ドラマル

2020年8月30日

『相棒 season19』ネタバレ!1話から最終回までのあらすじ・キャスト・視聴率まとめ

ドラマ『相棒 season19』の1話から最終回までのあらすじを、ネタバレを含めてわかりやすく紹介しています。

水谷豊さん主演の連続ドラマ『相棒 season19』を200%楽しむために、キャストや各話ゲスト、視聴率の推移をあらすじと一緒に随時更新してお届けしていきます。

※『相棒 season19』全話ネタバレ完了済み(2021年3月18日)。

見逃し配信をチェック

当記事には、『相棒 season19』の第1話から最終回までのネタバレが含まれています。先に内容を知りたくない方は、「TELASA」で第1話から最終回までの放送をご覧になれます。また「TELASA」では、配信オリジナル『杉下右京はここにいる』『冠城亘はここにいる』が独占配信されています。
※記事の公開日(更新日)時点の情報です。

『相棒 season19』の基本情報

概要(見どころ)

『相棒 season19』は今年で放送開始20周年を迎えたテレビ朝日系列で放送されている刑事ドラマです。

鋭い推理力を持つ警視庁特命係の杉下右京(水谷豊)とその相棒・冠城亘(反町隆史)が、日々起こるさまざまな事件を解決していきます。

特命係は本来捜査権を持っていない窓際部署ですが、組織にとらわれず自由に動いて事件の真相究明にあたるため、他の部署の人間や警視庁上層部の人から疎まれることがありますが、それでも必ず事件を解決へと導いていきます。

キャスト一覧

  • 杉下右京:水谷豊
    警視庁特命係・警部
  • 冠城亘:反町隆史
    警視庁特命係・巡査
  • 小出茉梨:森口瑤子
    芸者、家庭料理「こてまり」女将
  • 伊丹憲一:川原和久
    警視庁刑事部捜査第一課 刑事・巡査部長
  • 芹沢慶二:山中崇史
    警視庁刑事部捜査第一課 刑事・巡査部長、伊丹とコンビを組む
  • 角田六郎:山西惇
    警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策第五課 課長・警視
  • 青木年男:浅利陽介
    サイバーセキュリティ対策本部捜査官
  • 風間楓子:芦名星
    「週刊フォトス」の記者
  • 大河内春樹:神保悟志
    警務部、主席監察官
  • 衣笠藤治:杉本哲太
    警視庁副総監
  • 社美彌子:仲間由紀恵
    亘の元上司、鉄の女の異名を持つ警視庁広報課・課長
  • 甲斐峯秋:石坂浩二
    警察庁長官官房付
  • 内村完爾:片桐竜次
    刑事部長

1話・2話ゲスト

  • 出雲麗音:篠原ゆき子
    交通機動隊の白バイ警官
  • 加西周明:石丸幹二(19話で再登場)
    仮想国家を築き上げたIT長者
  • 万津幸矢:櫻井圭佑(19話で再登場)
    高層ビルから転落死した男
  • 朱音静:日南響子(19話で再登場)
    幸矢の恋人
  • 万津蒔子:松永玲子(19話で再登場)
    幸矢の母親
  • 桑田圓丈:大石吾朗(10話で再登場)
    扶桑武蔵桜組の組長

3話ゲスト

  • 三好由紀子:川俣しのぶ
    詐欺に合い自殺しようとした女性
  • 尾崎徹:及川いぞう
    捜査二課係長
  • 塚本:井川哲也
    尾崎の部下
  • 酒井直樹:山本浩司
    実演販売士

4話ゲスト

  • 吉岡壮介:窪塚俊介
    エアアース社長、料亭の得意客
  • 小坂奈都子:深谷美歩
    吉岡の秘書
  • 棚橋智美/叶笑:高梨臨
    小出茉梨の後輩芸者
  • 石丸:もろいくや
    15年前に叶笑を救出した警官
  • 久我山大樹:進藤健太郎
    15年前に叶笑を襲った暴行犯
  • 田崎元哉:村越友一
    リサイクルショップに入った窃盗犯の主犯

5話ゲスト

  • 白河達也:湯江タケユキ
    衆議院議員
  • 白河貴代:冨士眞奈美
    達也の義母
  • 白河瑞枝:池田香織
    達也の妻
  • 黒崎健太:内田裕也
    日刊誌記者、元東京地検特捜部検事
  • 木田剛:伊藤正之
    達也の秘書

6話ゲスト

  • 西島亨:岡部尚
    システムエンジニア
  • 松野優太:橋本じゅん
    出張風俗店スイートパイパイで送迎をする男
  • 山田みなみ:柳ゆり菜
    日栄電産の派遣社員

7話ゲスト

  • 井原仁美:山田あゆみ
    転落死した妊婦
  • 俊樹:福井博章
    仁美の夫
  • 須藤龍男:成田瑛基
    井原仁美を突き落としたと自供する男
  • 遠峰小夜子:西田尚美
    真珠養殖詐欺と殺人事件の未決囚
  • 連城建彦:松尾諭
    小夜子の担当弁護士
  • 白石佳奈子:魏涼子
    月刊プレス編集部記者、小夜子を崇拝

8話ゲスト

  • 小早川泰造:大河内浩
    与党幹事長
  • 奈穂美:上野なつひ
    泰造の娘
  • 星宮光一:田中佑弥
    奈穂美の婚約者、家具販売業界最大手の星宮家具社長
  • 宇野健介:柏原収史
    キャバクラ客引き

9話ゲスト

  • 飯島智子:藤吉久美子
    主婦
  • 浅井環那:杏さゆり
    輸入販売業を営む
  • 溝口修也:海斗
    カリスマシェフ、環那の知人
  • 矢坂美月:野村佑香
    弁護士

10話ゲスト

  • 鬼丸:三国一夫
    扶桑武蔵桜若頭

11話(元旦スペシャル)ゲスト

  • 鎌田弘明:永嶋柊吾
    墨川区役所生活福祉課職員
  • 瀬川利光:趙珉和
    雀荘店員
  • 仁江浜光男/大沼浩司:岸谷五朗
    フリージャーナリスト
  • 山根朱美:中村映里子
    瀬川の共犯者
  • 長谷部雄大:柾木玲弥
    朱美の復讐相手
  • 柚木竜一:平埜生成
    特殊詐欺グループのリーダー
  • 直樹:青木柚
    大沼の息子

12話ゲスト

  • 鈴木:マギー
    詐欺グループの受け子
  • 佐藤:山﨑光
    詐欺グループのアジトにいた未成年の少年

13話ゲスト

  • 椿家團路:笹野高史
    噺家
  • 板橋百江:立石晴香
    團路に椿家路里多(ロリータ)を命名される
  • 小ん路:林家正蔵
    一番弟子
  • 怪路:遠山悠介
    テレビ出演で人気上昇中の弟子

14話ゲスト

  • 中迫俊也:宮川一朗太
    税理士、小手鞠が高校時代に思いを寄せていた男

15話ゲスト

  • 速水丈二:綱島郷太郎
    貿易会社社長
  • ヒロコ:深沢敦
    ゲイバー(薔薇と髭)のママ
  • 長沼郁美:吉井怜
    速水の愛人
  • 十志子:安藤瞳
    速水の妻
  • 池澤麻尋:瀬川亮
    フードデリバリー(デリッタロウ)配達員
  • 相馬和義:佐伯新
    速水の高校生時代以来の友人

16話ゲスト

  • 影山将:山城琉飛
    顔に殴られ傷がある少年
  • 小峰裕司:鎌倉太郎
    激安スーパーコミネの創業社長
  • 凛子:大村彩子
    裕司の妻
  • 翔太:加藤憲史郎
    裕司の息子
  • 安村剛:今野浩喜
    元和菓子職人
  • 大槻健太:西興一朗
    安村をイジメていた乾物屋の息子、塾の先生、通称「ケンちゃん」

17話ゲスト

  • 田崎恭子:かとうかず子
    オーダーメイド眼鏡の老舗・田崎眼鏡の社長
  • 三澤渚:岩橋道子
    田崎眼鏡の専務
  • 明良:赤木悠真
    取締役の田崎家・長男
  • 拓人:田本清嵐
    営業部長の田崎家・次男
  • 由衣:天野はな
    眼鏡職人の田崎家・末娘
  • 松田正一郎:青山勝
    由衣の師匠、有名デザイナー

18話ゲスト

  • 笠松剛史:真田幹也
    人気小説『魔銃録』の作者
  • 黒岩雄一:上杉祥三
    科学警察研究所・主任研究官
  • 久保塚雅美:前田亜季
    犯罪予防研究室スタッフ

19話・20話(最終回)ゲスト

  • 中郷都々子:織田梨沙
    エンパイヤ・ロー・ガーデン所属の弁護士
  • 鶴田翁助:相島一之
    内閣官房長官
  • 鑓鞍兵衛:柄本明
    国家公安委員長
  • 柾庸子:遠山景織子
    内閣情報調査室(カウンターインテリジェンスセンター所属)
  • 三門安吾:山田明郷
    エンパイヤ・ロー・ガーデン代表

スタッフ一覧

  • 原作:なし
  • 監 督:橋本一
  • 脚本:輿水泰弘
  • 音楽:池頼広
  • 制作:テレビ朝日/東映

各話の視聴率

『相棒 season19』各話の放送後、視聴率がわかり次第情報を追加します。
※視聴率はビデオリサーチ調べ

各話放送日視聴率
1話10月14日17.9%
2話10月21日16.4%
3話10月28日16.3%
4話11月4日14.9%
5話11月11日13.8%
6話11月18日14.1%
7話11月25日12.3%
8話12月2日12.7%
9話12月9日13.9%
10話12月16日12.8%
11話(元旦スペシャル)1月1日16.9%
12話1月13日14.1%
13話1月20日14.7%
14話1月27日15.2%
15話2月3日14.8%
16話2月17日15.5%
17話2月24日15.1%
18話3月3日15.5%
19話3月10日15.3%
20話・最終回3月17日15.3%

『相棒 season19』の最終回ネタバレ(予想)

今年で20周年を迎えた相棒シリーズですが、新たな役どころとして家庭料理屋の女将の小出茉梨(森口瑤子)が登場します。
これまで、杉下右京とその相棒たちは晩酌をしに小料理屋の花の里に行っていましたが、2代目女将の月本幸子(鈴木杏樹)が、新たに始めたいことを見つけその道へ進んだことによって、花の里は閉店してしまいました。そのため、今後これまでの花の里や女将の月本幸子のように家庭料理屋と女将の小出茉梨がどう関わってくるかが『相棒 season19』のカギとなるところだと思います。

そして、『相棒 season19』の初回は、VRの世界にまつわる事件の話で、警視庁副総監の衣笠藤治(杉本哲太)や冠城亘の元上司で警視庁広報課長の社美彌子(仲間由紀恵)、そして、権力復活を虎視眈々と狙う警察庁長官官房付の甲斐峯秋(石坂浩二)の3人の思惑に巻き込まれながらも事件を解決していくようです。

『相棒 season19』の最終回までどういった展開になっていくかはわかりませんが、最終回あたりでは特命係の杉下右京と冠城亘初め、警察組織内の覇権争いをする衣笠藤治、社美彌子、甲斐峯秋の誰かが事件に巻き込まれたり、今のポジションから別のポジションに移動したり、警察から去るという展開になると予想します。

『相棒 season19』各話のあらすじ

2020年10月14日からテレビ朝日系にて放送開始される水谷豊さん主演の連続ドラマ『相棒 season19』の各話あらすじネタバレを、放送後に随時更新してお届けしていきます。

1話のあらすじネタバレ

春。人通りの少ない閑静な住宅街で警視庁交通機動隊、白バイ隊員の出雲麗音(篠原ゆき子)が何者かに銃撃されます。38口径の拳銃により、背後から至近距離で撃たれていました。一命はとりとめたものの転倒した際に右肘を複雑骨折し、交通機動隊への復帰は不可能になります。

季節は変わり、秋。麗音が捜査一課に配属されます。異例の人事にザワつく伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)らがいます。内村完爾(片桐竜次)刑事部長は、中園照生(小野了)参事官を介して、麗音をイビリ出すよう伊丹と芹沢に指示。男の職場に女は不要というのが、刑事部長の意向です。その意向に従い、芹沢が麗音に缶コーヒーをコンビニに買いに行かせ、そのパシリ行為が、徒に反抗心を芽生えさせたとして処罰対象になります。
麗音が、大河内春樹(神保悟志)首席監察官にイジメ行為を報告し、それが衣笠藤治(杉本哲太)副総監が伝わると、芹沢、麗音ともに、両成敗の「訓告」処分となります。

「週刊フォトス」には広報課長の社美彌子(仲間由紀恵)を中心とする警視庁女子軍団「KGB(警視庁ガールズボム)」の会合の様子が掲載され、麗音の捜査一課配属が美彌子の強い働きかけと、衣笠副総監の後押しによるツルの一声で決したことが報じられます。この記事を書いたのは、風間楓子(芦名星)です。
美彌子に、早速、麗音銃撃事件の捜査をせよと言われた杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、「週刊フォトス」を手に、ことの真相を問い質します。美彌子は、ただの女子会の集まりだと主張。フェイクニュースだと一笑に付しますが、麗音の人事異動に対する見返りとして、特命係に麗音銃撃事件の再捜査と容疑者の割り出しをさせると衣笠に約束していたことを白状します。自分たちに事前の相談もなく、自らの女性軍団の利益の為に、特命係の捜査を交渉材料に使われたことに不満を示す右京でしたが、とりあえず亘とともに捜査を開始。

そんな矢先、スパイダーマンよろしく、ビルの壁面をボルダリングのように登っていた万津幸矢(櫻井圭佑)が、大勢のギャラリーと警察官の面前で転落死します。品川区の高層ビル、50Mの高さからの落下でした。
組織犯罪対策課長、角田六郎(山西惇)によれば、幸矢は、広域指定暴力団、扶桑武蔵桜組員に、「俺が白バイ警官を撃った」と漏らしていたとのこと。角田の止めるのも聞かずに、右京と亘は扶桑武蔵桜組事務所に聞き込みです。そこで、鬼丸若頭とその舎弟の虎太郎に話を聞きます。

夜の街で、虎太郎と肩がぶつかった幸矢がキレて、「俺は白バイ警官を撃った男だ!」と、カタギがヤクザ者に脅しをかけたというのです。ビル落下男がその時の人物だとニュース写真で知った虎太郎が、そのことを鬼丸に報告し、それが、角田に伝わっていました。そういうことになっていましたが、実は、この情報というものは、扶桑武蔵桜組の組長、桑田圓丈(大石吾朗)が、旧知の内村刑事部長に最初に伝えたのがキッカケでした。で、内村が組対課長の角田に伝えていた情報なのでした。「今回の件、恩に着るよ」と、内村が桑田組長に感謝の意を伝える電話をしています。

幸矢の遺品を整理していた母親の万津蒔子(松永玲子)は、パソコン内に、ネオ・ジパング(NeoZipangu)という謎の仮想国家(VR世界)を見付けます。で、息子の恋人だった朱音静(日南響子)に、ネオ・ジパングとは何なのかを尋ねます。
幸矢の葬儀は明日、通夜無しの一日葬です。幸矢の部屋で、蒔子と静が葬儀の際の遺影をパソコン画像からチョイスしている時、伊丹から電話。伊丹、芹沢コンビに先んじて、幸矢の部屋に到着した右京と亘。

IT長者の加西周明(石丸幹二)を建国の父とする仮想国家ネオ・ジパング。絶対君主の河西。幸矢の部屋で、右京と亘は、VRゴーグルを装着して仮想空間を体験していました。そのプレゼンス(存在感)を知りました。
南の広場には「市」が立ち、そこに君主イザナが現れます。仮想通貨で不動産から高級装飾品まで、あらゆる凄いモノが売買されています。それらは、あくまで現実世界のものであり、しかも、その価格は、現実世界の1/100ということですから大人気です。必ず抽選が行われ、それに当選しないと希望のモノは買えません。

幸矢の葬儀終了後、静が、派遣社員故に都合が付かず、葬儀に参列できなかったことを幸矢の部屋にいる蒔子に詫びに来ます。その時、静が幸矢から預かっていたというケースを蒔子に手渡します。ケースの中身は、なんと拳銃です。これが蒔子から伊丹を介して鑑識課の益子桑栄(田中隆三)にまわり、麗音銃撃で使用されたものと銃弾痕が一致します。
蒔子と静は、銃刀法違反で伊丹と芹沢に連行されます。

