く、名古屋からやってきた八郎。
武志の次世代展入賞のお祝いにと、今大人気のジョージ富士川(西川貴教)の絵本を買ってきたという。実際は落選となってしまったので「これは残念賞やな」と言って、喜美子に渡しました。

喜美子は八郎に、百合子たちと同じように、他言無用、武志には聞かなかったことにしてと前置きした上で、武志の病名と余命を告げました。
八郎は、あまりのことで、なかなかその辛い現実を受け入れられません。喜美子は、診断書なども見せて丁寧に説明し、骨髄移植のための検査を受けてもらうようお願いしました。

数日後、予定通り入院した武志。
抗がん剤の量を増やしたことで吐き気がひどくなり、食欲も落ち込んでしまいます。そのため、体調が安定するまではしばらく入院を続けることに。

その間、骨髄移植のための適合検査を受けた喜美子と八郎。
武志の病気のことで沈んでる八郎に、大崎は「病気は辛いことがたくさんありますが、泣きたくなるような素晴らしい出来事もいっぱい起きるんですよ」と励ました。

武志は、入院のお供として持ってきたジョージ富士川の絵本や深野心仙の絵葉書を眺めながら思いを巡らし、病気のことをみんなに打ち明けて前向きに闘おうと心に決めます。その決意を、はっきりと喜美子に伝えたのでした。

第138話:武志の願い

武志の決意を聞いた夜、八郎と信作(林遣都)が家にやってきました。
八郎は名古屋の仕事を辞めてアパートも引き払い、病院の近くで仕事と住むところを探すという。とりあえず当面は、信作の家に泊まるとのこと。
信作は、口の堅い百合子から、武志の病気のことを強引に聞き出したという。勝手に聞き出して悪かったと詫びますが、喜美子は武志の決意を知ったため、水に流します。

八郎たちに、武志の願いが書き足されたジョージ富士川の絵本を見せました。
そこには「(みんなと)いつもと変わらない1日を過ごしたい」と綴られていました。それを見た八郎は涙を流します。

武志の病室には、熊谷一家や大野一家、友人など、たくさんの人が見舞いにやってきました。そして武志の願いを知る皆は、明るく振舞い、武志の病室はいつでも笑いで溢れていたのです。
おかげで元気をもらえた武志。体調も安定し、入院から通院治療へ切り替える目途も立ちました。

そんな矢先、感染症にかかってしまいます。
幸い軽度だったものの、念のため、入院を一週間延ばすことに。
喜美子と八郎、そして真奈が見舞いにやってきました。
八郎と喜美子は気を利かせて先に帰り、真奈と武志、二人きりにさせてあげます。
真奈は、なるべく息を吹きかけないようにと気を遣って筆談。「逢いたかった。手、つないでもいい?」と綴り、武志の手をぎゅっと握り締めたのでした。

その後、病状は落ち着いて退院。
これからは、2週間に一度の通院治療となります。
武志はアパートを引き払い、今後は喜美子の家で生活することにしたのでした。

第23週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

自分がどんな病気に罹ったのか不安になった武志が、一人で大崎先生に話を聞きに行こうとしたとき、待合室で小さな男の子を心配しながら抱き締める母親の姿を見て、引き返しました。
きっと、告知するかどうかで心を痛めている喜美子を差し置いて、勝手に大崎から話を聞いてしまっては、喜美子を傷付けてしまうと思ったんでしょうね。自分が病気で不安なときでさえ、母親の気持ちを第一に考える武志。先々週の、八郎の初受賞作品を割るという心苦しい役目を買って出たときもそうでしたが、なんて親孝行でいい子なんだろうと、胸がいっぱいになりました。

そして、絵本に綴られた「みんなといつもと変わらない1日を過ごしたい」というささやかな、けれど今の武志には叶え難い願いと、真奈が筆談して心を寄り添わせるシーンにも、涙が零れました。

第14週79話で登場した、フカ先生お手製の年賀状。
これが10年以上の時を経て再登場。フカ先生、大好きだったので、こうやってフカ先生の作品や想いが今もなお息づいていることが嬉しいです。また、八郎の目指していたものを息子である武志が引き継ぐ、という展開も胸アツ!
フカ先生のセンスと八郎の夢を引き継いだ武志が、どんな風に作品を仕上げるのか、楽しみです。