こと、ここに至り、右京は、何故、最初に令状無しでやって来た自分ら警察の人間を幸矢の部屋に簡単に招き入れたのか、その真意を疑います。高齢者であり、それに息子の死で混乱している蒔子はともかくとして、警察情報を承知していて、いろいろな知識のある静が、何故、警察を追い返さなかったのかを疑います。

2話のあらすじネタバレ

白バイ警官、出雲麗音(篠原ゆき子)が銃撃された事件への関与を疑われていた万津幸矢(櫻井圭佑)の所持品(小ケース)の中から拳銃が見つかります。幸矢の恋人だった朱音静(日南響子)が、彼から預かっていたという小ケースの中に38口径拳銃が入っていて、その弾丸の線状痕が決め手となり、幸矢送検の流れが固まります。
ビルから転落死した幸矢から拳銃を預かっていたとはいえ、それを所持していた事実は動かしようもなく、静と 幸矢の母の蒔子(松永玲子)は銃刀法違反で連行されます。彼女たちから話を聞く捜査一課の伊丹憲一(川原和久)と芹沢慶二(山中崇史)。母の蒔子は早目に帰宅を許されます。

これで、どうやら被疑者死亡のまま送検ということになりそうですが、捜査一課に先んじて静の部屋に入った杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、そこで、静も仮想国家ネオジパングの国民であったと知ります。
また、静だけでなく、なんと週刊フォトス記者の風間楓子(芦名星)も、ネオジパングの国民でした。楓子は、幸矢が落下した現実世界のビルをVR世界の嵐が丘で見たことを思い出し、それを右京と亘に伝えます。幸矢のビル登りの予行演習場所がVR世界の嵐が丘だった模様です。

出雲麗音が、自分を殺そうとした男の恋人だった女性のことを知りたいと言って、捜査に加わることを要求します。取調室に入った麗音は、静に幸矢との初エッチの場面を問い、そして、右胸の撃たれた傷痕を静の前に曝します。
静の釈放が上層部の意向で決まります。釈放された静がマンションを出たところでフォトス記者の楓子が待ち構えています。で、「白バイ警官銃撃犯は女」という記事が週刊フォトスに掲載されます。そんな中、被疑者(幸矢)死亡のままの送検が実行されます。

膨大な資金を抱えているネオジパング。ネオジパングの一億円プレゼント企画があり、三名に各一億円が贈られていました。が、スンナリとそんな大金がプレゼントされていたわけでは無く、「もう一億やるから、公園を素っ裸で走れ」などと要求されていた水商売の女性もいました。金と引き換えに人心をも操っていたネオジパング創造主、加西周明(石丸幹二)。金と引き換えに、人殺しもさせようとしていた河西。VR世界でオカメ面を被る加西の元に、静が現れ、善後策の検討です。雑誌に真実を書かれ、何とかしないといけなくなっています。そこに右京と亘がやって来ます。加西はログアウトし、静も逃走します。

現実世界の静の部屋を、いち早く、麗音が訪ねます。ドアを開けようとしない静に対し、外から麗音が言います。「思い出したの。雑誌の記事を読んで記憶が蘇ったの。意識が遠のいてゆく瞬間、私は犯人を目撃していた。犯人はあなたよ!」、と。
真犯人として、静が警察に出頭します。

右京と亘が改めて加西を訪ねます。そこで事件の揉み消し料として六億円を提示されます。
静もまた、VR世界で億ション購入権が当たり、それをVR世界で稼いだ金で買うつもりだった時、街で加西に声を掛けられていました。億ションも好いけれど、それより六億円の現ナマの方が良くないかと持ち掛けられて、それに乗っていました。現実世界での殺人を六億円で請け負いました。

伊丹と芹沢に事情聴取される取調室の静。
六億円を提示された静は、コインロッカーから凶器として使用する拳銃を取り出すことになりました。ターゲットは、いつも北上馬交差点付近で違反車両の出現を見張っている白バイ警官でした。加西にとって、白バイは目障りというだけのことでした。で、狙わせはしたものの、静は麗音を仕留めることができず、六億円の支払いは実行されません。
そこで、幸矢が白バイ警官を撃ったことには変わりがない、やることはやったという理屈で、加西に半金の三億円を、静に代わって請求しました。その時、加西が提案したのが、ビルを登ること。VR世界では大道芸人が嵐が丘のビル壁をよじ登っていて、それと同じに登り切ったら三億円を出すことになりました。で、ボルダリング経験の無い幸矢は転落死していました。
VR世界の大道芸人とは、現実世界の人物による仮想人間ではなく、プログラムによって動くロボットのようなものでしたから、人には真似できないということになります。そんな無理な注文に応えようとしていた幸矢に、白バイ警官狙撃犯の濡れ衣を着せようとしていた静。悲しいけれど、そういう選択肢しか残されていなかった静。

小出茉梨(森口瑤子)女将の家庭料理店「こてまり」に、甲斐峯秋(石坂浩二)警視監の紹介で社美彌子(仲間由紀恵)広報課長がやって来ます。白バイ警官銃撃事件の捜査を特命係に命じていた美彌子。彼女は、KGB(警視庁ガールズボム)会合の会場として、「こてまり」を検討することになります。

「加西の逮捕に待ったが掛かったのは本当か?」と亘が捜査一課に駆け込みます。その大声に慌てた伊丹が、亘を部屋の外に押し出します。二人が外に出た後、芹沢が、「これからは、しっかり、お前の面倒を見てやるからな」と麗音に言い、彼女が「よろしくお願いします」と最敬礼します。部屋の外では、「鶴の一声なんだよ」と、伊丹が亘に説明しています。亘は、伊丹の言葉をそのまま右京に伝えます。
いずれにせよ、衣笠藤治(杉本哲太)警視庁副総監の鶴の一声で、加西はお咎め無しです。しかし、これは衣笠本人の意向ではなく、彼が逆らえない上がいるようです。甲斐が、そういう大人の事情を右京と亘に説明します。上とは、警視総監、警察庁長官といったカテゴリーの人間ではなく、更にその上で蠢くおぞましい人間がいるようです。札束でコントロールされてしまうのは貧しい人々だけではなく、札束の威力は、上の更に上の中枢組織にも及んでいるようです。

加西が高笑いしています。「必ずクビを取る」と、右京が誓います。

3話のあらすじネタバレ

離婚調停(慰謝料)で得た五百万円を騙し取られ、先行きを悲観して飛び降り自殺しようとしている三好由紀子(川俣しのぶ)を押し留めた杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)。最近の詐欺多発を知った二人は、捜査二課係長、尾崎徹(及川いぞう)を訪ねますが、部外者として簡単に追い帰されます。
そんな尾崎係長が、西亀戸にあるビルの外階段下で遺体となって発見されます。死因は頸動脈損傷です。別の場所で首を刺され、そこに運ばれた模様です。焼け焦げ痕のある録音機能付きボールペンが胸ポケットに納められていて、そして、財布(遺留品)の中には沢山のテレホンカード、それに、TALKASショッピングセンターで買ったアメイジングウォッシュ(洗剤)のレシートです。
尾崎の部下の塚本(井川哲也)によれば、資産運用を持ちかけて騙す手口詐欺グループを尾崎は追っていて、そのグループによる殺しの可能性が高まります。このグルーブには、三年前の詐欺摘発と前後して、尾崎の情報屋(タクシー運転手、宮原隆史)を殺害したという疑いもありました。が、証拠不十分で詐欺グループの末端の人間以外は、みな不起訴になっていました。

防犯カメラ映像で、尾崎の事件当日の足取りが分かります。ショッピングセンターに行く前に公園に立ち寄り、そして、ショッピングセンターを出たところを待ち伏せされたものと推察されます。
右京と亘は、尾崎の死の直前の洗剤の買い物に着目。事件当日、彼はショッピングセンターの実演販売に立ち寄り、アメイジングウォッシュ(洗剤)を購入していました。ということで、実演販売士の酒井直樹(山本浩司)に話を聞きに行きます。
尾崎の顔写真を見せられた酒井は、どうやら尾崎を知らないようです。が、警視庁のデータベース検索で、酒井は、三年前の詐欺容疑で尾崎に逮捕されていたことが判明。その一方で、尾崎と詐欺グループとの繋がりも見え隠れし始めます。
再度、右京と亘は酒井を訪ね問い詰めます。商売には目利きが肝心と言う酒井は、相変わらず質問を躱(かわ)します。

前後して、キャッシングキャンペーン詐欺のグルーブの一員を逮捕した伊丹憲一(川原和久)と芹沢慶二(山中崇史)。尾崎殺しを疑いますが、どうやら殺しはしていません。

公園から最近撤去された電話ボックスが尾崎の秘密の連絡に利用されていました。尾崎が大量にテレホンカードを持っていたのはその為でした。が、電話ボックスが無くなっているのを知り、その直後、酒井に会うことにした尾崎。酒井は巧みな話術で詐欺グルーブに関係ありそうな人物に接近し、盗聴器を仕掛けたマッサージ機などをプレゼントし情報収集していました。そうして得た情報を尾崎に伝えていました。

最近になって、尾崎が公園の撤去前の公衆電話を使って頻繁に連絡を取っていたのは、詐欺グループの親玉、蠍龍会(かつりゅうかい)幹部の兵頭武史でした。この兵頭と尾崎係長との癒着の噂は警察内部にもあり、当然、情報屋の酒井も、それを疑い始めていました。
三年前の兵頭が首謀者だった詐欺事件の不起訴も、尾崎が手心を加えたのかと疑いだした酒井。末端の自分たちだけを捕まえ、兵頭ら幹部を見逃したと思い込んでしまった酒井。
刑務所を出所した酒井は再び詐欺グループで働き、そして、酒井から金を騙し取られた老女(近藤節子)が自殺。それを悔いて、踏切自殺しようとしていた酒井を救ったのも尾崎でした。以来、酒井は、尾崎が兵頭を捕まえてくれるものと信じ情報提供を続けていたのですが、酒井の思い込み解釈では、それは裏切られたことになります。

冒頭の詐欺被害者、由紀子が離婚を決意した時、駆け込み寺ドットコムというネット上の無料相談に離婚調停を申し込んでいました。そこで、弁護士を紹介して貰っていました。そういう話を聞いた刑事は、右京らが二人目だと由紀子が言います。それ以前、尾崎係長のことが信じられなくなっていた酒井は、独自に、捜査二課の村田を名乗って彼女に接近、話を聞いていました。それから当該サイト運営者を訪ね、真実に気付いていました。
それに遅れて、右京と亘も駆け込み寺ドットコムの運営者(有島)が、兵頭に情報を流していたことを突き止めます。近々、裁判に勝って大金が転がり込みそうな人物の情報を兵頭に流していました。

兵頭を任意で引っ張っていた伊丹と芹沢。取調室から兵頭が帰ろうとするところに右京と亘が現れ、有島からの情報提供の事実を告げます。兵頭は、詐欺罪は認めますが、尾崎殺しについては否認します。

あの日、捜査二課の村田健吾警部補を名乗って被害者たちに会っていることに対して、そういうことは危険だからするなと酒井に注意した尾崎。「警察の真似事をせず、俺の指示だけを聞け!」と尾崎。しかし、詐欺の事実を揉み消している尾崎、味方面している尾崎が一番の悪人だと言い張った酒井。尾崎を信じて情報を提供し、それなりの証拠が揃っているのに詐欺グループの摘発に動かない尾崎を完全に疑ってしまった情報屋の酒井。
それで、尾崎は自宅マンション書斎で「自殺」しました。それを発見した酒井が、洗剤を使って、血痕、指紋を消し去っていました。詐欺グループを見逃していた、更には、彼らに便宜を図っていたという尾崎の懺悔の遺書も残されていましたが、それも、酒井が焼却しました。兵頭らとの会話記録も残っていると思われる録音機能付きボールペンもガスコンロで焼いてデータ消去したうえで、胸ポケットに入れました。尾崎の遺体をビルの外階段下まで運んだのは、尾崎の名誉を守ろうと言う意味の他に他殺に見せる為でした。これが詐欺グループによる殺しとされれば、警察は、身内の仇ということで、一網打尽に兵頭らの詐欺犯を逮捕してくれるものと考えた酒井。

が、実際は、尾崎と兵頭が会い始めたのは、たった二ヶ月前からでした。三年前、尾崎の情報屋だった宮原が転落死した時、尾崎と兵頭は会っていません。
つまり、三年前の事件も、尾崎が兵頭とグルになって仕組んだ為に不起訴になったものと疑っていた酒井でしたが、それは誤解でした。大金を押し付けられるようにして受け取ってしまったのは、実は、酒井の命を守る為でした。賄賂を受け取ることで、酒井が兵頭に殺されずに済むということで、そういう選択になっていました。

尾崎が自分の周辺を嗅ぎ回っていることのを察知した兵頭は、逆に、自分の方から尾崎に接近。「オレをパクりたいのなら、そうすれば好い。だか、お前のところのシツケの悪い者(情報屋、酒井のこと)が、また始末されることになる。随分な飼い主だよ、アンタは…。他の詐欺師連中の情報ならオレが流してやる。これからは、お互いウィンウィンの関係で行こう」と、大金を押し付けられていた尾崎。それで、兵頭と尾崎の取引は成立していました。尾崎は、酒井が殺されるのを避ける為、兵頭を摘発できなかったことになります。
三年前、尾崎の情報屋だったタクシー運転手の宮原隆史と同様に、とにもかくにも酒井が殺されるのを避けたかった尾崎係長。
結局、酒井の命を守る為に、兵頭を逮捕しなかったのだと右京に説明され、愕然とうなだれる酒井。「どうして言ってくれなかったのか?」と酒井。「それを言えば、却って、あなたを苦しめることになると考えたんでしょうね」と右京。「兵頭から賄賂を受け取って摘発しなかったのも事実。いまさら何を言っても言い訳にしかならない」と亘。「あなたも目利きなら、尾崎さんのこと、そこまで理解すべきでしたね」と右京。

「行きましょうか」と右京に言われ、連行される酒井。

4話のあらすじネタバレ

老舗料亭に呼ばれた杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、家庭料理店「こてまり」の女将、小出茉梨(森口瑤子)から、後輩芸者の叶笑(かのえみ)こと棚橋智美(高梨臨)を助けて欲しいと頼まれます。怨憎会苦(おんぞうえく=恨みのある人と会わなければならない苦しみ)から叶笑を救うよう頼まれます。
叶笑は未成年で芸者見習いだった十五年前、暴行未遂事件の被害者になっていました。四件連続の暴行犯だった久我山大樹(進藤健太郎)が、最近になって刑期を終えて出所。彼女の周囲に出没しているというのです。
ところが、その依頼を受けた数日前、赤坂料亭近くの七坂公園で、既に久我山が遺体で発見されていたことが判明。簪(かんざし)による刺殺体(出血死)で発見されていました。現場に残された凶器の簪を右京が発見し、そこから叶笑の指紋が検出されます。叶笑は、伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)ら捜査一課の取り調べを受けることになります。十五年前の復讐かと問う伊丹に対して、彼女は、これを否認。神社で再び襲われ、そこで、簪を振るったものの頬を掠めただけで、そのまま立ち去ったと証言します。

久我山の勤め先は、料亭得意客の吉岡壮介(窪塚俊介)が社長の企業(エアアース)でした。出所直後の三ヶ月前に社員になっていました。暴行未遂犯を雇い入れていた社長が得意客という妙な話になります。吉岡社長の言動も不自然なのですが、なにより吉岡の秘書、小坂奈都子(深谷美歩)によれば、久我山が出社したことは一度も無く、幽霊社員とのこと。

ほどなくして、15年前の暴行未遂の現場付近で、窃盗事件が発生していたことが分かります。大田区北上町のリサイクルショップに二人組の窃盗団が押し入り、そこに駆け付けた警官、石丸(もろいくや)が、窃盗犯を追う中で、久我山を婦女暴行の現行犯で逮捕していました。久我山は連続四件の暴行を重ね、最後のこの事件が未遂になっていました。
久我山逮捕のきっかけになったのは、まず、防犯ベルが鳴り、同僚の交番勤務警官とリサイクルショップに急行したことでした。そこで、窃盗犯の主犯、田崎元哉(村越友一)と未成年だった吉岡壮介(現、エアアース社長)に遭遇。二手に分かれて逃走する吉岡を追った石丸。吉岡が廃工場に向かって逃走し、それで石丸は久我山を暴行の現行犯で逮捕できていました。逃げた窃盗犯は、同僚警官が首尾よく確保していました。
主犯の田崎はリサイクルショップの元アルバイトであり、合鍵を使って侵入。田崎は再犯でもあり実刑を喰らいましたが、吉岡は初犯であったので不処分でした。