第24週(139話~144話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第24週では、白血病の武志を救おうと、骨髄移植ドナー検査の支援の輪が広がります。そして、ひょんなことから作品のアイデアを得た武志は、水が生きている様子を表現しようと陶芸に没頭していきます。

第24週(139話~144話)あらすじ

第139話:支援の輪

昭和59(1984)年 2月。
川原喜美子(戸田恵梨香)の骨髄移植の適合検査の結果が出ました。
結果は不適合。喜美子はがっくりと肩を落とします。そんな喜美子に、主治医の大崎茂義(稲垣吾郎)が、「患者の会」という白血病患者とその家族がやっている会があることを教えてくれました。

喜美子は気を取り直し、八郎(松下洸平)たちへ希望をつなぎます。
しかし八郎や百合子(福田麻由子)たちも不適合。
熊谷照子(大島優子)や大野信作(林遣都)らも検査を受けると名乗り出てくれました。さらには家族や知り合い、職場の人にまで声をかけてくれることに。
武志(伊藤健太郎)の友人の宝田学(大江晋平)や永山大輔(七瀬公)、石井真奈(松田るか)らも名乗り出てくれて、支援の輪がどんどんと広がりました。
結果は全員不適合という残念な結果となってしまいましたが、喜美子たちは、皆の厚意に心の底より感謝したのでした。

武志もこれに悲観することなく、またアルバイトを再開したり、深野心仙(イッセー尾形)の美しい水面の絵を再現すべく陶芸づくりに励んだりと、活発に過ごしました。

第140話:患者の会

庵堂ちや子(水野美紀)が信楽にやってきました。
ちや子も適合検査を受けてくれて、知り合いにも頼んでみると言ってくれました。喜美子はそれに感謝するも、どうやってその感謝を伝えようか頭を悩ませます。すると、喜美子は陶芸家なのだから、感謝の気持ちを作品に込めて、優れた作品を沢山作ればいいと助言するちや子。政治家となった自分も、票を入れてくれた沢山の人に恩返しできるよう、懸命に職務に励んでいるという。
喜美子はちや子の話を受けて、検査を受けてくれた皆に、一筆を添えて小皿を贈ることにしました。
また、治療費捻出のため、工房で保管していた作品もいくつか手放すことにしました。

依然としてドナーが見つからない中、大崎に教えてもらった「患者の会」に参加してみることに。
武志が入院していたときに同室だった高校生・安田智也(久保田直樹)の母親・理香子(早織)も誘いました。
「患者の会」は、「情報収集」と「互いの励まし合い」の2本柱で活動しているという。娘を白血病で亡くし、この会を立ち上げた代表の日高れい子(楠見薫)はとても明るい人で、喜美子は元気をもらいます。しかし理香子は、息子の病状はもう、明るい未来など語り合えない段階まできているからと、会への参加を拒否。喜美子は、元気の押し売りをしてしまったと、申し訳ない気持ちに。
喜美子はお詫びをして、思い詰めている理香子の気持ちを少しでも軽くできればと、絵皿を作ることにしました。

武志のアルバイト先に、真奈がやってきました。
真奈は「わたしのこと最近、避けてる?わたしのこと嫌いですか?」と詰め寄ります。これに「まあ…そういうことや」と答え、武志は真奈をわざと遠ざけたのでした。

第141話:真奈の忘れもの

武志の態度に納得がいかなかった真奈は、雨の中、工房を訪ねました。
けれど武志は、工房内で真剣な表情で作品づくりに取り組んでおり、その邪魔をしたくなくて、真奈は外でじっと待つことに。

夜、喜美子が工房前で立っている真奈に気付き、母屋のほうへ案内します。
門限を心配しますが、門限に厳しかった祖母は先々週に亡くなってしまったとのこと。祖母の死に直面し、会いたい人には会えるときに会っておきたいという真奈。だから武志にも、疎まれようとも会いに来たという。
そこで喜美子は、きっと疎んでいるのではなくて、武志は今、とある作品づくりに没頭していているからじゃないかと言いました。

その後、もう一度工房をのぞきにいった真奈。
ちょうどひと段落した武志が出てきました。真奈は武志に、「作品づくりのために遠ざけてるのなら、邪魔しないようにします」と言い募ります。すると武志は正直に「病気だから」と白状。真奈は、なおのこと納得できず、「また会いに来ます」と、反論を許さぬ口調で宣言し、帰っていったのでした。