伊丹、芹沢、出雲が吉岡社長を取調室に引っ張り、話を聞きます。吉岡が削除していたメールを復元し、その中から、叶笑に出していた「神社で会おう」というメールの件を尋ねます。また、百万円を要求する久我山からのメールも復元されていますので、それが殺害動機かという疑いも浮上。が、「金を渡すから、深夜十二時、神社に来い」というメールについては、これは自分が出したメールではないと否認。このメールを送付したのは秘書の奈都子でした。
久我山と叶笑を人気のない深夜の神社で鉢合わせさせて、久我山に叶笑を殺害させようという魂胆だったとも思われますが、かつて吉岡社長と男女関係にあった奈都子は、単なる悪戯心なのだと言って、そういう犯意を否定します。自分から離れ、叶笑に向かった吉岡に対する復讐心ではなく、嫌がらせをしたかっただけと言います。

窃盗の主犯だった田崎の元に久我山が現れ、会社(配送倉庫勤務)に過去の窃盗が知られたく無かったら金を都合しろと言われていました。久我山にとっては、間抜けな窃盗犯が廃倉庫に逃げ込んだことで、自分が暴行現行犯で逮捕されたという恨みがあります。それを聞いた田崎は、廃倉庫に逃げて行ったのは自分ではなく、もう一人の吉岡だと告げます。それで、事件当時未成年で氏名は公表されていない吉岡の名が、久我山に伝わっていました。久我山は吉岡の会社に行き、まず、社員となり、そして、昔の悪事を世間にバラすと脅し金銭を要求。

どうやら吉岡と叶笑は、共に相手が久我山殺しの犯人と思っていて、庇い合っています。リサイクルショップに潜入する直前、吉岡は、廃工場に久我山が叶笑を暴行しようと連れ込むのを目撃していたのに、それを見捨てていました。その慙愧の念がずっと消えなかった吉岡が、最近になって、偶然、料亭で、十五年前の暴行被害者の叶笑を発見していました。
吉岡が、叶笑があの時の被害女性だったと気付いた時、たまたま加害者の久我山が吉岡の前に現れていました。それで、吉岡は叶笑が久我山を殺したものと思い込んでいました。で、彼女を庇っていました。
叶笑もまた、料亭を出る吉岡を待ち構えている久我山を見て、吉岡が犯人かと思っていました。廃工場に引っ張り込まれる時、助けを求めた相手が窃盗に向かう直前の吉岡だと気付いていた叶笑。あの日、即座に助けてくれずに見捨てられて、それで憎んでいた相手が吉岡だと知ってしまった叶笑。彼女の怨憎会苦の対象者は吉岡社長でもあったことになります。
加害者の久我山に留まらず、吉岡と会うことも苦しみになっていたことになります。だからこそ、吉岡の神社への呼び出しメール(秘書による嫌がらせメール)に応じ、決着を付けようとしていました。

吉岡の呼び出しメールで神社に行った叶笑は、吉岡の到着が遅れたのか、秘書、奈都子の嫌がらせメールで呼び出されていた久我山に遭遇。そこで、逃げ出した彼女を追って来た久我山に簪を振るっていました。その際、久我山に襲われたことを警察に通報しなかったのは、吉岡が久我山を呼び出し殺害しようとしていたのかと考えたからでした。

が、実は、真犯人は、窃盗主犯の田崎元哉でした。彼は、久我山に名前を明かしたことを吉岡に詫びに行き、その後も、久我山の影に脅えていました。吉岡が久我山に脅されていると聞き、次には再び自分のところにやって来ると脅えていました。その脅えが久我山を付け狙うことになっていて、神社で殺害していました。
深夜の神社内で、叶笑に頬を簪で傷付けられた久我山を襲い、その落ちていた簪で首を刺して致命傷を与えたのは田崎でした。真っ当に暮らし、今の職場を失いたくない田崎が、金銭を要求され、そして、過去の犯罪歴をバラされるのを恐れるあまり、久我山を刺殺しました。

七坂神社に叶笑と右京がいます。「お巡りさんが来てくれたから、あの時、私は助かった」と叶笑。
防犯ベルは事前に田崎が電源ブレーカーを切っていてOFFにしていたのですが、それを吉岡は元に戻しONにしました。それで、防犯ベルが鳴り、石丸警官らが現場に急行していました。で、警官の到着を待ち、吉岡が廃工場方向に逃走。久我山が叶笑を連れ込んだ廃工場に誘導するかのように吉岡は逃走していたのでした。で、廃工場の外壁に向かって盗品を入れたバッグを投げ捨てていた吉岡。それを拾いに走った警官が、その時、廃工場の中の叶笑の叫び声を聞き、それで、彼女は救出されていました。とすれば、吉岡は叶笑を見捨ててはおらず、彼が暴行被害者の叶笑を救っていたことになります。「そうですよね、吉岡さん」と右京が言うと、叶笑の背後から亘に伴われた吉岡が現れます。「すまない、すぐに救出できなくて……」と言う吉岡に、「ありがとう、助けてくれて……」、と叶笑が言います。

5話のあらすじネタバレ

国有地払い下げを巡り、その購入希望不動産会社(帝光地所)に財務局への口利き料二千万円を要求したとされ、収賄疑惑(斡旋利得処罰法違反)を問われそうな衆議院議員、白河達也(湯江タケユキ)。白河家に対する悪戯行為もあり、杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)が乗り出します。
白河家は代々大臣を輩出して来た政治家一族であり、当家の実権を握っているのは達也の義母、白河貴代(冨士眞奈美)です。
政治界の重鎮、十蔵の一人娘として貴代は育てられ、そして、結婚後の二十四年前、夫の秀雄も収賄疑惑の中で自らの命を絶っていました。当時、捜査二課在籍だった右京が担当刑事でしたが、最終的に、裏側の真実が明らかになっていません。貴代は、「あなたが夫(秀雄)を殺したのよ」と、再び眼の前に姿を現した右京に詰め寄ります。

そんな中、公園で達也の息子(大樹)の誘拐未遂事件が起こります。その場に駆け付けた母、瑞枝(池田香織)が犯人と揉み合い怪我を負います。その際、大樹のポケットに誘拐未遂犯が手紙を捻じ込んでいました。告発者Xを名乗るその手紙は達也宛であり、「会見を開き収賄罪を告白しなければ家族を殺す」という脅迫文になっています。会見を開いた達也は潔白を主張します。それでは、Xの意に反します。瑞枝は、そのことで告発者を刺激し、家族により大きな危害が及ぶことを案じます。

告発者Xとは収賄疑惑を報じた日刊誌(日刊トップ)の情報源(音声データ提供者)であり、彼に接触(取材)したのは、亘の法務省時代の同僚で特命係とも関わりのあった元東京地検特捜部検事の黒崎健太(内田裕也)です。かつての同僚の亘に対して何かと塩対応ですが、右京に対しては尊敬の念を持っていて好意的。検事時代に右京を庇って地方に左遷された後、二年前に法務省を辞職して日刊誌記者になっている黒崎の推察では、息子の誘拐未遂事件というのは、白河家の婿という窮屈な立場を飛び出し対立派閥(現総理の派閥)に入るのに金が必要な達也による自作自演の狂言誘拐です。

前後して、伊丹憲一(川原和久)と芹沢慶二(山中崇史)が、日刊トップ編集部に聞き込みに入っていましたが何も聞き出せず、編集長には捜査令状を要求されます。また、達也に口利き料を要求されたとされる帝光地所の東郷常務には右京と渉が話を聞きますが、こちらも全く収賄についての関与を認めません。

ほどなくして、「金を持って来い」という達也の声らしき音声がニュースで流されます。ボイスチェンジャーの声が、「これは収賄ではなく政治資金だ」とも言っています。どうやら達也の執務室に盗聴機材が仕掛けられ、それで音声が採られていたようです。執務室の仕掛けを見逃していた秘書の木田剛(伊藤正之)を叱る達也。この動かぬ証拠が改めて世間に流布し、達也と木田が姿を眩(くら)まします。
彼らと連絡が取れなくなった右京と亘が白河家を訪ねます。そして、二階の出入り禁止になっていた先代(秀雄)の部屋の中で達也の遺体を発見します。口から白い泡を吹いていて、トリカブトに似た毒物、アルカロイドによる服毒自殺のように見えます。死んでお詫びするという遺書も、パソコン内から発見されます。

右京は、24年前と同様、ここに白河家の呪縛を感じます。
呪縛にがんじがらめの貴代が、木田秘書に責任を押し付ける形で、彼を警察に自首させます。木田は全て自分がやったことと告白しますが、しかし、達也殺しだけは、していません。その事実を右京が暴き出し、貴代の描いた絵図を崩します。

音声データを出せば罪を認めて反省し、政治家としての正道に戻ってくれるものと期待していた木田。先々代の十蔵を尊敬し、先代の秀雄からの秘書を務めた木田は、達也の不正行為が許せませんでした。
だからこそ、収賄の証拠になる音声データを自ら日刊トップに持ち込んでいました。
しかし達也は、自分には派閥変えが決まっていて、その派閥のトップの総理が付いているので検察は動かないと確信していました。それで、収賄罪を認めようとはしませんでした。そこで仕方なく木田は告発者Xを演じました。
それだけのことで、達也に毒を盛ったのは貴代でした。先代(秀雄)の部屋に、ほとぼりが冷めるまで暫く隠れているよう促し、その部屋に招き入れていました。部屋には、飲み易い毒入りボトル(コーヒー)を置いていました。24年前の夫、秀雄の場合と同様、アルカロイドをコーヒーに混入させていました。白河家の家名を守る為に自らの命を絶った夫と娘婿という絵図を貴代は描いたのでした。
つまり、二代続いた婿入り男性二人を、貴代は白河家の呪縛により殺害していました。

自分の命を絶って禊(みそぎ)した二人の政治家。それは、貴代にとって当然の犠牲です。「私の宿命です。逃げも隠れもしません」と貴代。白河家を守る為なら、婿の夫だろうと孫(大樹)の親だろうと容赦しないというのが貴代に課せられている宿命でした。「私たちがいるのは天上です。残念ながらあなたが見えている景色とは違うのです」と言われた右京が、「それこそが、あなたの呪縛なのです」と応じます。
瑞枝と跡取りの大樹が警察に連行される貴代を見送ります。白河家の門前には、伊丹、芹沢、出雲麗音(篠原ゆき子)が待ち構えていて、貴代を警察車両で移送します。

6話のあらすじネタバレ

大雨の夜明け前(午前四時頃)、マンション前路上で電子部品メーカー(日栄電産)派遣社員、システムエンジニアの西島亨(岡部尚)が頭部を打って殺害されています。その様子を見ていたという通報者は、マンションにデリヘル(出張風俗店スイートパイパイ)の接客女性を送り届けていた松野優太(橋本じゅん)。女の子の仕事が終わって出て来るのを待って路上駐車していた彼の証言では、柄シャツに、首筋にドクロの刺青のある金髪男性と酒に酔った被害男性(西島)がモメており、被害者が「鈴木さん、勘弁してくれ」と叫んでいたとのこと。で、二十万円入りの財布には目もくれず鞄だけを奪って逃げ去るのを目撃したとのこと。デリヘルの女の子は最寄りの駅まで送り、警察の聴取に応じようと現場に戻ったと言います。
翌朝、たまたま付近を散歩していて、パトカーのサイレンに気付いた杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)も現場に急行。

当初の捜査一課は、西島の自宅からパソコンが無くなっていることから、機密情報(産業スパイ)に絡む殺人事件とみて、彼の勤務先の聞き込みです。が、初めから家にパソコンを置いていない西島は、ノートパソコンを常に持ち歩いていることになります。
右京と亘は、西島の勤務会社に先着していた伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)の聞き込みを部屋の外で立ち聞きします。西島が闇金から借金でもしていたのか、一週間前に金髪男が会社に乗り込んで来て、その時も、西島が「勘弁してくださいよ、鈴木さん」と言っていたという証言が取れます。システム開発室の西島のデスクを派遣社員の山田みなみ(柳ゆり菜)が案内してくれます。

それにしても闇金から借金していたとすれば、西島の財布に二十万円もの金があったのが不自然です。松野の目撃証言が怪しくなりますが、案の定、事件当夜、松野は風邪で仕事を休んでいたことが判明。デリヘル嬢を客のマンションに送り届けていたというのは嘘だということになります。松野は、レンタカーを借りて事件現場にいました。以前に、そのマンション付近で見かけた別嬪(べっぴん)さんに、もう一度会いたかったという怪しい理由を言い張ります。

そんな中、捜査一課は半グレ上がりで闇金や裏カジノに手を出している鈴木真治を逮捕。伊丹と芹沢から逃れた彼を、麗音が取り抑えます。麗音に殴りかかっていたので、とりあえず公務執行妨害での逮捕になります。取調室で、鈴木に西島殺しを自白させようとする捜査一課の面々。
鈴木は被害者から借金回収(75万円)していたことを認めますが、殺害については、これを否定。

その頃、西島の前に鈴木が現れ、その直後に松野が西島に土下座して、何かを懇願している様子が映し出されている日栄電産前の防犯カメラ映像が、サイバーセキュリティ対策本部の青木年男(浅利陽介)によって特命係にもたらされます。松野は西島に会う直前、二人(鈴木と西島)が揉み合っていて、そして、その時、西島が「鈴木さん」と相手の名を呼ぶのを聞いていたと思われます。そういう映像入手と前後して、松野の前科、詐欺グループとの関与が明らかになります。有浜不動産から三十億円を搾取した地面師巨額詐欺事件で地主の息子を演じ、二百万円の報酬を得ていた松野。それで二年余の懲役を喰らっていました。捜査一課の面々は、目撃者から一転して容疑者となった松野を引っ張り、取り調べです。

松野は出所後、やぐら座の演出家、庄司光則に会っていました。やぐら座とは、刑務所に収監される前まで松野が主催していた小さな劇団です。芝居を打つ度に借金が膨らみ、首が回らなくなっていた松野。それで詐欺グループの誘いに乗っていました。そんな松野、出所後はもう一度、古巣に戻って、一から芝居をやり直そうという気持ちでした。が、三ヶ月前、有浜不動産の担当社員が自殺します。松野が直接騙した社員が自殺して、それで、松野は役者の道を断念しました。やぐら座の新作は松野が主演の予定でしたが、御破算になっていました。

「西島殺したのはワシですわ」と松野が取調室で言い出します。
西島と知り合ったのは一ヶ月前の立ち飲み屋。そこで意気投合していました。そして、ギャンブルにハマって借金があるとのことで百万円を貸してやりますが、なかなか返さない西島を、つい殺してしまったと言います。劇団の借金を返す為に必死に貯めた百万円を急場の西島に用立てたのであり、是非、百万円を返して貰いたかったということです。会社前の防犯カメラ映像の土下座は、貸した金を返して欲しいというお願い。それを無下(むげ)に断られ、それで、マンション前で待ち伏せして殺したのだと説明します。
押し倒した際、縁石に後頭部が当たり西島は死亡しました。そこから金を回収しようと鞄を奪って逃げたものの鞄内に金はありませんでしたが、中に入っていたパソコンを川に捨てたと証言。西島の鞄に入っていたノートパソコンは、その証言通り、川の中から麗音が回収。

西島のノートパソコンのハードディスクを復元した青木。そこから動画ファイル(盗撮映像)を抽出していました。西島とデリヘル嬢のレイナとが写っている盗撮動画です。レイナとは、システム開発室を案内してくれた日栄電産の派遣社員、山田みなみのデリヘルでの源氏名であり、自殺した有浜不動産担当社員、山田俊彦の娘。
三ヶ月前、娘のみなみに父を死なせたことについて謝罪しようと接近した時、みなみが、夜、デリヘル嬢の仕事をしていることを知ります。そこで、松野はデリヘルのドライバー募集に応じ、みなみを近くで見守ろうということになります。

デリヘル店を再訪し、レイナと山田みなみが同一人物と確認する右京と亘。
半年前、レイナは客としての西島の部屋に入っていました。で、レイナの素性を知った西島が、「付き合って」と、社内でみなみに要求。それを拒否されると、今度は、「レイナちゃん、頼むよ。百万円用意して貰えるかな」と、吹き掛けます。西島と営業中のレイナが写る動画が入っているパソコンと交換ということで、貯金全額をおろして百万円を喫茶店で渡しますが、西島は、パソコンをみなみに差し出しません。却って、会社全員に盗撮動画を一斉送信しようという仕草さえ見せます。その様子を近くの席から見ていた松野が、みなみの救出に入ります。パソコンを渡すよう、会社前で西島に土下座もしていました。

松野は、もう一度だけ、西島にノートパソコンを渡すようお願いするべく彼のマンションに向かいます。
最終的に、西島を突き飛ばし、死に至らしめたのはみなみでした。その場面を目撃した松野は、「レイナちゃん、ひとりでタクシーを拾って帰れ。おっちゃんが身代わりになる。ワシな、アンタに惚れてんねん、カッコ付けさせてくれ。アンタの人生の幕はこれから開くんやで……」と、みなみを殺害現場から遠ざけ、そして、鞄の中のノートパソコンを破壊して、川に廃棄しました。

「あの子の人生を狂わせたのはワシや。ワシが西島を殺したということでええんやないかい」と松野が言うのに対して、犯人隠避、証拠隠滅というのがアナタの罪状なのだと右京。その一方で、松野に感謝している山田みなみには、彼が詐欺グループの一員だと、本当のことが言えなかった亘。

「人生は歩き回る影法師。哀れな役者だ」と松野。「大袈裟な見栄も出場(でば)が終われば消えてしまう」と右京。マクベス第五幕/第五場。紙吹雪が舞う中、スポットライト下にマクベスに扮した松野の姿。そういうイメージ映像が、松野と右京の脳裏に浮かんでいます。

7話のあらすじネタバレ

二年前の被害額百五十万円という足立でのアポ電強盗殺人事件の被疑者(野添恭一)が、解体中の空き家の床下から白骨死体で発見されます。アポ後、ガス点検を装い家宅侵入し、金を奪う序に出刃包丁で高齢の三井正子を刺殺していたのが野添恭一です。鈍器殴打による脳挫傷が死因です。
共犯者の仲間割れだろうと見て一課が捜査を開始した頃、路上トラブル(喧嘩)で交番警官(谷江)の事情聴取を受けていた須藤龍男(成田瑛基)が、二年前の町田での妊婦(階段)転落死事件の犯行を自供します。雨天時の駅の裏階段で、傘を差す妊婦の井原仁美(山田あゆみ)を邪魔に思って押したと供述します。

その直後、遠峰小夜子(西田尚美)の依頼を受けた弁護士の連城建彦(松尾諭)が特命係に接触。彼女がいる拘置所に出向いた杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、妊婦転落死事件の同日同刻、その現場(町田)とは遠く離れた足立で須藤龍男を目撃したと告げられます。顧客(飯垣文雄)を自宅訪問し、真珠養殖の資金提供契約にサイン捺印を貰い、そこからの帰り、車を発進させようとした時、危うく前方不注意で轢きそうになった子供(綾部裕樹)の手を咄嗟に引いてくれたのが、最近になって雑誌(月刊プレス)報道写真で見た自供男、龍男なのだと証言します。
犯グレの龍男の腕にはドラゴンのタトゥーがあり、車に轢かれそうになっていた子供がそのタトゥーを記憶していましたので、小夜子の証言は間違いないようです。で、その目撃場所(足立)はアポ電強盗殺人現場と近接していました。
因みに、小夜子は、二年前、結婚をエサに真珠養殖に出資させたうえで返金を迫った三人を次々に自殺、事故に見せかけて殺害したと目されています。この真珠養殖詐欺と殺人事件の未決囚は、並外れた相貌認識能力を持っています。因みに小夜子は、十歳時、母を階段落下事故ということで亡くしています。実は、小夜子が両親の夫婦喧嘩を誘発し、父親が母を階段下に突き落としていました…。

月刊プレス編集部を訪ねた右京と亘は、そこで、町田の駅裏階段転落死事件のその後の記事を企画した白石佳奈子(魏涼子)に会います。彼女は、仁美の夫、井原俊樹に取材し記事にしていました。目撃情報が得られるかも知れないと俊樹を説得し記事になったのだと言います。が、日曜の降雨の日ということもあり情報提供は皆無。それでも、今回、龍男が自白したことで、もし、それが確定すれば、とりあえず過失致死の時効三年に間に合ったことになると安堵する佳奈子は、過去に小夜子の特集も担当。小夜子の自伝出版も企画しています。

龍男が真実を自供します。足立でのアポ電強盗では、実行犯の野添恭一を路上の車で待つという見張り役を務め、そして、仲間割れした野添を殺害(鈍器殴打)して床下に埋めたことを認めます。どうやら、同日同刻に発生している町田での階段落ち事件なら、こちらは上手くゆけば過失致死罪で収まりそうなので、こちらの犯行の嘘自供をしたものと見受けられます。
それを収監中の小夜子に報告する右京と亘。二人は町田の階段落ちも調べ直すよう小夜子に促されます。

町田の駅裏階段から井原家まで徒歩で五、六分です。その井原家を訪ね、被害者の夫の俊樹(福井博章)に話を聞く右京と亘。
あの日、俊樹は、里帰りから東京に戻って来た妻からの「怪しい男につけられている」という携帯電話を自宅で受けている最中、階段から転落する妻の悲鳴を聞いたと言います。そこから現場に駆け付けて救急車を呼んだと言いますが、右京は、現場に駆け付けるより先に、何故、救急車手配をしなかったのかを不審に思います。また、月刊プレスの記事中写真(一般素人の匿名投稿)に写っている階段下の俊樹は雨天なのに傘を差していません。が、その写真の上端に傘の一部が写っていて、その傘模様が俊樹の家の傘立てにあるものと一致。それで、この写真は、落下事件直前、俊樹と相合傘で腕を組んで歩いていた女性が撮ったものと判明。その女性こそ、妻の里帰り中に出会い系サイトで知り合った月刊プレスの白石佳奈子でした。写真は投稿ではなく、彼女自身が撮ったものでした。
夫には内緒で予定より早く里帰りから戻った仁美に、偶然、駅裏階段で出会ってしまった俊樹と佳奈子。俊樹はたまたま佳奈子を駅まで送り、そこで駅から出て来た仁美と会ってしまったことになります。仁美は自分の留守中に見知らぬ女性と歩く夫に驚愕し、階段上で足を滑らせ転落死していました。俊樹は、佳奈子の描く絵図を強要され、妻の落下時には家にいたという嘘を警察で供述しました。

右京と亘が再び佳奈子に会います。佳奈子は小夜子の真珠養殖詐欺事件では被害者の立場でしたが、それがきっかけになって愚かな夫と別れることができたと寧ろ感謝しています。小夜子から人心掌握術を学び、月刊プレスの読者投稿に見せかけた文書で、収監中の小夜子に情報を送ってもいました。佳奈子にとって小夜子は神なのです。自身の感覚と同様に「小夜子は自分、解き放たれたもう一人の自由な自分」と思い込む読者が必ずいると確信しています。

井原俊樹が白石佳奈子に向けた被害届を警察に提出します。これで佳奈子は、脅迫罪と恐喝罪で逮捕になります。「もう一人の自分」という佳奈子の発言を右京から聞いた小夜子は、借り物で何かを埋めようとする佳奈子の浅はかさを笑います。
結局、小夜子の一連の行動は、佳奈子の陥(おとしい)れを狙ったものなのかと問う右京。小夜子は、愚かな嘘がバレて破滅に向かうゲームを考えていると退屈しのぎになるのだと言って、右京の問いを躱(かわ)します。――
真実が暴かれ破滅するのがルールなら、あなた(小夜子)も例外にはならないと、右京が彼女に警告します。

8話のあらすじネタバレ

与党幹事長、小早川泰造(大河内浩)の娘、奈穂美(上野なつひ)の婚約者(来月結婚予定)にして家具販売業界最大手の星宮家具社長、星宮光一(田中佑弥)が神堀川河川敷で他殺体(腹部刺殺)で発見されます。

前日、杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、奈穂美がレストラン前で男と不穏な雰囲気になっている場面に遭遇し、二人をとりなしていました。
小早川家を訪れ、前日のレストラン前での件を奈穂美に問うと、路上でぶつかった拍子に落とした携帯を届けてくれたキャバクラ客引き、宇野健介(柏原収史)への、お礼の食事だったとのこと。その後、健介にも聞き取りをしますが、光一の他殺体発見を聞いた彼は完璧なアリバイを示し、「邪魔者がいなくなった」と平然。が、後日、サイバーセキュリティ対策本部の青木年男(浅利陽介)が健介の前科を報告。彼は、六年前、閉店後の飲食店に侵入、窃盗で逮捕されていました。執行猶予が付いて収監は回避。その事件の翌年、母親は病死。

一方、光一の父、先代社長の誠一によれは、社長の座を昨年譲った直後、合理化を推し進めるという名目でベテラン社員四十二人をリストラしていた光一。その恨みによる犯行の線もありましたが、リストラ社員全員にアリバイが成立。そうなると、右京の見立てとしては、まず、奈穂美の携帯を拾い上げたドン底人生の健介が持ち主の素性と秘密を知り、それをネタに奈穂美に結婚を迫っているということになります。であれば、これは婚約者略奪殺人です。

犯行推定時刻は昨夜の9時から11時。
奈穂美とレストランで別れた後、健介はスタンドバーADDINGTONに行き、そこで9時半から11時半まで飲んでいたと主張。スタンドバー店員の花牟礼静香が健介の会計をしていて、その時間がレジシート記録として残っていました。健介のアリバイは完璧に見えます。

そんな中、奈穂美の婚約披露パーティーが予定通り実施されます。殺害された光一に代って、健介が新婚約者として挨拶に立ちます。代議士の父、泰造も健介の挨拶に拍手を送ります。
泰造は、奈穂美と反社組織と繋がりのある田渕洋治の関係を健介につかまれて、それで、彼の意のままに繰られています。洋治は、表向きTabシステム社長ですが、裏では違法カジノに関与しています。多額の出資もしていて、銀龍会とも黒い繋がりがあります。その動かしがたい証拠が、奈穂美と洋治が裏カジノ店内で札束を持って微笑むツーショット画像です。その画像データを奈穂美の携帯から抜き取っていた健介。それは代議士にとっての大スキャンダルネタです。

健介の部屋が家探しされ、ムチャクチャに荒らされます。そこに帰宅した健介は、居残っていた侵入者にボコボコに殴られて入院。健介が奈穂美の携帯から引き出したデータコピーを奪いに来たものと推察され、健介も、その侵入犯は泰造が放った者と気付きます。
予め、留守中の部屋に動画撮影の仕掛けをしていた健介は、自分の部屋で何が行われたのかを記録に残しており、それを警察に持ち込むと言って泰造を脅し、改めて、奈穂美との結婚を認めさせます。結婚後は泰造の後継者として、秘書からスタートすることになります。

河川敷の犯行現場での声を聴いていたホームレスの木島義男。右京が鍋蓋の摘みを河川敷で発見していて、その摘みと合致する鍋蓋を持っていたホームレスに話を聞きます。彼は、犯行目撃直後、住処(ブルーシートの住まい)を移動していましたが、「二十八年ぶりだな」という、二人が揉み合う前の第一声を聞いていました。
養子だった光一の旧姓は井口。母一人、子一人の暮らしを経て、十歳で星宮家に養子に入ったのが二十八年前のこと。母の井口啓子に話を聞く右京と亘。啓子によれば、再婚した夫を嫌った光一が家を出ることを望み、養子を選んだとのこと。この母に光一の少年時代の写真アルバムを見せて貰うと、そこにあったツーショット写真は、光一と健介でした。幼い頃の二人は親友でした。そこに、スタンドバーの花牟礼静香も加わって、幼い頃の三人は良く遊ぶ仲良し友達でした。

結婚式当日。会場の建物の屋上にいる健介に右京と亘が接近。
「光一殺しの犯人はアナタです」と右京が健介に言います。奈穂美の弱みを握った健介が、何故、金銭要求ではなく、彼女との結婚を望み、そして、親友のはずの光一を殺害したのかが、右京にとっての最後の謎でしたが、その真相に辿り着きます。
二十八年前、最初に星宮家に養子に行くはずだったのは光一ではなく、健介でした。星宮家の家政婦が健介の母親と知り合いであって、それで、養子話が纏まりかけていました。そんな時、健介は親友だった光一と静香に相談。二人に養子に行くな、ずっと一緒にいようと言われた健介は、養子に行くのを断念。が、その一ヶ月後、あれほどずっと一緒にいようと言っていた光一が健介と静香の元を去ります。その時、親の仕事の都合で引っ越すことになったと言ったのは真っ赤な嘘でした。
二十八年後、光一が星宮家に養子に入っていて、そして、代議士の娘と結婚するという事実を雑誌記事で知り、驚き、怒りが込み上げた健介と静香。健介は、星宮家具の光一社長を訪ねますが、光一はかつての親友を完全に無視。それで、更に怒りが増して、当初は光一の弱み、光一を陥れるネタを探していたのですが、それが最終的に奈穂美の弱みをつかむことに繋がっていました。携帯に入っていた奈穂美と反社と繋がりのある田渕洋治とのツーショット画像が健介の切り札になっていました。奈穂美の携帯からデータコピーしたSIMカードは静香に預けており、だから、健介の部屋を荒らした侵入者は、それを発見できませんでした。また、健介のアリバイ偽装にも手を貸していた静香。余りに正確な時間を示すそのアリバイを、右京は初めから不自然に思っていました。

組対五課長の角田六郎(山西惇)が、健介との挙式開始を待つ奈穂美とその父親の代議士の前に現れます。「お嬢さんに、大事なお話が……」と言って、奈穂美と田渕洋治とのツーショット画像を提示し、彼女を連行します。

本来、星宮家の養子に入るはずだったのは健介です。光一は健介の人生を盗んだことになり、その恨みが爆発して刺殺していました。捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)に健介を引き渡した直後、彼らの手から逃れた彼は、「皆さん、お騒がせしました。いまから自分でケリを付けます。どうぞ、皆さんは楽しい人生を送ってください」と言って、屋上から身を投げます。結婚式会場控室に座る泰造の背後の窓外に、一夜の夢を見て落下してゆく健介がいます。

9話のあらすじネタバレ

「女性が、歩道橋で髪の長い男に突き飛ばされた」と、近所に住むジョギング中の主婦、飯島智子(藤吉久美子)からの通報があり、輸入販売業を営む浅井環那(杏さゆり)の遺体が発見されます。
臨場する捜査一課の面々がいて、出雲麗音(篠原ゆき子)が付け爪を発見。智子の証言により、被害者、環那の知人(付き纏い男?)でカリスマシェフの溝口修也(海斗)が浮上。かつてマスコミを賑わせていた彼は、失言によりSNSを炎上させた後、経済的に困窮しています。

一課が、溝口を追う中、杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、詳細過ぎる通報をもたらした智子に注目。
その後、防犯カメラ映像から、環那が弁護士の矢坂美月(野村佑香)と会っていたことが分かります。その映像は、付き纏い男の溝口の急襲を察知した美月が、環那を連れてマンションを脱出している様子と見受けられます。そして、その直後に、美月が歩道橋で事故死していたことが分かります。
因みに、美月には、夜間、一倉法律事務所内にひとり残っての仕事中、遺産相続裁判で逆恨みしたナイフ男に襲われましたが、それを一人で取り抑え警察に引き渡したという武勇伝もありました。

前後して、家庭料理店「こてまり」の女将、小出茉梨(森口瑤子)から、環那のセキセイインコ飼育日誌サイトを見せられていた右京と亘。二人は、その中で、「おまえを絶対に許さない」という環那に向けての匿名文書を見ていました。