翌朝、真奈が忘れたビニール傘に気付き、物干し竿に干す喜美子。
その後、展示会の打ち合わせのため京都へ。
その間、八郎が家に来てくれることになりました。難航している武志の作品づくりにもアドバイスします。

そんな中、熱が出てしまった武志は、八郎に「寝てなさい」としつこく言われ、縁側でうたた寝。
ちょうどその時、にわか雨が降ってきて、物干し竿に干していたビニール傘に雨が溜まっていきます。その様子をじっと見つめる武志でした。

第142話:水が生きている

傘から落ちる水滴の波紋を見つめ、熱心に紙に描き出す武志。
その水面の躍動感に心動かされ、「水が生きている」ような作品を作ると宣言します。

武志が熱を出したという知らせを八郎から受けた大崎は、心配して川原家に立ち寄りました。
けれど幸い、熱はすぐに下がったので一安心。
武志が陶芸に打ち込む姿をみて「やりがいがあることは、病と闘う上でもとてもいいことです」と、大崎も武志の作品づくりを応援します。
京都から帰宅した喜美子は、わざわざ足を運んでくれた大崎に、日頃のお礼も兼ねて何か作ってあげようと、どんな色や模様の皿が好みかと尋ねました。大崎は「クールでシュッとしたもの」が好きだという。ただ、医者の身なので、患者の家族から物は受け取れないと丁重に断る大崎。そこで喜美子は、よかったら自分で作ってみませんか、と勧めます。大崎も、ならばやってみたいと、皿を作る日を楽しみにしました。

武志は、ようやく目指すものが見えてきて、新作が出来たら真っ先に智也に見せると約束。
その頃には、体調が落ち着いて通院治療に切り替えてるかもしれないという智也に、ならば智也の自宅がある琵琶湖のむこう、琵琶湖大橋を渡って届けに行くと約束した武志。それを聞いた喜美子は、微笑ましい気持ちになり「お母ちゃんも一緒に琵琶湖大橋渡るで」と共に明るい未来を語ったのでした。

しかしその夜、風呂に入った武志は、抗がん剤の副作用で髪がごっそり抜け落ちてきたことに、動揺を隠せませんでした。

第143話:荒木荘の二人がやってきた

智也の母・理香子のための皿が出来上がったので、病院へ届けに行くことに。
明るいチューリップの絵柄が描かれた皿を見た理香子は、顔を綻ばせ喜びました。がそれと同時に、智也の容態が急変。亡くなってしまいました。

喜美子は、智也と仲が良かった武志に知らせようと帰宅。
すると突然、大阪時代に荒木荘で世話になっていた荒木さだ(羽野晶紀)と酒田圭介(溝端淳平)が訪ねてきました。30年ぶりの再会です。
さだは、京都の服飾専門学校の会長を退き、今は顧問をしているという。そして今もデザイナーとしても活躍しているさだは、がん患者向けのブラジャーデザインを手掛けていました。
圭介は医師になり、今は和歌山の大病院で小児科部長をしているという。ただ、荒木荘を出ていくきっかけとなった泉田あき子(佐津川愛美)とは、あれから早々に別れてしまったとのこと。

ちや子から武志の病気のことを聞いたという二人。
圭介は「医学の進歩は目覚ましいから、今は難病とされている白血病も、きっといつかはふつうに治せる病気になる」と励ましました。

二人を見送った後、武志に智也が亡くなったことを知らせた喜美子。
今も病院にいるはずだから会いに行くかと聞くと、やめておくと答える武志。作品ができたらという約束だったので、出来上がった日に、智也の母親に見せに行くと誓う武志でした。

それからしばらくして夏が過ぎ、これまで週3回4時間のアルバイトをしながら作品づくりに励んでいた武志でしたが、だんだんとしんどくなってきたため、週2回、週1回とアルバイトを減らしていきました。
そんなある日、学と照子の娘・芽ぐみ(村崎真彩)との披露宴の招待状を受け取りました。

第144話:景色を想像して

病気の治療と作品づくりに励む毎日の中、外に出て働くということは、武志にとって大事な時間だったのですが、さすがにそれも体力的な辛さを感じ、週1回のアルバイトも自ら辞めて、陶芸に没頭することにしました。

そんな中、気晴らしに大阪への買い物に誘った学と大輔。
帰宅すると、直子と真奈が家に訪れており、直子が持参したすっぽんで、みんなで鍋をつつき合いました。
友人らが帰った後、真奈を気に入った直子は武志に「ちゃんと付き合いぃ」と促します。病気だからといって恋愛したらダメなんてことはないし、恋人を作ったっていいんだと言い聞かせ、真奈と愛を語り合うためのドライブに連れて行ってやると約束しました。