実は、環那と溝口はグル(共犯者)であり、環那はSNSを見て自分に接近する女性を溝口に紹介。そして、その女性の弱みを握っては、溝口が恐喝するというパターンが繰り返されていました。溝口に対する誹謗中傷、悪口を書き込んでいた林早紀の証言で、そういう環那と溝口の関係が分かります。一度、溝口と関係を持ち、その時の行為の全てを盗撮され、それを恐喝の材料に使われていた早紀。その件を美月に相談していた早紀。

それより先に、飲食店ドアに落書きする溝口がいました。その店のオーナーがSNSで溝口を馬鹿にする書き込みをしていて、その腹いせの落書きなのですが、その違法行為をスマホ撮影していた環那。
彼女のスマホ解析をしたサイバーセキュリティ対策本部の青木年男(浅利陽介)が、その中からその撮影動画を抽出します。この映像が世に出れば、溝口は世間から抹殺されます。よって、溝口は、口封じ目的で環那を殺害したのではないかというのが青木の推理。しかし、右京と亘は逆に、環那が溝口を脅していたものと考えます。

伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、麗音が簡易宿泊施設で溝口を確保。インコのSNSで知り合った女性を溝口に紹介していた環那。で、関係を持っては、その行為を盗撮するよう溝口に指示したのは環那でした。弱みを握っては金をせびり取るという手口であり、殆どの金は環那に流れていました。

智子を再訪した右京と亘は、環那のユーザーネーム、ヴィラネス1122での匿名SNSが見付かったと報告。これは青木作成の偽モノなのですが、そこに智子は喰い付き、パスワードを駆使してログインします。パソコンはやっていないと言っていた智子でしたが、それは真っ赤な嘘でした。SNSの中で、「また一人落とすことに成功」、「付き飛ばしたらネイル割れた。マジで最悪」というニセ文書を目にした智子が行動を起こします。

翌朝、環那が美月殺しの真犯人と確定できる付け爪を発見しようと、美月の落下現場(歩道橋)にやって来ます。右京、亘がそれを待ち構えています。そこで付け爪写真を示す亘。一枚だけ短く割れていた環那の自爪。それを隠す為に付け爪をしていた環那。美月弁護士の死の翌日、環那はネイルサロンで付け爪をしていました。
夫と別居している智子。何の役にも立たない女として生きて来た智子でしたが、美月弁護士のSNSを見て、「最近、上手く笑えない」と書き込んでいた彼女を助けようと思い立っていました。彼女に対する誹謗中傷も許せないという思いになっていました。それで、美月に嫌がらせをしている男の正体を突き止めた智子は、一倉法律事務所に出掛け、その時、美月がナイフ男に襲われている現場に遭遇。その時、背後から男を置物の壺で殴り付け、美月を救っていた智子。智子は自分のことを警察に言わないで欲しいと言い、それで、美月が一人で暴漢を取り抑えたことになっていました。
それ以来、智子がSNSの匿名書き込みの人物を特定し、様々な窮地に陥っている人物を美月に伝えるという関係になっていました。「頑張って笑おう。私たち二人で多くの人を助け出せる」と誓い合っていた智子と美月の二人。

あの日、溝口の裏アカウントを見て、溝口が環那を襲うものと思い込んだ智子は、美月に環那の救出を要請。環那をマンションの部屋から救い出したと思った直後、救い出したはずの環那に歩道橋から突き落とされていました。智子は、当初、それは溝口の犯行かと思いましたが、環那へのSNS書き込みを片っ端ら調べた結果、彼女が首謀者だと気付きます。で、「おまえを絶対に許さない」と書き込んでいました。
智子は環那を歩道橋に呼び出し、溝口とグルであることを問い詰めます。

しかし、環那と溝口がグルだったことに気付かず、「溝口に脅されているのなら、もう大丈夫。溝口の犯行は全て暴いてやる」と言っていた美月を、階段下に突き落としていた環那。「自首しなさい。美月を殺したと……」と智子に言われた環那は、美月に続いて智子をも突き落とそうとし、逆に、そのはずみで歩道橋下に落下。そこで智子は、何を思ったのか、美月、環那の落下死を溝口の犯行に仕立て上げようと細工し、それが通報時の言葉になっていました。そのまま通報をせずに立ち去らなかったのは、美月の死を事故で終わらせたくなかったからでした。

遺留の爪が環那のものであることはDNA鑑定で証明済みです。そして、その爪先には美月の顔の皮膚片が付着していました。これが、美月殺しが環那であるという有力証拠になります。右京にそう説明され「良かった」と智子が涙します。
おそらく、環那の死については、揉み合っていたと認定されたとしても、智子の正当防衛が成立するものと思われます。

家庭料理店「こてまり」女将の茉梨が、SNS画像を示し、麗音が署内で世話していた環那のセキセイインコの新しい飼い主が見付かったことを右京と亘に教えます。

10話のあらすじネタバレ

贋作販売の画商、埜原義恭が自首しますが、目利きを疑われる買い主は被害届を提出しません。捜査二課は詐欺罪を問えず、出頭画商を放免。その画商が踏切自殺。冠城亘(反町隆史)は、良心の呵責による自死と考えますが、杉下右京(水谷豊)は、これを緊急避難目的での自首が叶わなかった故の自殺と推理。

その後、贋作の製造販売を取り仕切っていたのは、広域指定暴力団の扶桑武蔵桜と判明。刑事部長の内村完爾(片桐竜次)と昵懇の組長の桑田圓丈(大石吾朗)とのリモート密談が始まります。
その頃、扶桑武蔵桜の組員、虎太郎が半グレから集団暴行を受ける事件が発生。若頭の鬼丸(三国一夫)が入院した虎太郎を見舞います。「やったのは、奴らか?」、「はい」という応答をしています。

贋作作家の中岡丑夫は、贋作を買い上げていた埜原が死んだというのに、全くそれを意に介さず、贋作制作を続けています。それは、新たな買い主が存在していることを意味しています。新しい贋作の買い手は、黎明画廊のオーナーの四条真奈美で、彼女は自殺した埜原の弟子にあたる女性。そして、扶桑武蔵桜組員、虎鉄の情婦。

内村刑事部長の命で、特命係に協力することになる出雲麗音(篠原ゆき子)。青木年男(浅利陽介)が発見した贋作工房に特命の二人と麗音が向かいますが、現場付近に伊丹憲一(川原和久)と芹沢慶二(山中崇史)、それに内村刑事部長がいて、そこから特命係の二人は追い帰されそうなところで、蜂須賀史郎をリーダーとする半グレ集団、幻影城の集団に工房が襲撃されます。
麗音が本部に応援を求めようとしますが、それを内村刑事部長が「ややこしくなるから、余計なことはするな」と、止めます。工房は扶桑武蔵桜のものですから、昵懇の桑田圓丈組長に配慮して、半グレの襲撃(暴力団と半グレの抗争)を内々に処理しようとします。
右京、亘、伊丹、芹沢、それに内村部長が、抗争が開始されている工房現場に飛び込みます。半グレ集団とのバトルの中、内村部長が、後頭部を金属バットで殴られます。殆ど、即死の感じです。その時、鬼丸らの一団がやって来て、半グレ集団に反撃。半グレ集団を引き上げさせます。鬼丸に連絡したのは、警察への応援要請はするなと部長に言われていた麗音。

贋作詐欺商売の埜原の、そのケツ持ちが扶桑武蔵桜でした。クレームが発生するたびに、扶桑武蔵桜の名前を出してトラブルを処理していた埜原。が、運悪く半グレ集団をバックにする客に贋作をつかませ、それで、幻影城に押しかけられていた埜原。その遣り取りの中で、幻影城は、扶桑武蔵桜の贋作詐欺というシノギを横取りしようということになります。
幻影城に執拗に追い込まれた埜原は、バックのはずの扶桑武蔵桜に助けを求めますが、しかし、客の目利きが悪いということで埜原は放置されていました。後釜として、四条真奈美がいたからにほかなりません。それで行き場を失った彼は、最後の逃げ場として警察に自首しました。が、警察からも放逐され、完全に道を絶たれ自殺に至りました。

内村が緊急入院する中、その前後で扶桑武蔵桜と幻影城の報復合戦がエスカレートしており、幻影城メンバーを襲っていた虎太郎を傷害容疑で逮捕。傷害教唆で鬼丸も逮捕。四条真奈美も贋作詐欺で逮捕。

内村、医師の死亡確認後からの奇跡的復活。臨死体験で人格変貌します。
扶桑武蔵桜の桑田圓丈組長にリモート電話して、「必要悪だった時代は終わった。もはや暴力団は無用悪だ。解散式をやれ。俺が音頭をとる」と通告。更に、特命係を訪ね、「正義を取り戻すには二人の協力が不可欠だ」と握手します。

11話(元旦スペシャル)のあらすじネタバレ

十三年前の中学生時代、鉄パイプで無差別に次々に人を襲い、少年院に入っていたという過去を持つ墨川区役所生活福祉課職員、鎌田弘明(永嶋柊吾)の撲殺死体が、都内河川敷の高架下で発見されます。
捜査一課はかつての被害者による復讐の線で捜査を開始。二人組犯のひとりが「右足を引き摺っていた」という吉村隆明(諏訪太朗)の目撃証言をもとに、杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)も、その人物特定に動き、鎌田の暴行を受け人生を狂わされた被害者の一人、雀荘店員の瀬川利光(趙珉和)が浮上。伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)は、右足が不自由な瀬川との接触を試みますが、既に雀荘を辞めていて行方不明です。

鎌田撲殺事件発生前から、フリージャーナリストの仁江浜光男(岸谷五朗)が右京に接近し、取材協力を求めていました。撲殺事件現場に現れた仁江浜は、少年犯罪と正義について語り、少年犯罪加害者に対する甘さを指摘していました。そして、その後、「これまで間違った判断をしたことはありますか?」と右京に問いかけます。

伊丹、芹沢、麗音が、ATMからの現金引き出し情報を元に行方不明だった瀬川に迫ります。コンビニで食料を購入していた瀬川は車中の共犯者、山根朱美(中村映里子)を横目に、その車には戻らず、ひとり逃走。鉄道上の歩道橋に逃げ、そこから追って来た伊丹と芹沢の眼の前で投身自殺を遂げます。「殺されるべき奴は未だいるぞ。未だ終わりじゃない。」と言って身を投げました。

鎌田を襲った二人組は、瀬川ともう一人の女性、結婚直前だった恋人を強盗犯によって絞殺された山根朱美でした。
次の標的は、三日後、朱美の復讐相手、長谷部雄大(柾木玲弥)です。少年時代に強盗殺人を犯していた雄大は、現在、五十嵐美幸(鮎川桃果)と同棲中です。雄大は美幸に対して日常的にDVを繰り返しています。朱美は、復讐ターゲット、雄大の同棲相手である美幸の動きを追っています。美幸の買って来たものに納得がいかない雄大は、美幸の財布を持って、自ら自転車で買い物に出ます。それを車で追う朱美と仁江浜。

翌日、雄大は絞殺体となって発見されます。伊丹がリモートで、雄大殺害現場に臨場している麗音に指示。伊丹、芹沢は、容疑者を死なせたという失態で自宅謹慎処分になっていて、表では動けません。車中にいて変装している伊丹は、雄大殺しを瀬川の予告した犯行と見ています。
雄大は少年時代に朱美の恋人だった大槻亨の部屋に押し入り、帰宅した亨を殴りつけ電気コードで絞殺していました。これが十一年前の強盗殺人事件でした。少年Aということで、少年刑務所を極く短期間で出所していた雄大を仁江浜とともに車で追い詰め、彼を絞め殺したのは朱美でした。

雄大を拉致した瞬間が防犯カメラ映像に残されていました。そのことをサイバーセキュリティ対策本部の青木年男(浅利陽介)が報告。
その映像では、雄大の前に朱美が立ち塞がり、背後から共犯の男が鈍器で殴り付けています。その後、男がカメラ前に戻って来て、顔を曝します。男は仁江浜でした。「杉下さん、また、会いましょう」とカメラに向かって言っています。仁江浜光男というのは、言葉を入れ替えると、「オマエニツミハ」になります。仁江浜光男というのは、単純なアナグラム、即ち、文字の入れ替えによるペンネームでした。

被疑者(瀬川)を目前で死なせたという捜査ミスを詳細に報じた日刊トップ編集部に出向く右京と亘。岡元文彦(おかやまはじめ)編集長は仁江浜とは既に連絡が取れなくなっていると言います。第三の犯罪が起きるとすれば、それは仁江浜自身の復讐であろうと推測する右京。
瀬川利光、山根朱美、仁江浜光男の三人は加害者への復讐目的で連帯していました。犯罪被害者支援団体(じにあ)で三人は出会っていました。次のターゲットとして、柚木竜一(平埜生成)を付け狙う仁江浜光男とその共犯者の山根朱美。竜一は、組織犯罪対策第五課長の角田六郎(山西惇)が追っている特殊詐欺グループのリーダーでもあります。

仁江浜光男の本名は、大沼浩司でした。犯罪被害者支援団体への聞き込みで、瀬川利光の退会に続いて、彼の復讐論に同調する山根朱美、そして、大沼浩司という人物が支援団体を去っていたことが分かります。大沼は、中学生の息子、直樹(青木柚)を少年犯罪被害者として亡くしていました。直樹の死は、ある意味では、右京の判断ミスに見えるものでした。
強盗殺人事件発生で現場に車で駆け付けていた右京は、五、六名の中学生集団の不穏な場面を目撃していましたが、とりあえず、それを放置して急行を命じられている現場に向かいます。その帰り、気になって中学生集団がいた場所に戻りますと、近くの建物(工場)から突然の爆発音。数名の中学生が建物内から脱出して来ます。彼らを建物から遠ざけた後、建物に飛び込んだ右京の耳に、「助けてくれ」という柚木竜一の声が飛び込みます。更に、その奥からは直樹の「助けて」という声がします。右京は、竜一を先に建物外に運び出しますが、その直後の大爆発で、直樹は爆死。工場から飛び出して来た数名の者(竜一の子分の中学生たち)から前後の事情を聞いてさえいれば、あるいは、直樹を先に救出することになって、直樹は死なずに済んでいたのかも知れません。

実は、クラス内でのイジメを注意した直樹に対して、それを逆恨みした竜一が、直樹に制裁(リンチ)を加えようと建物内に引き込んでいました。そして、暴力団幹部の父の持ち物だった拳銃で直樹を脅し、発砲。それがガス管に命中し爆発を引き起こしていました。

日刊トップ編集長の岡元文彦から亘に電話があります。「もう一人、少年時代に罪を犯した者が、今夜、殺されます。犯人は誰か、楽しみにしていてください」というメールが仁江浜から入ったという電話報告です。

事態が急展開しています。仁江浜こと大沼浩司が家庭料理店「こてまり」の女将、小出茉梨(森口瑤子)に接近し、拉致。拳銃を入手している大沼は、竜一に続いて、茉梨を拉致監禁したうえで、右京を呼び出します。スマホのGPS機能を利用して大沼と右京の居場所を追う亘ですが、そこに亘、それに、謹慎中で私服姿の伊丹、芹沢が辿り着いた時、二つのスマホが建物屋上の床に置かれていました。

そこから別の建物内。
後ろ手に縛り上げた右京を連れ、拳銃を手にした大沼が向かった先には、椅子に座らされて拘束されている竜一と「こてまり」女将の小出茉梨、そして、大沼の共犯者の山根朱美がいます。
「覚えていますか、この男。今や特殊詐欺グループを率いて数億円の荒稼ぎをしている男だ」と大沼。「この男は、十二年前、私の息子、直樹を殺した。この場所で……」と大沼が言うのに、「俺は殺してねえ」と竜一。その言葉に対して「お前が殺したようなものなんだ」と大沼が一喝。どんな教育を受けようと、全く更生しない竜一について、どう思うのかを右京に問いかけます。竜一のような男は社会のクズであり、どうしようもないのだと言います。「だから、僕がこの手で処刑します」と大沼。

直樹を出産後、予期せぬ大量出血で他界した大沼の妻。絶望から救ってくれたのが生まれたばかりの直樹でした。東都新聞記者としてのキャリアを捨てて、時間的に自由が利く事務職に異動したのも子育て優先ということからでした。そんなに大切に育てていた息子を竜一に殺された大沼。大沼は、あの時、右京が助ける者の選択を間違えたと主張します。が、右京は、救える者から救うという判断に間違いはなかったと確信しています。
手前に倒れていた竜一が先で、奥に倒れていた直樹が後回しになるのは仕方ないことであったと考えています。そのことは大沼も頭では分かってているのですが、気持ちとしては、それを許せません。右京の判断ミスとして許せません。