その後、しばらくぶりに穴窯を焚いた喜美子。
素晴らしい自然釉の作品が出来上がり、武志は驚嘆します。その独特な色は、喜美子が狙った通りの色でした。10年穴窯を続けてきた喜美子は、炎の流れやどこに置いたらどんなふうに灰がかぶるかなど、「景色を想像することができる」という。
これにヒントを得た武志は、大皿の中に水が生きている様を想像しながら作品作りに取り掛かりました。
そうしてついに、納得のいく「水が生きている」皿を作り上げたのでした。

第24週の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

どんどんと広がっていった支援の輪。
喜美子の顔の広さ、そして武志の人望、このドラマに登場するみんなの温かさが、とてもよく伝わってきました。この半年間描かれ続けてきた喜美子と武志が歩んできた物語の、まさに集大成となる展開で、胸がアツくなりました。

大崎先生の好きなイメージは「クールでシュッとしたかんじ」とのことで。
それって大崎先生演じる稲垣吾郎さんにぴったり!ですね。
この部分は当て書きでしょうか。吾郎ちゃんのセンスを継承した大崎先生なら、きっと素敵なお皿を作れそう。

30年ぶりの再会となった喜美ちゃんの初恋の人・酒田圭介(溝端淳平)。
あき子さん(佐津川愛美)とは、すぐ別れちゃったそうで。この時、日本中の茶の間から「やっぱり」というつぶやきが漏れたに違いない。笑

難病で苦しい、ふつうなら到底笑えず、智也くんの母親のように気持ちが滅入ってしまう状況なんでしょうに、健気に明るく振舞い続ける武志や喜美子。そう明るく振舞う姿を見れば見るほど、逆に胸が締め付けられます。来週はハンカチが手放せなさそうです…。

第25週(145話~150話)ネタバレ

朝ドラ『スカーレット』第25週(最終週)では、武志がはじめてつらい心情を露に。喜美子と八郎との、深い親子愛も伝わってきます。
そして、真奈や友人らに支えられながら、陶芸づくりを通して一日一日を大切に過ごしていきます。

第25週(145話~150話)あらすじ

第145話:俺は生きていたい

川原武志(伊藤健太郎)が目指していた「水が生きている」様を表した作品が出来上がりました。
喜美子(戸田恵梨香)はそれを見て「武志にしかできない作品」と評価し、感慨に耽ります。

夢がひとつ叶ったのを祝して、夕飯は奮発して特上うなぎをとることに。
八郎(松下洸平)も、特別に手料理を振舞おうと卵焼きに挑戦します。そんな中、主治医の大崎茂義(稲垣吾郎)から、診察で気になることがあったと電話がかかってきました。味がわからなくなってきたという武志に、味覚障害が発症したかもしれない、と。

夕飯時、はじめて家族に卵焼きを振舞った八郎は、ドキドキしながら武志に感想を窺います。
武志は一旦は「うまい」と答えますが、その後、本当は味がわからないと打ち明けました。そして「どうせ作るなら、こんな状態になる前に作ってくれや!」と厳しい口調で八郎を責めてしまった武志。
作品についても、手放しに喜んで「武志は俺を超えた」と褒めた八郎に、「なんで悔しいと思わへんの?息子に超えられたら、負けんとやってやろうって思わへんのか!意地はないんか!…俺はがっかりや。情けないで!」と吐いて、部屋に籠ってしまいました。

その後、そっと部屋に薬を持っていった喜美子。
いくらか落ち着いた武志は、今日病院で、同じ病気で亡くなった高校生・安田智也(久保田直樹)の母・理香子(早織)から、武志宛の手紙をもらったと明かします。
その手紙には「川原たけしさんへ おれは」と書かれているだけで、その後は何も書かれていませんでした。その先にはきっと、病室で語り合っていた、武志との約束(完成した作品を一番に見せることや大学の試験勉強を教えること、大阪に一緒に遊びにいくこと)や、じつは好きな女の子がいて、その子をバイクに乗せて琵琶湖一周したいことなど、たくさんのことを思い浮かべて、そういったことを全部書きたかったのではないかと思いを馳せます。
そして、自分もやりたいことが沢山あるという武志。「俺は…終わりたない。生きていたい、生きていたい…」と繰り返し呟いたのでした。

第146話:生きている音

武志の作品をじっと見つめていた喜美子は、器から、かすかに鈴のような音色が響いてくるのに気付きます。
それは、器の形状や釉薬の塗り方によって、「貫入(かんにゅう)」という釉薬部分に入るヒビ模様が、本焼きをして冷ましている間に器全体に広がっていくときに生じる音でした。
この音を、武志にも聞かせた喜美子。武志は、器が生きていると実感し、弱っていた心に光明が差しました。

八郎は、一度は名古屋を引き払って信楽で暮らそうとしたものの、今の仕事を辞めてまで…となると、逆に武志に負担を感じさせてしまうと思い至り、今もまだ名古屋で暮らしながら信楽に通うという生活を送っていました。

すっかり味を感じられなくなってしまった武志は、食事を残すように。
ある日、まったく手付かずの料理に心配した喜美子は「生きていくために食べなさい」と促し、武志は何とか頑張って食べます。その様子を見ながら、何か張り合いが持てる次の目標でもあれば…と思いを巡らす喜美子でした。

そんな中、大野信作(林遣都)が武志と同年代くらいの若手職員を連れて、工房にやってきました。
彼らの発案で、年明けに「みんなの陶芸展」を開催するという。それは陶芸の町・信楽を盛り立てるための企画で、陶芸家はもちろんのこと、一般人にも広く作品を公募するとのこと。
これに喜美子が出品すると聞いた武志は、自分も出品しようと決意し、それまでにまた一つ二つ作品を作ろうと、やる気を漲らせたのでした。

第147話:愛を語り合う

武志と石井真奈(松田るか)を琵琶湖のドライブデートに誘うべく、直子(桜庭ななみ)がやってきました。
後部座席に乗った二人は楽しく語らい合うも、距離を開けたまま。それがもどかしくて、直子は「もっとひっつけや」「膝枕したってええんやで」と声をかけますが、武志は距離を縮めません。それを見ていた直子は、不思議と、ベタベタイチャイチャしているカップルよりもよほど強く、真奈を大事に想う武志の愛情を感じたのでした。

結局道に迷ってしまい、琵琶湖ではなく、その辺をぐるぐる回ることになってしまった直子たち。
日が暮れて、帰宅しました。
直子はヘトヘトになりながらも、二人っきりの時間を作ろうと、強引に喜美子を飲み屋に連れ出しました。

武志は、真奈の似顔絵を描くことに。
真奈は、母親に武志のことを「好きな人」として話をしているという。武志は、親とそんな話をするのか、と驚きをみせます。すると真奈も、ふつうは言わないけれど、武志は「特別な人」だから、と付け加えました。これに、なんとなくこそばゆい気持ちになってしまう武志。
完成した似顔絵を真奈に渡し、真奈はそれを笑顔で受け取ったのでした。

第148話:ゆかりの人への招待状

鮫島正幸(正門良規)と離婚して、布袋という知的でお金持ちの男性とお付き合いしている直子。
けれどいまだに、鮫島のことを思い出し、鮫島のことを想ってしまうという。そして今、鮫島は、直子がかつて働いていた東京の蒲田にいるとのこと。その話を聞いた喜美子は「自分の気持ちには正直に、大事なものを大事にせえ。布袋さんには何度でも頭を下げて、鮫島さんを捜しに行きなさい」と背中を押したのでした。

信作が、「みんなの陶芸展」にジョージ富士川(西川貴教)を喜美子のコネで呼べないかと相談にやってきました。
ジョージ富士川といえば、今や日本を代表する大芸術家。言ってきてもらえるかどうか…と、喜美子は不安を零します。けれど、信楽の町を盛り上げるために企画した「みんなの陶芸展」、故郷への恩返しと思ってもらえればと、信作から言い募られて、喜美子は筆を執ることに。
そしてついでに、庵堂ちや子(水野美紀)や草間宗一郎(佐藤隆太)にも招待する手紙を書いたのでした。

第149話:みんなの陶芸展

「みんなの陶芸展」初日。
喜美子から招待状を受け取ったちや子と草間が会場へやってきました。翻訳や通訳の仕事をしている草間は、偶然にも本の出版でちや子と一緒に仕事をしたことがあり、再会を懐かしみます。そして、喜美子から聞いて馴染みのあった「草間流柔道」の師範が草間であったことをこの日知ることとなり、驚くちや子。二人はその後しばらく話し込み、多忙なちや子は、残念ながら喜美子とは会えないうちに会場を後にしました。