大沼は、茉梨と竜一のどちらかを撃つと言い出します。どちらを助けたいのかという選択を右京に迫ります。どちらも助けたいという選択肢は無しで、その場合は、両者ともに死にます。大沼は、茉梨を助けると言うのを期待していたのですが、「撃つのなら、僕を撃ちなさい」と右京は言います。そこに亘が飛び込み、大沼を取り抑えます。その際、大沼が発砲し、その銃弾が竜一の右肩に命中。伊丹と芹沢が遅れてやって来て、茉梨と竜一の拘束を解きます。竜一を確保、連行します。

警視監の甲斐峯秋(石坂浩二)が、「こてまり」にやって来て、右京、亘とともにハッピーニューイャーの乾杯です。

12話のあらすじネタバレ

国民定額給付金詐欺にあっている組対五課長の角田六郎(山西惇)を救おうと、杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)が動きます。娘の結婚式の御祝儀袋を落として金欠状態になっていた角田が、まんまと国家相手の給付金詐欺に乗っていますが、当人には、詐欺に引っ掛かっているという自覚が殆どありません。既に、必要書類に添えて手数料(受取額二十万円の一割)の二万円を相手に渡しています。
まず、角田に掛かって来ていた電話番号の全日本給付金センターに右京が連絡を入れ、角田の息子と偽って「自分も給付金が欲しいのだが」と相談。直接会って、その手数料などの話を聞くことになります。で、ここで選手交代で、角田の息子に扮して待ち合わせ場所に向かったのは亘。

受け子をアジトまで尾行し一網打尽に組織全員を検挙するのがベストです。待ち合わせで受け子の鈴木(マギー)と会った亘は「雇って欲しい」と頼み込み、そのまま一軒家のアジト潜入に成功。が、その際、目隠しのうえ回り道したようで、アジトの正確な場所は特定できません。
スマホを取り上げられたアジトには、田中を名乗るリーダーと思しき人物がいて、これは、武輝会系暴力団仁頼組の元構成員、財満全次です。暴対法を逃れてシノギを得る為、仁頼組を破門になっています。
ともあれ、使用していたライターの限定品シリアルナンバーから、財満全次が割り出されます。で、現場の実務リーダーは高橋と名乗っていましたが、こちらは金庫の金の着服で、財満に半殺しの目に遭わされます。

アジトでは、未成年の佐藤(山﨑光)らが軟禁状態で働かされています。佐藤は、高額バイトのネット情報でここにやって来ていました。そんな彼らと掛け子として働く中で、グループのボスが伝説の詐欺師Zであるという噂話を鈴木から聞き出します。Zは相当な切れ者で、伝説の詐欺師Xを出し抜いたことで名を上げています。天才トレーダーと謳われていた資産十億円の小川を騙して、全財産を巻き上げたのもZでした。
そんなZを佐藤少年は目撃したことがあると言います。杖を突き、右足を引き摺る白髪老人がZなのだと言います。そんな佐藤、まだ掛け子として一件の成功も無い佐藤少年に、罪を犯す前に家に帰れと言って、靴下の中に隠していた紙幣を渡す亘。

父親に薬の時間を教えないと危ないのだと嘘を言い、鈴木が隠し持っていたスマホを借りて右京と連絡を取る亘。亘からの情報を得た右京は、詐欺グループに罠を仕掛けるべく、角田や捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)を動員して、犯罪グループに迫ります。
手数料収入的に割の良い法人を狙うよう掛け子に指示していた財満の動きに乗じ、右京が経済的苦境に立っている法人社長を演じ、詐欺グループに接近します。社長を装う右京が鈴木に会って手数料と必要書類を手渡し、そして、鈴木を捜査陣が尾行。アジトに右京と捜査一課が踏み込み、全員を逮捕。ただ、既に、アジトに佐藤少年はいません。

亘に渡された紙幣を手にしてバス停にいる佐藤に右京と亘が近付きます。
アジトのリーダーに見えていた財満に指示を送っていたのがこの佐藤少年でした。佐藤は、窓の外にZを目撃したということでしたが、彼の身長では、外の景色は見えませんし、Zがどのように杖を突いて歩いていたのかを実演して貰い、その嘘がバレます。
足の不自由な人が杖を使う場合、まず、杖が先に前に出て、そして、悪い方の足を先に進めます。で、最後に健常な足が送り出されます。ですから、不自由な足が引き摺られることは無いというのが右京の見解です。佐藤は、ネットゲーム感覚で詐欺行為を行なっており、そういうことで現実世界で遊んでいたことになります。

一方、伝説の詐欺師Xは、受け子の鈴木でした。高額バイト募集で佐藤を詐欺グループに引き込んだ鈴木は、資産家の中岡家の息子である佐藤(偽名、実は資産家の息子)が軟禁状態で外に出られないのを良いことに、誘拐事件をデッチ上げて、中岡家から身代金として二億円を引き出していました。脅迫状と一緒に、アジト内で盗んだ佐藤の眼鏡も送り、身代金をせしめていました。両親は、警察の意向を無視して、勝手に内緒で指定の海外口座に二億円を振り込んでおり、その金は鈴木の懐に入っていました。佐藤は、高額バイトに引き寄せられただけということですから、自身が誘拐されたことになっているのを知りません。
鈴木は、角田が警察官であることを承知で給付金詐欺を仕掛けていたのでした。それで、給付金詐欺の首謀者たるZを警察に逮捕させることでの完全勝利を目論んでいた伝説の詐欺師Xとしての鈴木。一度、コテンパンにZに出し抜かれていたXとしての復讐、その仕返しが一連の給付金詐欺事件の犯行動機でした。

「好い詐欺師になれる。警察を辞めたら一緒に組もうよ」と、話を終えて取調室を退出する右京と亘に、そういう言葉を投げ掛ける鈴木。詐欺師としての演技力を伝説の詐欺師Xから褒められ、で、特命係の室に戻ると、そこでは、落とした御祝儀袋がそのまま見付かって、上等な出前を食べている角田がいます。

13話のあらすじネタバレ

噺家の椿家團路(笹野高史)の一門に、板橋百江(立石晴香)が入門。高座名として、うん子という名を与えられそうになります。それを一番弟子の小ん路(林家正蔵)を筆頭に一門の弟子全員、テレビ出演で人気上昇中の怪路(遠山悠介)、いろ里(紺野ふくた)、丈團(植木紀世彦)、駄々々團(水沢林太郎)らが、こぞって反対。命名変更を願い出ます。
その席上、突然、駄々々團に破門を言い渡す團路師匠。入門して内弟子(住み込み)に入る百江に対し、駄々々團が、團路師匠によるセクハラを警戒するよう忠告していて、それが破門理由です。それからほどなくして、うん子ではなく、椿家路里多(ロリータ)を名乗ることになる百江。路里多もセクハラ感がありますが、これなら、テレビ出演が不可能になると思われるうん子よりは、まだマシです。

その一ヶ月後、一門会の上演で古典落語の死神を演(や)っていた團路が突然死します。死神とは、蝋(ろう)が残り少なくなって今にもその火が消えてしまいそうな蝋燭(ろうそく)から新しい蝋燭に火を移そうとして、それが適わずに命を落とす者の噺です。
團路は、そのオチで高座に倒れ込む仕草(しぐさ)をして、そのまま絶命。高齢のうえ、癌闘病中で既に余命宣告を受けていたこともあり、駆け付けた救急医も病死判定。が、たまたま家庭料理店こてまりの女将、小出茉梨(森口瑤子)からチケットを貰い、この一門会の寄席に居合わせた杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)がいて、高座上の一部始終を目撃した右京は事件性を疑います。ただ、亘、それに捜査一課の面々は、右京の見立てに半信半疑です。團路師匠の遺体は司法解剖すべきと考える右京ですが、それより簡便な行政解剖になりそうです。

右京が調べを進めますが、團路の弟子は曲者揃いです。とりあえず、右京は、死んだ師匠に大袈裟に取り付いていた怪路に疑いの目を向けます。伊丹憲一(川原和久)は、破門された駄々々團を疑います。駄々々團は、師匠に会って破門の許しを請おうということで、この日、一門会に来ていました。

後日、師匠宅に住み込んでいる新弟子の路里多を訪ねる右京。右京は、師匠の蔵書調べです。そこに半休を取って自由行動する出雲麗音(篠原ゆき子)が路里多と話がしたくてやって来ます。麗音は、決して若くはないのに、年増のロリータ(路里多)という名前を師匠に与えられたことに対して、本当に納得しているのかと問い掛けます。これは立派なハラスメントなのではないかと問う麗音に、私は気に入っている名前だと答える路里多。麗音の狙いは、悉(ことごと)く躱(かわ)されます。
スケベ横綱として悪名を轟かせていた師匠への弟子入りであるからにはセクハラは覚悟の上。しかし、世の噂に反して師匠は極めて紳士的であったと、路里多は嘘の証言をします。夜な夜な路里多が寝ている部屋にやって来ては、接触を試みていた團路師匠の生態を隠します。
一方の右京は、特に気になる蔵書は見付かりませんでしたが、机の上に、「一門会、死神で新趣向、愉快」と書かれたメモ紙片を発見していました。

そんな中にあっても、駄々々團の破門理由は隠蔽されます。小ん路によれば、師匠の所有物を売り払って金に換えていたことがバレたから。そして、路里多によれば、甘いもの好きな師匠の菓子を盗み食いして、それで破門になったとのこと。破門理由の食い違いが見られます。師匠の葬儀(火葬)が明日に迫る中、真偽のほどを直接聞かれた駄々々團は、どちらも破門理由だったと答えます。師匠のセクハラに注意するよう路里多にアドバイスを与えていたのがバレて、それで破門になったという真実を語りません。

以前、師匠宅で路里多と会った日の右京は、お手洗いを拝借していて、そこから意図的に台所に迷い込んでいました。そこで、コンビニ袋に入っていた豆大豆(まめだいず)の大福を発見。これは一ヶ月前に購入したものなのですが、通常の動線からは死角になっていた為、そこに放置されていた模様です。この大福が何故、そこに一ヶ月間も放置されていたのかを推理する右京。コンビニにお使いに行かされ、大福を購入して来た路里多を玄関で迎え、コンビニ袋を受け取った師匠。路里多は玄関から入ることなく、自分の部屋に戻るよう言われていました。それは、その時、来訪者がいたからでした。
その日、弁護士の井村修に伴われた一人の女性の訪問があったことをサイバーセキュリティ対策本部の青木年男(浅利陽介)が、右京に報告。女性は團路師匠による性的暴行被害者で、示談に向けての慰謝料として三百万円を要求。そんな修羅場、弁護士と被害女性の訪問を路里多に知られまいと、コンビニから戻った彼女を玄関から上げずに、そのまま自室に行くよう命じていた師匠。流石の師匠も、被害女性と弁護士の突然の乱入に狼狽して、路里多から受け取った大好物の大福入りコンビニ袋を台所の見えない隅に置いたことを失念してしまったものと思われます。で、そのコンビニ袋を発見していた右京。

神社境内の建物前の階段に集合する一門の弟子たち。小ん路が夜空に向かって、「死神よ、早く師匠を迎えに来い」と叫びます。晩節を汚す前に天に召されることを願う椿家一門の弟子たち。つまり、團路師匠の殺害は誰か一人の弟子の犯行ではなく、弟子全員が示し合わせてやったことでした。
実は、師匠の「一門会、死神で新趣向、愉快」というメモ書きの意味は、死神という噺の最後で倒れ込む仕草オチのまま、起き上がらずに幕を下ろそうという趣向なのでした。通常は、適当な間があった後に上体を起こし、それで頭を下げて幕なのですが、倒れ込んでいる時、そのまま構わず幕を下ろしてしまおうという趣向なのでした。

しかし、新趣向通りに幕が下り、そして團路師匠が上体を起こした時、幕の裏では、弟子全員が師匠に襲い掛かっていたのでした。師匠は、弟子全員に殺害されていたのでした。どのような方法だったかは行政解剖ではなく、より厳密な司法解剖で明らかになるのでしょうが、おそらく、絞殺とか、注射による毒殺の可能性が大きいものと推察されます。
明日の師匠の葬儀は取り止めになります。遺体の火葬は司法解剖後になりそうです。一門の弟子たちの処置については捜査一課の伊丹、芹沢慶二(山中崇史)、麗音に任せ、事実解明後、寄席高座を去る右京と亘。

14話のあらすじネタバレ

小手鞠こと小出茉梨(森口瑤子)が営む小料理屋こてまりに、突然の雨に見舞われ雨宿りしようという男、後に中迫俊也(宮川一朗太)と知れる人物が入店。雨があがり、店を出た中迫がハンカチの忘れ物。その時、運良く(?)来店した杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)に店番を頼み、彼の忘れ物を持って後を追います。

一度、街中の店内で仲良くネクタイ選びをしている右京と小手鞠を目撃し、この二人の関係性に興味津々のサイバーセキュリティ―対策本部の青木年男(浅利陽介)。彼が、小料理店に入る右京と亘を尾行していて、それで、右京と入れ替わりに店を飛び出した小手鞠を追跡。中迫と小手鞠がタクシーで走り去るのを目にします。
小手鞠が中迫に追い付いた時、彼女は、忘れ物の男が高校時代の隣りのクラスの男子生徒だったことに気付きます。が、中迫はかなり切迫した表情を浮かべ、小手鞠を半ば強引にタクシーに引き込みます。税理士が職業の中迫は暴力団に関わり、そこで不都合が生じて命を狙われています。中迫のスマホに、暴力団(鳳炎組)構成員の牛嶋功から脅しの電話も入ります。牛嶋は掠(かす)め取った組の資金を返せと中迫に言い、その資金抜き取りの指示をした高岩卓(鳳炎組幹部の金庫番)に制裁を加えています。後日、高岩の遺体が発見されます。
運命的な再会を果たしたものの、中迫の不始末に巻き込まれた小手鞠は、それでも、ここは中迫を助けようと決意します。店番を頼んだ右京と亘には、消灯だけして、今日のところは帰るよう電話連絡します。

翌朝になっても店に戻らない小手鞠。右京と亘は、彼女の身を案じます。そんな特命係の室に嬉々とした顔の青木が来ます。前夜、右京が小手鞠にフラれ、それで男とタクシーで逃げられたものと勘違いしている青木は、それをことのほか愉快なことと思っていて、小手鞠と男がタクシーに乗り込む場面をスマホ撮影していました。その写真を手掛かりに、右京と亘は小手鞠の行方を探します。彼女と一緒の男、中迫俊也の素性、職業上の背景などを調べます。中迫が顧問契約していた暴力団のフロント企業(スマホアプリ開発IT企業など)の、その海外流出資金の流れを追います。大きな暴力団資金が仮想通貨や海外証券などに投入され、マネーロンダリングが行われています。

小手鞠は中迫に自首を勧めますが、別れた妻(島本由香)と子供の命が危険に曝されることになると言って、当面のところ、それを拒否。が、後日、警察にマネーロンダリングの証拠を提出しようということで、自宅のパソコンから、その証拠データをUSBメモリーに抜き出します。
その時、牛嶋と子分の勝本が自宅マンションにやって来ますが、何とか、その場を脱出。もう一つの決定的な証拠の隠し場所に向かいます。三年前から通い始めたフィットネスジムのプライベートロッカーにもう一つの決定的証拠を隠していた中迫。このジムとも中迫は顧問契約を結んでおり、ここに隠した資金洗浄の証拠回収を小手鞠に依頼します。小手鞠は入会希望者を装い、ジム内を案内して貰う中で、証拠のUSBメモリーをロッカーから取り出します。大金もロッカーに入っていましたが、それは、そのままロッカーに残します。
車で待つ中迫に、ロッカーで見た金の出所を問いますが、中迫は、このまま海外(マニラなど)に逃亡させて欲しいと哀願。