その後、喜美子や武志がやってきて草間と再会。
草間は、ちや子から託されたエネルギーと自分のエネルギーを武志に注ぐかのように力強く握手します。
ジョージ富士川もやってきて、陶芸家として活躍している喜美子の作品を感慨深く眺めます。武志は、ジョージ富士川の絵本にサインをお願いしました。
するとジョージ富士川は、会場内の一角に大きな紙を貼り出し、絵本のテーマにちなんで『今日が私の一日なら』をみんなで書こう!と提案。会場内の皆はこぞって、そこに自分の思う一日を書き、武志は「いつもと変わらない1日は特別な1日」と書きました。

武志のメッセージを見た喜美子は、信作一家や照子(大島優子)一家、真奈や武志の友人など、みんなで琵琶湖へ行き、記念写真を撮ったのでした。

第150話:炎は消えない

春になり、武志は、百合子の娘・桜(東未結)や桃(岡本望来)と約束したピアノの発表会を見に行くという約束を果たすことができました。
喜美子は、武志と過ごす日々のいとおしさを噛み締めます。

そして二年後、武志は26歳の誕生日を前にして旅立ちました。
喜美子は、世話になった大崎に、陶芸づくりを体験してもらおうと工房に呼びます。
大崎は、工房に飾られている武志の「生きている」作品を手に取って、「きれいですね」とじっくり眺めました。大崎は、武志が亡くなる3日前、集中治療室で握手を交わしたという。意識が朦朧としている中、それでも目をうっすら開けて、ことのほかしっかりと握り返してくれたという武志。その武志と握手を交わした手で、大崎は大皿への模様付けを楽しんだのでした。

八郎は、名古屋を引き払い、長崎へ行って、江戸時代の卵殻手(らんかくで。卵の殻のように軽くて薄い磁器)を研究している人のもとへ学びに行くことに。
喜美子は、八郎の新たな挑戦にエールを送りました。

喜美子は引き続き信楽で、百合子や照子たちに囲まれて変わらぬ日々を過ごしながら、穴窯を焚き続けたのでした。

第25週(最終週)の感想

40代女性

ドラマ大好きうさうさ

喜美子のモデルとされている陶芸家の神山清子(こうやまきよこ)さんの長男・賢一さんも、白血病が発症した2年後に、31歳でお亡くなりになりました。
ドラマではきっと救われるんじゃないかと希望をもっていたのですが…同じ悲しい結末になってしまい、なんとも切ないです…。

145話で作品を褒めた八郎に、らしくなく「意地はないんか!情けない!」と怒鳴ってしまった武志。
けれど、本当に八郎のことを「情けない」と思ったわけじゃなく、もし自分が病人でなければ、きっとこんなに手放しで誉めないだろうし、息子に出し抜かれて悔しがるに違いない、と思ってしまったからなんでしょうね。武志は、病人として気を遣われたことに苛立ち、悲しくて、つい当たってしまったんだと思います。そしてその気遣いは、父の優しさだと分かってもいるから、余計やるせなくて、自分の苛立ちにも苛立って…と、ぐるぐると感情が悪循環。そして智也の死のショックも相まって、武志にしてはめずらしく(いや、はじめて?)怒鳴ったり泣いたりと、持て余した感情が爆発してしまったんでしょう。このシーンは胸にガツンときて、涙がボロボロ零れました。

この半年間、喜美子の波乱万丈の人生を、ハラハラドキドキ楽しませてもらいました。
親の借金に悩まされたり、穴窯に人生のすべてを賭けたり、離婚したり、最愛の息子に先立たれたりと、想像を絶するような苦難の連続。ふつうなら弱音を吐いたり気が滅入ってしまうものだけど、それらを全て明るく前向きに乗り越えていった喜美子。ドラマも全体的に軽妙なタッチで、大変なことなんだけど、ワクワクしたり、笑い飛ばせたりと、たくさんの元気をもらえました。

そして、喜美子を見事演じきった戸田恵梨香さん。ドラマ中の喜美子が年を重ねていく毎に、しっかり円熟味が増していって、大きい息子がいる肝っ玉母さんに何の違和感もありませんでした。また、実際に関西(兵庫県神戸市)出身ということで、さすが関西弁が馴染んでましたね。
戸田恵梨香さん、半年間、ご苦労様でした。そして感動をありがとうございました!