自首を勧める小手鞠を押し留め、フィットネスジムから空港ターミナルに車を走らせる中迫。ターミナル駐車場に入ったところで、小手鞠が車を降りて、警察に向かおうとします。あくまで出頭を拒否する中迫に代わり、小手鞠が警察に行って事実を話そうとします。そんな小手鞠を追って中迫が走り出しますと、その前に牛嶋と勝本が現れます。高岩から受け取った三千万と国際金融データを渡すよう迫られます。小手鞠にナイフを突き付け、渡さないと女を殺すと脅す勝本。中迫が牛嶋に蹴り付けられ殴られるところで、小手鞠は勝本の足を踏みつけてから、鉄アレイ入りの袋を振り回します。それで勝本と牛嶋を殴り付けます。が、それに全くひるむことのない牛嶋は、小手鞠につかみ掛かります。そこで、中迫が勇気を振り絞り、牛嶋にタックルします。で、再び、小手鞠の腕を取って、その場から逃げようとする中迫。そこに、右京と亘がやって来ます。組対五課長の角田六郎(山西惇)も、部下を伴ってやって来ます。脅迫、傷害、公務執行妨害で牛嶋と勝本を現行犯逮捕します。角田は、牛嶋を高岩殺しの本ボシと最初から睨んでいた模様です。

「小出(小手鞠)の言う通り、最初から自首した方がマシだったね」と中迫。そんな中迫に「忘れ物」と言って、ハンカチを差し出す小手鞠。

膨大な海外送金(資金)の中から一億円を中抜きせよと、組の金庫番の高岩に指示された中迫。その報酬が三千万円で、そこから海外に飛ぶ資金を引いた残りの金がジムのプライベートロッカーに残されていて、それが別れた元妻と子供に養育費として渡る手筈でした。滞っていた養育費を一括して元妻に渡そうという算段でした。

高校時代のフォークダンス、オクラハマミキサーの小手鞠の思い出。次に中迫と手を繋げるという時、音楽が終わってしまったという淡い記憶。あの時、繋げなかった手を、あの日、タクシーを前に不意につかまれ、それで嬉しくなって引き込まれるままタクシーに同乗していた小手鞠。小手鞠は中迫のことが好きだったのかも知れませんし、あるいは、普通の弱い人間が、たまたま勇気を振り絞る姿にグッと来ていたということかも知れません。

15話のあらすじネタバレ

貿易会社社長、速水丈二(綱島郷太郎)が、結婚記念日の夜、仕事場名目で使っていたマンション室内でスタンガンに襲われ、撲殺(凶器は大理石の灰皿)されます。金庫の一億円が奪われる強盗殺人事件です。で、事件発生の翌日に、たまたま近辺で聞き込みをしていた出雲麗音(篠原ゆき子)が、赤色バッグを奪われそうになっていたゲイバー(薔薇と髭)のママ、ヒロコ(深沢敦)を救出。
実は、殺害された速水は薔薇と髭の常連であり、事件当夜、速水は電話を受け、慌てて店を出て行ったとのこと。捜査一課は、事件発生の時刻には会社で仕事をしていたと証言する速水の愛人、長沼郁美(吉井怜)が犯人だろうと目星を付けて捜査を進めます。郁美は速水の貿易会社で経理担当者として勤務しており、二人が愛人関係であるのは社員間でも周知の事実。事件発生時、自宅にいたと証言する速水の妻、十志子(安藤瞳)も、その事実を承知しています。
二人が、一緒に仕事部屋と称するマンションに入って行くのを妻は見ていました。これは、当然、妻として面白くありません。速水が社長に納まっている貿易会社は、もともと十志子の父の会社です。速水は婿養子なのですから、離婚となれば速水の社長職は解任です。彼は何があっても十志子と別れられません。

ヒロコママと顔見知りのフードデリバリー(デリッタロウ)配達員、池澤麻尋(瀬川亮)がバッグひったくり現場に居合わせたと聞いた杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、ひったくり犯はバッグ内のスマホが欲しかったものと推察。速水殺し犯は、ヒロコが偶然撮った写真に、自分が写り込んでいると思い込み、それでスマホを奪おうとしたのではないかと考えます。
因みに、池澤というのはヒロコママのお気に入りのデリ配達員です。初対面時、凍える子犬のようだった池澤を、ずっと守ってあげようとママは思っています。で、池澤には、速水殺害の事件発生時、世田谷区(注文者、鈴木宅)にデリ配達していたという完璧なアリバイがあります。いずれにせよ、スマホで月を撮って、それを「綺麗ね」というコメント付きでデリ配達中の池澤にメール送信していたヒロコママ。その時刻が夜の8時で、それは、まさに犯行直後の時間帯。その写真の中に、あるいは自身の姿が写り込んでいるものと考えた殺人犯が、ママのスマホを奪おうとしたものと推察する当初の右京。

麗音は、再び襲われる可能性があるヒロコの警護(専属ボディーガード)を買って出ます。そんな中、右京と亘は、第一発見者となった速水の高校生時代以来の友人、相馬和義(佐伯新)から事情を聞きます。速水の口利きで海運会社に入社して、そこで営業部員として働いている相馬。闇金にも手を出している彼は、事件当夜、被害者の速水に相談事があると言って呼び出され、犯行現場のマンションを訪れていました。チャイムを鳴らしても応答が無く、それでドアノブに手を掛けると、施錠されておらず入室。そして、速水の遺体を発見し通報しています。通報時間は、8時3分です。

事件当夜、何者かが税務調査官を名乗り、今夜、仕事部屋マンションを調査(探索)すると速水に通告。ゲイバーにいた速水は、立会人として税務調査官(特別調査)を迎える為、急ぎマンションに戻ります。その前に速水は、経理の郁美に連絡し、裏帳簿の処分を命じています。また、裏帳簿作りと併行してやっていたマネーロンダリングの手段が美術工芸品の収集。右京が、その中から、リストに表記されているワールドコインセットが無くなっていることに気付きます。これを盗み出した者がいます。

池澤が階段からヒロコママを突き落とそうとしているところを麗音が制止。が、ママは、池澤がそんなことをするはずがないと言い張って麗音を咎め、専属ガードを拒否。その直後、ヒロコママは再びバッグのひったくりに遭遇。秘かに警護を続けていた麗音がひったくり犯を取り抑えてみると、それは相馬でした。
相馬は、速水の遺体を発見する序(ついで)に、かつて自分の所有物だったコインケースを見付けていました。借金で、それを手放すことになっていましたが、回り回って速水の手元にあったのです。で、それを盗み出し、コインを取り出した後、そのケースをゴミ集積場に捨てるのですが、その時、ヒロコママが月を撮っている流れの中で、自分の姿も撮られたものと思ってしまった相馬。それで、ママのスマホを奪うことに躍起になっていました。
麗音が取り抑えた相馬に右京が駆け寄り、速水の部屋に入った時、クローゼットは開いていたのかと問うと、それは閉じていたとのこと。ということは、速水殺害犯は、チャイムを鳴らして相馬が部屋に入室した際、クローゼット内に潜んでいたことになります。クローゼットに隠れていた殺人犯は、相馬がコインケースを持って部屋を出た後、金庫内の一億円をバッグに入れて持ち去ったということになります。

右京は、一億円を奪った強盗殺人犯をフードデリバリー配達員、池澤麻尋と断定します。
その確認の為、右京と亘は、池澤に公園までデリ配達させます。誰が配達人となるのかは偶然ではなく、特定できるということを、サイバーセキュリティ対策本部所属の青木年男(浅利陽介)が証明します。GPSで池澤の位置情報さえつかんでいれば、その近くの飲食店に注文することで、池澤が配達人となる可能性は一気に高まります。殆ど、配達人を指定できることになります。デリ配達人は、料理店で渡される品をピックアップした後でないと、配達先が分からないというのが基本であり、池澤は、それをトリックに使っていました。

事件犯行時の夜、池澤は世田谷区へのデリ配達をしていて、それは完璧なアリバイと思われましたが、実は、飛ばし携帯を使って、池澤自らが世田谷区の住人と偽って注文。本人の注文ですから、勿論、世田谷に自転車で走る必要は無く、そのまま、犯行現場の新宿マンションに向かえます。税務調査官を名乗った池澤は、ゲイバーにいる速水に「1時間後の8時半にマンションに行く」と告げており、速水は、その通告時刻前に金庫内の金など、証拠物を隠そうと、マンションに駆け付け、そして、殺害されていました。

池澤は、かつて一度、速水の貿易会社にデリ配達をしていました。で、届けた料理を机に置くのですが、その料理が速水の不注意で床に落下。自分で落としておきながら、「さっさと拭けよ。高い絨毯(じゅうたん)なんだから、ちゃんとやれよ」と命じられていました。その時、速水を人として許せないと憤っていた池澤。
デリ配達を始める以前の池澤は、八宮工業の経理担当者でした。そこで、不正経理が発覚し、多額の追徴課税金を支払うことになり、それでクビ。しかし、それは社長の指示通りにやっていたことなのに、そういう事実を隠蔽され、クビ通告されていました。いずれにせよ、経理に関しての基礎知識があった池澤は、デリ配達時に、速水と郁美の遣り取りを聞き、不正経理を嗅ぎ付けていました。速水に対する復讐心が、金庫に隠されている一億円を奪おうという犯行動機になりました。

可愛がっていた池澤が常連客殺しの犯人と判明し、薄暗いゲイバーのカウンター席でひとり泣くヒロコママ。麗音がそっと近付き寄り添います。

右京と亘が寛(くつろ)いでいる小手鞠こと小出茉梨(森口瑤子)の家庭料理店こてまりにやって来たヒロコママ。「あのオカチメンコ(麗音)に渡して……。一応、お礼」と黄色い薔薇の花束を右京に差し出します。ヒロコママは、女(麗音)に花を贈るのが嫌なので右京に頼んでいます。
小手鞠が「友情ですね」と、黄色い薔薇の花言葉の意味を解き明かしますと、「やっぱり、いけ好かない女ね」と小手鞠を罵(ののし)り、「気が変ったわ。これ、あなたに上げる」と、右京の前に一旦置かれていた薔薇を、小手鞠に突き付けます。黄色い薔薇の花言葉としては、もうひとつ、嫉妬の意味もあります。ヒロコママは、右京と亘を奪っている(たぶらかしている)小手鞠に嫉妬し、彼女を睨み付けて家庭料理店こてまりを立ち去ります。熾烈な女同士(?)のバトルです。
小手鞠は黄色い薔薇の受け取りを拒否して、そっと、それを遠くに押しやります。亘が、笑って、それを小手鞠の方に押し戻します。

16話のあらすじネタバレ

顔に殴られ傷がある少年、影山将(山城琉飛)を見かけ、声を掛ける杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)。「友達を助けて下さい!」と頼まれます。

同じ頃、急成長を見せる激安スーパーコミネの創業社長、小峰裕司(鎌倉太郎)に、「小学生の息子を誘拐した」という電話。身代金一億円を要求されます。が、経理が杜撰(ずさん)な小峰は裏リベートで得た数億円の現金を自宅に隠し持っていることから警察通報できません。妻の凛子(大村彩子)も息子、翔太(加藤憲史郎)の誘拐を隠します。両親は、裏リベートの発覚を恐れ警察介入を避けています。
しかし、誘拐を察知した右京と亘は、捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)、組対五課長の角田六郎(山西惇)、更に、サイバーセキュリティ対策本部の青木年男(浅利陽介)の協力を得て、表沙汰になっていない事件の解決を急ぎます。

特命係の二人は、誘拐に関与しているものと目星を付けた安村剛(今野浩喜)を徹底マーク。その日暮らしの安村は本来、腕の良い和菓子職人でした。中学卒業と同時に父親に厳しく指導された安村は、「もう一度、一からやり直せたら……」と考えています。
かつて安村屋(和菓子店)のあった場所は更地になって売りに出ています。先代の父が亡くなって、半年前に夜逃げ同然で、そこを去っていた安村。幼い頃、安村をイジメていた乾物屋の息子、「ケンちゃん」の借金の肩代わりをして、それで完全に店が破綻していました。近所に住む老女が、そういう過去を教えてくれます。

「ケンちゃん」こと大槻健太(西興一朗)は、成人して塾の先生になっていましたが、一年前、ギャンブルでの借金トラブルが元で進功アカデミーを解雇されています。が、彼は、塾に通う翔太と友達付き合いの関係で、そういう関係性の中、翔太は父親から一億円を奪おうという狂言誘拐を大槻に持ち掛けていました。
「親の金を当てにせず、金は自分で稼げ」と、一代で伸(の)し上った父親に常に言われていた息子は、それなら、父親が隠し持つ金を盗み取ってやろうと計画。その計画に乗った大槻は、安村を仲間に引き入れます。一晩、子供をアパートに預かるよう命じます。
で、安村をワゴンに乗せ、進功アカデミー前で翔太が出てくるのを待ちます。翔太をワゴンに乗せた大槻は、安村と翔太をアパート前に下ろし、走り去ります。それ以降、大槻への張り込みは捜査一課の三人に任せます。その一方で、組対の角田は、将の新しい義父、影山隆造に会って虐待を叱責。将を児童相談所に連れて行きます

小峰裕司が駅前のコインロッカーに身代金一億円を納めたキャリーバックを入れます。それを大槻が取り出すところを、彼を追尾していた捜査一課の三人が抑えます。

翔太のいる安村のアパートの張り込みには、サイバーセキュリティ対策本部の青木年男(浅利陽介)が駆り出されています。青木の張り込み中には何事も起こらず、右京と亘がバトンタッチ。

アパートの部屋の中では、翔太が安村を馬鹿にしています。今回の狂言誘拐にしても、安村に金は全く入りませんし、そもそも以前に肩代わりさせた借金にしても、最初から大槻には金を返すつもりが無かったことを安村に伝えます。安村は、翔太に人の良さとトロさを指摘されます。そんな遣り取りの場面に、右京と亘がやって来ます。「ゲームオーバーか?」と翔太は観念。安村には、友達に「助けて欲しい」と頼まれたと告げます。
三ヶ月前、安村と将は歩道橋上から列車線路への投身自殺を図って、同じ場所に来ていました。安村は和菓子店を潰してその日暮らしになっていたこと、将は義父の虐待で生きる希望を失ったことで死ぬつもりだったのですが、そこで意気投合した二人は、以来、友達になって共に生きる決意を固めていました。
「死んだらいけないね。辛い時はウチにおいで」と、安村は将に声を掛け、それで「人生ゲーム」で遊ぶ仲良し友達になっていました。そして、安村と大槻との狂言誘拐の話を聞いてしまった将は、馬鹿な事件に巻き込まれそうな安村を助けようと、右京と亘に声を掛けていたのでした。

取調室での安村に右京と亘が対面。「あなたの大福を食べたいという人は大勢います」と言う右京。安村は、一から和菓子修行をやり直す決意です。そんな安村の元に友達の将が来て、二人は抱き合います。組対の角田が将に泣き付かれ、ルール違反を承知で取調室に連れて来ていました。

17話のあらすじネタバレ

オーダーメイド眼鏡の老舗、田崎眼鏡の専務、三澤渚(岩橋道子)が鉢植えによる殴打で殺害されます。九年前に他界した夫、光一の後を受け社長に就任していた妻の田崎恭子(かとうかず子)が、三ヶ月前に心臓発作で倒れ、その後、社長代行を任されていた渚が殺害されました。

捜査一課は、これを、恭子を母に持つ兄弟三人の後継者争い、または、社長代行専務の遣り方に反感を抱いての殺害と見て捜査を開始。とりあえず、行方をくらましている取締役の長男、明良(赤木悠真)の行方を追います。

一方、営業部長の次男の拓人(田本清嵐)と末娘で眼鏡職人の由衣(天野はな)は、お家騒動のゴタゴタ、長男の殺害容疑の件など、そういう情報を母の耳に入れて心労を加えたくないということで、別マンションに母を隔離。外部情報(ニュース等)を遮断します。が、覗き趣味の青木年男(浅利陽介)が、たまたま、そのマンションの対面マンションに居住していて、それまで空き部屋だった室内に、上着を被せた人物を車椅子で運び込む不審な男女を目撃。青木は、これを誘拐と誤認し右京に報告。
杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)が監禁(?)部屋を訪問すると、そこに拓人、由衣、恭子がいます。恭子の話では、既に家族会議で、渚の社長就任は宣言されているとのこと。つまり、社長代行ではなく、渚の社長就任は恭子によって決定済み。

田崎眼鏡を訪ねた右京が、有名デザイナーとして名高い松田正一郎(青山勝)に眼鏡を特注。眼鏡工房には由衣もいて、彼女は松田の弟子として働いています。
松田の話を聞くと、先頃、不動産屋がやって来て、工房の取り壊しを告げられていたようです。で、松田は田崎眼鏡の先行きに大いに不安を抱いていました。若い職人を育てるのが役目なのに、今後、社長代行の渚が、職人の人員削減を実施するものと考え苦悩していました。が、その一方で、専務取締役の明良の部屋からは新工房の設計図が発見されます。

そうこうするうち、恭子が匿われている部屋を自力脱出し、そして、ゴミ箱に捨てられていたタブロイド判新聞を拾い上げます。そこで、初めて、長男の明良が渚殺しの容疑者になっていることを知ります。母を探しにやって来た拓人が、「渚を殺して兄は逃げている」と母に教えます。それを聞いた恭子はその場で卒倒します。
意識回復後、恭子が右京に語ります。……三ヶ月前、恭子を訪ねて来た渚と明良。渚は明良と結婚し家庭に入ることを望んでいました。それで、自らの社長就任を回避したいと恭子に伝えていました。それを聞いて、心臓発作を起こした恭子。恭子が倒れて驚いた渚は、会社に残ることを決断。明良も、当面の渚との結婚を断念。そういうことになっていたのを、拓人と由衣は知りません。

その後、右京と亘が工房の奥の部屋に潜んでいた明良を確保。明良を匿っていたのは松田です。
あの日、田崎眼鏡の身売り話を推進していた渚の元を訪れていた松田。新作眼鏡のチェックは渚の役目でしたから、新デザインの眼鏡を持って、そのOKを貰う為に渚のいる社長代行室にやって来た松田。渚が新作眼鏡を掛け、その出来をチェックしている時、松田が彼女の後頭部を鉢植えで殴打していました。で、その新作眼鏡こそ、右京からの特注品でしたが、殴打された際、フレームが脱落。フレームを止める小さなネジが外れて現場に残されていました。それを遺留品の中から右京が発見していました。松田は、新作眼鏡を倒れた渚から外し、もともとの渚の眼鏡に掛け替えてから、その場を逃走。それで殴打され倒れた渚の眼鏡が顔からズレたり、周辺に飛ぶことなく、きちんと正常に渚の顔に掛かっていたのでした。

で、その殺害の直後、たまたまその現場に入ったのが明良。彼は、渚の死を確認後、急ぎ金庫内にある契約書を取り出していました。そこに拓人が来て、兄の明良が渚を殺害したものと思い込んでいました。
右京が、松田に、「身売り話はあなたにとって、とても良い話だった」と告げます。大工房を作り、そして各地の空港にブランドショップを設営して、海外にも販路を広げようという大計画を模索していた渚。その夢を実現させる為の身売りでした。その身売り先との契約合意サインの日にちが、渚殺害の七日後でした。それまでの一週間、身を隠し、契約書にサインすることが渚の遺志を継ぐことと考えた専務取締役の明良。身売り合併が実現すれば、大きな新展開が見込まれます。職人も大幅に増員されます。松田は、渚の真意を見誤っていたことになります。

恭子が渚を社長指名したのは、息子たちの意識改革が目的でもありました。それに期待して、あえて、家族以外の人物を社長に指名していました。
殺人容疑で逮捕された松田の後を引き継いだ由衣が、最終的に、右京の特注品眼鏡を仕上げます。末娘の職人、由衣の次期社長就任が予感されます。

18話のあらすじネタバレ

「選ばれし者が拳銃を手にし、その使命(正義)のもと世界を救う」という人気小説(魔銃録)の作者、笠松剛史(真田幹也)が銃(旧式デューク)で殺害されます。法の裁きを免れる悪党を断罪するというのが、小説、魔銃録のテーマです。
銃弾線条痕は、数ヶ月前、魔銃録の主人公を模倣して収賄疑惑代議士(楠木正治)を銃撃した犯人(原口雄彦)が使った押収済み(科警研保管)の銃のものと同一です。因みに、楠木は辛うじて命に別状無し。
銃を野蛮な武器として忌み嫌う杉下右京(水谷豊)は、冠城亘(反町隆史)とともに線条痕鑑定をした科学警察研究所を訪れ、黒岩雄一(上杉祥三)の話を聞きます。彼は同一とする線条痕鑑定に絶対の確信を持っていますし、同じ科警研の別部所(犯罪予防研究室)スタッフ、久保塚雅美(前田亜季)も黒岩見解を支持。彼女によれば、日本国内には不法所持拳銃が約十万丁もあるとのことであり、収監中の原口雄彦の供述では、凶器の銃はアパートに突然、届けられたとのこと。

科警研が保管する銃が増殖し、新たなデュークが次なる犯行に動き出しています。その動きを察知した捜査一課の面々、伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)が、新たにデュークが届けられていた豊田充を確保。しかし、豊田充が銃を入手したのは笠松が殺害された後と判明し、彼は笠松殺し犯ではないということになります。で、豊田が所持していたデュークの線条痕は、原口の使用銃とは全くの別物です。

その夜、科警研屋上から黒岩が落下死。黒岩のデスクから笠松へのファンレターのコピーが出て来ます。ファンレターの中には、原口と豊田からのものもあります。黒岩が笠松に小説を書かせ、そして、何らかの不都合が生じ、黒岩が笠松を射殺したとも思われます。で、捜査の手が迫るのを知り、投身自殺ということかと思わせます。

科警研では、久保塚雅美が黒岩の死にショックを受けている様子で眩暈(めまい)を起こしています。亘が駆け寄って手を差し伸べますが、その時、雅美の手から発せられるガンオイルの匂いを感知。……で、雅美に話を聞く右京。
スタンフォード大留学時代、デュークを少年に突き付けられてバッグを奪われていた雅美。その後、銃を突き付けられ無力になった自分が悔しくて、射撃場に通っていた雅美。彼女は、科警研保管庫のデュークから銃身のみを持ち出していました。1875年に初期製造されたデュークは、一発一発、撃鉄を引かなくてはいけないという単純構造です。分解組み立ても容易です。だからこそ、銃身のみの持ち出しが可能になっていました。
そして、その銃身を使い笠松を殺害した雅美。笠松に小説を書かせたのも雅美であり、彼女は、力を欲している者が拳銃を持った時、どのような行動をするのかという実験をしたかったのでした。笠松は、その実験の違法性(危険性)に気付き、それを阻止しようとしたのですが、「実験の邪魔はさせない」と言う雅美に殺害されました。
その後、その使用銃の銃身を元の銃身と取り換えて、それを新たな被験者の豊田に届けていました。で、笠松殺害に使った銃身は、科警研の保管庫内の銃に元通りに取り付けました。だからこそ、楠木正治代議士の射殺未遂事件と笠松殺害事件の銃弾の線条痕が一致していました。

実は、黒岩も雅美のガンオイルの匂いに気付いており、それで、彼女を屋上に呼び出し自首を勧めたのですが、その時、彼は雅美に屋上から突き落とされました。
どこにでもいる普通の少年に銃を突き付けられバッグを奪われたという屈辱感、そういうトラウマが雅美の犯行の引き金になっていました。銃に屈服した自分が悔しくて、それで、弱い者が銃を持った時の行動様式を解明しようとしていたのでした。

信念を曲げず、実験の正当性を主張して、「ノーペイン、ノーゲイン」と言う雅美に対し、「あなたのやったことは独りよがりな卑劣な行為、ただの愚行です」と右京が窘(たしな)めます。

19話のあらすじネタバレ

出雲麗音(篠原ゆき子)銃撃事件の首謀者(殺人教唆)でありながら、上(背後の大物)の意向を汲んだ警視庁副総監、衣笠藤治(杉本哲太)のツルの一声で、IT長者の加西周明 (石丸幹二) を逮捕できません。彼は、ネオ・ジパング(NeoZipangu)という仮想国家(VR世界)の絶対君主です。絶対君主に対する忖度なのか、事件は、実行犯の朱音静 (日南響子) の逮捕だけで幕を閉じそうです。
これまで加西の事件関与を主張していた勾留中の静でしたが、弁護士(エンパイヤ・ロー・ガーデン所属)の中郷都々子(織田梨沙)との接見後、突然、加西の事件関与を否定し、その後は黙秘(保留)を貫きます。
六億円の報酬で殺人を請け負ったというのは作り話。加西からロッカー経由で銃が届いたというのも嘘で、銃は闇サイトで入手。加西の関与を匂わせたのは金持ちに対する嫉妬なのだと言います。検察としても、どうせ加西を逮捕できないのであれば、却って、加西の事件関与無しとしてしまうのが良いということで、その方向で動きます。

杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、静の真意を確かめるべく代用監獄になっている警視庁留置場に出向きます。その近辺で、ビルから転落死した静の恋人・万津幸矢(櫻井圭佑)の母・蒔子(松永玲子)と遭遇。蒔子は実家の九州には戻っておらず拘束された静の面倒を見ています。実の親から勘当された静に寄り添って、裁判が終わるまで東京に滞在するつもりのようです。息子・幸矢の住んでいたアパートに、大家の好意で、そのまま母の居住が可能になっています。後日、都々子が、そこを訪れます。

いずれにせよ、静が前言を翻した裏には、加西からの多額な金銭の流れがあるはずで、それで買収されたと見るのが自然です。
買収金は、蒔子の口座に入っていました。弁護士の都々子が、そういう流れを仕組んでいました。蒔子が口座入金を確認し、それを拘留中の静に伝えていました。で、彼女の供述内容が変わりました。

蒔子が右京と亘を呼び出し、静の代わりに受け取った買収金を使い込んでしまったと告白します。しかも、加西を殺害して貰おうと闇サイトで殺し屋を雇っており、そのキャンセルが効かなくなっていると言います。今更ですが、蒔子は加西殺害を警察の力で止めて欲しいということです。
因みに、双方の遣り取りデータは、時間経過とともに自然消滅しています。殺し屋契約についての現金授受現場は、公園のゴミ箱でした。袋に入れた現金をゴミ箱に捨てて、それを請負側が回収しています。

逮捕が見送られている加西の処遇については、偽映像(ディープフェイク)殺人事件の裏で暗躍しながらも、その追及を逃れていた内閣官房長官の鶴田翁助(相島一之)、そして、国家公安委員長の鑓鞍兵衛 (柄本明) も関心を寄せています。
駐車場で鑓鞍兵衛を待つ右京と亘。「おお、甲斐君のところの<若い衆>か。何の用かな?」と、鑓鞍。衣笠に、「キミのところの<若い衆>をコントロールするのは大変だろうが……」と、特命係の直属の上司である警視監の甲斐峯秋(石坂浩二)は言われていて、それをそのまま伝え聞いていた右京は、これを言葉の伝播と考えます。
衣笠は、鑓鞍の話を聞いた直後、言葉の伝播で、甲斐に「君のところの<若い衆>」発言をしていたものと思われます。であれば、大きな金が渡っている国家公安委員長の鑓鞍兵衛が加西逮捕に待ったを掛けた人物ということになります。または、百歩譲って、鑓鞍に対する忖度が衣笠に無意識に働いていたことになります。

かつての偽映像殺人事件での関与追及を逃れ切っていた曲者(くせもの)、内閣情報調査室(カウンターインテリジェンスセンター所属)の柾庸子(遠山景織子)が、特命係に情報共有を持ち掛けます。公園で蒔子が現金(殺し屋依頼金)をゴミ箱に捨て、それを回収する人物が映っている動画映像を右京と亘に示します。情報調査室調査員はこの現金回収者を尾行しましたが、結局、見失なっていました。

20話(最終回)のあらすじネタバレ

加西周明 (石丸幹二) が殺し屋に狙われている状況下、内閣情報調査室の柾庸子(遠山景織子)から情報共有を持ち掛けられた杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)。罪を逃れている加西を逮捕したい特命係と、彼には相応の罰を与えるべきと考える内調ということで、双方の思いは一致しているようです。
一方、国家公安委員長の鑓鞍兵衛 (柄本明) が、警視庁副総監の衣笠藤治(杉本哲太)に加西の警護を要請。殺人教唆で加西の標的にされた出雲麗音(篠原ゆき子)は、総務部広報課長の社美彌子(仲間由紀恵)に、加西が早期逮捕から収監されないことに対しての不満をぶつけます。

右京と亘は、官房長官の鶴田翁助(相島一之)から、加西が鑓鞍と昵懇なのだということを教えられます。鑓鞍が衣笠に加西の逮捕状の執行を停止せていた可能性が浮上します。が、事実は、そうではありません。
まず、鶴田官房長官の意を汲んだ内調の庸子が、殺し屋への前金、一千万円の現金授受の公園内ゴミ箱前での映像をフェイク偽造。後に、このシーンの人物は、本物のホームレスと判明しますが、それを右京と亘に見せて、殺し屋が野に放たれていることを信じ込ませようとしました。また、麗音銃撃実行犯、朱音静 (日南響子)と、彼女の恋人だった万津幸矢(櫻井圭佑)の母、蒔子(松永玲子)が共謀して殺し屋を雇うように仕向けたのは、庸子と同郷で大学では同期(レズとして同棲?)だった弁護士の中郷都々子(織田梨沙)。庸子の指示を受けた都々子は、毎日、約束手形を入れた差出人不明の手紙(普通郵便)を蒔子のアパートに送り付け、その総額が六億円(手形割引で二千万円×三十回の郵送)。封筒の切手の唾液鑑定で、この手紙の差出人が都々子と判明。また、都々子が所属しているエンパイヤ・ロー・ガーデン代表、三門安吾(山田明郷)は、加西から、静の供述変更計画の支度金としての六億円を受け取っていて、これを約束手形に変換していました。この約束手形を都々子に手渡していました。で、加西が殺し屋に殺害されるという筋書きを知っていた三門は、これを全て不渡りにするつもりでいました。六億円を横取りするつもりでいました。

いずれにせよ、静の代理人として、六億円を受け取っていた蒔子。それで、静の供述内容を変更させ、そして、加西殺害を請け負う殺し屋を雇うよう仕向けていた都々子。蒔子の通帳には、手形割引業者によって現金化された金の入金と、殺し屋を雇った際の前金、一千万円の出金が記載されています。
「過ちの中にこそ真実がある」という静の手紙を読んだ蒔子は、「×」印で消されている文字を順番に読み、「ネットで、殺し屋、雇って欲しい」と解読。で、これを収監中の静のメッセージとして、実際にネットで殺し屋を探した蒔子。で、ピッタリ庸子の裏サイトに接触。

鶴田官房長官の誕生日パーティーが、今月の17日。それまでに殺し屋を捕まえるよう求める加西。加西は、鶴田のパーティーに招待されてはいませんが、殺し屋さえ捕まれば、平気でパ―ティーに現れる男です。そのことを鶴田のみならず、庸子は懸念しています。鶴田と加西の親密な関係が世間的に明らかになるのは、鶴田にとって致命的です。甘やかし過ぎて無法を働く加西を放置すれば、そのうち、自身の関与が問われかねないと察知した鶴田は、ずっと以前から、彼の殺害を決意。その意を汲んで内調の庸子が動き出していたのでした。

そんな状況下、加西がボディガードに雇った七名と一緒に、七輪で餅を焼いていて、一酸化炭素中毒死します。突然、連絡が途絶えた警備会社スタッフが加西邸を訪れ、それで八名の遺体を発見。どうやら、エアコン、換気扇が機能していなかったようです。クックロータリー所属の出張料理人、藤原久美子が八名の殺し屋でした。

内調の庸子を尾行し、彼女を追い詰める右京と亘。
蒔子が殺し屋を雇おうとしているのを知った庸子は、これ幸いに、蒔子に加西殺害についての罪を被せようとしました。殺しの前金、一千万円を手にした庸子が、藤原久美子という殺し屋を雇っていました。真実としては、鶴田官房長官は加西を殺害する為に、逮捕状の執行を止めて彼を野放し状態にしていたのでしたが、しかし、庸子の逮捕を受け、「加西の金に群がる高官に憤った内調の柾庸子による単独犯行」と表明。あくまで自らの関与を否定する鶴田に、「我々は必ずあなたの悪を暴いて見せます」と右京と亘が宣戦布告。鶴田と阿吽の呼吸で、真相解明を拒否しようとしている庸子については、広報課長の社美彌子が、彼女は鶴田と愛人関係であることを右京と亘に告げます。

「消し去りたいね、あの二人を……」と、鶴田官房長官が、いかにも殺し屋然としている栗橋東一郎に電話しています。